結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2021年03月06日(土曜日)

啓蟄の日の1都3県緊急事態宣言延長の皮肉

昨日は二十四節気の「啓蟄」だった。

月刊商人舎3月号の責了と、
田島義博先生の遺志を継いだ、
マネジメントスクールの最終講義で、
季節を顧みる余裕を失っていた。

「啓」という字の意味は、
「閉じたものをあける」、
あるいは、
「未知のものを明らかにする」。

「蟄」の意味は、
「虫が土中で冬ごもりすること」。

したがって啓蟄は、
冬ごもりしていた虫がはい出ること。

しかし「蟄」には、
「人が家の中に閉じこもる」意味もある。
「蟄居(ちっきょ)」などという言葉もある。

だから「啓蟄」は、
「人が家ごもりしていて、
そこから這い出て、
未知のものを明らかにする」
とも解釈できる。

何とも皮肉なことに、
その「啓蟄」の日に、
1都3県で緊急事態宣言の延長。

しかし啓蟄を過ぎると、
15日後には春分だ。

桜の木も開花を待っている。
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その桜の木の下にたたずむと、
かすかに香りがしてくる。
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もうあと2週間で開花。
それを待つ。
蟄居しながら。
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空気もぬるんできた。
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「川崎洋詩集」〈こどもの詩〉より。

木は遠足に行かない
木はしっこもうんこもしない
木は眠るのも立ったまま
木はくしゃみをしない
木はソフトクリームを食べない
ほんとうは
木は
口笛を吹くのかもしれない
泣くことだってあるかもしれない
一人ごとを言うのかもしれない

でも
木は木を切らない
そして
百年も千年も生きる
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川崎洋は、東京都生まれの詩人。
2004年、74歳で逝去。

木はコロナウイルスに侵されない。
木は感染症にかからない。
木は肺炎にならない。

小売り商人は本来、
木のようなものだ。

商社マンは動物のようなものだし、
そんな小売り商人も増えてきたが、
それでも商人は、
木のようであることからは免れない。

それが商人の強さである。

最後に「谷川俊太郎詩集」より。

はる

はなをこえて
しろいくもが
くもをこえて
ふかいそらが

はなをこえ
くもをこえ
そらをこえ
わたしはいつまでものぼってゆける

はるのひととき
わたしはかみさまと
しずかなはなしをした
谷川俊太郎はる

「蟄」でありながらも、
春は来ています。

〈結城義晴〉

2021年03月05日(金曜日)

学習院マネジメントスクール最後の講義の「成長と膨張」

菅義偉首相が、
夜の9時から記者会見。

1都3県の緊急事態宣言を、
3月21日(日)まで延期すると発表。
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従来の対策が継続される。
第1に飲食店の営業時間を午後8時までに短縮、
第2に日中を含め不要不急の外出自粛、
第3にテレワークによる出勤7割削減、
第4に大規模なイベントは上限5000人とし、
会場の収容率は50%までに制限。

時短要請に応じた事業者には、
1日最大6万円の協力金が支払われる。

東京都、神奈川県、
埼玉県、千葉県。

1月7日に宣言が発令されたから、
10週間と4日、2カ月半となる。

新型コロナ対策分科会の尾身茂会長が、
今後の見方を示した。
「コロナの年内収束は見込めない」

リスクマネジメントの鉄則。
最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

COVID-19に関しては、
年内、それが続く。

今日は月刊商人舎3月号の責了の日。
午前中は家で最後の原稿を書いて送り、
昼すぎに商人舎オフィスに出社。
ゲラを読み、責了する。

午後3時半ごろから、
オフィスで準備。
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鈴木綾子さんが、
いろいろと面倒を見てくれる。??????????

午後4時からZOOMで講演会。??????????

