結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年02月16日(日曜日)

ロピアNY研修3班2日目の「雪のニュージャージー」

ニューヨークにやってきて、
10日目になる。

OICグループのニューヨーク視察。
第3班の2日目が始まった。

朝7時、いつものように、
全員でロピアの経営理念と7大用語の唱和。
リードするのは宍戸班長。IMG_2121

朝から声を出して元気よく唱和。
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初めに佐藤博和団長のあいさつ。
㈱スーパーバリュー取締役営業統括。IMG_2127

結城義晴の第1回の講義。
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OICグループのNY研修には、
中途採用のチーフが多く参加する。
あるいはグループ入りした企業からも参加する。
だからいつも冒頭で話すのは、
「商人の本籍地と現住所」。
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それから昨日の復習。
ウォルマートとターゲット、
アルディとリドル、
そしてホールフーズの環境店舗。IMG_2143

第3班となって3回目の講義。
話し込んでいると脱線が多くなる。
それがまた面白いらしい。IMG_2144

それでも全力投球。
元気いっぱい。IMG_2141

最後にウォルマートのPBとNBの食べ比べ。
そのうえでPBの体系について講義する。IMG_2148
最後の最後は、
バリュー・エンジニアリング。

9時に講義を終わらせると、
専用バスで視察に向かう。
今日はハドソン川の向こう側、
ニュージャージー州を巡る。

まず、トレーダー・ジョー。
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土曜の朝の顧客が次々にやって来る。
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壁面のイラストはセロリを運ぶトラック。IMG_9931

今、卵が高騰している。
トレーダー・ジョーは12個入りパックを
3.98ドルで販売する。IMG_2154
陳列した途端、お客が群がる。

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クルーメンバーのロビンさんにインタビュー。
さっき、卵を補充していた人だ。
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27年間の企業勤務から、
トレーダー・ジョーへ転身。
「今が一番幸せだ」と語る。
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団員からの質問にも丁寧に答えてくれた。
ダンさんを囲んで。
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近隣のアマゾンフレッシュ
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アマゾン・ドットコム直営のスーパーマーケット。

手に取ってそのまま出ていく、
「ジャスト・ウォーク・アウト」の店だった。
つまり「アマゾン・ゴー」の大型版。

しかし現在は有人レジと完全セルフレジ、
それにこの「ダッシュボード」の仕組みを使う。
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ダッシュカートは、
セルフレジ機能を搭載したスマートカートだ。

顧客は事前に、
アプリをダウンロードして、
決済情報を登録しておく。
そのうえで来店した時に利用する。

使い方を実演してくれたのが、
現地ガイドの富澤由紀子さん。
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顧客は棚の商品を手に取って、
カートに入れるだけ。
カートに搭載されたカメラが、
自動的にスキャニングする。
顧客はそのまま専用ゲートを通って出る。
これで会計が終わる。
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だし、利用している顧客は現在、
ほんのわずかだ。

この店は、ほぼすべての商品に、
電子棚札を採用している。
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プライム会員は割安に購入できる。
1.99ドルの商品が1.49ドルになる。IMG_2186

冷蔵ケースの中の商品も電子棚札、
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さらに随所に「アレクサ」による案内がある。
Amazonが開発した音声認識サービス。
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サービスカウンターは、
オンライン注文商品の返却口となっている。
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デジタル化されたスーパーマーケットは、
合理的ではあるがちょっと無機質。
トレーダー・ジョーの商売と対極にある。

スチュー・レオナード。
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これまたアマゾン・フレッシュとは、
対極に位置する店だ。
1980年代には、
「ディズニーランドのような店」と絶賛された。

低迷気味だったが、
久々にエキサイティングないい店を出した。

入口を入ってすぐに団員たちが、
カメラを向けて立ち止まる。
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その先にあったのがこれ。
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ボタンを押すとカウボーイ人形が歌ってくれる。

根強い人気のバナナ娘。IMG_9952

土曜日ともあって、子ども連れの客が多い。IMG_9955

牛とアヒルの着ぐるみで、
子どもたちを楽しませる。
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週末は至る所で試食を展開する。IMG_9964

チーズ売場でのパフォーマンス。
自家製モッツァレラチーズの製造。IMG_2236

伸ばして伸ばして。
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どや顔。
このあと、手でちぎって、
丸めて出来上がり。
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ワイン売場にも試飲ブースがある。
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週末の売場は、
エンターテインメントにあふれて大賑わい。
セルフレジには長い行列ができた。
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スチュー・レオナードを楽しんで、
皆、大満足。
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ウェグマンズ。IMG_2309

市場のような広大な青果売場。
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店舗の隅々まで、よく顧客が入っている。
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鮮魚の対面売場は2倍に拡げられた。
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専門店のようなインストアベーカリーとデリ。
対面ショップ売場が続く。
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一方でEDLPの「HOT ZONE PRICES」が展開される。
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グロサリー売場の至る所に、
「ホットゾーン価格」のサインがある。IMG_9991

クオリティが高くてお得なPB商品、
「Wegmans」を全面的に訴求する。
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店舗右翼にリカーショップが併設されている。
そこで佐藤団長と事務局がワインを購入した。
夜のコミュニケーションタイムのため商品調達だ。

この店はさらに、
本格的なハンバーガーを提供する
直営ショップ「バーガーバー」。IMG_2266

広くて雰囲気のあるイートインスペース。
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ネットスーパー用の出庫スペース。
壁面には冷蔵ケースを配置。
商品が積まれたカートがズラリと並ぶ。
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ウェグマンズの郊外型店舗は、
全需要対応型であることがよくわかる。
だから1店平均2000坪の売場面積で、
1億ドルを超える売上げを誇る。

7000坪のウォルマート同じくらいの販売力をもつ。

フリーウェイを南下する。
バスの中でも講義は続く。
雪が激しくなってきて、
視界も悪くなってきた。IMG_2370

ショップライト。
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約300店のボランタリーチェーンの旗艦店。

入口を入ってすぐの右手に、
処方箋を扱うファーマシー。
これで顧客を囲い込む。
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「セレブレーションステーション」。
オリジナルケーキを受注提供する。
生鮮やデリ、ベーカリーは、
多様なショップ形式を採用する。IMG_2310

青果売場では、
親子で働く二人の店員から声を掛けられた。
息子さんは日本語を勉強中とか。
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いい店や企業では、家族で働く人が多い。

