結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年01月16日(月曜日)

訃報/ジェフ・ベックと高橋幸宏の「それぞれの時代」

Everybody! Good Monday!
[2023vol③]

2023年も、もう第3週。

今週金曜日の1月20日は、
二十四節気の「大雪(たいせつ)」となる。
雪が激しく降り始めるころ。
1年で一番寒い季節。

気象庁によると、
今週末は冬型の気圧配置が強まる。

北海道や東北北部はマイナス18℃以下の、
非常に強い寒気に覆われる。
日本海側は大雪や吹雪のおそれがある。
来週にかけて今冬一番の寒波が押し寄せる。

まさに大寒だ。

それでも温暖化が進んで、
太平洋側はそんなに寒くはない。

日本海側のみなさん、
お見舞い申し上げます。
頑張ってください。

さて、次々に、
ミュージシャンが亡くなっている。
私より年上だったり、同年配だったり。

ジェフ・ベック。
1月10日に逝去した。
1944年6月生まれの78歳だった。

世界三大ギタリストの一人と言われる。
エリック・クラプトンとジミー・ペイジ、
そしてジェフ・ベックだ。
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クラプトンが45年3月生まれの77歳。
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ペイジが44年1月生まれの79歳で、
一番年上だ。
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しかしこの世代にはまだまだ、
凄いギタリストがいる。

ロック史上最高のギタリストは、
ジミー・ヘンドリックスと言われる。
1942年生まれだが、27歳で没した。
生きていれば80歳。
アフリカ系の父親と米国先住民の母親、
いわゆるブラック・インディアンだった。
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ディアン・オールマンは、
46年11月生まれで、24歳で死んだ。
ジェフ・ベックと同じ年。
米国テネシー州生まれの南部人。
サザンロックの最高峰で、
スライドギターの天才だった。
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キース・リチャーズは、
ローリングストーンズのリードギタリスト。
43年12月に生まれた名手。
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ジョージ・ハリスンは、
ビートルズのギタリストで、
43年2月生まれのスーパースターだ。
レノン&マッカートニーに囲まれ、
いつまでも若いイメージが残るが、
生きていれば80歳。
2001年に亡くなった。
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いずれも素晴らしいギタリストだった。

毎日新聞「余禄」
「英国では第二次大戦後も徴兵制が続いた。
廃止されたのは1960年。
この時に10代だった若者は兵役を免れ、
青春を満喫した」

大きな戦争が終わった時代の解放感が、
いいギタリストを大量に生んだのだと思う。

イギリスの本当に伝説的なロックバンドが、
「ヤードバーズ」だが、
クラプトン、ペイジ、ベックは、
このヤードバーズから次々に世に出ていった。

クラプトンはパワートリオ「クリーム」を結成し、
ペイジは伝説のレッド・ツェッペリンつくった。
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結局、世界三大ギタリストは、
ヤードバーズ出身の三人ということになる。

ジェフ・ベックは後年、
エレキギターをフィンガー・ピッキングで演奏した。
親指のダウンストロークと
人差し指と中指のアップトローク。

クラプトンなどピックを神業のように、
素早く巧みに動かした。

けれどベックは指弾きを多用した。
独特の奏法が独特の音楽を奏でた。

猫を抱くようにして、ギターを扱った。

ご冥福を祈りたい。

もう一人は、
高橋幸宏。
1月11日に、
脳腫瘍から誤嚥性肺炎を併発して亡くなった。
70歳だった。

1952年、東京生まれのドラマー、
シンガーソングライター、デザイナー。
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立教中学校から立教高校へ。
その高校在学中から、
スタジオミュージシャンとして活躍。
フォークの「ガロ」のサポートメンバーで、
『学生街の喫茶店』を大ヒットさせた。

その後、故加藤和彦から誘われて、
サディスティック・ミカ・バンドに参加。

ザ・フォーククルセダーズの加藤、
ドラマーのつのだひろ、
ギタリストの高中正義、
それにボーカルの加藤ミカ。

つのだが抜けて高橋幸宏が加入した。

さらに1978年からは、
坂本龍一、細野晴臣とともに、
Yellow Magic Orchestraを結成して、
世界的なテクノブームを巻き起こした。
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坂本は高橋と同年の70歳。
天才的なピアニストで作曲家・編曲家。

