結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年09月05日(火曜日)

小泉純一郎「知らずして慍らず」と三宅一生「半々に責任をもちあう」

昨日の毎日新聞コラム「風知草」。
「知らずして慍らず」
山田孝男編集員が書く。

小泉純一郎元首相。
もう75歳だが、とても元気だ。

記者が感想を求めた。
「天下の形勢をどう見るか」

「日本の道徳観念の基本は、
『論語』なんだよ」

〈人知らずして慍(いきどお)らず。
また君子ならずや〉

「他人が自分を理解してくれなくても
憤らない、怒らない」

「これが君子なんだよ」

「『論語』の神髄は、
〈忠恕(ちゅうじょ)〉だよ。
〈忠〉はまごころ、
〈恕〉は思いやり」

商業界の故倉本長治主幹が、
「恕」という言葉が大好きだった。

だから箱根の菩提寺には、
「恕」の碑がある。

ちなみに〈人知らずして慍らず〉は
〈子曰く、学びて時にこれを習う〉
〈朋あり遠方より来たる〉に続くくだり。
〈慍らず〉は「いからず」などとも読む。

宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」にも出てくる。

小泉。
「トランプは論語の精神から、
懸け離れてるよ。
しょっちゅう相手を批判してるだろ。
〈人知らずして慍らず〉が
全然わかってないって
言ってやりたいんだよ」

小泉節、健在。

うれしくなる。

朝日新聞「折々のことば」

「ぼくにとって
デザインが
おもしろいのは、
すぐに
受けいれられるもの
ではない、

ということがあります
(三宅一生)

「快適さばかりめざすのでなく、
本当にこれでいいのですか、
もっと別な生き方があるのではないですか
といった提案が、優れたデザインにはある」

「服なら形ができるだけ単純で、
着る人と作る人が
『半々に責任をもちあう』
ようなのがいい」

これはEATALYのポリシーと同じ。
1 The customer is not always right
2 Eataly is not always right
3 Through our differences, we create harmony

第1条。
「顧客はいつも正しいわけではない」
第2条。
「イータリーもいつも正しいわけではない」
そして第3条。
「顧客とイータリーの差異が、
調和を創り出す」。

これです。

ドナルド・トランプも。

さて今日は朝から、
東京の小平。
第一屋製パンの臨時取締役会。

その後、横浜商人舎オフィス。

そして夕方、
YCATからリムジンバス。

ベイブリッジが美しい。IMG_2580.JPG7

横浜港の夕陽も。
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成田空港第1ターミナル。
14番ゲートから、
ハワイ・ホノルルに向けて出発。IMG_2599.JPG7
商人舎ビギナーズコース。

楽しむ、学ぶ。
感じる、考える。

では、行ってきます。

〈結城義晴〉

2017年09月04日(月曜日)

日経新聞社説「小売り値下げに2つの懸念」に物申す。

Everybody! Good Monday!
[2017vol36]

2017年の第36週、
9月も第2週に入って、
急に涼しくなった。

今日もちょっとだけ雨模様。
気象予報士の予想は、
外れっぱなし。

それなのにほとんどの気象予報士。
妙に威張りかえっている。

ただし石原良純だけは、
すぐに、率直に、謝る。
よろしい。

父親とは大違いだけれど。

夏休み返して欲しき雨幾多
〈朝日俳壇より 木更津市・本郷政信〉

そんなことを思っている子どもたちも、
きっと多いのだろう。

ふと夜の音に加はる虫の声
〈同 白山市・辰巳葉流〉

夜中に原稿など書いていると、
本当にそう感じる。

つむじ風空蝉そらを飛びにけり
〈同 横浜市・守屋雅〉

(大串章選評)
つむじ風のおかげで、
初めて空を飛ぶことができた。
空蝉の喜び。

さて日経新聞の社説。
「小売り値下げに
2つの懸念」

この社説に関して、
指摘しておきたいことがある。

「大手小売り各社が
安売り志向を強めている」
イオン、セブン&アイ、西友の名が上がる。
「食品や日用品を相次ぎ値下げした」

実際にイオンは8月25日から、
「感謝の値下げ」をしている。
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商人舎流通SuperNews。
イオンnews|
8/25から再び「トップバリュ」144品目「感謝の値下げ」