チーズ売場の品揃えは豊富だ。IMG_2317

グロサリーは多品種多品目の品揃え。
そのうえローコスト運営。

主動線のプロモーションは投げ込み陳列。
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最後にストップ&ショップ。
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アメリカのごくごく一般的なスーパーマーケット。
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1200坪でコの字型レイアウト。
そこに対面売場を設けて、
一応、店づくりのトレンドを追っている。
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水槽にはロブスター。
しかし対面売場なのに、
従業員はいない。
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一部の形式だけウェグマンズなどを真似ても、
尖がった店にはならない。

全体に「特徴のないのが特徴」の店。
これがポジショニングのない店の典型だ。
全米の多くの店がこのコンベンショナル型である。

ニュージャージー州の
とんがり★こだわりの店を堪能して、
マンハッタンへ戻る。

最後は急遽、
チェルシーマーケット。
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ナビスコ工場跡を活かしたショッピングセンター。
観光スポットになっている。
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中核の店はロブスタープレイス。
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オイスターバーやロブスターバーがある。
その中でもお勧めは立ちの寿司屋。
ニューヨーク随一の鮮度と味と価格。
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もちろん魚介の販売もする。
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私はアウトレットショップへ。
ジャケットとコートを衝動買い。
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この店は入口にはいつも行列。
入場制限をしている。
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2日目はニュージャージー。
最後にマンハッタンのチェルシーマーケットを訪問。

楽しい一日だった。
ありがとう。
(まだまだ続きます)

〈結城義晴〉

2025年02月15日(土曜日)

ロピアNY研修3班到着/Walmart・TargetからSTKsteakまで

OICグループのニューヨーク研修。

ジョンFケネディ空港に、
第3班がANA便でやってきた。

同じ飛行機に乗っていたのが、
茨城県の㈱タイヨーの視察チーム。

率いていたのは鹿野定男さん。
鹿野オフィス代表。
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「いつもブログを見てます」
ありがとうございます。

早速、専用バスに乗り込んで、初日の視察。
今どこにいるのか、どこに向かうのか。
最初に必ず地図で確認する。IMG_1960-1

ニューヨーク市クイーンズ区、
ウォルマート。
やや小型のスーパーセンター。
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世界最大の小売業にして、世界最大の企業。
2024年1月期年商は6481億2500万ドル。
150円換算で97兆2188億円。

到着してすぐに全員で記念撮影。
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今日は14日の金曜日。
そしてバレンタインデー。
ほんとうによく顧客を集めている。IMG_1968

初めて見るアメリカの店舗。
ランチの買物も兼ねて、
自由に視察してもらう。
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ウォルマートの売り方の定石。
グロサリーのエンド陳列。
右がエブリデーロープライス、
左がロールバック。IMG_9788 (002)
エブリデーロープライスは、
基本的には1年間売価を特売価格にして変えない政策。
この写真のアイテムは年間通しで1.97ドル。
ロールバックはその特売価格から、
さらにメーカーと協力して、
凄い特売価格を出したもの。
こちらは13週の展開が基準だ。

もちろん商売だから例外は頻発する。

そのロールバックを主通路で大展開している。
インパクトのある売場だ。
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レジもご覧の通り、混んでいて行列。IMG_1969

ウォルマートはセルフレジを縮小した。
万引きが利益を圧迫するほどだったから。
だから、各レーンともに長蛇の列。

ウォルマートのライバル、
ターゲット。
ウォルマートと同じ業態を展開する。
ディスカウントストアとハイパーマーケット。
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2024年年商は1071億1200万ドル。
150円換算で16兆円。

ブルックリンの東端に位置する商業施設。
ウォルマートと違いを出すために、
コーポレートカラーは赤。
店内デザインは赤を基調にする。IMG_2012

床はPタイル、天井を張って、
何から何までウォルマートとの違いを出す。IMG_2017

ターゲットはウォルマートとは違って、
ハイ&ロー政策をとっている。
つまり定価をつけておいて、
期間限定でディスカウントの特売をする。
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ターゲットの強みはアパレルのソフトライン。
ふくよかなマネキンも適度に配置。
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さらにふくよかなマネキン。
太っていることはむしろその人の個性で、
それが美しいものだという認識だ。
そんなメッセージが発信されている。IMG_2022

ターゲットと同じショッピングセンターで、
隣接して出店しているのは、
リドル。
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2週間ほど前に開業した。
ドイツ最大の小売業シュワルツグループ、
そのボックスストア業態。

売場面積はアルディの約2倍、550坪。
生鮮、ベーカリー、乳製品などの品揃えを豊富にする。
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プライベートブランドの比率は7割くらい。
ナショナルブランドの1位、2位は、
しっかり品揃えして価格勝負をする。
コカ・コーラの売場。
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ゲータレードとパワーレードを揃える。IMG_9838 (002)

店の奥の真ん中の売場では、
平台で売り切れ御免のノンフードを販売する。
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今回も店長のビクトルさんにインタビュー。
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ビクトル店長は、
リドルの品揃えの特徴と、
価格優位性を熱く語ってくれた。
もちろん通訳は浅野秀二さん。
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「隣のターゲットの価格調査を行っているのか?」
団員の問いには「ノー!」
ヘッドクオーターの調査チームが
価格を調べて対抗策を指示してくれる。

「彼らのほうが見に来る」と自信満々。
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店長を囲んで記念撮影。
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一方、リドルのライバル、
アルディ。

ドイツのALDI sud運営の、
小型ディスカウントスーパーマーケット。
リドルと同じ「ボックスストア」と称する。
全米で2300店舗ほどを展開する。IMG_2024

店内のサイネージも増えた。
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1万平方フィート(281坪)に、
1500SKUを品揃えする。
その95%はPB。
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その低価格はウォルマートをも悩ます。
厄介な存在だ。
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リドルがNBの1番手、2番手商品まで扱うのに対して、
アルディは絶対に欠かせない1番手ブランドだけ売る。
たとえばコカ・コーラやゲータレード。
そしてそれはリドルより安い。
あとはPB。
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ウォルマートとターゲット、
アルディとリドル。
それぞれのフォーマットの闘いと、
ポジショニングの違いを学んだ。

そして、一気にブルックリンの中心部へ。
ホールフーズ環境対策店。
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店に入ると風防室で、
バレンタインデーの切り花販売。IMG_2036

