結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年02月02日(金曜日)

光の春にアマゾンの「取次外し流通革命」を考える

2月2日のぞろ目の日。
昨日の降雪に続いて、
朝から霙や霰がチラチラ。

しかし明日の土曜は節分。
今や恵方巻が主役。

そして明後日の日曜は立春。

少しずつすこしずつ、
春が近づいてくる。

こんな時が「光の春」である。

二月の光は
誰の目から見ても
もう確実に強まっており、
風は冷たくても
晴れた日には
キラキラと光る。

厳寒のシベリアでも
軒の氷柱から
最初の水滴の
一雫(ひとしずく)が
輝きながら落ちる。

ロシア語でいう
「光の春」である。
〈倉嶋厚〉

今日は朝から深夜まで、
月刊商人舎2月号の編集仕事。

ランチは北海道ラーメン「楓」
横浜商人舎オフィス近隣は、
ラーメン天国で、超有名店がズラリ。IMG_4725.JPG7

味噌ラーメンが絶品です。IMG_4727.JPG8

月刊誌の入稿をしながら、
今日の商人舎流通SuperNews公開。

組織変更と人事異動の季節。
セブン&アイnews|
グループ各社の役員人事異動を発表

イオンnews|
グループ各社代表取締役の人事異動を発表
そごう西武news|
3/1付組織変更と人事異動を発表
ミニストップnews|
代表取締役の異動と代表増員を2/1付けで実施