2020DSCM基礎コース最終講義。
そして第16回桜実会講演会。

現在は旺文社マネジメントスクール。

もともとは2001年に、
故田島義博学習院大学院長によって、
学習院マネジメントスクールとして、
設立されたビジネススクールだ。
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この2年間は、旺文社の、
日本生涯学習総合研究所が主催している。
しかし今年度でこの伝統のスクールも、
終了することになった。

今日はその一番最後の記念講演。

結城義晴が指名され、
オンラインで講義することになった。

司会はいつもの通り、
事務局長の林純子さん。DSCN95371

開会のあいさつは、道明文夫さん。
旺文社マネジメントスクール代表、
一般財団法人生涯学習総合研究所代表理事。??????????

それから湯沢威先生。
学習院大学名誉教授で、
このスクールの顧問。
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このスクールの歴史を語り、
講師の紹介をしてくださった。
月刊商人舎2020年3月号で対談した。??????????
対談テーマは、
「Globalismの先にHumanismがある!」

最後の記念講演のテーマは、
「小売流通業の未来」
サブタイトルは、
ポスト・コロナとポスト・モダン??????????
前半は田島義博先生の教えを復習した。

「成長と膨張」は、
1977年発刊の本だ。

「会社が大きくなる。
そこには二通りの道がある。
一つは成長であり、
もう一つが膨張である」

「技術が革新され、
マネジメントの質が高まる。
人々の強みが生かされる。
その結果、会社が大きくなる。
それが成長である」

「一方、革新はないけれど、
ヒト・モノ・カネをつぎ込んで、
小売業の場合、店数だけ増やす。
人々は疲弊する。
すると会社が大きくなるほどに、
経営は難しくなる。
これは膨張である」

田島先生は若いころ、
日本能率協会に入社し、
「マネジメント」誌の編集長だった。
その時に林周二著『流通革命』を編集した。
あの歴史的名著の、いわば影の執筆者だ。

それから学習院大学の教員となり、
教授となり、院長となった。

私の講義はだから、
自然な流れとして、
「流通革命」を論じることとなった。??????????
それから流通3.0、チェーンストア3.0。
さらにマーケティング4.0から、
ビッグデータマーケティング、
さらにデータドリブン経営と、
デジタルトランスフォーメーション。

これは商業のポスト・モダンの一端を意味する。??????????
今日も90分間、
田島義博先生が聞いていると、
考えながら語りきった。

どうも田島先生や林周二先生に、
寄せる思いが強くて、
若い人には昔話のような印象を、
与えたかもしれない。

しかし小売流通業の未来は、
とくにチェーンストアの未来は、
「流通革命」の軛を絶たねば訪れない。

私はそう信じている。

ご清聴を感謝したい。

「成長と膨張」――
規模が大きくなっていくことは、
ゴーイングコンサーンにとって、
むしろ当たり前のことだ。

しかし規模が大きくなることの中身が、
成長なのか、膨張なのか。
最も気をつけねばならないのは、
この点である。

田島義博先生に感謝したい。

〈結城義晴〉

2021年03月04日(木曜日)

生団連会長の総理への質問とユニクロの価格据え置き総額表示

今日も1日、横浜商人舎オフィス。
朝から月刊商人舎3月号の原稿書き。

巻頭の特別原稿を書き終わって、
すぐにデザインが出来上がってきた。
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東日本大震災から10年。

その思いを書きました。
雑誌が出たら読んでください。

さて、新型コロナウイルス感染。
1都3県の緊急事態宣言は、
明日、延長するか否かが決定される。

昨日のブログでも書いたが、
菅義偉首相がぶら下がり記者会見で、
延長するかもしれないと表明した。
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それに対して、
小川賢太郎生団連会長が反応した。

商人舎流通SuperNews。
生団連news|
1都3県の緊急事態宣言延長に小川会長コメント

「生団連」は、
国民生活産業・消費者団体連合会。
その生団連の小川賢太郎会長は、
㈱ゼンショーホールディングス会長兼社長。  ogawa02

菅総理に対して3点の説明を求めた。
➀国民が納得する延長理由
②新たな解除要件の提示
③取り組み事項の明確化

➀に関しては、
延長理由について、
エビデンスベースでの説明を求める。

②に関しては、
この2週間の新たな解除要件を示すこと。
目標を明確にしたメッセージを期待する。

③に関しては、
目標を達成するための、
国民が取るべき行動様式を明確に示すこと。
さらに政府・自治体が解決すべき重要課題を、
責任を持ってコミットメントすること。

