結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年11月27日(月曜日)

日経電子版フォーラムの基調講演と柳井正「服の民主主義」

Everybody! Good Monday!
[2017vol48]

2017年も第48週。
あと5週間とちょっと。

今年も忙しかった。
しかし、心を失ってはならない。

今週は11月の第5週にして、
金曜日から師走。

冬めきて両手に包む湯呑かな
〈朝日俳壇より 大津市・井上孝夫〉

(稲畑汀子選評)
何げないしぐさに冬の寒さを感じる。
さらりと言えた。

今日は午後から、
東京・御茶ノ水。

日経新聞電子版ビジネスフォーラム。
テーマは、
「ここまできた。
AIと共に歩む業務改革。」

主催はもちろん日本経済新聞社。
協賛は日立製作所。

参加者はイオン、セブン&アイをはじめ、
主な大手小売業の担当者。

トップマネジメントは少なかったが、
情報システムやマーケティングを、
日々、仕事にしている人たちばかり。

私は基調講演。
「Retail情報技術革命」DSCN7987.JPG7

アメリカと日本の流通業のIT最前線。
ウォルマートとセブン-イレブン。
両者の情報テクノロジーの進化の歴史。
それからAmazonとクローガー。
さらに日本流通業のITマーケティング。
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1時間の講演だったが、
一気呵成に語り切った。
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ご清聴を感謝したい。

私は現場の業務改革の重要性を強調した。
それはウォルマートやセブン-イレブン、
そしてクローガーのIT戦略・AI戦略が、
オペレーションマネジメントの改革を、
志向し続けているからだ。

私のあとは3つのSolution事例。
講演Ⅰはマーケティング×AI。
(株)日立製作所の音川芳賢さんが講演した。DSCN7997.JPG7

最後に菊池頼光さんと写真。
日立製作所の流通営業本部本部長。DSCN7992.JPG7
日経電子版にダイジェストが掲載される。

一方、スケールは違うが、
第19回日経フォーラム
「世界経営者会議」
11月7・8日に開催された。

その中の柳井正さんの講演。
(株)ファーストリテイリング会長兼社長。
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テーマは、
「服の民主主義」

柳井さんのコンセプトは、
「ライフウエア(究極の普段着)」。

そして、
「服の民主主義」の実現を進めてきた。

「今後は小売業や製造業などの
業界が消滅し、
その境目もなくなると予想する。
高度なIT(情報技術)を活用し、
高い価値を顧客に提供できるかが
存在意義となってくる」

相変わらず大胆な発言だが、
「消滅」とは言わないまでも、
私も業界の垣根を超えたビジネスしか、
成長しないと言っている。

EATALYやGrocerantがそれだし、
コストコは小売業と卸売業を、
併せ持っている。

これまで衣料品業界は、
分業制が一般的だった。
しかしユニクロは、
企画から製造、販売を、
自社で手掛ける「SPA(製造小売業)」を、
いち早く導入した。

東レと共同開発した「ヒートテック」は、
発売から15年で累計販売枚数10億枚。

パートナーとともに成長することで、
世界中に「服の民主主義」を広げていく。

この言葉遣いは、
故渥美俊一先生にちょっと似ている。

「チェーンストア産業の構築によって、
経済民主主義を実現する」

まあ、「経済民主主義」は、
ワイマール共和国時代の概念で、
欧州の歴史を知る人から見ると、
少なからず違和感はあるが。

故上野光平先生が、
そのことを指摘していた。

柳井さんの「服の民主主義」は、
「服」という言葉にオリジナリティがある。
だからそれ自体、特別の意味が出てくる。

今回の柳井さんの発言で面白いのは、
「宗教」の概念に踏み込んだところだ。

「宗教に関係する商品を現地で増やす。
(中略)イスラム教やヒンズー教の影響も
考慮しないといけないだろう。
もっとも、世界中どこでも
通用する商品を作ることが先決だ」