そして四半期決算の発表。

ジョイフル本田news|
上半期は「変革元年」の4構造改革で減収増益

もちろん、新店や改装・改造店開発も。
ユニーnews|
ドンキとのダブルネーム第1号「大口店」2/23オープン

ドンキnews|
西日本最大「MEGAドン・キホーテ姫路広畑店」開店
フジnews|
山口県9店舗目の「フジ小群店」(464坪)2/9開業

12月大店立地法届出|
イオン仙台卸町店2万㎡をはじめ44店舗の申請

新商品や新サービスも開発される。

ユニーnews|
「デイジーラボ」開発の女性のための自転車登場
ニトリnews|
カチタスとコラボ「インテリア設置済住宅」販売

ダイソーnews|
GIRLS’TREND研究所とのコラボ「Mobile Series」

DCMnews|
特殊ポリマー「DCMブランド パンクしない自転車」開発

2月・3月の決算期を控えて、
来年度に向けた動きが激しくなっていく。

昨日の日経新聞の記事。
「アマゾン 取次外し加速」

アマゾンジャパンが書籍や雑誌を、
印刷会社から直接取り寄せる。

〈アマゾンジャパン(株)ジャスパー・チャン社長〉
DSCN9128-11

アマゾンは書籍の多くを、
日本出版販売(株)から仕入れている。
出版問屋は「取次」と呼ばれ、
最大手企業が略して「日販」という。

2000年にアマゾンが日本上陸したときから
第1位の日販と第3位の(株)大阪屋が、
取引先問屋だった。

その大阪屋が楽天の傘下に入って、
アマゾンから取引を停止され、
一昨年、栗田出版販売に吸収された。

アマゾンは日販との取引を進めたが、
2017年6月には、
日販が在庫をもつ場合のみ、
日販経由で商品を仕入れていた。

それが新たに、
「在庫の有無にかかわらず、
一部の新刊の書籍を
大日本印刷の印刷所から
直接送る体制に切り替える」

「売れ行きが好調で、重版した場合も
大日本印刷から直接調達する」

もう、アマゾンと大日本印刷(株)が、
直接取引をして中間流通は言いなり。

大日本印刷は日本最大・世界最大の印刷屋。
その大日本と取引がある出版社約20社も、
今月からこの取り組みに参加する。

「アマゾンはあらゆる書籍を
2日以内に届ける体制を
目指している」

取次の在庫を確認してから流通させると、
顧客に届けるまでにさらに数日間が必要。

それが印刷会社との直接取引によって、
在庫確認もスピーディにできる。

私自身、アマゾンで、
毎日のように書籍を購入しているが、
早ければ翌日には届けられる。

そのアマゾンは今回、
雑誌でも印刷会社から直接調達する。

例えば月刊文芸春秋などは、
増刷分が第2位の凸版印刷の工場から、
取次を介さずに届けられる。

月刊誌などの定期刊行雑誌は、
売れ行き好調な号は増刷される。

しかし従来の取次経由では、
顧客に届くまで10日もかかってしまう。

その期間が印刷所直取引で半減する。

つまり売上げに直接影響を与える。
だから出版社も印刷会社も、
取次の中抜きに賛成する。

そしてこれまでの取次のマージンは、
出版社などと分け合う。

その結果、
アマゾンと直接取引する出版社は、
300社弱に上るという予測がある。

私が社長を務めていたころの(株)商業界は、
2000社と言われた出版社の中で、
上位1割の200位くらいだった。

その私でもアマゾンとの直取引は、
Welcomeだ。

現在、「アマゾンが販売する本のうち
3割強が直接取引」だ。

アマゾンは、
「印刷工場からの直接納入も含め、
将来は大半を直接取引にしたい意向だ」

かくて日本の出版流通は、
アマゾンとコンビニが印刷所直送となり、
他の書店はマーケットニッチャーとなる。
取次店はニッチャー担当流通業となる。

さらにアマゾンは、
ニッチャー出版社にとっても、
取引先としてふさわしい。

ロングテール商品に関しても、
アマゾンはいくらでも、
品揃えに加えることができるからだ。

この話が怖しいところは、
それが書籍や雑誌に、
留まらないということだ。

アメリカでは、
書店チェーンの両雄が、
いずれも倒産、低迷の憂き目にあった。

第2位ボーダーズは2011年2月に
連邦破産法11章を適用して倒産。20110310181155

2011年3月には閉店セールをやった。20110310181226

第1位バーンズ&ノーブル
昨年には身売り説が飛び交った。
DSCN1056-2

アマゾン・イフェクトは、
まず出版業界で起こった。

そして一般消費財の世界に、
津波のように押し寄せてくる。

まさに「流通革命」そのものだが、
アマゾンの怖さは、
ニッチャーですらも、
抱え込んでしまうところにある。

ああ……。

〈結城義晴〉

2018年02月01日(木曜日)

商人舎は11年目に入り、感謝しつつ、決意新たにする。

一月、往ぬる。
二月、逃げる。

昨日、その1月が往って、
今日から2月。

(株)商人舎は1月末決算なので、
今日から創業11年目に入る。

この10年、本当に、
ありがとうございました。

そして次の10年に向けて、
よろしくお願いします。

お礼は、いくら言っても、
言い足りません。

10年前の2月1日に商人舎を設立して、
4月17日にはその、
お披露目の集まりがありました。

「結城義晴君の独立を励まし、
商人舎発足を祝う会」

〈9回のブログで報告しています〉講演会

本当にありがたいことに、
93人の方々が、
発起人となってくださいました。

現在もこの公式ホームページには、
発起人のみなさんのお名前を、
掲載させていただいております。

すでに鬼籍に入られた方々、
ご勇退された方々、
いまだに現役でご活躍の方々。

本来ならばお伺いして、
直接、お礼申し上げねばなりません。

そして何よりも、
私と商人舎の仕事によって、
さらに社会貢献によって、
御礼しなければならない、
と考えております。

ここにお名前だけでも、
掲げさせていただいて、
お礼申し上げたいと存じます。

青木  巌様
渥美 俊一様
安部 修仁様
荒井 伸也様
安藤 宏基様
池澤 徹也様
石田 健二様
石原 靖曠様
泉澤  豊様
伊藤 雅俊様
井上  保様
岩崎 高治様
岩田 弘三様
上田 隆穗様
遠藤 須美夫様
遠藤 正敏様
太田 順康様
大高 善興様
緒方 知行様
岡田 元也様
掛川 興太郎様
梶谷 晋弘様
春日 徹夫様
加藤 榮一様
加藤  徹様
加藤 英夫様
亀川 雅人様
川野 幸夫様
北野 祐次様
倉本 初夫様
栗原 一博様
小苅米 淳一様
國分 勘兵衛様
小濵 裕正様
小松  務様
今野 正義様
齋藤 充弘様
佐伯 行彦様
捧  賢一様
佐藤 洋治様
清水 信次様
庄司 正英様
杉本  惇様
杉山 昭次郎様
壽崎  肇様
寿里  茂様
鈴木 嘉和様
平  富郎様
高木  剛様
田尻  一様
田中  彰様
谷口 晶貴様
玉生 弘昌様
田村 弘一様
力石 寛夫様
寺岡 和治様
寺西 忠幸様
土肥 大介様
中野 勘治様
中村 健一様
中村 洋子様
夏原 平和様
西端 春枝様
似鳥 昭雄様
林  廣美様
原  信一様
原田 昭彦様
原田 政照様
平野 能章様
廣田  正様
広野 道子様
細貝 理栄様
堀内 淳弘様
本庄 八郎様
前原 章宏様
前村 哲路様
増井 徳太郎様
松井 忠三様
松井 秀夫様
松﨑  靖様
松本 南海雄様
宮下 正房様
宮本 洋一様
宗像  守様
村内  道昌様
村上 篤三郎様
柳井  正様
矢野 博丈様
矢作 敏行様
山澤  進様
横山  清様
米澤 房朝様
米濱 鉦二様