店内導入部の花きコーナーも、
スペースを拡げて展開。
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アメリカのバレンタインデーは、
日本とは違う。

女性がチョコレートをプレゼントして、
愛を告白するのが日本。

アメリカは男性が女性に、女性が男性に、
プレゼントをする。

その際、花は最重要アイテムとなる。

顧客がいつも以上に入っている。
アマゾンプライム会員などの、
ネットスーパー利用者も、
イベントのときには来店する。
自分の目で商品を見て買物をしたいし、
イベントに参加したいからだ。IMG_2042

だから平常日よりも商品在庫は多い。
それでも、スーパーボウル直前には、
お客が殺到して、欠品だらけになった。IMG_2049

「LOVE AFFAIR」をテーマに、
売場各所でバレンタイン提案。IMG_2050

ミートの加工場のガラスに貼られた、
プロモーションのキャラクター猫のシール。IMG_2059

チーズ売場の平ケースでも。IMG_2060

スイーツ売場ではスタッフが、
ハートのカチューシャを付けて場を盛り上げていた。IMG_2065

独自のポジショニングを築いたホールフーズ。
他の追随を許さない。

最後の最後にブルックリンの観光スポットへ。
「ダンボ」地区と呼ばれる。
ニューヨークで一番一古いブルックリン橋。
その向こうの摩天楼を背景に記念撮影。IMG_2087

夕景に浮かぶ自由の女神像。IMG_2074

再び自由の女神を背景に記念撮影。IMG_2083
満足のいく一日だった。

団員はホテルにチェックインしてから、
4班に分かれてステーキハウスへ。

わたしは1・5班の面々と、
ダウンタウンの「STKステーキハウス」へ。
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提供するのは、
ステーキ、クックテール、
ミュージック、ヴァイブ。
Vibeはスラングで「ノリ」。
ノリのいい店なのだ。IMG_9925 (002)

店内フロアに「DJ」がいて最新の音楽を、
大音響で流し続ける。IMG_9929 (002)

それでもステーキハウス。
しっかりしたコースを食べさせる。

第1コースの前菜はシーフード。IMG_2098

第2のコースは、
シーザーサラダとモッツァレラチーズのサラダ。IMG_2099

皆、楽しんでいる。IMG_2101

第3のメインコースは、
それぞれに厚切りのステーキ。
ストリップロインを頼んだ。
その後はスイーツプレート。IMG_2104

綿菓子をバーナーで焼いていく。IMG_2108

アイスクリームに焼けた綿菓子がまとわりつく。
これも美味。IMG_2113

大人気のステーキハウス。
夜10時半を過ぎてもまだ、
店の外に行列ができていた。IMG_2115

マンハッタンの大人気ステーキハウス。
最新トレンド満載の店に満足した。IMG_2117
フードサービス業だけでなく、
チェーンストアもスーパーマーケットも、
世界で最も刺激的なのが、
このニューヨークである。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2025年02月14日(金曜日)

ニューヨーク「8日目の休息日」とメトロポリタン美術館

OICグループのニューヨーク研修。

第2班を送り出して、
事務局が残った。
その夜の食事。

ハナホテル。
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ロビーに恐竜。
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大迫力。
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その前で写真。
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みんなでポーズ。
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入れ替わってまたポーズ。IMG_1879

和食の互助。
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サッポロビールを飲みながら、
刺身盛り合わせや揚げ出し豆腐、
さらに鮭皮のシーザーサラダなどなど。

締めは鍋焼きうどん。IMG_9698 (002)
堪能した。

第3班が到着するのは明後日。

一夜明けてニューヨーク8日目は休息日。
西洋の神は7日目には休めと教えた。

丸一日、自由時間。

部屋のパティオの雪も、
ずいぶん減った。
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マンハッタンは霧雨。
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ザ・ニューヨーカー。
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そんな雨などには負けない。
地下鉄C線に乗って、
アッパーウエストの81丁目駅へ。

駅のそばに自然史博物館がある。
だからホームの壁には動物のイラスト。
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セントラルパーク。
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公園の中の橋。
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20分くらい散策して、
メトロポリタン美術館。
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美術館の前の道路には、
スクールバスがずらりと並ぶ。
子どもたちが学びに来ている。IMG_9708 (002)

堂々たる世界三大美術館のひとつ。
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ほんとうに久しぶりに、
Go Go ポーズ。
足腰は衰えない。
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ロビーには巨大な「書」が対になって掲げられている。 IMG_9714 (002)

広いメトロポリタン美術館の2階へ。
ヨーロッパの近代美術。

絵画の部屋のロビーに彫刻。
ひときわ目を引くのが、
ロダンの「考える人」
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正面から見た考える人。
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パリのロダン美術館にもあるが、
もっと巨大で野ざらしだった。

イギリスのターナー「捕鯨船」
フランスの印象派を学んで、
独特なペインティング世界をつくった。
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それからベルギー人のレオン・フレデリック。
「三人姉妹」が目立った。
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実際には額に入れられて展示されているが、
絵画だけ抜き出すとまた、いい。
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オーストリアの画家グスタフ・クリムト。
私はずっとスマホのカバーに、
クリムトの「抱擁」を使っている。
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クリムトのこの絵もいい。
「メーダ・プリマヴェージの肖像」
1912年、クリムトの後期の傑作。IMG_9724 (002)

そしてフランスの印象派。

ポール・セザンヌ。
高校時代の美術の授業で、
このタッチの絵を貼り絵で模倣したことがある。IMG_9725 (002)

これもセザンヌ「カード遊びをする人々」
セザンヌはこのテーマで4枚描いているが、
これが最後の作品だ。
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ピエール・オーギュスト・ルノアール。
メトロポリタンのルノアールでは、
この絵が一番好きだ。
気取らない若い女性。IMG_9734 (002)

ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの自画像。IMG_9728 (002)

ゴッホがこのキャンバスに向かって、
自分の顔を描いている。
それを思うと何とも言えない感慨がわく。

私はゴーギャンが好きになれない。

そしてひまわり。
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花瓶に生けれらた向日葵の絵画よりも、
こっちのほうが断然ゴッホらしいと思う。

アンリ・ルソー。
私は高校時代の同人誌「孼」に、
ルソーに宛てた詩を発表したことがある。
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ロビーに戻ると、
今度は大理石のロダン「神の手」。
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うしろに回って見ると、
謎が解ける。
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アメリカ人のチャールス・レイ。
「2頭の馬」
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足は八本。
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首と頭は二つ。
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ジャンルが変わって、
17世紀のヨーロッパ絵画。