イオンはPBの「トップバリュ」の値下げ。

西友news|
プライスロック/チャレンジプライス第11弾値下げ

西友は「プライスロック戦略」を、
継続して展開している。
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さらにパワーアップするのが、
「プライスチャレンジ」。

こちらはNBの値下げだ。
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しかしセブン&アイでは、
セブン-イレブンが3月に値下げはしたが、
この記事の「安売り志向」の指摘には、
含まれないような気がする。

セブン&アイnews|
セブン-イレブン日用雑貨61品目値下げ作戦

しかもセブン‐イレブンというコンビニの、
政策的値下げだ。

三者三様、それぞれに意図は異なるし、
セブン&アイを加えたのは、
「業界挙げて」のイメージを、
増幅させるためのように、
私には感じられる。

「イケア・ジャパンや良品計画も
家具や衣料品の価格を
引き下げている」
この2社はいずれも、
プライベートブランドの値下げだ。

ユニー・ファミリーマートが、
ドンキホーテと資本提携。
「不振のスーパーを、
ディスカウントストアに
衣替えすると決めたのも、
こうした流れと無縁ではない」

これは明らかに、
フォーマットの転換を狙いとしている。

社説は指摘する。
「安売り頼みの小売り経営には、
2つの懸念がある」

「第1は値下げの原資だ」
これに関して、
社説は2つ指摘している。

「従業員や納入先に
過剰な負担を与える値下げだとしたら、
長続きしない」

もし実際に、
そんなことがあったとしたら、
大問題だ。

中にはそんな不届きなバイヤーが、
いるかもしれない。
そんな会社があるかもしれない。
それは襟を正して、改めねばならない。

しかし、優越的地位の乱用で、
取引先に強制しているとしたら、
公正取引委員会に、
出てきてもらわねばならない。

日経新聞には、
その取材力をフル稼働して、
そんなけしからん企業は、
事実を明らかにしたうえで、
厳しく指弾してもらいたい。

値下げが従業員に、
負担をかけるというのは、
チョット理解できないが、
「値下げするから給料が安い」と、
言いたいのか。

社説が指摘するもう一つの理由は、
「今の値下げ合戦は、
ビジネスモデルの改革を
伴っているか」

西友のウォルマート式EDLPは、
ビジネスモデルを超えた企業哲学だ。

ユニーの件は明らかに、
ビジネスモデルの改革だ。

ビジネスモデルを、
粗利益構造の違いに求める考え方も、
ないわけではない。

しかしそれにしても、
価格戦略と業態・フォーマット戦略は、
根本的に異なる。

これは論点が違う。

第1の指摘は、
従って、なんだか業界をあげて、
優越的地位の乱用が、
密かに行われているようだなあ、
といったニュアンスを与える。

そのために書かれている。

「第2は値下げする対象だ」

「一般的な普及品の値下げが目立つが、
チェーンストアの原点は、
『良いものをより安く』にある」

これも矛盾に満ちた表現だ。

「一般的な普及品」が、
まず、何のことかわからない。

食品や日用品なのだろうが、
それとてもコモディティ商品もあれば、
ノンコモディティ商品もある。
NBもあればPBもあるが、
それは書かれていない。

PBならば自社で責任をもって、
品質管理し、売価設定している。

それをさらに、
イオンならば「感謝の値下げ」をする。
イケアや良品計画も、
根拠のある値下げをする。

西友はNBを、
これは企業哲学で価格凍結し、
ロールバックする。

次に問題の表現は、
「チェーンストアの原点は、
『良いものをより安く』にある」

しかしこれは、
チェーンストアに限らない。

トヨタもパナソニックも、
キャノンも花王、ライオンも、
味の素も日本ハムも、
「良いものをより安く」。
それに命を懸けている。

悪いけれど、チェーンストアの部外者に、
「原点」を振りかざしてはもらいたくない。

社説は続ける。
「欲しいが高くて手が出ないものを
工夫で値下げしてこそ、
消費者の満足度が高まり
需要喚起につながる」

そんな小売業もあるだろう。

しかし、人々が毎日、
食べ、使い、着る、普通のものを、
工夫して値下げすることは、
極めて社会的な意義ある仕事だ。

アマゾン・ドット・コムが、
買収したホールフーズで値下げを始めた。
それが事例として出てくる。
「有機野菜や産直の肉などのぜいたく品を
手の届く価格で提供し、
健康志向の中間層に歓迎されている」