おひとりお一人、
こうしてお名前を記させていただいても
ご期待にお応えできていないことを痛感し
これからの10年、
さらに奮起したいと思います。

2008年4月17日の発足の会は、
第1部は講演会、
第2部は懇親会・握手会。

多くのみなさんに、
お集まりいただきました。

最後はお礼のご挨拶。
結城挨拶
商業の現代化を目指します。
「無私と利他」を貫いて。

あの時の感動をいつもいつも心に抱いて、
怠惰にならぬよう精進し続けます。

商人舎発足10年の最後の日、
皆既月食が祝ってくれた。20180131_20時59分

午後8時48分に満月が欠け始めた。20180131_21時19分.jpg8

少しずつかけていって、
三日月のようになる。20180131_21時29分

この瞬間がハイライト。20180131_21時44分.jpg8

午後9時51分に皆既となって、
それは午後11時8分まで続いた。20180131_21時51分.jpg8
撮影は商人舎編集スタッフ鈴木綾子。
天体望遠鏡で観察し、写真を撮った。

日付が変わった午前0時11分、
ふたたび満月に戻った。20180131_皆既月食
こちらの写真は、
商人舎編集スタッフ倉内綾子。

美しい皆既月食だった。

私は決意を新たにした。

そして今日2月1日から、
日経新聞「私の履歴書」は、
松井忠三さん。
(株)良品計画元会長。
商人舎発起人に名を連ねていただいた。

第1回は「逮捕」。
衝撃的なスタートだ。

「あの日のことは正確に覚えている。
1969年(昭和44年)5月13日。
私は20歳の誕生日を
高輪警察署の留置場で迎えた」

「学生運動にのめり込み、
沖縄返還を求める4月28日の沖縄デーで
『中核』のヘルメットをかぶり
機動隊と激突した」

「新橋駅の高架線上で逃げ場を失い
一網打尽にされる。
逮捕者は約1000人にのぼり
戦後最大の騒乱だった」

そんな松井さんが1976年6月、
24歳で西友ストアーに入社し、
1991年、41歳で良品計画に出向する。

のちの社長・会長の木内政雄さんが、
松井さんの上司だった。
「浮いていたから、とってやった」

しかしバブル崩壊。
株価低迷。
会社は不調。

2000年、社長に直訴。
「問題は社内。社風だ」
そして、辞表を出した。

ところがその年の年末、
会長の木内さんから突然、
「社長をやれ」

翌年、51歳で社長。

松井忠三さんの人生。
波乱万丈。

今月は毎日が楽しみだ。

では、11年目に入るブログの最後は、
故倉本長治商業界主幹の言葉。

「良い商人である前に、
良い人間であれ」

長治は一方で、こうも説いた。
「真の商人であることが即ち、
立派な人間ということだ」

良い商人、真の商人。
良い人間、立派な人間。
彼らが商業の現代化を成し遂げる。

〈結城義晴〉

2018年01月31日(水曜日)

セブン-イレブン20000店達成後の「どこへ行くのか」

本日、達成!!
20,000店。
おめでとう!!
セブン-イレブン。

正確には2018年1月31日で、
日本国内店舗数2万0033店。

商人舎流通SuperNews。
セブン‐イレブンnews|
国内店舗数1/31付けで小売業初の2万店を超えた!!