名匠レンブラント。
アリストテレスとプラトン。IMG_9745 (002)

それからメトロポリタンのお目当ての一つ。
フェルメール。Johannes Vermeer。

現存するのは35作品。
そのうちTHE METには5作品が収蔵されている。

それが一列に並んで展示されている。IMG_1894

「Young Woman with a Water Pitcher 水差しを持つ女」
「Study of a Young Woman 少女」
「Young Woman with a Lute リュートを調弦する女」
「Allegory of the Catholic Faith 信仰の寓意」
「A Maid Asleep 眠る女」IMG_1895

1点ずつ丁寧に見る。IMG_1896

何度も見た。何度見てもいい。IMG_1897

端まで来たら、再び、戻る。IMG_1898

何度も何度もじっくり見る。IMG_1899

「水差しを持つ女」
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なぜかこの区画に、
青の時代のピカソがある。IMG_9754 (002).jpg2

西側の彫刻の広場。
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ここにあるカフェで珈琲とサンドイッチ。

気に入ったのが「熊のグループ」
ポール・マンシップ。
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彫刻は後ろに回って見る。
面白い、かわいい。IMG_9764 (002)

そして「葡萄の木」。
ハリエット・ホイットニー・フリッシュマス。
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最後にエジプト館へ。

デンドール神殿。
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水盤が周囲を囲んでいる。IMG_1901

石像2体とポーズ。
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古代エジプトに関する展示品は約2万6000点。IMG_1904

エジプト館は悠久の時を感じさせてくれる。IMG_1905

1階メインのグレートホール。IMG_1906

ホールにある2対の書。
この書のテーマは「対話」。IMG_1907

タクシーでホテルに戻る。

セントラルパークの雪景色。IMG_1913

コロンバスサークルに近づいてきた。IMG_1917

5番街から望む、プラザホテル。IMG_1922

金色のランドマーク、騎士の像。IMG_1921

5番街のトランプタワー。
警察車両が警備していた。
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ユニクロの旗艦店。IMG_1939

五番街のアトラス像。
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ヨガブランドの「ルルレモン」。IMG_1945

ニューヨーク公共図書館。IMG_1947

ホテルに戻って自室。
パティオの雪もすっかり解けて、
空もドラマティック。

窓枠の外の景色が、
一幅の絵画のようだった。
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夜はweb会議が二つ。

日本時間の朝9時半。

㈱True  Data取締役会。IMG_1952

1時間半後に、
第一屋製パン㈱の取締役会。IMG_1951
休息の日なのに、
完全休養とはならなかった。

明日も頑張ります。

〈結城義晴〉

2025年02月13日(木曜日)

ロピアNY研修「第2班帰国」と’25 Supermarket Trade Show

マンハッタンの宿は、
ザ・ニューヨーカー。
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古いホテルだが極めて便利だ。

私の部屋は30階でパティオがついている。
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そのベランダに雪が積もって、消えない。
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西を向くと高層ビルの間から、
ハドソン川が見える。
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東側もマンハッタンの街並み。
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OICグループNY研修。
第2班は帰国の日。

8時半にはバスに乗り込んで、
JFケネディ空港へ。

その間、50分の最後の講義。
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倉本長治の言葉。
「店は客のためにあり、
店員とともに栄える」

長治先生はこの言葉を、
対にして使ったわけではない。

私が㈱商業界社長のころ、
この長治先生の二つの言葉をあえて並べた。

「顧客満足と従業員満足」を表しているからだ。

それに「店主とともに滅びる」を付け加えて、
トライアングルにした。

「店主とともに」も長治先生の言葉だ。

短歌の世界に「本歌取り」という手法がある。
有名な古歌(本歌)を自作に取り入れて、
作歌をする。

それが、
「店は客のためにあり、
店員とともに栄え、
店主とともに滅びる」

そしてアメリカのウェグマンズをはじめ、
ウォルマート、トレーダー・ジョーなどが、
この言葉をミッションにしている。

リッツカールトンも、
日本の万代も、
カスタマーサティスファクションと、
エンプロイーサティスファクションを、
モットーにしている。

バスの中での最後のメッセージ。

「自分が変わらねば、
仲間を変えることはできない。
自分が変わらねば、
職場を変えることはできない。
自分が変わらねば、
店を変えることはできない」

「自ら、変われ!」

早めにケネディ空港に着いて、
チェックイン。

みんなを待つ間に、
浅野秀二先生とスクワット。
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こちらに来ても続けている。
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柴田昇団長と固い握手。
1班と2班を率いて成果を上げてくれた。
これで帰国する。
ありがとうございました。
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それから最後の写真撮影。
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みんな元気です。
やる気満々。
それがうれしい。
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見送ったら、私たちはホテルに戻る。

タクシーやウーバーではつまらない。
電車で帰る。

まずエアートレイン(モノレール)に乗る。
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空港が見える。
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ジャマイカ駅。
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ここで乗り換える。
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その乗り換えゲート。
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左がロングアイランド鉄道、
右がサブウェイ。
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チケットを買って、
時間を待つ。
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ホームに降りる。
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ロングアイランド鉄道の列車。IMG_9681 (002)

乗り込む。
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20分でマンハッタンの真ん中に着く。
タクシーよりも早い。

地下駅に到着すると、
そこがペンシルバニア駅。
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地上に上がってくる。IMG_9684 (002)

地上に出ると目の前にエンパイヤステートビル。IMG_9685 (002)

ペンシルバニア駅、
略してペンステーション。
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お疲れ様。

これで全体の半分が終わった。
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もう、ランチの時間。
そこで近隣のコリアンタウンへ。

BCDトーフハウス。
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大人気の韓国料理店。
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付け合わせ。
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スンドゥブと骨付きカルビ、美味。
体が温まる。
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マディソンスクエアガーデンは、
ホテルの斜め前。
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明日1日、休養日。
明後日、第3班がやってくる。

少しだけ休みます。

さて日本では、
第59回スーパーマーケット・トレードショー。
主催は全国スーパーマーケット協会。smts02

2月12日(水)から14日(金)まで、
千葉市の幕張メッセ全館を貸り切って開催。
山本恭広編集長が行ってくれた。
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食品流通産業に最新情報を発信する大商談会。
全11ホールに2237社・団体、3611小間が展開。