そして今後の戦略。
「顧客が求める情報を即座に商品化する
新しいライフスタイルを作る」

すなわち、従来のSPAモデルの上に、
情報という要素を加えた、
「情報製造小売業」を目指す。

ここで私の今日の講演と同期してくる。

「アマゾン・エフェクト」と言われる。
つまり全てのモノがeコマースのAmazonに、
侵食されてしまうとの見方。

柳井さんはきっぱり。
「それはあり得ない」。

その理由。
「アマゾンは世界中で
色々なことをやっており、
一つのことに専念できないためだ。
全てがアマゾンに取られるわけがない」

「服」に専念するユニクロが、
それを許さないという宣言だ。

「アマゾンに勝つためには、
良い商品を作り出すことが重要だ」

「恐れるよりも、
自分たちの強みを磨き上げるのだ」

これはドラッカー。

「競合関係にある米グーグルや
アマゾンなどとも協力し、
お互いの得意技を生かしていけばよい」

最後の言葉は、
「我々が服のプラットフォームになる」

これも月刊商人舎3月号の、
私の見方と同期する。
[特集]商品情報Platform
「商品Master/商品Contents」の共有と競争

柳井正さんはいつも闘っている。
立場もスケールも全く違うが、
負けてはいられない。

では、みなさん、今週も、
柳井正に負けない。
Amazonに負けない。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2017年11月26日(日曜日)

日曜版【猫の目博物誌 その52】晩秋の酒の肴

猫の目で見る博物誌――。
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ネコの目は季節の酒の肴に向かいました。

おいしいおさかなを、
いただきましょう。

晩秋から初冬。

牡蠣のバター炒め。IMG_3574.JPG7
器がすごく熱くて、
指をやけどしてしまいました。

牡蠣を食べ終わったら、
最後にリゾットにしてもらいます。

これはもう、たまらない。

それから鯖の塩焼き。
この季節には脂がのって、
とてもおいしい。
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シシャモは回遊魚。
晩秋に産卵のため川を溯上する。
今の卵を持った雌は、
子持ちシシャモ。

うまい。
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それからなんといっても銀鱈。
西京漬けはたまらない。
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最後は刺身五点盛り。
右上が真鯛、
その下は真鯛の昆布締め。
左はマグロの漬け。
下は右がタコで、
左は白魚。
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もちろん本わさびは必須です。
ラディッシュと大根の葉、
海藻などそえると、
とても彩りがよい。

日本酒など飲みながらいただくと、
たまらない。

晩秋から初冬の一献には、
魚が一番です。
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スーパーマーケットの鮮魚部門が、
このところ不振だといいますが、
なぜなんでしょう。

こんなにおいしいのにねえ。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2017年11月25日(土曜日)

サミット竹野浩樹「楽しくする」とヤオコー川野幸夫「おかげさま」

今日は東京・西永福。
サミット(株)本社を訪問。

営業会議の後の、
竹野浩樹社長と対談。DSCN7905.JPG7

昨2016年6月に代表取締役社長に就任。
その後、サミットは明らかに変わった。

1965年生まれの52歳。
住友商事に入社し、
珍しく小売業やブランド事業を歴任して、
サミット社長に就任。

日本で今、最も脂にのっている、
トップマネジメントの一人だ。

今年3月には、
新しい事業ビジョンを発表。
「サミットが日本の
スーパーマーケットを
楽しくする」

それを4月27日に帝国ホテルで発表した。
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そのことはこのブログに書いた。
サミット方針発表会の
「東京No1」と「愛の仕事」

その後の具体的な展開を聞いて、
大いに納得。DSCN7885.JPG7

様々な取り組みを説明してもらって、
竹野さんに対する見方が、
ガラリと変わった。DSCN7828.JPG7

やはり会わなければいけないし、
話をしなければいけない。DSCN7895.JPG7
その面では深く反省した。

ロングロングインタビューは、
月刊商人舎12月号に掲載。

楽しみにしてください。

対談が終わってから、西永福店を訪問。
ホワイトフライデーセールを展開中。
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竹野さんの言う「楽しさ」や「元気」が、
店中にあふれていた。

日経ビジネスオンライン。
「今日の名言」の11月21日版。

「店長や売場主任などの管理職は
パートを含む社員の声を
吸い上げて

戦略を立てることが重要だ」
(川野 幸夫 ヤオコー会長)

解説は語る。
「大切なのは、
人格を認めること。
指示されたことをこなすのではなく、
会社や店が目指している目標を
実現するための仲間になってもらう」

川野さんは1942年生まれの75歳。
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10月1日に川野さんと対談した。
その際に、川野さんは、
とても重要なことを述懐した。