1973年の11月に、
ダラスに本社を置くサウスランド社と、
エリアフランチャイズ契約を結んで、
(株)ヨークセブンとしてスタート。

氷屋からスタートしたサウスランドは、
世界最大のコンビニチェーンだった。

翌1974年5月15日、
東京都江東区に第1号店開業。
セブン-イレブン豊洲店。
オーナーは山本憲司さん。

最高のフランチャイズシステムをつくる。
だから1号店から加盟店を募る。

それが創業者・鈴木敏文の意思だった。

そしてそれが成長の原動力となった。

2年後の1976年5月、100店舗達成。
1977年3月、200店舗、
9月、300店舗となった。

私が(株)商業界に入社したのが、
この年の4月1日だった。

販売革新編集部に配属されて、
故緒方知行編集長のもと、
9月の300店達成のときには、
レギュラー号で記念特集をつくった。

まだ、社名は「ヨークセブン」で、
店名は、7ELEVEn
que-1050105205
セブンは7。
イレブンはELEVEn

最後の「n」は小文字。
その前の「ELEVE」は大文字。

これは「ELEVEN」にすると、
一般用語なので、
商標登録許可が下りないから、
と言われている。

その後、1980年11月に1000店。
私は月刊食品商業編集部に異動して、
1985年から別冊号に携わった。
「コンビニエンスストアのすべて」。
亡くなった佐藤文孝が担当編集者。

セブン-イレブンは1993年2月に5000店。
ここまで19年しか経過していなかった。

この時には私は、
食品商業編集長となっていて、
1998年8月に、
食品商業臨時増刊号の季刊誌として、
季刊コンビニを創刊。

それを隔月刊コンビニにし、
2002年8月、専務取締役編集担当として
月刊コンビニを創刊。
編集長は鈴木由紀夫だった。

セブン-イレブンは、
2003年8月に1万店を達成した。

ちょうどこの2003年8月に、
私は(株)商業界代表取締役社長に就任した。

月刊コンビニは、その後も、
唯一の業態専門雑誌として、
産業に貢献してくれた。

私は2007年8月をもって、
(株)商業界を去り、
2008年2月に(株)商人舎を創設した。

セブン-イレブンは、
1号店開店から39年後の2013年2月、
1万5000店を達成した。

一方の、月刊コンビニは2015年、
㈱アール・アイ・シーに売却され、
この会社の社長の毛利英昭さんが、
現在のオーナー兼編集長。

実質的な編集業務は、
元商業界取締役編集担当の梅澤聡が、
編集委員として担当している。

そしてセブン-イレブンは2016年5月、
鈴木敏文さんが電撃退任。
IMG_4106.JPG7

月刊コンビニとセブン-イレブン、
どこか重なっていると思うのは、
私の我田引水か。

しかし、44年が経過しようという今日、
2018年1月31日、7ELEVEnは、
20,000店超えを果たした。

おめでとう。

現在の出店エリアは46都道府県。
沖縄県だけが残った未出店の地域。
それも2019年度に出店する予定。

1977年からジャーナリストとして、
セブン-イレブンを見てきて、
すごい会社になったもんだと、
つくづく思う。

しかしここまでくると、
どう考えても「飽和」が見えてくる。

そしてそのあと、
セブン-イレブンの世界化が始まる。

現在の海外出店は、アメリカをはじめ、
韓国、タイ、台湾、中国、
それにメキシコ、マレーシア、フィリピン、
オーストラリア、シンガポール、カナダ、
デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、
アラブ首長国連邦、ベトナムの16カ国。

2017年12月末時点で6万4319店舗。

世界最大のチェーンストアとなる可能性を持つ。
そこまで本気で構想しているか。

それが問われる。

今日の朝日新聞「折々のことば」
第1008回。

生きているそのあいだ、
なるたけ多くの
「終わり」に触れておく。
そのことが、
人間の生を、
いっそう引きしめ、
切実に整える……
〈いしいしんじ『且坐(しゃざ)喫茶』から〉

「人は自分という存在の
始点も終点も知らないし、
知りえもしない」

「自分がどこから来て
どこへ行くのか。
いずれも霧の中だ」

ポール・ゴーギャンは、
大作を描いている。
1200px-Paul_Gauguin_-_D'ou_venons-nous
絵のタイトルが長い。
「我々はどこから来たのか
我々は何者か
我々はどこへ行くのか」
D’où venons-nous?
Que sommes-nous?
Où allons-nous?