細野は47年7月生まれの75歳。
伝説のバンド「はっぴいえんど」の中核メンバー。

その二人とのトリオでも、
ユキヒロの正確無比のドラミングは、
音楽の基盤を構築していた。

都会的でキラキラしたセンスは、
立教育ちらしくもあった。

1980年代は、
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の時代だ。
YMOは、経済繁栄がやがて、
非個性的で画一的な技術の時代に向かうことに、
皮肉を込めて警鐘を鳴らした。

高橋のデザインで、
メンバーは赤い人民服をまとった。

中日新聞の「中日春秋」が書いた。

ミカ・バンドの加藤和彦は、
ユキヒロを評した。
「空が青いと歌っただけで
悲しさを表現できる」

同年の天才、ご冥福を祈りたい。

では、みなさん、今週も、
いい音楽を聴こう。
お店に、いい音楽を流そう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2023年01月15日(日曜日)

1月15日の「冬なのに春みたいにあたたかい日には」

1月15日は小正月(こしょうがつ)。

正月は元旦から始まる。
その元旦から松の内の7日までを、
「大正月」(おおしょうがつ)と呼ぶ。

それに対して、
1月14日の日没から15日の日没までを、
「小正月」という。

江戸時代まで元服の儀があった。
その儀式を小正月にやっていた。

その元服の日が成人の日となった。
だから1999年まで成人の日の祝日は、
小正月の1月15日だった。

2000年からハッピーマンデー制度によって、
第2月曜日に変わった。

私の成人式は1973年1月15日だった。
雪が降っていた。

ラグビーの日本選手権が行われた。
リコー対明治大学。
当時は社会人の1位と大学の1位が、
日本選手権決勝を戦った。

35対9で明治が大敗した。
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明治のフッカーは、
盛岡工業から入った1年生の笹田学だった。
スクラムハーフも、
目黒高校出身の1年の松尾雄治だった。

大学生だった私は、
朝から自宅で連絡を待っていた。

成人式には行くつもりなどなかった。
自分の部屋で鬱々としていた。

安吾など読んでいた。
多分、「私は海をだきしめてゐたい」

連絡は来なかった。
そして一日は終った。

(かじか)みて別れのことばつながらず
〈朝日俳壇 荒尾市・鶴田幾美〉

あれから50年が過ぎた。

坂口安吾。
「絶望は愚か者の結論である」

さらに安吾。
「優れた魂ほど大きく悩む」
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そのころ好きだった歌――。

冬なのに
春みたいに 
あたたかい日には
動物園に行ってみて
ゾウの前などすわりこんで
パンでもかじりたくなるのです

冬なのに 
春みたいに 
あたたかい日には
ゆくさき不明の汽車にのり
荷物のようにがたごとと
はこばれてゆきたいと思うのです

  冬なのに
  春みたいに
  あたたかい日には

冬なのに 
春みたいに 
あたたかい日には
世界の平和のために
戦争をなくすために生きてゆこうと
心の底から思うのです

冬なのに 
春みたいに 
あたたかい日には
ネコと見つめあって
愛をたしかめあうことだって
できるのです

  冬なのに
  春みたいに 
  あたたかい日には

  冬なのに 
  春みたいに 
  あたたかい日には
  〈詩・鈴木順子〉

50年前の今日は雪が舞った。
50年後の今日は雨がすこし降った。
冬なのに暖かい日ではなかった。

新型コロナウイルスが、
日本で最初に感染確認されてから、
ちょうど3年が経過する。

あっという間の3年。
昨年にはウクライナ戦争も起こった。

このコロナ禍が、
人生を変えてしまった人もいるだろう。
何も変わらず、
時間だけが往った人もいるだろう。

どちらも貴重な時間だと思う。

そして50年前には戻れない。
戻りたくはない。

3年前にも帰れない。
帰りたくはない。

でも、今日もあの歌を口ずさむ。

冬なのに
春みたいに
あたたかい日には♪

冬なのに
春みたいに
あたたかい日には♫

〈結城義晴〉

2023年01月14日(土曜日)

「予定が詰まってくると別のことがしたくなる」理由

東京・自由が丘。
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雨が上がって、夕方になった。IMG_89233

花屋モンソーフルール。IMG_89183

店頭にはいつも、
シャンソンのメロディが流れる。IMG_89223

1月には白い花が似合う。IMG_89192

値ごろの価格。
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横浜・妙蓮寺の竹塀。IMG_89263

そして冬の銀杏。
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葉は散っても夜空に映える。
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2023年に入って1月も半ば。

