結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年12月29日(月曜日)

2008年最後の三日間、欲張ってはいけない、焦ってもいけない。淡々と楽しむ、心から感謝する。それが次につながる。

Everybody! Good Monday!

朝、Good Morningと声をかけ、
昼には、Good Afternoonと挨拶し、
夕方、Good Eveningとスピーチし、
夜、Good Nightとささやく。

ならば1週間の最初に日に、
Good Mondayと、始めるのもいいのではないか。

そんな発想から、毎週月曜日のこのブログでは、
Good Mondayで、
スタートする。
このスタート方式も、
今日で62回目となります。

そのGood Mondayの2008年最後の日。

今日、29日から30日、31日と三日間で、
2008年が終了。

感慨深いものがあります。

三日間に対する感慨。
ありませんか?

野球やゴルフの、最後の回や最後のホール。
コンサートのラストソング。
講演の結びの言葉。

今日からの三日間がそれです。

勝っても負けても、三日間。

心をこめて、最後の三日間。

試合に勝っていても、
ゲームに負けていても。

最後の回は、最後のホールは、
自ら楽しむこと。
そして感謝すること。

私はずっと、この心構えで、やってきました。
そして、自分ではここまで、
自分なりに小さな幸せを、
手にすることができたと思っています。

欲張ってはいけない。
焦ってもいけない。

淡々と、
楽しむ。
心から、
感謝する。

それが次につながる。

 

さてアメリカでは今、こう言われています。
「サンタは街に来なかった」

米国クレジットカードのマスターカードの発表。
11月と12月の小売り売上高は、
前年同期比マイナス5.5~8%。
「過去数十年で最も厳しい水準」
特に宝石などの高級品はマイナス34%、
衣料品はマイナス20%、
家電製品はマイナス26%。

店舗小売業に比べて好調だったのは、
米国でもインターネット・ショッピング。
アマゾン・ドット・コムの発表。
「2008年のクリスマス商戦は過去最高の売上げだった」
ただし、こちらも11月~12月の総売上高は、
前年対比でマイナス1%。
トータルの消費者の購買意欲は、減退している。

日本でも、楽天やヤフーの仮想店舗の売上高は好調です。
もちろん、ネット・ショップは多産多死。

投資コストが安いから、
店は開店しては、閉店している。

激しい改廃、
厳しい競争。

その中で生き残ったネット・ショップだけが、
好調を享受している。

もちろん、アマゾンや楽天、ヤフーなど、
[クリティカル・マス]を達成したサイトだけが、
利益を上げる。

[胴元]だからです。

その意味では、
商売は[胴元]にならなければいけない。

一つの地域の胴元、
一つの商勢圏の胴元。

そして、さまざまな市場で、
胴元が決まるのが、
2010年が終了したとき。

私の予想。

クリティカル・マスは、
マーケットがシュリンクしている最中に、
達成されやすい。

これ、私の持論。

ユニクロの絶好調現象は、
衣料品市場が縮んでいる中で、
起こっているのです。
もちろんファースト・リテイリングの、
抜群の「商売人スピリット」もあるけれど。

 

欲張ってはいけない。
焦ってもいけない。

淡々と、
楽しむ。
心から、
感謝する。

それが次につながる。
それが2010年につながる。

さあ、最後の三日間。

Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

2008年12月28日(日曜日)

お風呂のジジ[日曜版]

寒くなってきました。
2
寒いときには、
おふろ。

といっても、ボクは、
ふたの上にすわって、
あたたまるだけですが。
じじ1
まいにち、かならず、
おふろであたたまります。

ぬれるのがきらいだから、
お湯の中には、はいりません。
3

それでも、いい気分。
ジジの気分。
4

東急横浜駅の壁画。
キヌタニコウジ作。
ヨコハマの港。

元気な絵は、
大好きです。

もう、今年も終わるそうです。
1年間、ご愛読、
ありがとうございました。
こころから、感謝いたします。
6

ボクは、来年も、
このまま生きていきます。
よろしくおねがいします。
8

ユウキヨシハルさんを、
みまもって、
応援して。
ユウキヨシハルさんから、
応援してもらって。

「共生」していきます。
7

富士山のように。
どうどうと、
いつも変わらずに。

太陽のように。
元気よく、
ずっと変わらずに。

ボクは変えない、変わらない。
変える必要のないものは。

でも変えなければならないことは、
すぐに変えていきます。

だからサム君とも、仲良しです。
サム君は、おふろにはこないけど。

 