「ヤオコーの基本理念『おかげさま』が、
やはりおおもとにあります」

川野さんの母上の川野トモさんの口癖。

「つまり人は一人で生きているのではなく、
多くの方のお陰で生かされている。
だから、『おかげさまで』と
言われるような生き方をすることが
とても大切なのだと思います」

ヤオコーはこの「おかげさまで」が、
会社全体に貫かれている。

「大げさかもしれませんが個人の哲学が、
なんとなく経営にも普段のふるまいにも
出てくるのではないでしょうか」

「それをみんなが感じてくれて、
よその企業に比べるといくぶんなりとも
頑張ってくれるのかなと思います。
みんなが一生懸命働いてくれることは
嬉しいことです」

こちらはオーナシップ経営で、
最もうまく進んでいる会社の一つ。

サミットは専門経営者の会社で、
こちらもじつにうまく、
マネジメントできている会社。

しかし川野さんの言葉も、
竹野さんの考えも、
「現場」が主役であることは同じ。

そして両者ともに、
表も裏もなく、
「現場が主役」である。

表も裏もなく。

これが何より大事だ。

これはすなわち現場がほんとうに、
「脱グライダー」であることだ。

〈結城義晴〉

2017年11月24日(金曜日)

八百幸成城店で大高善興さんに遭遇してからサミット下馬店へ

常盤勝美さんが、
NHKニュースウォッチ9に出演。7
NHKアナウンサー保里小百合さんと、
ツーショット。
保里さんは番組では、
フィールドリポーター。

常盤さんはもちろん、
ウェザーマーチャンダイジングの専門家。
「商品前線」においては第一人者。
商人舎magazineでは、
「2週間天気予報」が大好評。

さて私は朝から、東京の成城へ。
八百幸成城店。DSCN0151.JPG7

11月7日にオープンして話題沸騰。
私はその日、アメリカに出発して、
記者会見などにも参加できなかった。

だから今日、視察。

291坪の都市型小型店。

9時前に到着すると、
9時半の開店に向けて、
懸命に朝一オペレーションが、
展開されていた。
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9時から朝礼が始まったが、
まず全員で「ヤオコー体操」。DSCN0158.JPG7

川野澄人社長がリーダーとなって、
独自の体操を開発した。

ラジオ体操よりも、
ストレッチの要素を多く取り入れて、
なかなかによろしい。
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全員できびきびと開店の準備をして、
素晴らしい売場が出来上がった。

まだまだオープンから、
1カ月を過ぎていないにもかかわらず、
チームワークが生まれている。

開店すると、男性客が、
ひとり、ふたり。

三人目の紳士の後ろ姿。
見覚えがある。

と思ったら、大高善興さん。
(株)ヨークベニマル会長。

さすがに勉強家。
朝一番で視察に来られた。

下池周子さんを挟んで記念写真。
(株)ヤオコー広報室長。DSCN0228.JPG7
大高さんは開店から1時間以上も、
売場と商品を丁寧に見ては、
めぼしい商品を買物した。

大高さんの会社は昨日の11月23日、
ヨークベニマル茂庭店を開業したばかり。

商人舎流通SuperNews。
ヨークベニマルNews|
バリアフリー新法認定120店舗目の「茂庭店」SCに出店

77歳の喜寿ながら、
先日の伊藤園レディスプロアマ大会では、
チーム優勝を飾って、
大高さん自身は二連覇。

お元気なことです。

しかし、一昨日は、
(株)万代会長の加藤徹さんが、
この八百幸成城店を視察したそうだ。
そのあとEATALY丸の内店で、
私は加藤さんに会った。

好調な企業のトップは、
例外なく勉強家だ。

今日は成城から、
やはり東京の下馬へ。

サミット下馬店。DSCN7788.JPG7

サミットはちょうど、
「ホワイトフライデーセール」DSCN7821.JPG7
こちらも商人舎流通SuperNews。
サミットnews|
ブラックならぬ「ホワイトフライデーセール」11/24開催