さて、菅首相と政府はどう対応するか。

小川賢太郎さんには、
月刊商人舎2月号に登場していただいた。
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もう一つの商人舎SuperNews。
ファーストリテイリングnews|
ユニクロ&GU本体価格をそのまま税込価格に

消費増税の総額表示特別措置法が、
今年3月31日(水)で終了する。

ユニクロとGUは3月12日(金)から、
すべての商品価格を総額表示に変更し、
同時にこれまでの商品本体価格を、
そのまま消費税込みの価格に据え置く。

これによって結果的には、
現在の価格と比較して、
約9%のプライスダウンになる。

これまでは例えば、
UTコレクションのTシャツは、
「1500円+消費税」と表示していた。
これは総額では1650円となる。
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それを3月12日からは、
総額1500円とする。

1500÷1650=0.909
つまり91%で9%のディスカウントとなる。
もちろん商品の品質やデザインは、
これまでと全く変わらない。

柳井正会長兼社長のコメント。
「私たちは、できるだけ
多くの商品の価格をそのままに、
消費税込みのお求めやすい価格で販売し、
お客さまの生活に
寄りそっていきたいと思います」
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「これからもLifeWearをご提供し、
服の領域で社会を支える
インフラ企業になりたいと思っています」

「これが我々の使命であり、
存在意義です」

ユニクロに買いに行こう。

〈結城義晴〉

2021年03月03日(水曜日)

桃の節句の「官界の新たな悲劇」と谷川俊太郎「うそとほんと」

2021年、コロナ禍の中の桃の節句。
菜の花の季節でもある。
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桃色と黄色は妙に合う。

そのひな祭りの句。
紙雛や恋したさうな顔許(ばか)
〈正岡子規〉

子規の盟友、夏目漱石の句。
端然と恋をしてゐる雛(ひいな)かな

子規も漱石も、「恋」を詠む。

今日も1日中、横浜商人舎オフィス。
原稿書きと入稿。

良い雑誌になりそうですよ。

その今日の夕方の、
菅義偉首相。
1都3県の緊急事態宣言を、
2週間程度延長すると、
ぶら下がり記者会見で表明した。
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アベマTVでビデオを見た。

断言したわけではないけれど、
金曜日に2週間の延長を決定するらしい。

しかし、そうなると、
今日のぶら下がり会見には、
何の意味があったのだろうか。

記者会見をするならば、
正式にやればいい。

トップマネジメントは、
自分の発言が周辺にどう影響を与え、
その影響が社会や組織をどう変えていくかを、
深く考察し、鋭く洞察しなければならない。

山田真貴子前内閣広報官が、
東北新社の接待問題で辞任し、
外務省の小野日子外務副報道官が、
その後任となる人事は、
持ち回り閣議で決定されている。

しかし現時点では内閣広報官が不在だ。
だから正式な記者会見にならなかったのか。

ただしそれでもやはり、
中央官庁には人材がいるものだ。

それを感じさせる人事で、
私は山田さん、小野さん、
どちらも悪くないと思う。

これからもガラスの天井を、
突き破ってほしいものだ。

昨日の朝日新聞、
「天声人語」

城山三郎の代表作『官僚たちの夏』
高度成長期の旧通産官僚を描く。
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「おれたちは国家に雇われている。
大臣に雇われているわけじゃない」