ユウキヨシハルさんと共生するには、
「変えることと変えないこと」の、
仕分けが大切だと、
わかってきたのです。
5
おふろのふたの上からで、恐縮ですが、
これで、2008年のボクを、
終わります。

次からは、2009年のボクです。
よろしく。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2008年12月27日(土曜日)

2008年最後のウィークエンド「じきにしんねんおめでとう」

師走12月27日です。

商人舎は、一足お先に、
昨日を仕事納めとしました。

悪しからず。

しかし、この2008年最後の週末、
そして歳末際の3日間は、
私たちにとって、
まず観察の日々。

お客様を、お店を、商品を。

それをどう、皆さんのお役に立てるか。
考えています。

実は、もうひとつ。
オフィスは店じまいしましたが、
私にとって、いまや、職住接近。

だから年末も年始もない。

新しいホームページと、
抱え続けている単行本執筆に、
この年末年始は当てられるのです。

振り返ってみると、
忙しい日々でした。

2008年が明けたら、
2月1日、㈱商人舎設立

3月には、緑内障で10日間の入院と、
二度の手術。

「結城義晴の燃える闘病日記」
アントニオ猪木を気取った。

入院・手術の合間にも、
4月までに、単行本執筆。
『お客様のためにいちばん大切なこと』

そして4月17日、商人舎発足の会。
お陰様で、多くの方々に励ましていただきました。

4時間の講演もこなしました。
「商業の現代化が21世紀の日本を救う」

5月は日本セルフ・サービス協会のアメリカ視察セミナー。
FMIを訪問し、コーネル大学との提携話し合い。

エドワード・マクラフリン教授、
ウィリアム・ドレイク教授と、
意気投合。

そして6月6日、日本セルフ・サービス協会50周年記念式典。
この式典にジーン・ジャーマン名誉教授来日。
コーネル大学RMPジャパンが設立され、
私は副学長に就任。

6月には渥美俊一先生と商人舎のコラボセミナー開催。
「ビッグストアづくりのすべて」

7月4日米国独立記念日、商人舎第1回USA視察研修会。

8月は夏休みもそこそこに、
大阪浄真寺で「大阪寺子屋塾」4人のビッグセミナー。
9月は、商業界九州ゼミナール。

10月は、コーネル大学ジャパン開校セミナー、
AJS米国東海岸視察セミナー、
商人舎第2回USA研修会と立て続け。

11月、コーネル大学第2回公開セミナー。
そして12月は4日間の大阪出張。

この間、講演は50回に迫り、
大学院やマネジメントスクールでの講義も50回を超えた。

雑誌原稿、ウェブサイト原稿の執筆に追われ、
レジュメ・テキストづくりを追いかけ、
あっという間に12月。

そして右、左、上、下、
どっちを向いても感謝
(水口健次)。

 

今年の最初に立てたスローガン。
「志定まれば、気盛んなり」

この通りになった。

やはり、この言葉にも、心から感謝。

そこで、谷川俊太郎さんにご登場願おう。

いちねん

いちがつ いらいら

にがつは にくい

さんがつ さびしい

しがつ しらけて

ごがつ ごりおし

ろくがつ ろくろく

しちがつ しかられ

はちがつ はったり

くがつ くるって

じゅうがつ じがでて

じゅういちがつには じれじれじれて

じゅうにがつ じきにしんねんおめでとう

(谷川俊太郎『わらべうた』集英社文庫より)

 

じきにしんねんおめでとう

もう一息、頑張ろう。
新年のことを、考えつつ。

今、やれることだけ、やる。

<結城義晴>

2008年12月26日(金曜日)

クリスマス商戦から劇激変の今日「今やれることだけを力一杯やる」

2007年の国民1人当たりGDP。

日本は19位。

1位は、ルクセンブルク、
2位、ノルウェー、
3位、アイスランド、
4位、アイルランド、
5位、スイス。
2007年だから、この結果。
2008年は、金融危機のために、がらりと様相が変わる。

日本の19位は、G7といわれる先進7カ国で最下位。
しかし、国家単位ではアメリカに次いで第2位。
4兆3850億ドルで、世界の8.1%を占める。

だが、2008年はこの円高だから、順位を上げることは確実。

二つのことが、いえる。
①日本のGDPランクは国民には、あまり意味はない。
一人ひとりの暮らしこそ大切。。
②しかしGDPランキングは小国が上位に並ぶ。
大国化を目指さない国家経営が、いいのかもしれない。