原稿執筆やテキストづくりの仕事はある。
けれどそれに取り組む前に、
グダグダと時間を過ごす。

この時間が無駄だとは思わない。

朝日新聞「折々のことば」
第2615回。
人がそれぞれの一生で
「やるべきこと」、
実はナニモナイことの
裏返しなのかもしれない
〈大竹伸朗(しんろう)〉

大竹は1955年、東京・目黒生まれの現代美術家。

高校を卒業した後、
北海道別海町の牧場で働く。
それから1年間、ロンドンに滞在。
1980年、武蔵野美術大学油絵学科卒業。
82年には初の個展を開催し、
以来、国内外で精力的に活躍する。
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〈大竹伸朗展より©Shinro Ohtake, photo by Shoko〉

「予定が詰まってくると
決まって別のことが
したくなる」

実によくわかる。

大竹は個展や展覧会の締め切りに追われる。
そして予定が詰まってくると、
別のことがやりたくなる。

「これが課題だと
自明のように言われるものに
流されないためには、
言葉では捉(とら)えられない
“小数点以下”の残像や、
自分の中をふとよぎる
得体(えたい)の知れない感覚を
すばやく感知し、
それがグニョグニョ動きだす
瞬間に立ち会うこと」

「信じるに値するのはそれだ」

(随想集『見えない音、聴こえない絵』から)
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私はよく、
「脱グライダー商人」をお薦めするけれど、
そのためには、
「これが課題だと
自明のように言われるもの」に、
流されてはいけない。

もちろんルーチンの仕事は、
さっさと片付ける。

そのスキルは必須だ。

だがそれによって生まれた、
自分の時間を使って、
「言葉では捉(とら)えられない
“小数点以下”の残像」や、
「自分の中をふとよぎる
得体(えたい)の知れない感覚」を、
すばやく感知する。

その得体のしれないものと遭遇する瞬間こそ、
「信じるに値する」ものだ。

それがアイデンティティだ。
自分らしさである。

大竹伸朗のエッセイを読むと、
子どものころからその瞬間に出会って、
それを大切にしていたことがわかる。

北海道の牧場で働いたことも、
突然ロンドンに行ったことも、
そのためだった。

美術家だけではないと思う。

音楽家や文筆家はもちろん、
学者も政治家も、
経営者も商人も、
それをもっていることが、
生きる意味である。

渡米している岸田文雄首相。
残念ながらそれが、
不足しているように見える。

テレビや新聞を通じた印象でしかないが。

同じく「折々のことば」
第2611回。

才能は自然の賜物(たまもの)以上に
社会の創造である。
それは蓄積された資本であり、
それを受取る者は
その受託者たるにすぎない。
(ピエール=ジョゼフ・プルードン)
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「才能に恵まれた人といない人。
その不平等が社会には厳然とある」

「が、どんな優れた天性も
社会から与えられる援助と
数多くの先行者や手本がなければ、
(みの)る前に枯れてしまう」

「才能は個人の特性
=所有物(プロパティー)ではなく、
社会の”希望”のために
預かっているものである」
〈『所有とは何か』(長谷川進訳)から〉

プルードンはフランスの社会主義者。
(1809年~1865年)
「無政府主義の父」などと称されるが、
才能は個人の所有物ではなく、
社会の創造物であり、
「社会の希望」であるという点は、
賛同できる。

美術家や音楽家、文筆家、
学者も政治家も、
経営者も商人も、
才能ある者の「才能」は、
社会が創造したものであり、
社会の希望である。

〈結城義晴〉

2023年01月13日(金曜日)

UAゼンセン「春季6%要求」とセブン・イオン・ファストリの決算

長光山妙蓮寺。
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山門を入ると本堂が見える。
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その本堂の石段に子どもたちが並ぶ。
幼稚園か保育園の園児たち。
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穏やかで平和な日本だ。