オープニングセレモニーのあと、
横山清実行委員長の基調講演。
全国スーパーマーケット協会会長、
もちろん㈱アークス会長。
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テーマは、
「どうなるスーパー 創発的破壊」。

横山さんらしいタイトルだ。

アークスが展開する北海道は、
1960年から1970年代にかけて、総合スーパーが進出した。
地場スーパーとの戦いが始まったこの時期を、
横山さんは「第一次流通戦争」と名づける。

そして、2020年代。
日本標準産業分類に、
「食料品スーパーマーケット」が新設された。
つまり「戸籍」を得た。

北海道へ進出してきた大手総合スーパーが撤退し、
新興勢力が進出した。
これを「第二次流通戦争」と位置付ける。

拙著『チェーンストア』では、
第二次流通革命として、
「チェーンストア3.0」と表現した。
横山さんはこれをレジュメで引用してくれた。
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ありがとうございます。
大感謝です。

会場最大ブースは㈱寺岡精工。smts_teraoka

寺岡のテーマは「Grow with Green」。
環境への影響を小さくし、
働く人の負荷を軽くし、
同時にビジネスとして成立させる。
これは食品流通業に限らない、
全産業のテーマだ。

バルク販売システムが展示されてぃる。smts_teraoka2

㈱オカムラのブースも広い。smts_okamura1

テーマの一つに「店育(みせいく)」を挙げる。
「店に行く」と「店を育てる」をかけた造語。smts_okamura02
小売業、メーカー各社と、
ワークショップ形式で1年近く議論と研究を重ねて、
未来の店の姿を提示している。

会場の食品ゾーンには、
お弁当・お惣菜大賞2025の展示ブースがある。smts_deli

㈱ブルーチップのブース。
乾燥野菜のラインアップが拡大した。
時短、食品ロスなどが時流に合っている。
ブルーチップは食品メーカーとして認知され始めている。

常務取締役の中野茂さん。smts_bc

フルックスグループ。
野菜の販売・仲卸から始まって、
いまや「惣菜のわかる八百屋」。smts_frux01

スーパーマーケット向けの惣菜を開発。
黒田久一社長と清水誠三日本惣菜協会専務理事。smts_frux02

万代の惣菜部部長の藤本光哲さんが加わる。
万代知識商人大学の一期生。smts_frux3

レンゴー㈱は世界最大の段ボールメーカー。
2年ぶりの出展で、テーマは段ボール什器。
縄田幸男さんと山本麻依子さん。
パッケージング部門開発本部のお二人。smts_rengo2

㈱プログレスデザイン社長の西川隆さんと写真。smts_rengo_pr
西川さんはスーパーマーケットの店舗デザインで、
トップを走り続ける。

スーパーマーケット・トレードショーは盛況。
今年は行けなかったが、
横山会長の講演の中で、
ちょっとだけ参加させてもらった。

ありがとうございました。

ニューヨークの日々は続く。

〈結城義晴〉

2025年02月12日(水曜日)

NY6日目のマンハッタンの「ポジショニング競争」

OICグループNY視察研修。
第2班がやってきて早くも3日目。

朝7時、セミナーのはじまり。
まず恒例のロピアの経営理念と7大用語の唱和。IMG_9542

そして結城義晴の講義。IMG_1626

2日目は理論を中心にレクチャーする。IMG_1630

髙木勇輔社長や福島道夫取締役に、
15年以上も前から講義した内容。
それを共有してもらう。

レース型競争とコンテスト型競争。
クリティカルマスと範囲の経済。
寡占・鼎占・複占。
そしてマーケットリーダーとチャレンジャー、
フォロワーとニッチャー。

これらをロピアはどう考えて、
どう成長の理論にしているか。IMG_1650

最後は業種・業態、フォーマット。
コーネル大学のバナーの方程式。

そのポジショニング。

トレーダー・ジョーやウェグマンズと、
ロピアの店づくりの共通点。IMG_1643
実際に米国のとんがり店舗を見た後は、
抽象的な概念の理解が進む。

そしてそれがロピアのぶれない戦略に直結する。

講義が終わると、
9時に専用バスに乗り込んで、
ウェグマンズに向かう。
マンハッタン1号のアスタープレイス店。IMG_1731

地下1階の話題の売場。
「SAKANAYA(さかなや)」。
改装して広くなった。IMG_1727

今回も、店長のJAREDさんが登場。
立地の特性や顧客層について、
丁寧に話してくれた。

ウェグマンズのホスピタリティを強調した。
その理由はアソシエーツを大切にすること。
「マネジャーが仲間を大切にすれば、
彼らはカスタマーを大切にしてくれます」

さらに驚いたことに、
この店ではオンラインの売上構成比が、
なんと50%になっている。
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ナイスガイだ。
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魚部門の責任者リチャードさん(左)と、
エイドリアンさん。
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さかなやでは日本の豊洲市場から週2回、
新鮮な魚を空輸する。
空輸された魚はその日のうちに、
カッティングして販売される。

団員の一人が質問した。
「魚のアラがでますが、
それはどうするのですか?」
エイドリアン。
「もちろんアラも販売します」
それがこれだ。
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アメリカ人はアラを焼いたり、
スープにしたりする。
こんな魚屋、アメリカでは見たことがない。
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1年ぶりに合ったエイドリアンは、
新たに魚のタトゥーを入れていた。IMG_1705

嬉しそうに見せてくれた。
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そして全員にサーモンの試食のプレゼント。
柴田昇団長が皆に、取り分けてくれる。IMG_1715

団員全員と記念撮影。
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いつもながらのウェグマンズの誠意ある対応に感謝。
浅野秀二さんと4人で記念写真。IMG_1711

そのあとはマンハッタンの南端の公園で、
自由の女神を見た。

自由の女神を背景に写真撮影。
カメラマンを見て手を振っている。
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そしてワンワールドトレードセンターへ。IMG_1746

貿易センターのツインタワーは9・11で崩壊した。
その跡地につくられた鎮魂のプール。IMG_1747

駅舎のオキュラスで全員撮影。
ショッピングセンター機能をもつ。
敬虔な気持ちになる。
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柴田団長の提案で急遽、
チェルシーマーケットへ。IMG_9569 (002)