一方、アメリカのクリスマス商戦は、
史上まれに見る惨状。

メイシーズ百貨店は、
20日から24日まで、
24時間営業でクリスマス商戦に立ち向かった。

しかし、消費沈滞に火をつけることはできなかった模様。

日本では、日本マクドナルドが12月23日、
1日1店当たり店舗売上高1002万円の最高記録を出した。
大阪の御堂筋周防町店。
来店客数は約1万5000人。

しかもこれを単一メニューで達成
「クォーターパウンダー」セット。
【商人舎ホームページと強力提携の「流通ニュース」をご覧いただきたい】

この時期、「失敗を恐れない」店は、成功する
23日の天皇誕生日に、
マクドナルドは「失敗を恐れなかった」

しかし、ウィークデーは「節約、倹約。もったいない」
コモディティとベーシックは「節約、倹約。もったいない」

「ヒット&アウェイ作戦」
小さく打っては足を使って逃げる。
この繰り返し。

今日から、年末際の商戦。
クリスマスの洋風売り場から、
和風に劇激変の模様替え。

これを、「主義」というくらいに徹底する。

私の主義。
わが家の主義。
わが店の主義。
わが社の主義。

自分の主義は曲げない。
どんなことがあっても。

それに共感してくれる顧客だけが、
わが店にやってきてくれる。

自分のお客様との強いきずなをつくる。
それが今年の年末商戦です。

さて、惣菜マーチャンダイジングの日本第一人者にして、
「食」の超専門家・林廣美先生。

「不況になると、低価格のタンパク源がよく売れる」
この経験と観察。

昨日の日本フードサービス協会発表の外食産業の11月実績。
前年同月比は、3.9%の増加。
ガソリンが値下がりし、低価格タンパクのメニューが伸びた。
ハンバーガーやハンバーグレストラン。

小売業では、スーパーマーケットとコンビニが前年をクリア。
コンビニはタスポ効果が続く。
スーパーマーケットは、
コモディティとベーシックにしっかり低価格対応した店は良かった。
「節約、倹約。もったいない」の顧客のマインドに、
同期できた企業は良かった。

それに鈍感な企業は、落ち込んだ。

さて、恒例の、
林廣美の「金曜日のこの一品」
年末年始を通して、売り続けるのは、
やはりこれ。

煮しめ おせち重

898円~1000円
煮しめ、旨煮で売上げアップ。
重箱トレーにたっぷり詰める。

いつもの煮しめを重箱トレーに詰めて、
本気で売り込め!

 

なお、この年末から、
この結城義晴のブログ[毎日更新宣言]と商人舎ホームページ、
「蛻変」のためのプレオープン。

本格移転リニューアルは、2009年の1月8日の予定。

ご期待下さい。

昨年9月9日9時9分にリニューアルし、
その後、商人舎ホームページとして2月1日に第2のリニューアル

三度目の正直でのリニューアル。
これを「商人舎ホームページの蛻変」と呼びましょう。

大いにご期待下さい。

<結城義晴>

2008年12月25日(木曜日)

「今年の社長第1位」ファーストリテイリング会長兼社長・柳井正さんの「国民の3分の2が買い物に来るウォルマートはすごい」

「来年は間違いなく、売上げが下がる」
今年、絶好調だったユニクロ。
来年の見通しについて語ってくださった。
ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さんの言葉。

フリースが大ヒットしたあの年の、翌年のようにだろうか。

昨日の午後、お会いした。
やないただしさんと2

東京・九段下のファーストリテイリング本社。
ファーストリテーリング
受付嬢の元気な声が、印象に残る。
店も本部も、同じ。

この年末のクリスマス・イブの日。

私の面談のあとには、
スタッフがズラリ、控えていて、
会議が待っていた。

営業本部長の柳井さん。

「以前の3倍も働いているんですって?」(私)
「それどころじゃないですよ」

3倍どころじゃない。
ということは、4倍、5倍も仕事している。

そうでなければ、この独走はあり得ない。

柳井さんは、商人舎発足の会の発起人になってくださった。
今年4月17日の当日もご出席くださって、
一言頂戴し、結城義晴との握手会というイベントでも、
壇上に上がっていただいた。