この平和を守りたい。

しかし新型コロナウイルスは、
派生型が感染拡大している。
「XBB.1.5」

直近の主流は、
派生型の「BQ.1」や「BQ.1.1」だった。
これがオミクロン型と呼ばれた。

XBB1.5はそれらを上回るスピードで、
感染拡大している。

世界保健機関(WHO)は、
「最も感染力が強い」と表現する。

現在、XBB1.5は世界38カ国で確認されている。
日本でも東京都で15件確認された。

ただし感染症のセオリーは、
「感染力が強いほど毒性は弱い」

まだまだ新型コロナウイルスとの闘いは続く。

さて、世界最大の労働組合UAゼンセン。
2023年の春季労使交渉の要求方針を固めた。

波岸孝典流通部門事務局長。
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「流通部門としては
“早めに、高めに”数字を提起する」

「体系維持分2%、物価上昇分3%、
格差是正1%で合計『6%』」

「短時間組合員では、
雇用形態間の格差是正を意識し、
正社員組合員と同等もしくは
それ以上の要求水準とする」

流通部門のパートタイマー時給も6%以上、
金額ベースでは60円以上の引き上げ要求となる。

UAゼンセン結成以降で過去最高水準。

雇用者側から見ると厳しい要求だが、
現時点の物価上昇を考えると、
労働組合側の要求も妥当だ。

ファーストリテイリングの先行事例もある。
ここは大いに議論を深めていただきたい。

さて商人舎流通SuperNews。
第3四半期決算が発表されている。
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セブン&アイnews|
第3Q営業収益43.5%増・経常31.2%増/米コンビニ寄与

営業収益8兆8238億円で前年同期比43.5%増、
営業利益3948億7300万円で30.4%増、
経常利益3702億6400万円で31.2%増。

純利益2347億円で34.2%増。

見事な増収増益。

コンビニの加盟店を加えた総売上高は、
13兆3322億円で29.7%増。

営業利益率4.5%、経常利益率4.2%。

海外コンビニの貢献が大きい。
チェーン全店売上高は7兆7966億円で74.7%増。
営業利益は3058億円で82.9%増。

イオンnews|
第3Q営業収益6.7兆円/収益・利益とも過去最高更新

営業収益が6兆7218億円で前年同期比4.2%増。
営業利益は1126億7900万円(26.3%増)、
経常利益は1075億5600万円(28.2%増)。

四半期純損失は36億8200万円だが、
前年同期より52億7400万円の改善。

営業利益率は1.9%、経常利益率1.8%。

セブンもイオンも過去最高である。

賃上げにも取り組まねばならないだろう。

一方、
ファストリnews|
第1Q売上収益7163億円・営業利益2.0%減

ファーストリテイリングは、
2023年8月期第1四半期の連結業績。

売上収益が7163億円で前年同期比14.2%増、
営業利益は1170億円で2.0%減。

増収減益。

減益の理由は中国大陸のユニクロ事業。
ゼロコロナ対策で行動規制があって、
大幅な減益となった。

しかし売上収益に対する営業利益率は16.3%。
これが「最大4割の賃上げ」の原資となる。

労働組合の要求に応えるためには、
利益の計画化が必須だ。

利益は経営の目的ではない。

この点に関して何度もなんども、
ピーター・ドラッカーを引用している。
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「企業とは何かを問われると、
たいていの企業人が
利益を得るための組織と答える。
たいていの経済学者もそう答える。
この答えは間違いであるだけでない。
的外れである」
(『現代の経営』より)

そう言いながら、
ドラッカーは注意を喚起する。
「たとえ天使が社長になっても、
利益には関心をもたざるをえない」

「利益計画の作成は必要である」

その利益計画の考え方。

「それは利益の極大化についての計画ではなく、
利益の必要額についての計画でなければならない」

「その必要額は、
多くの企業が実際にあげている額はもちろん、
目標としている額をも大きく
上回ることを知らなければならない」
(『マネジメント』より)

利益の必要額は、
イオンでは足りない。
セブンでもまだまだ足りないだろう。

組合の6%以上の要求を噛みしめねばならない。

もちろんそれは、
労働者にも振り返ってくることを、
忘れてはならない。

〈結城義晴〉

2023年01月12日(木曜日)

オール日本スーパーマーケット協会新年トップ研修会の「若返り」

厚生労働省の今日、1月12日の発表。
新型コロナウイルス新規感染者数は、
18万5472人。

それよりも全国の死者数は、
489人。
これまでで最多。

重症化率も下がった。
ワクチン接種も進んでいる。

私は来週、五度目のワクチン接種をする。
今度はオミクロン株対応のワクチンだ。

インフルエンザの予防注射もした。

だからそう目くじら立てて、
騒ぐ必要はない。

けれど死亡は極力、避けなければならない。

今日は午後から横浜ベイホテル東急。
商人舎オフィスにタクシーを呼んで、
10分かからずに到着する。

AJS新年トップ経営研修会。
オール日本スーパーマーケット協会。
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私は40年くらい、
この会に参加している。