ホールフーズはこれまで、
売価が高すぎた。
多くのメディアも消費者も、
それを指摘している。
だから原資が調達できれば、
それをするのは当然の策だ。

「日本でもドラッグストア業界は
かつての安売り店から脱皮しつつある」

これはドラッグストア業界が全体として、
インバウンド消費の恩恵を受けて、
値下げせずとも売れる、
という状況が生まれたからだ。

コスモス薬品などは相変わらず、
食品の安売りに徹して、
しかも伸び続けている。

「健康に配慮した食品や化粧品を集め、
見やすく陳列して、
働く女性などの支持を獲得」
それもあるかもしれない。

「業界全体の売上高は百貨店を超えた」

ドラッグストアが、
百貨店業界の年商を超えたのは、
「欲しいが高くて手が出ないものを
工夫で値下げ」したからではない。

もし、そうだとするならば、
百貨店の再生は簡単だ。
「高くて手が出ないもの」を、
一番たくさん売っているのは、
百貨店だからである。

安売りすればいい。

そこでアメリカの百貨店は、
ほとんど例外なく、
オフプライスストアを展開している。

ドラッグストアの業態としての、
社会的貢献度が、
その商品構成や便利性、
サービスや価格も含めて、
高まってきた。

それが百貨店を超えた。

最後の言葉。
「小売業界には創意工夫で
ビジネスモデルの創出や斬新な店づくり、
市場の開拓に挑んでほしい」

これまた当たり前のことだ。
どんな業種にも、どんな産業にも、
新聞社にすら求められることだ。

「安売り」はけしからん。
社説の担当者に、頭から、
そんな意識があるようだ。

「良いものをより安く」
これはいい。

そのための競争も、いい。

安売りが蔓延したら、
逆にちょっとグレードの高い商品を、
リーズナブルな価格で提供する。
あるいは驚くべき売価で販売する。

それもいい。

要は商人は自由なのだ。

そして、ひたすら顧客に、
喜んでもらえることを考える。
そのために自分ができることを実行する。

Amazon.comのジェフ・ベゾスは、
それを「Customer Obsession」と言う。
これは月刊商人舎9月号で書く。

ただし、他に何もできないから、
「安売りする」というのは、
これは全然、駄目だけれど。

それに売れないものは、
いくら安くしても売れないことも、
確かだけれど。

ちと、怒りつつ、
では、みなさん、今週も、
Customer Obsessionで、
Good Monday!

〈結城義晴〉

2017年09月03日(日曜日)

[日曜漫歩]天才藤井聡太の快勝譜

神は1日目に、昼と夜をつくった。
2日目には、天をつくった。
3日目に海と地をつくり、植物を茂らせた。
4日目には太陽と月と星をつくった。
5日目には魚と鳥をつくった。
6日目には動物をつくり、
自分に似せて男と女を創造した。

そして7日目に神は、休んだ。
それが日曜日。

そして日曜日といえば、
将棋NHK杯トーナメント。

9月最初の日曜漫歩は、テレビ漫歩。
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藤井聡太四段が2回戦第5局で戦う。
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だから超異例の生放送。
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相手は、森内俊之九段。
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森内は第18代永世名人の資格を持つ。
羽生善治と同じ年で、
子どもの頃から羽生のライバル。

46歳。

中学3年生の藤井は、
「森内先生」と呼んで、
尊敬している。
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NHK杯が、LIVE放送となるのは、
本当に特別なこと。
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振り駒の結果、森内が先手。
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第1手は、7六歩。
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8四歩、6八銀と進んで、
藤井は3四歩。
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森内が得意の矢倉模様に誘導。
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解説は佐藤康光九段。
日本将棋連盟の会長。
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今日はこれも異例の二人解説者。
もう一人は中村太地六段。
早稲田大学卒のイケメン棋士。
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司会は藤田綾女流二段。

藤井は淡々、堂々。
とても中学生とは思えない。
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矢倉模様の左金美濃囲いから、
後手番の藤井が仕掛けた。
6五歩、この一手。
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森内九段、顔に手を当てて考える。
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藤井は扇子をパチパチ。
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そして表情を崩さず熟考。
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佐藤康光と中村太地の解説も、
佳境に入ってくる。
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佐藤の一言一言を、
真剣なまなざしで聴く中村。
中村にとっても、
実にいい勉強の場なのだ。

