2月の「夏日」の深刻な「貨幣錯覚」と「エブリデーロープライス」

Everybody! Good Monday!!
[2025vol⑧]
2026年第9週。
2月第4週。
今週で短い2月が終わる。
その月曜日は天皇誕生日の祝日。
三連休最終日。
ひどく暖かい。
関東甲信地方や近畿地方では、
気温25度を超えた。
「夏日」だ。
関東地方に春一番も吹いた。
東京新聞巻頭コラム「筆洗」
「指標それ自体を目的にすると、
その指標は良くない指標になる」
「グッドハートの法則」
英国の経済学者チャールズ・グッドハートが、
1975年にこの理論を提唱した。
イギリスの金融政策に関する論文に掲載された。
インフレターゲット論は、
この法則に当てはまってしまう。
日経新聞の経済コラム「大機小機」
匿名で書かれる。
「消費の回復に何が必要か?」
消費の本格的な回復への動きが鈍い。
総務省の「家計調査」
2025年12月の2人以上世帯の消費支出は、
物価の影響を除いた実質で、
前年比マイナス2.6%。
大幅に減った。
25年通年では前年比が、
3年ぶりにプラスに転じた。
しかしエンゲル係数は28.6%。
44年ぶりの高水準となった。
エンゲル係数は消費支出に占める食費の割合。
消費者はぜいたく品の購入を控え、
安価な品へとシフトしている。
節約志向は顕著だ。
小売業の現場の実感は正しい。
原因は足元で続く物価高騰である。
これも明白だ。
名目賃金は上昇するものの、
物価上昇がそれを上回る。
その結果、実質賃金の下落が続いている。
厚生労働省の「毎月勤労統計調査」
25年の実質賃金は前年から1.3%減。
4年連続でマイナス。
実質賃金が上がらない限り、
消費は回復しないとの見方は有力。
しかし「仮に賃上げが進み、
実質賃金が上昇したとしても、
消費が本格的に回復すると考えるのは、
早計である」
その通りだ。
実質賃金が上がっても、
消費に直接結びつくわけではない。
なぜなら、
「消費者の多くが実感する物価上昇は、
実際の消費者物価上昇率より、
はるかに高いからである」
日銀の「生活意識に関するアンケート調査」
問いは、
「1年前に比べて物価は何%程度変化したと思うか」
25年11月から12月時点でも、
回答の平均値が17.8%。
中央値が15.0%。
顧客の意識は物価上昇率を、
二けたの後半と見ている。
同時点の消費者物価上昇率は、
実は3%未満だった。
消費者は物価高騰を過大に感じていた。
深刻な「貨幣錯覚」である。
「貨幣錯覚」とは、
貨幣価値が変動すると、
同一の貨幣額で表示された、
物やサービスの実質価値も変動するのに、
表示された貨幣額によって、
変わっていないような錯覚に陥ること。
消費者が貨幣錯覚を持ち続ける限り、
実質賃金が数字の上で上昇に転じても、
低迷する消費マインドを改善できない。
消費者行動に影響を与えるのは、
実際の数字ではなく、
所得が物価より上がったかどうかの、
「実感」である。
小売業やサービス業にとっても大事なことだ。
コラムニストの結論。
「値上がりを感じやすい食料品など、
日用品の価格を早く安定させること」
これは物価を安定させよ、ということだ。
店頭は小売業の企業が握っている。
不安定な物価ならば、
その不安定さへの「不安」を解消し、
顧客心理を掴んだ店が、
信頼される。
一つの有力な方法論は、
ウォルマートの「エブリデーロープライス」だろう。

トレーダー・ジョーも、
「エブリデーロープライス」だし、
クローガーもHEBも、
コストコもホームデポも、
エブリデーロープライスを基本とする。
もちろん巧みなハイ&ローによって、
顧客の不安を払拭し、
さらに顧客に買物の面白さを供与すれば、
「物価上昇」の不安をぬぐうことができる。
コラムニスト。
「それによって貨幣錯覚を解消し、
消費者が所得上昇を実感できる環境を、
つくり上げていく」
日本全体の経済で言えば、
「貨幣錯覚」の解消であろう。
政府が実質賃金を、
上げろ、上げろ、
上げろ、上げろ、上げろと、
五回叫んだところで、
貨幣錯覚は払しょくされない。
ウクライナ戦争だとか、
パレスチナ問題だとか、
中国の脅威だとか、
戦争が近いだとか、
凶悪な犯罪が頻発するだとか、
所得格差が酷いとか。
将来の不安が煽られて、
それが「貨幣錯覚」の底辺となる。
国民の知る権利は必須だが、
マスメディアとSNSの責任は重い。
煽ってはいけない。
事実を伝えるべきだ。
そして。
飛び石の善意であっても、
お店に来れば安心できる、
買物するときは安らかだ、
生活は安穏だという、
この実感が「貨幣錯覚」を払拭する。
小売流通業の役割は重い。
では、みなさん、今週も、
ちいさな喜び、
ささやかな幸せ、
あすへの希望。
Good Monday!
〈結城義晴〉






