とことん白にこだわって、
当然ながら「白菜」は、
4分の1カット商品が88円。

バカ売れ。

バックヤードではパートタイマーさんが、
白菜のカットに大忙し。DSCN7810.JPG7

下馬店長の穂積光一さんと、
広報室マネジャーの中村聖さん。
副店長の片上潤さん。DSCN0410.JPG7
ありがとうございました。

その後、横浜商人舎オフィスに戻ると、
商人舎Web会議開催中。O
途中から議論に加わって、
今月も収穫は大きい。

私の隣から、
猪股信吾さんと鈴木綾子、
内田憲一郎さんと長谷川温子さん。
そして岩田幸大さん。
O
猪股さんはSEOコンサルタント、
内田さんはFacebook研究家、
長谷川さんと岩田さんは、
(株)プラージュのプロフェッショナル。

今日も忙しい1日だった。
こんな日にはいつものように、
「慌てず、急げ!」

それが私の人生だ。

最後に今日も、
「折々のことば」第942回。

全体、改革といふことは、
公平でなくてはいけない。
そして大きい者から始めて、
小さいものを
後にするがよいヨ。

(勝海舟談話録『氷川清話』から)

これに続く言葉が、
「改革者が一番に
自分を改革するのサ」

編著者の鷲田清一さん。
「改革は部下に命ずる前に、
まずは『大きい者』、
つまり改革を命じる者が
率先してなすべきだ」

その通り。

さすがに江戸城を無血開城に導いた、
幕臣・勝海舟。

「いかなる改革も、
それを進める過程で、
改革者においてすでに
それが芽吹いているのでなければ
成就しないということだろう」

それに対して、
10月21日の朝日川柳。
山丘春朗選。

大企業総身にモラル回りかね
〈朝日川柳 三重県・山本武〉  

東芝や神戸製鋼を指しているのだろうが、
大企業病にかかると、
モラルが総身に回らない。

この病気にかからない企業は、
トップが率先して学ぶ。

「改革者が一番に
自分を改革するのサ」

つまり「自ら、変われ!」
そのパワーが会社を変える。

〈結城義晴〉

2017年11月23日(木曜日)

勤労感謝の日の「複眼&補助線」と「サービス業の生産性」

勤労感謝の日。
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「勤労に感謝する日」と、
安易にとらえてしまいそうだ。

「祝日法」第2条の趣旨は、
「勤労をたつとび、生産を祝い、
国民たがいに感謝しあう」

まことに玉虫色。

1948年(昭和23年)に公布・施行。

それ以前は「新嘗祭」(にいなめさい)。

飛鳥時代の皇極天皇の時代には、
神々に五穀の収穫を祝い、
収穫物に感謝する行事だった。

いわば収穫感謝祭。

アメリカのサンクスギビングデーと、
ほぼ趣旨は同じだった。

勤労感謝の日が制定された1948年、
日本は占領米軍の占領下にあった。

そのマッカーサーの占領軍は、
神道から発した新嘗祭を危険視し、
しかし新嘗祭の祝日は残すために、
Labor DayとThanksgiving Dayを折衷し、
「Labor Thanksgiving Day」を考案。

その和訳が「勤労感謝の日」。

だから米国9月第1月曜日のLabor Dayと、
11月第4木曜日のThanksgiving Dayが、
日本の「勤労感謝の日」の母親と父親だ。

まるで日本国憲法のようなもの。

しかし、「働く」ことに「感謝」するのは、
収穫物に感謝するよりも、
むしろ哲学的でいいと思う。

朝日新聞「折々のことば」
鷲田清一さん編著。

われわれは
確実に知ることも、
全然無知であることも
できない
(パスカル)

「私たちの存在はじつに中途半端」。

「世界を知ろうにも
世界はあまりに複雑で、
とてもその全体を
理解することはできない」

「だがまったく
知らないでいることもできない」

「だから世界を少しでも
正確に捉えたければ、
他人の考えによく耳を傾けて
複眼を得るか、
問題を解くための補助線を
一つでも多くもつことが必要となる」

実は鷲田さん、昨年も今日は、
パスカルの「パンセ」を引用している。

複眼をもつ。
あるいは補助線をもつ。

「勤労」と「感謝」の折衷。

その意味で複眼だし、
補助線のひとつではある。

日経新聞「大機小機」。
テーマは、
「サービス業の生産性」

「日本のサービス業は
米国のそれと比べ、
生産性が低いといわれる」
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このサービス業には、
小売業も含まれる。