だから柳井さんも、商人舎ファミリー。

商人が集う舎(とねり)。

柳井さんは「商売人」という言葉を好む。

この商売人に徹していることが、
現在のユニクロの元気さの源であると思う。

「不況は商人を鍛える」
故倉本長治商業界主幹の言葉。

だから不況は、商人の活躍の場である。

柳井さんは、だから元気。
受付嬢も、元気。
店も、元気。

この日の会談は、私の1年間のお礼とご報告。

しかしまずは、「今年の社長1位」に柳井さんが選ばれた件。
産業能率大学(東京都世田谷区)が、
中小企業経営者らを対象に「今年の社長」アンケートを実施し、
515人から回答を得た。
そこで、柳井さんが大差の1位に選ばれた。
84票を集めた。
2位のソフトバンク社長・孫正義さんは33票。

この件に関しては、産能大からも全くお知らせがなく、
広報担当者も新聞を見て知ったという。

柳井さんは、その新聞も見ていなかったので、
やはり驚いた。

しかし、プロ野球ならば選手同士が選ぶナンバー1選手。
マリナーズのイチローも、最も誇りとする賞だというから、
柳井さんも、言葉にはしないが、うれしそう。

私の報告は、商人舎の1年の活動と事業のこと。
コーネル大学ジャパンのこと。
立教大学大学院のこと。
アメリカのチェーンストアのこと。

柳井さんは、ウォルマートに関して、
「これは書いて下さい」と力説した。
12月13日のウォルマートの発表。

「アメリカ国民の3人に2人が週末、
ウォルマートで買い物している」

この事実は、すごい。

柳井さんは、感動している。

「ウォルマートは社会のインフラです」
アメリカ人の生活に欠かせない店、
アメリカに欠かせない企業となった。

柳井さんは、マイク・デューク氏に会ったそうだ。
来年2月1日、ウォルマートのCEOに昇格する予定。58歳。
フェデレーテッド百貨店とメイ百貨店に23年間務めた後、
1995年、ウォルマート入社。
物流部門、ウォルマートストア部門を経て、
2005年からは国際部門のトップ。

そのデューク氏の印象。
「温厚な人柄で、きちんとやるんじゃないですか」

柳井さんは、日頃から言う。
「私たちはがやりたいのは『国民服』」

それは、ウォルマートのごとき国家のインフラストラクチャーとなること。

「だから西友はウォルマートの商売をやればよい。
まだ西友の商売をやっている」

「日本にも、外資系の企業が入っていなければおかしい。
閉鎖的であることを、表している」

「例えばイオンとセブン&アイ・ホールディングスとウォルマートが、
互いに競争している方が、日本の社会には良いと思う」

スーパーマーケット業界に対する励ましの言葉を、
お願いした。

「5000店のスーパーマーケットをつくる。
そんな決心をする若手経営者の登場を期待したい。
今、それが可能な時期だと思う」

「規模のメリットで客のためにサービスすることが、
食品の分野でも必要です」

「私は、やりませんが……」

柳井さんの商人としての社会貢献意識の強さを、
私は感じた。

そして商売の喜び。
商売の幸せ。

柳井正さんと
「不況は商人を鍛える」といった倉本長治主幹の言葉の前で、
最後に写真。

お元気で。

右、左、上、下。
どっちを向いても感謝
。(水口健次)

今月の商人舎標語で、今日も、締めよう。

柳井さんに、感謝。

私も負けません。

<結城義晴>

2008年12月24日(水曜日)