頭に手をやって、困った感じの森内。
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そして両者、持ち時間がなくなる。
あとは30秒将棋。
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棋譜読み上げは、
人気の飯野愛女流一級。

最後の詰めに入って、
藤井は冷静。
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そして一気に寄せに入る。
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飛車と角をすべて、敵に渡して、
その代わりに桂馬を4枚手中にして、
94手目、7七桂。

この手を見て、森内九段、投了。
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藤井聡太四段の勝利が決まった。
快勝譜だ。
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解説の佐藤康光九段も感心しきり。
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将棋連盟会長としても、
ちょっとうれしそうだ。

その後、初手から、ゆっくりと感想戦。
佐藤康光、中村太地、そして森内俊之が、
中学生の藤井聡太に質問して、
それに藤井が的確に答える。

森内は名人位を8期務めて、
引退後は第十八世名人となる。
佐藤も名人経験者。

それらのトップ棋士が、
藤井の頭の中を垣間見ようとする。
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それが生放送の感想戦だ。

最後は全員が礼に終わる。
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今日の日曜漫歩は、
テレビの将棋対局観戦。

礼に始まり、礼に終わって、満足。

天才の中の天才を、
ライブ放送で見ることができた。

神はきっと、
人間の中に、意図的に、
天才をつくったに違いない。

〈結城義晴〉

2017年09月02日(土曜日)

「日に新たに/日々に新たに」で「マルチステージ」を生きる

9月2日。

すっかり秋らしくなった。
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誕生祝いのメッセージ、
感謝します。

Facebookやlineなど、
便利なツールができて、
多くの人からお祝いしてもらう。

ありがたいものです。
いくつになっても。

二百十日は、
立春を起算日の1日目と数えて、
210日目のことだ。

今年は昨日の9月1日だった。

しかし関東大震災の1923年は、
震災が起こった9月1日が209日目で、
9月2日が二百十日だった。

二百十日と私の誕生。
何か、影響があるのか。

今日は一日、
横浜の商人舎オフィスで仕事。
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ちょっと疲れている。

子どものころ、
誕生日にはいつも、
子どもなりの仕事をしていた。
つまり夏休みの宿題だ。

いまも、仕事をしている。
雑誌をつくること。

これは一生、
私について回ることだろう。

四書五経の『大学』、
その伝二章。

「湯之盤銘曰、
苟日新、日日新、又日新」

湯の盤の銘に曰く、
「まことに日に新たに、
日々に新たに、
また日に新たなり」と。

「湯」(とう)は殷王朝を創始した湯王のこと。
「盤」は洗面や沐浴に使う水盤。
「銘」は彫りこまれている言葉。

「昨日よりも今日、
今日よりも明日と、
日々、よりよくなるように
行いを正していかなければならない」

土光敏夫さん。
石川島播磨重工業、東芝。
社長・会長を歴任して、
第四代経団連会長。
さらに第二次臨時行政調査会会長。

きっと東芝の現状には、
草葉の陰で嘆いていることだろう。

その土光さんの「私の履歴書」にある。
「今日なら今日という日は、
天地開闢以来はじめて訪れた日である。
それも貧乏人にも王様にも、
みな平等にやってくる。
そんな大事な一日だから、
もっとも有意義に
過ごさなければならない」

「そのためには、
今日の行いは
昨日より新しくよくなり、
明日の行いは、
今日よりもさらに新しくなるように
修養に心がけるべきである」

松下幸之助さんも、
大学・伝二章を好んだ。

「今年は、去年のままであってはならない。
今日は、昨日のままであってはならない。
そして、明日は、
今日のままであってはならない」

「万物は、日に新た。
人の営みもまた、天地とともに、
日に新たでなければならない。
憂きことの感慨はしばしにとどめ、
去りし日の喜びは、
これをさらに大きな喜びに変えよう。
立ち止まってはならない」

今年、何度か紹介した。
「LIFE SHIFT」
100年時代の人生戦略。
リンダ・グラットン、
アンドリュー・スコット。
ともにロンドン・ビジネススクール教授。
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「人が長く生きるようになれば、
職業生活に関する考え方も
変わらざるをえない」