さらに、この指摘が鋭い。
「日本のサービスの価格が安すぎることが、
低生産性の原因として、
指摘されることが多い」

「だが本来生産性は、
サービスの実質的価値を
比較すべきものであり、
価格の高低は無関係なはずだ」

じつにその通り。

「価格の高低が生産性の水準に
影響を与えるのであれば、
その『生産性』の測り方が間違っている」。

「生産性」は、
生産物を投入量で割って
計測する。

たとえ話は、自動車生産。
「生産台数を投入人員(マンアワー)で
割った数字が労働生産性だ」

「一定量の生産物(実質額)を、
より少ない資源投入で生産するほど
高い生産性になる」

そして、
「自動車価格や賃金率などの価格は
生産性に無関係である」

その通り。

「問題はサービスの生産量(特にその質)を
測ることが困難な点である」

「宅配便の生産性を
配達数量だけで測ると、
配達回数を減らして、
玄関先に放置するような米国の宅配便は
日本より生産性が高くなる」

「しかし宅配サービスの生産性は
配達個数だけでなく、
その確実性やダメージの少なさなどを
考慮する必要がある」

「質と量を勘案した生産数量指数を、
投入人員や設備の物量で割って
その生産性を計算すべきだ」

これもその通り。

「しかし生産性の国際比較では、
質的側面を無視することが多く、
高品質の日本のサービスの生産性が
見かけ上、低くなる」
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しかし小売業に関しては、
アメリカにもヨーロッパにも、
日本以上の「サービスの質」を、
創造する企業が出てきた。

「質の異なる財やサービスの
生産量を計算するためには、
品質を調整して、
生産数量を計算する必要がある」

これは業態間の生産性比較にも、
場合によっては企業間の比較にも、
当てはまる。

もちろん企業内で、
店ごとに部門ごとに比較するときには、
それぞれが提供するサービスの質を、
現場で観察しているはずだから、
間違いは少ないだろうが、
数字だけでそれを評価してはならない。

つまり生産性を、
複眼で見なければならない。
生産性に関する補助線の見方を、
持っていなければならない。

労働生産性や人時生産性至上主義は、
だからとても怖いのだ。
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日本独特の「勤労感謝の日」だから、
それを指摘しておこう。

最後に結城義晴著『メッセージ』より、
「働くこと」

「働くこと」への
深い理解が求められている。

働くことの中身。
働くことの実態。
働くことの動機。
働くことの目的。
そして働くことの喜び。

どんな環境の中で働くか。
どんな時間帯に働くか。
どんな制度の中で働くか。
どんな会社で働くか。
そこからどんな働き甲斐が
生まれてくるのか。

私たちは、
誰もが、
このことに対して、
自分なりの回答を
用意しておかねばならない。

それなくしては、
企業活動も、
組織運営も、
日常生活も、
まっとうできない。

経営者は従業員に、
上司は部下に、
会社はパートタイマーに、
明快な「働くこと」の
意味を示さねばならない。

そして従業員は経営者に、
部下は上司に、
パートタイマーは会社に、
同じように明快な「働くこと)の
意思を伝えねばならない。

「働くこと」を通じた意思疎通は、
「労働」への
深く、謙虚な
理解から
生み出されるのである。

〈結城義晴〉

2017年11月22日(水曜日)