主人公の風越(かざごし)信吾。

大臣が自室に来ても座ったまま迎え、
堂々と論争した。

風越には実在のモデルがある。

強烈な自負と熱意をもつ、
「国士」のような官僚たち。

この国士型官僚に代わって、
「調整型」、さらに「吏員型」が増えていく。

元財務官僚の田中秀明さんは、
著書『官僚たちの冬』の中で、
いまはもはや「下請け型」だと嘆く。
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天声人語は山田内閣広報官に関して、
「官界の新たな悲劇か」と書く。

「本来、政界と官界は、
車の両輪たるべきだろう」

「いまは政と官の均衡が崩れ、
官界に生気が感じられない。
霞が関は冬を通り越し、
氷河期に入ったように見える」

同感だ。

最後に「谷川俊太郎詩集」より。谷川嘘とほんと
うそとほんと

うそはほんとによく似てる
ほんとはうそによく似てる
うそとほんとは
双生児

うそはほんととよくまざる
ほんとはうそとよくまざる
うそとほんとは
化合物

うその中にうそを探すな
うその中にほんとを探せ
ほんとの中にほんとを探すな
ほんとの中にうそを探せ――

本来の官僚も、
本物の政治家も。
優れた経営者も、
真のジャーナリストも。

うその中にほんとを探すし、
ほんとの中にうそを探す。

〈結城義晴〉

2021年03月02日(火曜日)

ヨークベニマルによるライフフーズ併合の「結城義晴的解釈」

今日は横浜商人舎オフィス。
1日中、原稿書きと入稿。
月刊商人舎3月号の責了が迫る。

いつもいつも原稿に追われている。
若いころから私の信条は、
「追い詰められること」

追い詰められると、
予想を超えた強みを発揮する。
いわゆる「火事場の馬鹿力」

しかしそれが私にとっては、
一番、早いし、効率的でもある。

何度か書いているが、
ビル・ゲイツも同じことを言っている。
もちろん、マイクロソフト創業者。

「なんでもギリギリにすると、
一番スピードが上がって効率がいい」
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すべての人にお勧めできる方法ではないが。

さて日経新聞東北版の記事。
わざわざ送ってくれた人がある。
ありがたい。

「ヨークベニマル、
子会社のライフフーズと合併」

内容はタイトル通り。

商人舎流通スーパーニュースでも、
ヨークベニマルnews|
ライフフーズを吸収合併/製販一体ビジネスモデルへ

東北の雄㈱ヨークベニマルが、
その惣菜子会社の㈱ライフフーズと合併する。
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その合併の日は1年後。
つまり来年2022年3月1日。

ヨークベニマルの真船幸夫社長。
記者会見で合併の狙いを語った。
「デリカッセンの製販一体の体制を強化し、
惣菜をコア事業にするため」
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「デリカテッセン」と、
正確に言葉を使うところは、
真船さん、とても好ましい。

私はどうも、
「デリカ」と略すのが好きではない。

「惣菜」あるいは「デリカテッセン」が正式だ。
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「デリカ」は日本ローカルの言葉遣いだ。
略すとすればアメリカ流に「デリ」だろうか。

日常的には「デリカ」でもいいかもしれない。
マクドナルドを「マック」と略すか、
「マクド」と言うか。

しかし正式に部署名などに使うときには、
「デリカ」にはどうも違和感がある。

別に批判しているわけではないけれど。

ライフフーズの創業者は、
大高喬樹(きょうじゅ)現会長。
ベニマルの創業者・大高善雄さんの四男。
現ヨークベニマル会長の善興さんは三男。
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長男の故善兵衛さんが社長、
次男の故善二郎さんが副社長、
善興さんが専務。
そして喬樹さんが子会社の社長。

この4兄弟態勢は最強と言われた。

それでも善雄さんは物足りず、
㈱イトーヨーカ堂の伊藤雅俊さんに、
後ろ盾になってもらうために、
資本業務提携をした。

ここからヨークベニマルの快進撃が始まった。

ライフフーズも日本一の惣菜会社となった。

生鮮食品とグロサリーのベニマルと、
惣菜のライフフーズとは、
ある意味のグループ内競争をしながら、
絶妙のコンビネーションで、
日本スーパーマーケット業界をリードしてきた。
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私は一度、喬樹さんに頼まれて、
幹部とミドルマネジメントに対して、
講演をしたことがある。