コロナ禍で3年間は中止したり、
縮小したりしていたが、
今年から元に戻る。

うれしい限りだ。

故北野祐次さんが会長で、
荒井伸也さんや前原章宏さん、
そして堀内彦仁さんが副会長の時代。

全国を巡って、
トップ研修会や総会を開催した。

1983年(昭和58年)に、
「関西スーパースタディ」発刊。
販売革新別冊だった。

それ以来、ずっと参加してきた。

1993年には、
「サミット スタディ」を、
食品商業別冊として発刊した。

AJSとは本当に縁が深い。
勉強もさせていただいた。

13時から始まって、
特別講演は岩出雅之さん。
帝京大学スポーツ局局長。

15時からは、
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「今年にかける、わが社の想い」を、
加盟企業トップが発表する。

面白い。

一番多かった一字は「挑」。
挑む、挑戦する。
それがAJSの経営者のみなさんの総意だろう。IMG_8891
賀詞交歓会のあと、
17時から夕食懇親会。

田尻一会長の挨拶。IMG_8884
田尻さんも寄る年波で、
目がちょっと悪くなって、
点眼薬を注さねばならなくなった。
そこで奥さんに目薬を差してもらった。
奥さんが言った。
「パチパチして!」
田尻さんは両手をパチパチした。
それ以来、目薬を注してもらえなくなった。

笑いをとって、
今年一年の抱負を語った。

乾杯の挨拶と発声は、
伊藤忠食品社長の岡本均さん。
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全員が立ち上がって、
清酒で乾杯。
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そしてお弁当スタイルの正月料理。
ゆっくりと料理を堪能してから、
ちょっとだけ懇親。

サミット社長の服部哲也さん。IMG_8893
月刊商人舎1月号で仮想対談をしてもらった。
ありがとうございました。
大好評です。

それから、
セブンスター社長の玉置泰さんを囲んで、
伊藤園副社長の本庄周介さんと、
商人舎メンバー。
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一番左が松井康彦特別プロデューサー。
右は山本恭広商人舎編集長。

ヤマナカ社長の中野義久さんには、
賀詞交歓会で長い行列ができた。
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エレナ会長の中村國昭さんを囲んで、
ブルーチップ社長の宮本洋一さん。
長崎にお邪魔することにした。IMG_85643

さらにデリシア社長の萩原清さん。
春になったら行きますよ。IMG_85713

昨年末に甲府でお会いしたのが、
いちやまマート社長の三科雅嗣さん。IMG_8875

そして宮崎のマルイチ社長の高木大さん。
高木さんにとっては飛躍の年だ。IMG_85573

日本アクセス社長の佐々木淳一さん。
今年、対談をすることになった。IMG_8873

伊藤園副社長の本庄周介さん。
ハワイのソニーオープンの話で盛り上がった。IMG_85683

フジッコ社長の福井正一さん。
オーケーや西友の店頭で、
フジッコの商品が目立つようになった。IMG_85863

そして第一屋製パン広域営業部部長の吉田大作君。
今年はとくに期待しています。IMG_8881

日本食糧新聞社社長の杉田尚さん。
大阪で開催するFSSFの話をした。
フードストアソリューションズフェア。IMG_8572332

最後に背後から嫌な気配を感じたら、
プロレスラーからスリーパーホールドされた。IMG_8902

AJS会長の田尻一さん。IMG_8877
荒井伸也さんの顔が見えなかったのは、
ほんとうに淋しい。
AJS名誉会長。

会いたかった経営者の姿も見えなかった。
マツモト会長の松本隆文さん、
セイミヤ社長の加藤勝正さん。

昨年亡くなったキョーエイの埴渕一夫さん。
ご冥福を祈りたい。

コロナ禍の間に、
トップマネジメントが若返った。

息子さんの時代になった。

私も一昨年から、
「若返れ!」とそれを奨めたから、
文句は言えないが、
この新年トップ研修会と総会には、
各社の会長のみなさん、
長老のみなさんにも出てきてもらいたい。

つくづくとそう思った。

玉置さんも、佐々木さんも、
同じ意見だった。

月刊商人舎 2021年1月号。
[Message of January] 20210101-768x513
若返れ!