いしいしんじも同じモチーフだ。

「でも、人の生が『終わり』を
孕(はら)んでいるのは確か。
だとすれば、旅にせよ、茶事にせよ、
小さな『終わり』をくり返し
『からだの芯へ収める』ことで、
中途としての人生にも光が射す」

セブン-イレブンも、
法人という人格をもつから、
永遠の生を与えられたものではない。

だとすれば小さな終わりを繰り返しつつ、
「何者か」「どこへ行くのか」を、
自問し続けなければならないだろう。

それは私たち個人も同じである。

〈結城義晴〉

2018年01月30日(火曜日)

時代に対する「説明・見立て」とドラッカーの「モニタリングせよ」

月末には様々な月刊誌が送られてくる。
そのうちの1誌「AJSネットワーク」。IMG_4135.JPG8
私の連載「応援団長の辛口時評」
なかなか、辛口にはならない。

第122回のタイトルは、
「人間の人間による人間のための産業」
私、このフレーズ、
とても気に入っている。

今日は朝から、東京・小平へ。
第一屋製パン(株)の取締役会。

こちらはちょっと辛口発言。
それも必要です。

「リーダーとは、
地位ではなく、
責任である」
ピーター・ドラッカー。

東横線、南武線、武蔵野線を乗り継いで、
新小平の駅に着いたら、
「がんばれ 中学受験性」
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受験シーズンの真っ最中。

がんばれ。

しかし、君たちには、
うらやましいくらいの未来がある。

日経新聞電子版「経営者ブログ」
インターネットの草分け、
IIJ会長の鈴木幸一さん。
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私は火曜日の朝、必ず、
鈴木さんのごつごつした文章を読む。

今日のタイトルは、
「老人の読む本がない」

だから鈴木さんは分厚い歴史書を読む。
文学は夏目漱石か森鴎外の全集。

「若い作家のつまらない意匠に出合うと、
作者の薄っぺらな意図が
透けて見えたりして、
面倒になるのである」

タイトルとは関係なく、
世評を斬る。

「国会が始まった。
冒頭、首相の演説があって、
まず『働き方改革』といった言葉を聞くと、
世界の緊張感とは
別世界で暮らしている気になって、
落ち着かない」

「『働き方改革』の
良否は分からないのだが、
『ゆとり教育』に次ぐ失敗を
繰り返すのではないかと、
余計な心配をしたりする」

まったく同感だ。

世評と言えば、
昨2017年の完全失業率は、
2.8%。
1994年以来、23年ぶりに3%割れ。

今月の月刊商人舎にも書いたが、
「完全失業率」には、
3%ほどの「ミスマッチ失業率」が、
含まれている。
求人があっても条件が折り合わず、
あえて失業を選ぶ比率。

だから昨年の2.8%の完全失業率は、
もう完全雇用状態を意味する。
しかしだからこそ、
小売業、サービス業、
そして鈴木さんのIT産業なども、
人手不足になる。

だから目指すは、
人間の、
人間による、
人間のための、
真の人間産業。

面白い話題は、
「ギョーザ日本一」

2017年の1世帯あたり購入額。
これも総務省の家計調査。

宇都宮市が4258円、
浜松市は3582円。

全国第一位の座は、
宇都宮が4年ぶりに獲得。

家計調査だから、
スーパーマーケットなど、
内食小売業の売上げ。

日経新聞によると、
宇都宮市は2010年まで、
15年間日本一だった。

2011年に浜松市が逆転。
その後、抜きつ抜かれつ。

2013年には宇都宮市が奪還、
翌2014年に浜松。

そして昨2017年に宇都宮。

たいらや、かましん、オータニ、
それにヨークベニマル、ベルク、
とりせん、ベイシアなどなど。

宇都宮のスーパーマーケットも、
激しく競争しつつ貢献した。

おめでとう。

さてほぼ日の糸井重里さん。
すごいことを書いてくれた。

「たくさん書籍やら雑誌やら
ネット上のメディアやら、
講演会やら勉強会やら
知り合い同士の雑談やらで、
大量に語られていることがある」

「いまの社会は、
どういうふうになっているのか?」

時代に対する「説明と見立て」

「それぞれに、確信を持って
語っている風なのだけれど、
かなりの、大多数の、
いやほとんどすべてが、
『説明は
できているのだけれど、

ハズレている』はずだ」

「そういうことは、
時間が経つとかならずわかる。
ってゆーか、バレる」

怖ろしい。

「しかし、もっともらしい
説明と意見を語ることは、
尊敬を集めたり、
仕事として成立したりするものだから、
たいていの説明者は
それをすることをやめようとしない。
世の中には、確固とした表情の
まつがった説明が、
なにかのガスのように
振り撒かれたままになる」