実にいい社風の会社だった。

しかしここへきて、
独立色の強かった子会社を、
親会社と合併する。

ライフフーズは、
21年2月期売上高478億円、
営業利益39億円の見込み。
営業利益率8.16%。

ヨークベニマルは、
売上高4641億円、
営業利益160億円の見込み。
営業利益率3.45%。

コロナ禍キャズムの特需で、
日本のスーパーマーケット企業、
とくに大都市圏のチェーンは、
どこも飛躍的に収益性を高めてきた。

㈱ライフコーポレーションをはじめ、
㈱ヤオコーやサミット㈱などなど。

比較すると、
地方にドミナントを築くベニマルは、
もちろん収益性の高さは変わらないが、
普通の会社に近くなってきた。

セブン&アイの中では、
高収益性の存在感は重要だろう。

真船社長は付け加える。
「グループ各社に惣菜やパン類などの供給を
拡大することを計画している」

つまり自分の商勢圏だけでは、
成長の可能性は限られている。

だからイトーヨーカ堂や㈱ヨークにも、
デリカテッセンやパンを提供する。

それにはライフフーズのパワーアップを、
加速させねばならない。

ベニマルとの合併によって、
人財も資金も増強されて、
ライフフーズ部門はおそらく、
日本最強のデリカテッセン部門になるだろう。

そのライフフーズは、
現在の第2工場を刷新して、
ベーカリー中心工場にする。
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投資額は60億円。

今年11月に着工し、
来年5月に稼働する予定だ。

それに先立って本社併設の第1工場は、
37億円を投じて増設工事中。
今年6月に稼働する見通しだ。
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さらに日経の記事では、
郡山市富久山の東北新幹線沿いに用地を確保して、
新工場を建設する予定らしい。

ヨークベニマルは、
ライフフーズの併合によって、
本格的で圧倒的なデリカテッセン部門を、
このキャズム期間に確立しようとしている。

それは全く正しい意思決定である。

〈結城義晴〉

2021年03月01日(月曜日)

三月弥生の「冷静に恐れる」と鈴木健吾の日本記録

Everybody! Good Monday!
[2021vol⑨]

2021年第9週。
今日から弥生三月。

一月、往ぬる。
二月、逃げる。
三月、去る。

1年の最初の四半期は、
昔から時間軸が短かった。

それにCOVID-19が加わって、
人間の意識の時計の針は早まる。

ワクチン接種の時間こそ、
早まってくれればいいが、
それもままならない。

2月期決算の企業は、
今日から新年度。

しかしコロナ禍はまだまだ続く。
それによる巨大な溝「キャズム」の真っ只中。

その中での新年度スタート。

大久保恒夫さんも、
今日から西友のCEO。
しばらくは一緒にゴルフもできない。
頑張ってほしいところだ。

昨年の3月初めに訴えたのは、
「いつもの生活をつづけよう」 

イタリアのミラノにあるのが、
アレッサンドロ・ヴォルタ高校。
そのドメニコ・スキラーチェ校長の言葉。
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イタリアの高校も、昨年の今頃、
休校となった。
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「冷静さを保ち、
集団のパニックに巻き込まれないこと。
予防策を講じたうえで、
いつもの生活を続けてください」