時代と時代の節目のとき。
「断絶」を乗り切る武器は若い力である。
若さによってしか「時代の溝」は凌げない。
だから組織は若返るべきだ。

まず商人一人ひとりが自分を若返らせる。
さらにその商人の集団を若返らせる。
すると組織が若返る、会社が若返る。
産業全体が若返る。

人を若返らせる。
店を若返らせる。
売場を若返らせる。
商品を若返らせる。

若さが「キャズム」を乗り越える早さの鍵を握る。
若さが「キャズム」を凌ぐ柔らかさの源である。
若さが「キャズム」をバネにする強さの礎である。
そして若さが企業の生命線である。

人よ、若返れ。
店よ、若返れ。
売場よ、若返れ。
商品よ、若返れ。

コロナ禍による時代の節目のとき。
この「断絶」を乗り切る武器は若い力である。
失敗を恐れぬ力によってしか「キャズム」は凌げない。
だから私たちは若返らねばならない。
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けれど「両利きの経営」は、
老若男女の総合力であり、
共同作業である。

〈結城義晴〉

2023年01月11日(水曜日)

川野澄人「強い店」・服部哲也「稼ぐ店」と柳井正「最大4割の賃上げ」

月刊商人舎1月号。202301_coverpage

大好評発売中。

仮想対談も話題になっています。
川野澄人㈱ヤオコー社長と、
服部哲也サミット㈱社長。IMG_E87983

対談のまとめ。
文責は結城義晴。

――川野澄人は「2割強い店づくり」、
服部哲也は「突き抜けて稼ぐ店」。
電気代が高騰し、原材料費や物流費、
建築費が上がり続ける。
人手不足はさらに深刻化する。
それは2023年も変わることがない。
ならば飛躍的な生産性の向上が必須である。
利益があれば、経費は補填できるし、
新投資も可能になる。
競争相手に勝ち抜くことができる。

そのためにどうするか。
ひたすら経費を削減し続けるのか。
それは理の当然だが、
それだけでは足りない。
両利きが求められる。

このとき川野澄人も服部哲也も、
「強い店」「稼ぐ店」をテーマに掲げる。
2割強い店、突き抜けて稼ぐ店。
どちらも圧倒的な顧客からの支持と、
秀逸な社員・従業員なくしては実現できない。
買物する人たちが喜び、
働く人たちが満足する店こそが、
飛躍的な生産性を実現させるのである――。

川野さん、服部さん、
ありがとうございました。

さて今日は午後から東京・大手町へ。

毎月恒例の血液検査と診察。
12月の検査の結果が出た。
ちょっと数字が悪かった。

野菜を良く食べて、
水を飲んで、
運動をすること。

私はもう70歳になったのだから、
副作用のない薬を使って、
気分として無理をせず、
体調管理をすることにしている。

それは田嶼尚子先生の指導である。

早めに終わったので、
丸の内を散策した。

これも運動になる。

向こうに東京駅が見える。IMG_88182

日本の玄関。
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振り返ると皇居。
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東京駅の南口。
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その前にKITTE丸の内。
旧東京中央郵便局。
その跡地を日本郵政が商業施設にした。
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丸の内みずほタワー(左)と、
三菱UFJ信託銀行本店ビル。IMG_88112

丸の内仲通り。
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ここにアートギャラリーがある。IMG_88312

パヴェル・クルバレク作「ニケ」IMG_88212
1991年制作の鉄製の作品。
1928年、チェコスロバキア生まれ。
ルーブル美術館の「サモトラのニケ」の、
オマージュ作品。

名和晃平のTrans-Double Yana(Mirror)。
2012年製作のアルミニウム製。IMG_88242
人体モデルから3Dスキャンしたデータを、
加工し、さらに再び実体化する。
それが名和の「Trans」シリーズ。
多様なシルエットから、
流動性のある三次局面が生成される。
IMG_88282

舟越桂の「私は街を飛ぶ」
2022年、ブロンズ製。
IMG_88292
舟越桂は1951年、盛岡生まれ。
木彫を中心に、
神秘的で静謐な人物像をつくる。
これはブロンズに着彩した初の作品。
IMG_88302