ナビスコ工場跡の建物につくられた商業施設。
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古いビルディングの良さを活かした空間。
専門店や飲食店が並んで、
人気の観光スポットとなった。
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変わらない人気の「ロブスター・プレイス」。
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小売り機能と飲食機能、
そしてテイクアウト機能をもつ魚屋。

カウンターで食べるオイスターや寿司はうまい。
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とくに、注文を受けてゆで上げるロブスターは最高だ。
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この店の在り方は勉強になる。
売る機能、食べる機能、持ち帰りの機能。
魚屋が内食、外食、中食に対応している。

ウェグマンズの「さかなや」と同じだ。

無印良品が2008年11月に出店している。
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無印良品は入れ替えの激しいチェルシーマーケットで、
確かなポジショニングを構築している。
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MUJIのシンプルな商品は、
マンハッタンでも人気だ。
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カウンターサービスで飲食も提供。
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来るたびにテナントが変わっている。
どんどん飲食店の比率が増えている。

どんな商業施設も非食品から食品への移行が顕著だ。 IMG_1771

イータリー1号店。IMG_1773

「EATALY」は「EAT」と「ITALY」からの造語。
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イタリアの食材を販売し、食べさせる。

ここはイタリアの八百屋。
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イタリア風の魚売場。
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生パスタの店。
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その隣に生パスタを食べさせる店。IMG_1776

イータリーのコンセプトは、
We Sell What We Cook,
and, We Cook What We Sell.
調理して食べてもらったものを売り、
売っているもので調理して食ベてもらう。

「市場」であり、「食堂」であり、「学校」である。IMG_1781

ピザの店。
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団員がピザを購入。
なんでもトライする姿勢が実にいい。
ロピアの特長だ。
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私たちも昼食用としてポルチーニ茸のピザを購入。

ホールフーズ。
ハドソンヤードに登場した繁盛店。
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ここのイートインコーナーで昼食タイム。
ウェグマンズの握り寿司、
イータリーのピザ、
ホールフーズのスープでランチ。
贅沢なメニューは本当にうまかった。IMG_1790

ケーキ売場のサインは、
「LOVE IS SWEET」に変わった。
バレンタイン仕様だ。
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スーパーボウルまでは「GAME TIME」と記されていた。
ホールフーズもチームメンバーが、
楽しんで売場をつくっている。

平ケースでは「LOVE AFFAIR(愛の出来事?)」のスイーツ。IMG_1804

青果売場の見事なカラーコントロール。
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青果売場にも「LOVE AFFAIR」の平ケース。
ディップやスライスサラミなど。
これがバレンタインデーに向けた、
ホールフーズの粋なテーマだ。
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対面の精肉売場。
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その前の平台でも「LOVE AFFAIR」。
二人で食べるステーキ肉の提案。IMG_1809

もちろん切り花コーナーではバレンタインブーケ。IMG_1810

ホールフーズは売場全体で、
徹底したプロモーションを展開する。

ランチの後は散策の視察タイム。
ブロードウェイに沿って
81ストリートから72ストリートまで南下する。

始まりはゼイバーズIMG_1828

ニューヨークデリの売場も独特だ。
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ゼイバースで人気の魚の燻製売場。
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そのバックヤード。
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そのスモークサーモン。
絶品。
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夜のコミュニケーションタイムの食材を、
購入してくれたのは、
現地ガイドの富澤由紀子さん。
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ニューヨーク・デリの店シタレラ。
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対面方式で氷を敷き詰めた魚売場も圧巻。
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マンハッタンのスーパーマーケットの王者、
フェアウェイ・マーケット。
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外売場では青果のお買得品を展開。
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特長は何と言っても青果部門。
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終点はトレーダー・ジョー。
地下1・2階の2層店舗。
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地下1階の導入部は切り花。
もちろんバレンタイン訴求。
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フィアレスフライヤーに掲載されたアイテムを、
大々的にエンド展開する。
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みそ・ジンジャー・ブロス。
ショーガ入りみそ汁の素。
もちろんPB。
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午後3時過ぎにもう欠品が生じる。
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そして長い行列の最後尾には人が立つ。
これが平日の状態だ。
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マンハッタンの中でもこの店は大・大・大繁盛店だ。
だから周辺のスーパーマーケットに影響を与えた。

ウェストサイドスーパーマーケットは撤退した。
しかしゼイバーズとフェアウェイは、
マーケットニッチャーとして残った。

とんがり★こだわりをもっているからだ。
それぞれの際立つオリジナリティ。

ポジショニングは最大のサバイバル戦略なのだ。
(つづきます)

〈結城義晴〉

 

 

2025年02月11日(火曜日)

ロピア米国研修2班2日目の「とんがり★こだわり」と「やってる感」

今月の商人舎標語。
月刊商人舎2月号の[Message of February]

「やってる感」を払拭せよ。

倉本長治は厳しい。
「この一瞬の積み重ねこそ、
君という商人の全生涯」

一瞬たりとも、
気を抜くな、手を抜くな。
その積み重ねが君の人生に意味を与える。

対して52週MDは優しい。
1年間は52週、四半期は13週。
まずはその基礎単位の1週間を充実させよ。

52週マーチャンダイジングと言うけれど、
中身はウィークリーマネジメントである。
週単位のオペレーションとプロモーションである。

商品部の「商品調達と商品開発計画」。
店舗の「売り方と運営と販売計画」。
マーケティングセクションの「販促計画」。

商品部の「作」、
店舗の「演」、
販促部の「調」。

それらが一体となった商品。
それらが融合した売場。
それらが衝突しつつ爆発する店。

しかしここに「やってる感」が忍び込む。
成果の有無や大小を問わず、
頑張る姿勢だけ見せる。

悪しき組織風土。
悪しき官僚化。
悪しき大企業病。

それを払いのけるには、
「本気」の行動が必須である。
そして行動の成果をこそ評価すべきだ。

「やってる感」は外面(そとづら)である。
「本気」は内面(うちづら)の問題だ。
内面が外面に抑え込まれる。

そうすると「やってる感」が生まれてくる。
「やってる感」で仕事し、
「やってる感」で生活してしまう。

「この一瞬の積み重ねこそ、
君という商人の全生涯」
倉本長治はやはり正しい。

自分の人生を深く考えるとき、
外面の生き方には意味がない。
いつだって自分には内面がわかるからだ。

「やってる感」を払拭せよ。
それは自分自身を見つめることだ。
あくまでも自分を高めることだ。〈結城義晴〉

OICグループのニューヨーク研修会。
第2班の2日目の朝。

漣崇之班長がリードしながら、
ロピアの経営理念と7大用語の唱和。IMG_1295

中途採用で経験の少ない者もいる。
アキダイやユーラス、
利恵産業からの参加者もいる。

「同じ商品ならより安く」
「同じ価格ならより良いものを」

ロピアの経営理念を聞きながら、
感慨深いものがあった。IMG_1297

柴田昇団長の自己紹介とロピアの経営戦略解説。
取締役中部営業本部長。IMG_1303

そして私の講義。
座学は2日間で計4時間。
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はじめに語るのは、
「商人の本籍地と現住所」。
OICグループにはさまざまな会社から
転職してきた人がいる。