「人生が短かった時代は、
『教育→仕事→引退』という
古い3ステージの生き方で問題なかった」

「しかし寿命が延びれば、
二番目の『仕事』のステージが長くなる。
引退年齢が70~80歳になり、
長い間働くようになるのである」

そして人生の「新しいステージ」、
つまり「マルチステージ」を提案する。

そのとき「エイジ」と「ステージ」は、
かならずしもイコールではなくなる。

私も、そう思う。

55歳を迎えたとき、
(株)商人舎を創業した。

そして30年間、
現役を続けると宣言した。
つまり85歳まで。

私の父は70歳で引退した。
余生は碁三昧だった。
2014年、87歳で逝った。

故倉本長治先生は、
生涯現役だった。
1982年、83歳で永眠された。

故渥美俊一先生も、
2010年、83歳で逝去された。
最後まで、現役だった。

私は、「まだまだ」です。

「まことに日に新たに、
日々に新たに、
また日に新たなり」

アランの「幸福論」
「幸福である人以外に
愛される人はいない」
2017index

「マルチステージ」を生きるときにも、
幸福でなければならない。

しかし、だれでも幸福を願っている。

ブレ―ズ・パスカル「パンセ抄」
②index
「人間はすべて
幸福になろうとしている。
これには例外がない。
幸福になろうとする方法に違いはあっても
全員がこの目標を目指している」

そう、そのとおり。

戦争に行く者も、行かない者も、
テロをする者も、される者も、
いずれも幸福になりたいと願っている。

「願いは両者とも同一であり、
違った見方が付随しているだけだ」

「意志というものは、
この目標に向かう以外には、
いかなる小さな行動も起こしえない」

「これこそ、ありとあらゆる人間の、
ありとあらゆる行動の動機であり、
首を吊ろうとする人もまた例外ではない」

再びアラン。
1913年1月28日に書いている。
「未来には、ひとりでにできる未来と、
自分でつくる未来との二つがある」

「自分で倒れそうだと思えば倒れる」

「何もできないと思えば、
ほんとに何もできない。
期待に欺かれると思えば、
ほんとに期待は欺く」

串田孫一の翻訳、ほんとにいい。

「期待というものは、
平和や正義と同じく、
人がみずからつくるものの上に
築かれるものだから、
意志によってのみ
保たれるものなのだ」

というわけで、
今日も仕事しつつ、
「日に新たに、
日々に新たに、
また日に新たなり」

幸福であろうという目標に向かって、
意志を保つことにしよう。
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みなさん、ありがとう。

〈結城義晴〉

2017年09月01日(金曜日)

八月・跳ねる 九月・下る。防災月間の「間然するところなき行動」

9月1日です。

すっかり秋です。
虫の音がそれを告げるし、
気温は下がってきた。

「あと、3分の1かぁ」
商人舎オフィスで、今、
鈴木綾子がつぶやいた。
34歳の編集スタッフ。
二人の子どもたちの母。

2017年は3分の2が終わった。
あと3分の1が残る。

一月、往ぬる、
二月、逃げる。
三月、去る。

四月、五月、六月、七月と過ぎて、
八月、跳ねる。

そして、
九月、下る。

綾子がつぶやくように、
年末に向かって、
坂道を下るように、
一気呵成に進む。

この勢いを活かしたい。

朝日新聞「天声人語」
「関東大震災を経験した幸田文に
『きもの』という自伝的小説がある」

94年前の今日、
関東大震災が起こった。

「幸田文にとって、
震災当日は19歳の誕生日だった。
まったく動転しなかったとは考えにくいが
小説の筆致はあくまで冷静である」

「非常時の心構えを説いて
間然するところがない」

「間然」とは、
欠点をついてあれこれと、
批判・非難すること。

地震のときの標語。
「おかしも」

周囲の人を「押さない」、
慌てて「かけない」、
むやみに「しゃべらない」、
離れた建物へ「戻らない」。

「この先、どこかで
大きな揺れに見舞われたら、
『おかしも』と『きもの』で
乗り切りたい」

それよりも、
「間然」するところなき行動をとりたい。

今日の9月1日は、
「防災の日」
9月は「防災月間」
そして今日を含む1週間が、
「防災週間」

商人舎流通スーパーニュース。

今日のファミマnews|
23民間企業/NPOと緊急災害対応同盟「SEMA」設立
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ファミリーマートが「SEMA」を設立。
「シーマ」と発音する。
Social Emergency Management Alliance。
ヤフー(株)を始めとする17社、
および6団体の非営利組織(NPO)と共に、
緊急災害対応アライアンスを組む。