「いまの社会というものについての説明よりも
人びとがもっと知りたがるのは、
『この先の社会がどうなるのか?』
ということだ」

それを読んで、聞いて、知って、
「損しない対策」を練る。
「得する準備」をしておく。

つまり「損と得」

「ここに、予想者、予報者、
予想研究者などが現れるが、
いちばん求められるのは予言者である」

ん~、予言者。

「かつては、こういう
予想予言などについての考えも、
外国から輸入をすることによって
成り立っていた」

流通業界もそうでした。

「しかし、いまは、
輸入と伝達のしくみが変わったので、
『ただの受け売り』は
すぐにバレてしまう。
予言者の立ち位置にいるのは、
かなり困難だ」

流通業界にはまだ、
その気(け)が残っている。

「予報も、予想も、予測も、
予言だってそうなのだけれど、
『その先(未来)』が
変わって行くというのなら、
『予言者自身がお払い箱になる』ことが、
未来を語ることばのなかに
含まれているはずだと思う」

だからドラッカー先生は、
言い残している。

予想はするな。
モニタリングせよ。

「たいていの予想や予言は、
『社会はこう変わる』ので
『じぶんはうまく行く』
という内容なのが残念である」

糸井さん、今日は辛口だ。
大風呂敷の予想屋の言を、
見たのか、聞かされたのか。

観察し、観測する。
そして考察する。

すでに起こった未来が、
おぼろげながらに
見えてくる。

虫の目、鳥の目、魚の目で、
真摯に見続ける。

だから本当に時代を観る者は、
あくまで謙虚である。

以って、自戒とすべし。

〈結城義晴〉

2018年01月29日(月曜日)

三浦雄一郎「老いてこそ挑め」と草笛光子「元気が一番 楽するな」

Everybody! Good Monday!
[2018vol5]

2018年第5週。
今週木曜から2月。

年の初めは、時の行くのが、
早く感じられる。

一月、往ぬる。
二月、逃げる。

毎年毎年、同じように書いているが、
その「往ぬる」スピードは速まるように感じられる。

これでは「LIFE SHIFT」の言うように、
100年時代が来ても、
終わりの20年、30年は、
矢のように過ぎていく。

現実にはその分、
体が動かなくなって行動力が減り、
思考し、考察する時間が増える。

動かないけれど、考えつつ、
時間は早まる。

だから人間としてのバランスは、
維持されるのかもしれない。

私は「85歳まで現役」を標榜しているが、
その現役年齢も少し延ばさねばならない。

そのためにここのところ、
アンクルウェイト訓練をやっている。
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足首に巻くオモリ。IMG_4129.JPG7

今のところ1キログラムのウェイトだが、
1日中これを巻いて動く。IMG_4131.JPG8
イオンスタイル豊田も、
サミットストア王子桜通り店も、
これを巻いて歩いた。

足に着けて歩くと、
そんなに負担は感じないが、
手に持つと1キロ×2は結構重い。

慣れてきたら少しずつ重量を増やす。

冒険家の三浦雄一郎さん。
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5キロのウェイトを巻いて訓練する。
13
現在85歳。
「老いてこそ挑め」

日経新聞「私の履歴書」は今月、
女優の草笛光子さん。
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女優と言っても、
ミュージカルを主体にしてきた。
それはこれまであまり知らなかった。

その草笛さん。
「自宅での私の一日は朝
自室のカーテンを開けるところから始まる
以前はそのとき
『どうぞ今日一日
良く生きさせてください』と
心のなかで唱えていた
最近ではそれが
『どうぞ今日一日
体を元気でいさせてください』
というふうに変わってきた」