だから本籍地(最初に入った会社)で学んだことを
現住所(OICグループ)で活かしてほしい。IMG_1307

ウォルマートの戦略、
それに対抗するターゲットの戦略。
そしてドイツのアルディとリドル、
さらにストップ&ショップ。

アメリカの代表的企業の戦略から、
多くのことを学ぶ。IMG_1310

それから商品問題を丁寧にレクチャー。
プライベートブランドの項目では、
ウォルマートの「グレートバリュー」と、
NBの「オレオ」を食べてもらった。

PBは「ツイスト&シャウト」。
オレオとそっくりの味を実現させて、
オレオより3割安い。
だから顧客にとって価値がある。IMG_1316

2日目の視察地は
ハドソン川を隔てたニュージャージー州。
とんがり★こだわりのスーパーマーケットを視察。

トレーダー・ジョー。IMG_9469

1斑のメンバーたちが、
エコバッグをたくさん購入した。
今回はわれわれのために新カラーを用意してくれた。IMG_1321

さらに新製品の小さなトートバッグ。
これが可愛い。
土産に購入した。
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ファーストメイトのインタビュー。
通訳は浅野秀二さん。
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ダンさん(左)とマークさん。
商圏と客層、フレンドリーサービスなど、
トレーダー・ジョーの特徴を話してくれた。IMG_1344

私も質問。
二人で顔を見合わせて答えてくれた。IMG_1349

二人を囲んで、記念撮影。
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次に近隣にある、
「アマゾンフレッシュ」。
アマゾン・ゴーの自動決済システム、
「ジャスト・ウォークアウト」で営業していた。
つまりチェッカーレスシステム。

しかし現在は、
「ダッシュカート」と有人レジでの決済。IMG_1361

そのダッシュカートの実演。IMG_1365

現地ガイドの富澤由紀子さんが、
使い方を説明してくれた。
皆、興味津々。
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カメラを取り付けていたこともあって、
天井の高い倉庫型店舗。
しかし顧客は少ない。
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アマゾンフレッシュでは、
ネットスーパーの配送サービスを行っている。
つまりピッキングのための店舗でもある。IMG_9476

静かで無機質な店舗といった感じが強い。
トレーダー・ジョーの、
フレンドリーな接客とは対比的だ。

スチュー・レオナード。
2024年4月にオープンした。
ニュージャージー州では初めての出店だ。
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店頭に置かれた有名な「ポリシーロック」。

Rule1 The Customer is Always Right!
原則1 顧客はいつも正しい。

Rule2 If the Customer is Ever Wrong, Reread Rule1.
原則2 たとえ、顧客が間違っていると思っても、
原則1を読み返せ。
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ワンウェイコントロールの店で、
さまざまな仕掛けが施されている。
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最終コーナーはデリ。
対面売場でBBQ肉やピザを販売する。IMG_1454
高く評価したい店だ。
久しぶりにスチュー・レオナードのイノベーションを見た。

青空の下の記念撮影。
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ニューヨーク視察の目玉は、
ウェグマンズ。
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市場感あふれる見事な青果部門。IMG_1483

鮮魚売場は改装されて、
広さは2倍になった。
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デアリー売場の上を汽車の模型が走る。
これをロピアが取り入れた。
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「HOT ZONE PRIⅭES(ホットゾーンプライス)」。
ウェグマンズのEDLPを表す新しい言葉だ。IMG_1533

レジ前の平台。
価格訴求のアイテム。
価格の末尾は「9」。
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またまた記念撮影。
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2日目最後の視察店舗は、
ショップライト。
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ショップライトはボランタリーチェーンだ。
その中でも秀逸の店。
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青果売場のこのカラーコントロール。IMG_1585

チーズの対面売場。
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イタリアンメニューが揃う対面売場。
ピザやパスタ、コーヒーなどを提供する。IMG_1600
肉、魚、ベーカリー、デリは
対面売場を設けて人手を掛ける。

一方で、デアリーやグロサリー、酒は、
ラック什器でローコスト運営をする。

電子棚札が採用されている。
グロサリーからチルド商品や冷凍食品に至るまで、
すべての商品に電子棚札が付いている。IMG_1614

さらにプロモーションアイテムは、
電子棚札と価格訴求のPOP。
パッと見には、何が何やらわかりづらいが。IMG_1615

それでも頑張っている。
大チェーンと比べると、
無駄なこともしている。

しかしそんな無駄を支持する顧客もいる。
商売は面白い。

最後はハドソン川の対岸から望む摩天楼。
前日の雪が残っていて、
ハミルトン公園は閉鎖されていたが、
それでも絶景を堪能した。
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とんがり★こだわりの店々。

ポジショニング戦略を学ぶ。
それに十二分に応えてくれた米国企業には、
「やってる感」など微塵もない。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2025年02月10日(月曜日)

商人舎2月号発刊とロピア米国研修第2班の到着

Everyone, Good Monday!
[2025vol⑥

2025年第7週。
2月10日。

月刊商人舎2月号、本日発刊。202502_coverpage

特集は、
本気の52週MD

[Cover Message]
2019年、ユニーがドン・キホーテに買収された。店はMEGAドンキに変わった。現場の人間たちが言った。「目が覚めた。今までより、とにかく忙しい。これが小売業だと思った」。さらに付け加えた。「仕事は3倍以上の密度になったけれど、売上げも給料も上がった」。3倍の密度の仕事こそが「本気度」を示すものだ。
一方、「52週MD」の創始者鈴木哲男は定義する。「毎週の重点販売商品を中心に商品計画と販売計画と販促計画を連動する組織的仕組みづくりのこと」。
しかしこの考え方を採用している多くの企業に「やってる感」が蔓延している。成果よりも、頑張る姿勢を見せること。その反対語が「本気度」だ。あくまでも、徹底的に成果を出すことだけを目指す。2025年の新年度が始まる。2030年を視野に入れつつ、「本気の52週MD」を見せてほしい。

目次。
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緊急特別企画は、
西友はどうなる?!