伊藤園大陳コンテストとEATALYの「コンテンツ・商品・デザイン」

2019年4月末をもって
天皇陛下が退位される。

そして皇太子殿下が翌5月1日に即位。

新元号は18年に公表され、
日本は新しい時代を迎える。

象徴天皇としては、
故昭和天皇が第一代、
現天皇が第二代。

大きな変化の時代、
難しい時代、
ほんとうにによく、
お役目を果たして下さった。

今回の形での退位は、
とてもよかったと思う。

さて、明日は勤労感謝の日。
そしてアメリカのサンクスギビングデー。

明後日はブラックフライデー。
イオンは昨年からこのイベントを、
実に上手に使って、
12月商戦へのバネとしてきた。

そして今年は、
明日の祝日に、
「フライングセール」を展開し、
明後日からの3日間に、
「ブラックフライデーセール」を実施。

イトーヨーカ堂も結局、
それに追随して、
セールをすることにした。

小売業各社にも広がっている。

そこで首都圏のサミット(竹野浩樹社長)。
実に面白い。

商人舎流通SuperNews。
サミットnews|
ブラックならぬ「ホワイトフライデーセール」11/24開催

「夏の総菜選挙」
「サミットドラフト会議セール」
「マル秘セール」

このところ立て続けに、
ユニークなプロモーションを展開し、
ここで「ブラック」ならぬ、
「ホワイトセール」

白一色に染める。

過去最高益を出しているし、
社内のムードもいい。

かつての優等生サミットに、
ユーモアとエスプリが加わって、
竹野浩樹の色が出てきた。

社長就任時に、
「お手並み拝見」と書いたが、
その「お手並み」を高く評価しておこう。

さて今日は、朝から、
東京・清水橋。

伊藤園本社。
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今年4回目の大陳コンテスト審査会。
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事務局も審査員も、
もうこのコンテストの意義を知り尽くし、
万全の態勢で、スムーズに進行。
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5つのコースの大賞と優秀賞を、
的確に、しかも流れるように、
決定していく。
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重要な案件に関しては、
それぞれにまた的確な見解を示し、
「最良の解」を追求する。
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そして企業賞を決め、
全員が総括のコメントを述べて終了。

最後に雑誌用の写真。
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審査員は、伊藤園の本庄大介社長と、
江島祥仁副会長、本庄周介副社長、
そして商人舎プロデューサーの松井康彦、
商業界食品商業編集長の竹下浩一郎さん。

最後に裏方も一緒に全員で写真。
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最後の最後は、
この企画の責任者と。
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私の隣は小林哲也さん。
マーケティング本部地域販売促進部部長、
そして伊藤泰山さんは、
販売促進部第5課長。

ごくろうさま。

そのあと、恒例の情報交換会。
江島副会長の部屋で、
抹茶をいただきながら、
先日の伊藤園レディスの話、
米国ホールフーズとAmazonの話など、
いつものように盛り上がった。
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その後、東京駅丸の内へ。
EATALY グランスタ丸の内店。
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軸屋泰平さんから、
事細かに説明してもらった。
イータリー・アジア・パシフィック(株)、
商品本部本部長。
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説明を受けたのが、
(株)万代会長の加藤徹さんと私。
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生パスタは今、
この店のレストランに出しているが、
もうすぐ、小売販売するそうだ。
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ピザづくりの実演も見せてもらった。
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後ろの二つのピザ窯はもう、
クォリティスーパーマーケットには必須。
もちろん本格イタリアンレストランにも。
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その後、甕(もたい)浩人社長と懇談。
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イータリー丸の内店も、
順調に滑り出した。
おめでとう。
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最後に全員で写真。
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加藤さん真ん中。
軸屋さんが一番右。
その隣から、
三井食品(株)関西支社の岡本泰和さん、
同関西支社副支社長の森田成彦さん、
三井物産西日本食料部長の谷川敦巳さん、
同次長の和田幸成さん。

ありがとうございました。
勉強になりました。

EATALY グランスタ丸の内店。
一応の成功と言っていいだろうが、
私は、ニューヨークやシカゴ並みの、
「すごい成功」を願っている。
いや、「すごい成功」でなければ、
成功ではないと思っている。

ちと、きびしいが。

ただしこの事業に、
すぐに利益など要求してはいけない。

軸屋さんが言っていた。
「イタリアのEATALYから、
三つのことには妥協してはならない、
との指示が出ています」

①コンテンツ
②商品
③デザイン

まさにこれこそ、
イータリーのPositioning構成要件だ。

最後に月刊商人舎10月号Message。
リスクを負って計画せよ!

今日と昨日は異なる。
そして明日も、今日とは異なる。
どんな計画も、どんな中計も、
この差異を前提としてスタートする。

より良い明日を迎えようと思えば、
昨日、今日との差異を、
意図しなければならない。
違いのある明日をつくらねばならない。

そしてその違いこそ、
新しい価値そのものである。
すなわち経済行為の本質は、
この新たな価値を生み出すことにある。

だが、この新しい価値は、
リスクによってしか生じない。
リスクから生まれる成果こそが、
経済活動の目的である。

だからどんな計画も、
リスクを冒すと決意することから始まる。
リスクを負うことこそ、
計画の本質である。

逆に言えば計画は、
リスクを回避する術(すべ)ではない。
計画はリスクを創造し、
積極的にリスクを引き受けるものだ。

したがって計画は、
願望であるはずはない。
そのうえ計画は、仕事として、
具現化されなければならない。

最善の計画でさえ、
仕事としての実行なしには、
良き意図に過ぎないし、
単なる願望と失望に終わる。
(Inspired by Peter Ferdinand Drucker)