そして自分に言い聞かせる。
「元気が一番、楽するな」

同感だ。
「楽するな」が大切。

草笛さんも84歳。
私もまだまだ。

あと3日で、2月。
その2月のイベントは、
Weekly商人舎に掲載。
2週間販促企画。

2月1日(木)札幌雪まつりが始まる。

2月3日(土)は節分。
2月4日(日)は当然、立春。
2月7日(水)は初午(はつうま)。
京都・伏見稲荷大社をはじめとして、
全国の稲荷神社が初午詣でで賑わう。

そして2月9日(金)から、
第23回オリンピック冬季競技大会。
韓国・平昌オリンピック。
2月25日(日)までの17日間。

2月11日(日)は建国記念の日。
翌12日(月)が振り替え休日。

三連休。

2月14日(水)は聖レンタインデー。
2月16日(金)から、
2017年分所得税の確定申告期間。
3月15日まで。

2月19日(月)は二十四節気の雨水(うすい)。
2月25日(日)は東京マラソン。

もちろん2月は受験シーズン。
大学・高校・中学受験や国家試験など。
人事異動の季節でもあって、
転勤・転居も多い。

「ニッパチ」などと呼ばれて、
商業は閑散期に当たると言われた。
だから商業界の倉本長治主幹は、
2月に本ゼミナールを開催した。

しかし今の2月はそんなことはない。

2月決算の企業はまとめの月。
3月決算の企業は追い込みの月。
イベントも多い。

そんな時には、
人間産業の強みを発揮させたい。

今月の[Message of January]を再び。
人の強みを発揮させよ。

人間の、
人間による、
人間のための産業。
それが小売流通サービス業だ。

平成の年号が変わろうと、
東京オリンピックが開かれようと、
それが人間産業であることは、
永遠に変わるものではない。

AIが仕事を変えようと、
IoTが広がろうと、
ビッグデータが活用されようと、
ロボットが現場に導入されようと。

人間の、
人間による、
人間のための産業。
それは変わらない。

しかし、好況が続けば続くほど、
失業率が低下すればするほど、
その人間産業に人間が集まらない。
ハイテク産業やIT産業に取られてしまう。

だから主婦を戦力化する。
高齢者の雇用を延長する。
外国人研修生を雇い入れる。
派遣労働者を確保する。

もちろんそれには深い意義がある。
ダイバーシティ経営へのシフトは、
21世紀人間産業の必然の軌道であるし、
未来を切り開く可能性を意味している。

そしてこのとき、
一人ひとりの人の強みが発揮される、
風土と文化と仕組みが、
用意されねばならない。

人間の、
人間による、
人間のための産業の、
人間一人ひとりの強み。

Human Industry SHIFTこそ、
好況のときに人間が集まる、
真の人間産業の、
望ましい未来図である。〈結城義晴〉

では、みなさん、今週も、
元気が一番、楽するな。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2018年01月28日(日曜日)

日曜版【猫の目博物誌 その58】フキノトウ

猫の目で見る博物誌――。
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「大寒」を過ぎて、一番寒いときです。
そんなころを「款冬華」といいます。
フキノトウが出始めたかな?

「二十四節気」は1年を24に分ける。
だから二十四節気は15日が基準。
さらに「七十二候」は、
二十四節気を5日ずつ3つに分ける。
すると、1年は72に分けられる。
これが「しちじゅうにこう」である。

古代の中国で考え出され、
それぞれの七十二候に名称がある。
それは、気象や動植物の変化をとらえて、
短い漢文になっている。

二十四節気の「大寒」は、
今年は1月20日、
または1月20日から2月3日まで。

その大寒は冷気が極まって、
一年で最も寒さが厳しい時季。

二十四節気の「大寒」も3つに分けられる。
第1が「款冬華」、
第2が「水沢腹堅」、
第3が「雞始乳」。

それぞれに「はるのはなさく」、
「さわみずこおりつめる」、
「にわとりはじめてとやにつく」と読む。

第1の「款冬華」は今年は1月20日〜24日。
フキノトウが雪の中から、
顔を出しはじめるころ。

第2の「水沢腹堅」は1月25日〜29日。
川の水に厚くて堅い氷が張るころ。

第3の「雞始乳」は1月30日〜2月3日。
春の気配を感じたニワトリが、
そろそろ卵を産み始めるころ。

おもしろい。

その「フキノトウ」は、
キク科フキ属の多年草。
「蕗の薹」と書く。
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日本原産の山菜。