ベンチアートの「リーチ・マイケル像」IMG_88333

アンリ&ピアール・シャギャーン作
「Matching Thoughts」
2022年制作のブロンズ作品。
アンリとピエールがつくった、
2体で1つの彫刻作品。
IMG_88352

澄川喜一の「白のマスク」
1969年製作のポリエステル樹脂作品。
澄川は東京スカイツリーのデザイン監修者。
「MASK」シリーズの一作。
仮面や甲冑が内側の空洞を想起させる。
彫刻の内部の構造を、
なんとか表面に出そうという作品。IMG_883723
よくわからなくとも、
何かを感じ取ればいい。
近代美術と街が融合している。

仲通りでは、
ウェディングドレスとタキシードの、
新郎新婦が写真を撮っていた。IMG_88362
よく歩いて、気分も爽快。

最後に商人舎流通SuperNews。

ファストリnews|
3月に国内従業員年収を最大約40%アップ/人材投資強化

日経新聞朝刊の一面トップにも載った。

㈱ファーストリテイリングが、
3月から従業員の報酬を大胆に改定する。

海外に比べて報酬水準が低い日本で、
報酬テーブルを大幅にアップする。

職種・階層別に求められる能力や要件を定義し、
各従業員に付与している報酬水準を、
数%~約40%アップする。

具体的には従来の役職手当などはやめる。
それぞれの報酬はまず基本給、
そして業績成果によって決まる賞与など。

対象は日本国内の約8400人。
新入社員の初任給は、
月25万5000円を30万円に上げる。
入社1~2年目で就任する新人店長は、
29万円から39万円になる。

すでに昨2022年9月に、
国内のパートタイマーやアルバイトは、
時給を平均2割引き上げている。

国内の人件費は、
これによって約15%増加する。

しかし、
ファーストリテイリングが目指すのは、
フラットで機動性の高い組織運営である。

物価は上がるのに、
賃金は上がらない。

それが日本の問題だと言われる。

柳井正さんはこの批判に、
経営者としての意思決定によって、
先鞭をつけるように対峙した。
fr_yanai_portrait15l22
リーディング産業であろうとする意志が見える。

もちろん利益が担保されているからこそ、
できる大胆な政策である。

ユニクロやジーユーで働きたいと志す、
優秀な人材が増えることは間違いない。

商売は人である。
そのことの実践。

わかっていても、
それができない。

目指すは、
フラットで機動性の高い組織である。

〈結城義晴〉

2023年01月10日(火曜日)

商人舎1月号「対談特集/’23両利きトレードオン」本日発刊!!

月刊商人舎1月号本日発刊!!
IMG_E87902

[対談特集]でそのタイトルは、
’23両利きトレードオン
二兎を追いつつ両立させる「経営と運営」202301_coverpage

[Cover Message]
2023年、一陽来復。
新年号はトップマネジメントによる対談と独白構成である。大久保恒夫西友社長と山本慎一郎カスミ社長、仮想の川野澄人ヤオコー社長と服部哲也サミット社長。そして川野幸夫日本スーパーマーケット協会会長、平富郎エコス会長。
コロナ禍3年を超えて4年目に入る。ウクライナ危機は10カ月を過ぎた。そして値上げラッシュ、電気料金高騰、物流費や建築費の上昇、そのうえ人手不足。難問山積。
コスト削減を突き詰めつつ、付加価値の創造に邁進し、飛躍的に生産性を上げてゆく。そこには『両利きの経営』への挑戦が求められるし、「トレードオン」が必須である。
「トレードオフ」と標準化一辺倒で事足りた20世紀は、遥か遠くへ行ってしまった。

[Contents]202301_contents

新春特別対談は、
大久保恒夫&山本慎一郎。
西友とカスミの両社長。
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12ページを占めて、
2023年の問題を網羅した。

ありがとうございました。
商人舎ならではの対談となりました。

それから、
川野幸夫「2023年の断言」
「本気の生産性改善が存続を決める年だ。」
202301_kawano

この独白への[結城義晴の述懐]
「川野幸夫さんの穏やかな語り口が、
だんだん、だんだん厳しくなってゆく。
そしてきわめてソフトな印象ながら、
実は自信をもって『断言』をしている」

「スーパーマーケット産業はもとより、
チェーンストア産業も食品産業も、
ひっ迫している。
世界がひっ迫しているから、
日本もひっ迫し、
経済も産業もひっ迫している。
そのひっ迫によって生み出された
経営環境と生活環境」