「大規模自然災害発生時に、
企業やNPOの連携によって、
物資やサービス等の支援を
ワンストップで提供するネットワーク」

とてもよい。

もっともっと広げて、
セブン-イレブンもローソンも、
イオンもセブン&アイも、
アライアンスに協力してもらうといい。

2011年3月11日のブログ。
私は書いている。
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「例えば、
セブン&アイとイオンとが、

勝手に動いて先陣争いしたり、
ましてや反目したりではなく、
がっちりと手を握って補い合い
全面共闘態勢を敷くくらいの、
商業人としての心意気を
見せたい。

心して、取り掛かろう」

そんなときにも、
「間然するところなき行動」
いつもそのための心構えは、
しておきたい。
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その9月第4週は、
月曜日18日が敬老の日、
残念ながら土曜日23日が秋分の日。

三連休がひとつ、
二連休となってしまう。

それでも12月に向かって、
下りつつ、実りの秋だ。

私と商人舎のスケジュールは、
来週火曜日の5日からハワイ。
US研修会ビギナーズコース。
9日まで、楽しみつつ学ぶ。

帰国して、11日の月曜日は、
万代知識商人大学。

翌第4週は火曜から木曜まで、
19・20・21日が、
ミドルマネジメント研修会。

内容もさらに充実してきて、
評判もすこぶる高い。

今回は受講企業、受講生も増えた。
知識商人がどんどん生まれる。
そのきっかけがこの研修会。

うれしい限りだ。

まだまだ、ぎりぎりまで、
募集中。

そして最終第5週は、
月刊商人舎10月号の入稿期間。

まさに坂道を下るように、
9月が過ぎていく。

この「九月、下り」の勢いを、
上手く利用して、
一気に残った3カ月を乗り切りたい。

商人舎流通スーパーニュースから、
もう一つの報告。

イオンnews|
「ユニバーサルマナー検定3級とLGBT対応マナー研修」

イオンが、グループ企業の従業員と、
グループSC内のテナント従業員を対象に、
二つの研修を実施する。
「ユニバーサルマナー検定3級」と、
「LGBT対応マナー研修」。

「ユニバーサルマナー検定」は、
高齢者や障がい者への基本的な
向き合い方や声がけ方法を学習する。

LGBT対応マナー研修は、
多様なセクシュアリティの人が
マイノリティであるがゆえに
直面する課題を理解し、
応対スキルや知識を習得する。
LGBTは、
レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、
そしてトランスジェンダー。

これもとてもいい研修だ。

日本の流通小売業も、
社会に目を開いて、
貢献しなければならない。

ファミリマートもイオンも、
そんな社会貢献をするために、
会社をここまで大きくしてきたのだから。

企業やチェーン規模が、
大きな社会的存在となったところで、
「間然するところなき行動」

いつも、それを思っていたい。

〈結城義晴〉

2017年08月31日(木曜日)

「八月、跳ねる」・Imagine・闘い方の最適解・「店のLoyalty」

8月最後の日。

「毎日更新8月宣言」を発してスタート。
初心に戻って、
短いブログに挑戦。

昨日のブログで書いたように、
商売では放っておくと、
無駄な品揃えが贅肉のように増える。
組織は放置すると陳腐化する。

組織の陳腐化は、
ピーター・ドラッカーの鋭い指摘。

だから品揃えも組織も、ブログも、
常に絞り込みをせねばならない。
しかしそれは削り込みではない。

結城義晴のブログ、8月宣言。
まあまあ絞り込みはできたか。

しかしあっという間に、
「八月、跳ねる」

これも月初の予想通りだった。

仕事は一歩も二歩も、
前に進んだ。

商人舎10周年に向けて、
またまた新しい事業を構想した。

さらに流通スーパーニュースは、絶好調。

新しいニュースを発信し続けると、
毎日、私自身の中に、
そのニュースが蓄積されていって、
以前よりももっと鮮明に、
事象の裏側が見えてきた。

さらに封印していたTwitterまで始めてしまった。
「商人舎広報部」というネーミングで、
スタッフ全員で発信する。
https://twitter.com/shoninsha