フキノトウはフキの蕾(つぼみ)の部分。
フキの花が咲くと、
そのあとに地下茎から茎が出て、
葉が伸びる。
この茎を「フキ」と呼んで食する。
これも春の山菜。

もちろんフキもキク科フキ属。

フキノトウは春先、
いっせいに芽を吹き出す。

自生している天然物は、
雪が解け始める頃に出てくる。
まさに「款冬華」。

フキノトウは、蕾が硬く閉じていて、
締まりがあるものがおいしい。
大きくなり過ぎると、
苦味が強すぎる。

フキノトウはカリウムを一番多く含む。
カリウムはナトリウム、つまり塩分を、
排泄させる機能を持つ。

フキノトウの苦み成分は、
アルカノイドとケンフェール。

アルカノイドは、
肝機能を強化する働きがある。
食べると新陳代謝が促進される。

ケンフェールは、
「発ガン物質を抑制する働きがある」
などとされることがある。
だがそれをそのまま、
POPなどに書いてはいけない。
「発がん物質を抑制する働き」が、
「期待されている」と、
もって回った言い方をする。

それよりもこのちょっとした苦みが、
蕗の薹のおいしさである。

てんぷらなどとてもおいしい。
〈土佐料理 朝比奈〉
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そつとしておきたき固さ蕗の薹
〈「青胡桃」より小宮山勇〉

フキノトウは春を予感させます。
だから春が待ち遠しいときは、
フキノトウを味わってください。

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てんぷらなど、いいですね。
もうすぐ節分です。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2018年01月27日(土曜日)

サミットストア王子桜田通り店を訪問して君和田貴信店長に会う

野中廣務さんが死んだ。
1925年(大正14年)生まれの92歳。

イオン(株)の岡田卓也さんと同年。

京都府の園部町町長から京都府副知事、
そして57歳で中央政界に進出、
衆議院議員を7期務めた。
自治大臣、内閣官房長官、
さらに自民党幹事長など歴任。

村山富市、橋本龍太郎、小渕恵三、
そして森喜朗内閣を裏側で支え、
「影の総理」と呼ばれた。

しかし、自身は一度も、
政治資金パーティーを開かなかった。

老獪な政治家という印象が強いが、
弱者への限りなく優しいスタンスは、
他の政治家とは違っていた。
そして差別と闘った。

魚住昭著『野中広務 差別と権力』
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引退の際の言葉。
「今の政治状況は危ない。
みんなが立ちすくんで
一つの方向にざーっと流れていく
怖さがある」

ご冥福を祈りたいし、
野中廣務のような政治家、
どんな時代にも必ず必要だと思う。

今日は、東京都内の北区へ。
サミットストア王子桜田通り店。DSCN9565.JPG8

昨年3月29日にオープン。
ワンフロア442坪のスーパーマーケット。
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店長の君和田貴信さんに会った。
いつもの中村聖さんが同席してくれた。
中村さんは広報室マネジャー。
DSCN9918.JPG8

それから店内を案内してもらった。
DSCN9960.JPG8

恵方巻と握りずしの売場。
このところ見た店の中で一番だった。
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土曜日の夕方でもあって、
たいへんな繁盛ぶりだ。
DSCN9968.JPG8

「おためし下さい」のコーナーは、
相変わらずいい。
DSCN9969.JPG8

君和田さんは、
部門を超えた食シーンを大切にしている。
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サミット随一の店長・君和田さん。
固い握手。
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中村さんにも入ってもらって写真。DSCN9957.JPG8
いい店長、いい店。

1日が楽しくなる。
ありがとう。

さて、日経ビジネスの「今日の名言」
失敗を嫌う上司に
提案をする気に
なりますか?
(濱口 道雄ヤマサ醤油会長)
323790
その通りだなあ。

「挑戦と失敗の意義を知り、それを日々、
楽しんでいる人間のところにこそ、
人材もアイデアも集まる」

政治家は絶対に、
ドロドロしたものを
持っていなければならないと思う。

安倍さんには、それがない。

実務家には、
ドロドロしたものは必要ない。
しかし挑戦と失敗の大切さを知ること、
そしてそれを楽しむこと。
これは必須だ。

サミットストアの君和田店長も、
失敗のことを語った。
仕事が楽しくて仕方がないようだった。

だからこそ今がある。

〈結城義晴〉

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