「せっかくの休みだからこそ、
散歩をしたり、
良い本を読んだりしてください」

そう、良い本を読んだり、
モノを考えたり。
散歩をしたり。

それから1年、
見えなかったものが、
少しだけ見えてきた。

マスクを着用し、手洗いを励行し、
他者との距離を置いて三密を避け、
まず徹底して飛沫感染を防ぐ。
その基本的なことが、
かなり有効であることがわかった。

予期せぬ効果も生まれた。
インフルエンザの発生状況が激減した。

2020/21年のインフルエンザシーズン。
8月31日から2月14日までの、
全国の累積患者数は1011人だった。

過去5年間の同期間平均患者総数は、
約111万人だから、
なんと0.1%未満。

凄い効果を発揮した。

そのうえ驚異的なスピードで、
ワクチンが開発され、
世界中でその接種も始まった。

けれどもキャズムはいましばらく続く。

やれること、
やるべきことを、
やる。
やってはいけないことは、
やらない。

そして、
冷静に恐れる。

この態勢は堅持しなければならない。

さて3月のスケジュール。

1都3県の緊急事態宣言は、
3月7日の日曜日まで継続される。

その後は、解除されるだろうけれど、
基本的な生活態度までが、
解除されるわけではない。

水曜日の3月3日はひな祭り。
金曜日の3月5日が二十四節気の啓蟄。

3月11日は東日本大震災から10年目の日。
いまさらながらに、
亡くなられた方々のご冥福を祈りたい。

3月14日のホワイトデーは、
今年は日曜日。

啓蟄から半月後、15日後が、
春分の日。
今年は土曜日の3月20日。

残念ながら三連休とはならない。

春分の日を中日として、
3月17日(水曜日)が春の彼岸の入り、
3月23日(火曜日)が彼岸の明け。

このころから花見のシーズン。

今年は花を愛でることに徹したい。
花見の宴会は避けたい。

そちらのほうが、
本当に桜を愛でることになる。

昨年は安倍晋三首相のもと、
急遽、「桜を見る会」は中止となった。
菅義偉総理も同じように開催しない方針だ。

もともとは1952年に、
当時の吉田茂首相が始めた公的行事である。
それ以来、日本の内閣総理大臣が主催して、
新宿御苑で開催されていた。

安倍首相の「桜を見る会問題」で、
開催されないことになった。

今年は桜の盛りのころに、
入場料500円を払って、
新宿御苑で桜を愛でようか。

こんなことを言っていると、
三月もさっと去ってしまう。

さて2月最終日に明るいニュース。
びわ湖毎日マラソン。

鈴木健吾選手が日本新記録で優勝。
2時間4分56秒。
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これまでの記録は、
大迫傑の2時間5分29秒。
昨年3月の東京マラソンのタイム。

大迫は賞金1億円をもらったが、
鈴木は残念ながら10万円だそうだ。

それでも2時間5分を切った選手は、
世界で59人しかいない。

そのうち57人がアフリカ系のランナーだ。

鈴木健吾はアジア人で二人目の、
2時間5分を切る記録保持者である。

愛媛県の宇和島東高校から、
神奈川大学へ。

箱根駅伝は4年間代表として走り、
3年生のときの花の2区では区間賞を獲得した。

社会人となって富士通へ入り、
このびわ湖毎日マラソンには、
一般選手として参加。

これまでの自己記録は、
2時間10分台だった。
それを5分25秒も縮めて、
日本最高記録の更新。

日本陸連の瀬古利彦は、
「日本の歴史を変えるレース」と評した。

私は執筆の仕事をしていて、
レースを見ることができなかった。
しかしその力量は申し分ない。

7月の東京オリンピックには出場できないが、
まだ25歳だから2024年のパリでは、
日本代表として走ることができる。

鈴木健吾のコメント。
「世界との距離は、
すごくあると感じている。
その差を埋めて強い選手になりたい」

世界を冷静に恐れながら、
向上心を失わない。

そこが素晴らしい。

では、みなさん、今週も、今月も、
冷静に恐れよう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2021年02月28日(日曜日)