ご愛読をお願いしたい。

さてニューヨークに着いて4日目。
起きたら雪景色。
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私の部屋はザ・ニューヨーカーの30階。
有難いことに広いベランダがある。
パティオと呼ぶ。

そのベランダも白一色。
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夜間に雪が降ったが、
ニューヨークは雪に強い。
市内の道路はあっという間に除雪が済んでいる。
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今日は1班の帰国日。
JFK国際空港に向かう車中で最後の講義。
最後のメッセージは、
「自ら、変われ!」

そして皆を送り出した。
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第1班が手荷物検査場に入っていくと、
私たちはすぐに到着口へ移動した。

そして第2班がやってきた。
すぐに専用バスに乗り込んで、
視察に赴く。

ストップ&ショップ。
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標準的なスーパーマーケット。

今夜は第59回スーパーボウル。
全米最大のスポーツイベントだ。

どのチェーンでも観戦用のスナックを提案している。

ボアーズヘッドの試食。
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ボアーズヘッドはアメリカで大人気のデリ。
ハムとチーズのブランドだ。

私もみんなに勧めて試食した。
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アメリカに来て最初の視察店。
参加者からの質問に答えながら見て歩く。
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現地ガイドの富澤由紀子さんも、
アメリカ人の食生活や
ショッピングスタイルを教えてくれる。
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この店、4日前に来た時よりも、
断然いい売場になっていた。
週末のスーパーボウルに向けて、
売場を充実させた。

しかしこの売場の出来栄えに波動があることこそ、
普通の実力の店だということを証明している。

次に、
ウォルマート・スーパーセンター。

世界最強のフォーマット。
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日曜の午前中。
実に、よく人が入っている。
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レジ前のロールバックの嵐。
アメリカもインフレで節約志向が強まっている。
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壁面のシーゾナルコーナーはバレンタイン。
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一方、レジそばでも、
バレンタインプロモーション。IMG_1072
複数カ所での展開。
ウォルマートはどの企業よりも、
プロモーションを徹底させる。

エブリデーロープライスを基本にしていると、
売場がつまらなくなる。

するといくら安くても、
顧客は飽きる。
そして店から足が遠のく。

だからウォルマートは、
最大限のプロモーション演出をする。

主動線上のアクションアレー(島陳列)は、
テレビの展開。

75インチ448ドル、70インチ398ドル、
そして65インチ338ドル。
スーパーボウルを大型画面で見る提案。IMG_1076

商人舎の亀谷しづえGMもお買い得商品を購入。IMG_1089

全員で記念撮影。
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ターゲット。
ウォルマートと同じビジネスモデルのライバル。
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この店は生鮮食品を絞った、
ディスカウントストア業態。
ウォルマートのスーパーセンターに対抗するのは、
食品強化型の「スーパーターゲット」。IMG_1156

ターゲットはアパレルに強い。
ウォルマートが男性的な店づくりなら、
ターゲットは洗練された女性的な内装デザイン。IMG_1145
れでもウォルマートと対比的だからこそ、
ターゲットはマーケットチャレンジャーになっている。

ターゲットの隣に、
リドルが出店。
ドイツ出身のリミテッドアソートメントストア。
ボックスストアとも呼ぶ。IMG_1108

同じビジネスモデルの「アルディ」より、
生鮮食品の品揃えが豊富だ。
売場面積は1.8万平方フィート、507坪。

「BIG DEALS」サインが目立つ青果売場。IMG_1131
PB比率はアルディの9割に対して、
リドルは7割くらいか。

急遽、インタビューに応じてくれた。IMG_1123

店長のビクトルさん。
通訳は浅野秀二さん。
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アルディとの違いや、
リドルでの働きがいを存分に語ってくれた。IMG_1137

全員で記念撮影。
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そして隣のショッピングモールの一角に、
アルディ。
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導入部はプロモーションアイテム。
カラフルな段ボール陳列でPBを売る。
スーパーボウルのお客の爆買いで、
売場は欠品だらけ。IMG_1165

売場奥に青果売場。
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主通路にカート什器を置いて、
空箱を回収。
その空き箱がカラフルだ。
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アルディとリドル。
ドイツのライバル。

それがイギリスに出て、
テスコやセインズベリーを凌駕した。
ウォルマートは傘下のアズダを手放して撤退した。

アメリカではどうなるか。
アルディは成果を上げている。
リドルとの激しい競争で、
周辺が打撃を受ける。

これは間違いない。

初日最後の視察は、ブルックリンの
ホールフーズ環境対策店。
IMG_1189

スーパーボウルの買い出しのためか、
多くのお客でにぎわっている。
IMG_1195

いつもはネットスーパーで済ませる顧客も、
今日は来店しているのだろう。
こんなホールフーズは久々に見る。IMG_1202

「GAME DAY」の仕掛けが売場の随所で見られる。IMG_1243

ロテサリーチキンはほぼ売り切れ。IMG_1250

グロサリーも売れていて、
商品によってはご覧の状態になる。IMG_1227
賑わいのある店を見るのは楽しい。
ネット販売の増加のために、
ホールフーズは店頭顧客が減った。
だからこそこんな店は嬉しい。

最後にブルックリンのダンボ地区。
マンハッタンのビル群を背景に撮影。IMG_1264

疲れ切ってホテルに戻る。

そのあと4チームに分かれて夕食会。

もちろん肉のロピアだから、
ステーキレストラン。
私はミッドタウンにある
「ストリップハウス」。IMG_1268

ポーターハウスステーキをいただき、
最後は骨に残ったおいしい肉にかぶりつく。IMG_1269

日本ではできない楽しみ方だ。
IMG_1271

これが本当においしい。
IMG_1273

デザートはこれ。

まわりのメレンゲを炎で焼く。
中はアイスクリーム。
超美味。
IMG_1277

こちらはチョコレートケーキ。
ザッハトルテの大型版。
チーズケーキもいただいた。
IMG_1284

皆、大満足。
IMG_1292
お疲れ様。

けれど本番は明日です。

では、皆さん、元気です。
Good Monday!

〈結城義晴〉

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