「”少子化”こそ日本の最大の問題だと思う」と
川野さんは言う。同感だ。

「スーパーマーケット産業は
その少子化のなかの子どもたちに
“食わせる産業”だ。
少子化の子どもたちを”育てる産業”だ。
その親たちを”助ける産業”だ。
家族を”豊かにする産業”だ。
だからこそ自己の限界を超えるほどの
画期的な生産性の改善に挑む。
食わせ、育て、助け、豊かにするために、
コストを削減し、
飛躍的な生産性に挑むのだと思う。
それが企業や店が生き残るときの
唯一の考え方である」

「川野幸夫をもって
断言せしむる状況が来ている。
それが2023年である」

それから、
平富郎の「独り語り」
「艱難辛苦の今、上手い方法も近道もない」
202301_taira-1

平さんならではの発言。
読者のみなさん、
噛みしめてほしい。

そして[仮想対談]IMG_E87912
川野澄人vs服部哲也
「2割強い店づくり」と「突き抜けて稼ぐ店」

それぞれ別の記者会見の発言を、
テーマごとに対談形式に構成した。
文責は結城義晴。 IMG_E87983
お二人の発言の共通項は、
どの企業にも当てはまるし、
異なる点は実に対比的で、
ポジショニングの違いを鮮明にした。

これも一読の価値はある。

勝手に対談させてしまって、
すみません。

ただし発言は一言一句、
間違いなく記事にした。

もちろん結城義晴の「特集のまえがき」
「あちらを立てて、こちらも立てる」

それが2023年である。

こうしてブログで紹介すると、
読んだ気になるかもしれないが、
中身は雑誌を読まねば知覚できない。

是非、読んでいただきたい。

特別企画は、
店づくりの「変則性」?!  
「建物の2階どころか、3階や4階に店をつくる。
そして繁昌する。
2層のスーパーマーケットをつくる。
駅前商店街の中に埋没しそうな
ショッピングセンターをつくる。
そんな店づくりの変則性が生まれてきた。
店舗開発の許容範囲が広がってきた。
標準化一辺倒の理想の店づくりだけを
追いかけていては出店スピードが上がらない。
基本機能が整えば、変則性は許されるのだ!!」

サミットストア踊場駅前店
(3階1フロア609坪)
生鮮・惣菜の店内製造力で「確実に稼げる店づくり」を標榜202301_summit1

冷凍食品売場には変化が付けられた。
202301_summit14

西友和光市駅前店(2層477坪)
24時間営業・EDLPに商品開発力・販売力をトレードオン!
202301_seiyu-1

プライベートブランドの集合売場。
202301_seiyu-11

イオンタウン旗の台 (3層・511坪)
超小型都心SCの核店舗はウエルシア&ビオセボン
202301_aeontown-2

ビオセボンは核店の役目を果たせるか。
202301_aeontown-6

3店ともにふんだんに写真を使って、
変則性を有しながら、
基本を貫徹している店を紹介し、分析した。

2023年を見通す商人舎1月号。

そのMessage of Januaryは、
両利きの歌
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右利き? 左利き?
いいえ、両利き。
もともと左利きの人が、
両利きになりやすい。

コロナ感染拡大を抑えて、
経済と営業の活性化を図る。
ディスタンシングを堅持しつつ、
ホスピタリティを高める。

経費上昇要因に事欠かず、
利益増加要因は一本足打法。
コスト削減と粗利益増加。
その両立をあなたは求められる。

Ambidexterityは、
双面性、両利きの経営。
Compatibilityは、
両立性。

あちらを立てて、
こちらも立てる。
こちらを立てて、
あちらも立てる。

トレードオフは、
気楽で呑気な20世紀人。
トレードオンは、
強靭で思慮深い21世紀人。

右手のイトーヨーカ堂、
左手はセブン-イレブン。
左手を使って右手を叱咤するがごとし。
鈴木敏文の両利き経営。

成熟事業と新規事業。
リアル店舗とネット販売。
人間力経営とデジタル改革。
矛盾を包含し、かつ尊重する態度。

両利き経営の最大の課題は、
リーダーシップである。
トレードオンの最大の課題は、
胆力と論理性である。

あちらを立てて、
こちらも立てよ。
こちらを立てて、
あちらも立てよ。〈結城義晴〉

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結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

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