NHK大河ドラマ「青天を衝け」の「君子欲訥於言、而敏於行」

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もう春だ。

二度目の緊急事態宣言も、
関東の4都県を除外して、
解除された。

だからかといって、
安心できるものではない。

一月、往ぬる。
二月、逃げる。

そんな感じだった。

NHKの大河ドラマ。

亡くなった父が大好きで、
第1回の「花の生涯」からずっと見ていた。
1963年放映の井伊直弼の物語。

私もそれに付き合って、
最初のころは毎週欠かさず見た。

第2回の1964年は「赤穂浪士」。
長谷川一夫の「おのおの方」の台詞は、
小学校でも流行った。

それが東京オリンピックの年だった。

第3回の「太閤記」は主演が緒形拳、
第4回の「源義経」は4代目尾上菊之助、
第5回の「三姉妹」は栗原小巻がよかった。

第6回の「竜馬が行く」の主演は、
まだ若かった北大路欣也。

そして1969年の第7回は、
上杉謙信の「天と地と」で、
主役は石坂浩二だった。

私は高校生だった。

この辺りまでは、
父親と一緒に毎週見ていた気がする。

その後、大学受験を経て、
大学生となり、
社会人となってから、
見たり見なかったり。

最近覚えているのは、
2010年の福山雅治主演の「龍馬伝」。

それから2018年の「西郷どん」。
鈴木亮平が西郷隆盛を演じた。
これは結構、毎週見た。
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そして今年は「青天を衝け」。
渋沢栄一の物語。
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NHK大河では初めてだろうか、
実業家というか商人というか、
その紆余曲折の物語。

この大河ドラマを振り返ってみると、
私はどうも幕末から明治維新の話に、
食いつくらしい。

とはいっても今年はまだ、
真剣に見ているわけではない。

その「青天を衝け」の第3回の今日、
孔子の言葉が出てきた。

渋沢栄一は「論語と算盤」を残している。
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「子曰く、
君子は言に訥(とつ)にして、
行いに敏(びん)ならんことを欲す」

「子曰、君子欲訥於言、而敏於行」

「君子」は徳のある人。
「言」は言葉、訥は「口数が少ないこと」。
「敏」は「素早いこと」。

徳のある人は、
言葉に出すことは控えめだが、
行動は敏速であろうとする。

作家の下村湖人は『現代訳論語』を残している。
『次郎物語』で著名だ。

その下村訳。
「君子は、口は不調法でも
行いには敏活でありたいと願うものだ」

これはいい訳だ。

商人は、こうでなくてはいけない。

論語は512の短文・長文から成り立つ。
全10巻20編。

前10編を「上論」と言い、
後10編を「下論」と呼ぶ。

有名な第一は「学而(がくじ)」。

今日の大河ドラマの言葉は、
第四「里仁(りじん)」。
その二四。

その前の言葉二三は、
「子曰、以約失之者鮮矣」
「子曰く、約を以て之を失う者は鮮(すくな)し」。

節約・倹約をしていて、
商売に失敗する人は少ない。

下村湖人訳。
「ひかえ目にしていてしくじる人は少ない」

そして後の二五は、
「子曰、德不孤、必有鄰」
「子曰く、徳は孤ならず、必ず隣有り」

これも下村訳。
「徳というものは孤立するものではない。
必ず隣ができるものだ」

書店の有隣堂は、
その店名・社名をこの里仁第四の二五からとった。

いずれも商売に役立つ言葉だ。

倉本長治。
「バイブルや論語には金儲けは書いてない。
でも金儲けの中にはバイブルや論語が
必要なのである」
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昨日のブログで書いたが、
将棋名人の故大山康晴の言葉。
「平凡は妙手に勝る」

これも論語に通じる。

そして里仁第四の二一。
「子曰、父母之年、不可不知也。
一則以喜、一則以懼」

「子曰く、父母の年は、
知らざるべからざるなり。
一には則ち以て喜び、
一には則ち以て懼(おそ)る」

これも下村湖人訳。
「父母の年齢は忘れてはならない。
一つにはその長命を喜ぶために、
一つには老い先の短いのをおそれて
いよいよ孝養をはげむために」

私は父も母も亡くした。
それぞれに長命だった。

しかしNHK大河ドラマを見て、
また父と母を思い出す。

「父母之年、不可不知也」

「青天を衝け」
見続けよう。

〈結城義晴〉

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