私自身が書くつぶやきには、
〈by yuuki〉などと署名することとした。

その結果、ますます忙しくなった。

もう65歳となる。
この年になって、
人生で一番忙しい。

それも良し。

それからこの8月に、
ゴルフは本当に目から鱗。
渡辺義徳プロのお蔭。

今、懸命に、
スウィングフォーム大改造中。
9月28日のドクターズ杯のころには、
その改造フォームも定着して、
もう一段上のゴルフプレイヤーになれる。

良いことばかりの8月だった。

朝日新聞「折々のことば」
第860回。
You may say I’m a dreamer
But I’m not the only one
(ジョン・レノン「Imagine」)

「国境も財産もない、
だからたがいに殺しあう理由もない、
そんな世界を想像してごらん……。
こう言うと………」

「人は僕のことを、
夢追い人だと言うかもしれない。
でも僕ひとりじゃないんだ」

編著者の鷲田清一さん。
「こうした夢をともに紡ぎ続ける中でしか、
人が自由に行き交える世界は保てない。
EU首脳会議のトゥスク常任議長も6月、
英国のEU残留を願ってこの箇所を引いた」

それにしても、
サッカー・ハリルジャパン。
やりました。

ロシアワールドカップアジア最終予選。
オーストラリア代表に2-0で快勝。
6大会連続の本大会出場を決めた。
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バヒド・ハリルホジッチ監督の采配見事。
昨年の8月29日のブログで、
私はハリルホジッチを評価した。

「すべての試合で我々の野心を見せて、
勝つことにトライする」

「最悪なのは
勝つのも負けるのも
大差ないという人間。
そういう人間を私は
受け入れることはできない」

「私は負けるための準備は
したことがない」

そのために、監督は語る。
「我々のアイデンティティが何かを
はっきりさせなければならない」

そのうえで、
「自分たちのオーガナイゼーションを
見つけないと」

オーガナイゼーションとは、
「闘い方の最適解」

それを示して見せた。
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「ありがとう・・ました」

よかった。

選手では井手口陽介。
福岡生まれのミッドフィルダー。
ガンバ大阪所属。

メッシのような動きを見せた。
すばらしい21歳。
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さて、8月の終わりに、
雑誌が届いた。
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小学館の『女性セブン』

「進撃の阪急うめだ本店」
サブタイトルに、
「客の心つかむ商人の原点」
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記者の辻本幸路(ゆきじ)さん。
30分ほど電話でレクチャーしたが、
百貨店のことをよく理解して、
「商人の原点」を書いてくれた。

もう一つの機関誌は、
「AJSネットワーク」
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今回は表紙に小泉進次郎さん。
会長の田尻一さんと対談。
「稼げる農業」
「世界に通用する農作物」
重要な議論を展開して、
スーパーマーケットにも、
理解を示してくれた。

私の連載は第117回。
「2017年年末商戦までの
『おためし』のおすゝめ」

手に入る皆さんは、
読んでみてください。

最後に、「今日の名言」
日経ビジネスオンライン。
スバルらしさは
エンジンだ

と思われることが
当社にとって
一番マズイ。

(吉永泰之SUBARU社長CEO)

「よく考えてみると、現在、
どれだけのスバルユーザーが、
エンジンが良いからという理由で
スバル車を買っているでしょうか。
ほとんどいないはずです」

「独ポルシェだって今は『カイエン』に
水平対向エンジンを載せていません。
独フォルクスワーゲンと
同じエンジンです。
でもカイエンは人気がある」

「そこで私は気づいたんです。
『ブランド力を強めれば、
エンジンが何かなんて
関係ないんだ』と」

よくぞ、気づいた。

極端なことを言えば、
店の信頼が高ければ、
商品なんて関係ない。

だから今なら、
ユニクロで食品が売れる。
セブン‐イレブンで衣料品が売れる。

つまり、
店のロイヤルティは、

商品のロイヤルティより
上位の概念だ。

それが一致するのが、
一番いいけれど。

明日から9月です。

〈結城義晴〉

2017年08月30日(水曜日)