〈結城義晴〉

2017年11月21日(火曜日)

コンビニ既存店客数20カ月連続減と「竹林舎さいたま」3時間講義

藤井聡太四段。
15歳の中学生プロ棋士。
7大タイトルの一つ王座戦の一次予選で、
54歳の平藤眞吾七段に126手で勝利。

公式戦通算成績は50勝6敗。
勝率8割9分3厘。

そして将棋界史上最速で50勝達成。

これまでの最速はやはり、
羽生善治棋聖(47歳)。

その羽生を抜いた。

局後のコメントがすごい。
「1局1局積み重ねた結果で、
節目の数字となり、
感慨深いです」

「節目」を「せつもく」と発音した。

恐れ入った。

故大山康晴名人と故升田幸三名人、
それから中原誠と故米長邦雄、
そして羽生善治。

これだけの名棋士たちと同じ時代に生き、
名棋譜を堪能できることは、
ほんとうに幸せだと思っていた。

しかし藤井聡太は、
彼らに勝るとも劣らない。

人間の可能性を信じさせてくれる。

さて日本フランチャイズチェーン協会。
10月のコンビニエンスストア統計を発表。

商人舎流通SuperNews。
10月コンビニ統計|
既存店▲1.8%、大手3社とも既存店売上高・客数減少

既存店売上高が前年割れするのは、
5カ月連続。

既存店の客数は4.9%マイナスで、
こちらは20カ月連続の減少。

コンビニに異変が起こっている。

さて今日は、朝から、横浜商人舎。
午後3時にはオフィスを出て、
北与野に向かう。

目的地は飯能信用金庫さいたま中央支店。

この飯能信用金庫と、
立教大学ビジネスデザイン研究科が、
コラボレートして、
経営塾を開催している。

それが「竹林舎」。

飯能信金前会長の木村啓三さんと、
立教大学の押見輝男前総長が、
互いに共感、共鳴。
中小企業の若手経営者養成と、
後継者問題の解決に向けて、
スタートさせた。

もちろんタイトルは、
中国の故事「竹林七賢」に倣っている。

この支店の3階研修室で、
今年から新たに、
第1期「竹林舎さいたま」

立教大学大学院の講師陣が、
次々に登場して講義する。

私は今年度の第10回講座を担当。
「中小企業のMarketing」DSCN7625.JPG7

2時間ほどMarketingの入門編を語って、
その後、グループディスカッション。
PPM分析とSWOT分析をしてもらう。DSCN7623.JPG7

その後、5つのグループから、
代表が一人ずつ、発表。
IMG_3547.JPG7

第4グループの荻野真也さんは、
(株)荻野精機製作所から参加。

自分の会社の現状を、
きれいに整理して、いい発表だった。

あとは意思を持って、
リスクを負って、
決断することだ。

私の評価は、
「いうことなし」

素晴らしい。
IMG_3550.JPG7

最後にサービスマーケティング、
そのエッセンスを講義して、
17時から20時までの講義を終了。
DSCN7634.JPG7

最後に亀川雅人教授と写真。
立教大学教授で、
ビジネスデザイン研究科の創設者。
竹林舎さいたまの学長。
IMG_3552.JPG7
亀川先生も元気そうで、
うれしかった。

最後に、日経新聞の「ニュース一言」
資生堂社長の魚谷雅彦さん。

「人材関連の費用を
コストとみるのではなく、
投資の視点で考えることが大切だ」

「従業員の能力を高める教育投資に
お金をかけることが、
企業の競争力向上につながる」

竹林舎にもその意味合いはある。

「資生堂は2018年にも
日本の全3工場で働く有期雇用社員を
本人の希望があれば正社員にする方針だ」

魚谷さん。
「技術を持つ社員が安心して
仕事に集中できるようになれば、
現場に一体感が出るなど
プラスの効果につながる」

「コストとみるのではなく、
投資の視点で考える」

しかしその前に、
人間として、
見てほしいな。

〈結城義晴〉

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