salesforceとEATALY丸の内店を巡り「利益志向の貫徹」を思う

北朝鮮の弾道ミサイル発射。

国連安全保障理事会は、
緊急会合を開いて、
議長声明を全会一致で採択、
発射即時停止を求めた。

「北朝鮮の言語道断の行為を非難し、
すべてのそうした行為を
即座にやめるよう求める」

一方、日本の衆参両議院。
衆議院は安全保障委員会、
参議院は外交防衛委員会。

最近、よく開催される閉会中審査で、
「弾道ミサイル発射に抗議する決議」を、
これも全会一致で採択した。

非難し、抗議し、即時停止を要求する。

今のところ、それしかできない。

一方、米国南部のテキサス州。
大型ハリケーン「ハービー」が直撃。

その被害は拡大している。
死者は30人を超えた。

降水量はこれまで、
48インチ(約122センチ)を超えた。
単独の熱帯低気圧では、
過去最大になる。

ヒューストンでは、
これまでに3500人以上が救助された。
1万7000人以上が避難所に逃げ込んだ。

ドナルド・トランプ大統領も、
昨日の段階で現地入り。

日経の記事。
「連邦議会と協力して、
テキサス州の支援に取り組む」

復興予算に関しては、
「米国史上でこれほど
高くつくものはないだろう」

2005年の「カトリーナ」の来襲時には、
当時の大統領の対応が遅れた。
ジョージ・ブッシュ。

その代わりに、
ウォルマートの救援が、
際立つ迅速さと物量で、
拍手喝さいを浴びた。

今回もウォルマートやクローガーは、
大活躍しているだろう。

それがマーケットリーダーと、
マーケットチャレンジャーの役目である。

さて、今日は朝から、
東京の芝大神宮。
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それから社名を変えた、
True Dataへ。
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毎月の取締役会。

大きな案件を審議し、決裁して、
絶好調。

日経ビジネスオンライン。
「今日の名言」は、
(株)明治社長の川村和夫さん。

利益志向を
徹底するのは

意外に大変難しい。

「マネジメントの改革が必要であり、
『利益の出ない売上げはいらない』
と社内で言い続けました」

「終売を通じて商品数を削減し、
16年度末までの3年間で
全体で約3割減らしました」

さらに、メーカーにとってはこれが問題。
「小売業のプライベートブランドの受託も、
徐々にやめています」

川村さんは、
1976年4月、明治乳業(株)入社。
31年後の2007年6月、同取締役。
2012年6月、(株)明治代表取締役社長。
一般社団法人日本乳業協会会長、
全日本菓子協会会長。

2009年に明治乳業と明治製菓が、
経営統合して明治が誕生。
だから今、乳業協会と菓子協会の会長。

その川村さんの「利益志向」。
徹底するのは意外に難しい。

しかし、これは、
利益至上主義ではない。

利益至上主義に陥らずに、
「利益志向を貫徹する」のが、
ひどく難しいということ。

そのために「商品数を3割削減」。
これは鈴木敏文さんの「絞り込み」。
「削り込み」ではないぞ!!
鈴木さんは言い続けた。

もちろんセブン&アイの前会長。

絞り込みであって、
削り込みではない。

利益志向の貫徹であって、
利益至上主義に陥ることではない。

そこが難しい。

さて、芝から、
東京丸の内へ。
旧東京都中央郵便局。
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現在は「KITTE」。
日本郵政開発のショッピングセンター。
もちろんネーミングは「切手」のもじり。
IMG_3654.JPG7.JPG7

その後ろのJPタワー。
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(株)セールスフォース・ドットコムを訪問。IMG_2501.JPG7
サンフランシスコにいる、
ドワイト・ムーアさんとテレビ対談。
Retail担当シニアディレクター。

面白かった。

そのあと、東京駅へ。
丸の内側の改札口のすぐそばに、
EATALYがオープン。IMG_2514.JPG7

イータリー・アジア・パシフィック(株)開発。
その代表取締役社長が甕(もたい)浩人さん。IMG_3657.JPG7

月刊商人舎2月号の特集、
地球イータリー化現象

甕さんには大いに協力してもらった。

このEATALYグランスタ丸の内店。
流通スーパーニュースに掲載。

東京駅改札から10秒。
是非、一度、訪れてみてください。

この店で、小林将人さんに遭遇。
現在、三井物産(株)部長補佐で、
コーネル大学ジャパン三期生。IMG_3660.JPG7
勉強熱心で、とてもよろしい。

エスプレッソを味わってから、
横浜商人舎に戻った。

しかし、どんな仕事も、
どんなビジネスも、
利益志向の貫徹は必須である。
ただし利益至上主義に陥ってはならない。

商品は、放っておくと、
無駄な品揃えが贅肉のように増える。
だから常に絞り込みをせねばならないが、
それは削り込みではない。

どんな仕事も、
どんなビジネスも。

〈結城義晴〉

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