クリスマス・イブのWe are the world

今日は、クリスマス・イブ。
世界中で、イエス・キリストの誕生を祝う。
キリスト教徒が。
それ以外の人まで。

1985年、アフリカの貧しい人々を救済するために、
ミュージシャンが集まった。
そしてレコードを出した。

順番に独唱し、全員でコーラスした。

大ヒットしたその収益金は、
アフリカの子供たちを救うために、寄付された。

その歌には、キリスト教の精神が詰まっていた。

We are the world

There comes a time when we heed a certain call
あの声に応えるときがきている

when the world must come together as one
世界がひとつになるときがきている

there are people dying
死んでゆく人々がいる

and it’s time to lend a hand to life
生きることのために手をさしのべるときがきている

the greatest gift of all
考えられるだけの最も大事な贈り物を

We can’t go on pretending day by day
毎日毎日、見て見ぬふりを続けることはできない

that someone, somewhere will soon make a change
だれかが、どこかですぐに変えなければいけない

We are all a part of god’s great big family
僕らはみんな大きな神の家の家族のひとりだ

and the truth, you know, love is all we need
そう、愛こそ必要なもののすべてだ

We are the world, we are the children
僕らは人間だ、僕らは神の子だ

We are the ones who make a brighter day
僕らが明るい明日をつくる

so let’s start giving
さあ与え始めよう

There’s a choice we’re making
僕らは選ぶことができる

we’re saving our own lives
僕らは自らのいのちを救うことができる

It’s true we’ll make a better day
僕らはよりよい日々をつくることができる

just you and me
君らと僕とで

We are the world, we are the children
僕らは人間だ、僕らは神の子だ

We are the ones who make a brighter day
僕らが明るい明日をつくる

so let’s start giving
さあ与え始めよう

There’s a choice we’re making
僕らは選ぶことができる

we’re saving our own lives
僕らは自らのいのちを救うことができる

It’s true we’ll make a better day
僕らはよりよい日々をつくることができる

just you and me
君らと僕とで

(作曲作詞 マイケル・ジャクソン&ライオネル・リッチー)
<翻訳 結城義晴>

世間には、不況感が漂い、不景気風が吹いている。
しかし、根本には、「博愛」と呼ばれる「愛」がある。

今日は、この博愛の精神で、
商売しよう。
仕事しよう。

商人の心は、間違いなく、
We are the worldにあるのだから。

メリー・クリスマス。

<結城義晴>

追伸

ちなみに、私は、中学・高校と、
いわゆるミッション系の学校に通った。
そこで「カト研」と略称された勉強会に入った。
「カトリック研究会」である。

ルカの福音書から読み始めた。

私は、キリスト教徒ではないけれど。

2008年12月23日(火曜日)

「金融機関」から「金融ホスピタリティ業」へイノベーションを遂げた巣鴨信用金庫に学ぶ

天皇誕生日の祭日。

現実は、クリスマス休暇の感強し。

不思議だが、それが日本人。
それが人間。

その天皇誕生日の今日の朝刊一面トップは、
朝日・日経・読売ともに、
「トヨタの通期連結赤字見込み」の記事。
1兆円の経常利益を出していた世界最高の自動車会社。
それが赤字の現状。

しかし朝日新聞だけが、「社長交代」を告げた。
来年4月に、創業家の豊田章男さんの昇格。

天皇誕生日の発表であるから、
これは朝日新聞流の、
「血」に対する皮肉か。

しかし1500億円の赤字を背負って社長に就任する章男さん。
トヨタの実質的な創業者となる故豊田喜一郎氏の孫に当たる。

朝日新聞は「大政奉還」と書くが、
明治維新のそれのように、
「大変な時代」であることを象徴している。

そして、トヨタのDNAの重さ、貴重さを、
章男さんを中心に問い直してゆくのだろうが、
それが時代錯誤に陥らないのか。

トヨタにとって、日本にとって、
試練の時であるとともに、
その行く末を見守りつつ、
「血」と「DNA」の社会的効用の是非を、
考え直していかねばならない。

さて、先週の土曜日、東京池袋の立教大学キャンパス。
大学院ビジネスデザイン科の私の講義にゲスト講師を迎えた。
巣鴨信用金庫常務理事の田中実さん。
田中常務
「巣鴨信用金庫のCS・ESとホスピタリティへの取り組み」
このタイトルで、講義していただいた。
約1時間30分。
その後、質疑応答で3時間。

素晴らしい内容。

巣鴨信用金庫は、
東京都北部と埼玉県南部を営業地域にする信用金庫。
店舗数は、43店。
総資産1兆5200億円、
預金残高1兆4212億円。
自己資本比率10.71%。

金融業界では、預金残高と自己資本比率で、
経営状態を図る。

小売業でいえば、巣鴨信用金庫は、
優良なローカルチェーンということになる。

しかも、合併の経験なしに、
全国の信用金庫279行のうちの15位。
M&Aなしに1兆円を超える預金残高となった。

店舗数43は、1兆4212億円の預金残高金融機関としては、

「狭域高密度」。
田中常務2
これ、田中常務の言葉だが、
「ドミナント・エリア主義」であり、
「範囲の経済」の中で、
「クリティカル・マスを達成」した金融機関と、
私流の言い方になる。

その巣鴨信用金庫が、
「金融機関」から「金融サービス業」へ、
体質の変換を遂げて、
さらに「金融ホスピタリティ業」へ踏み出している。

モットーは「喜ばれることに喜びを」。
お客様を起点とした「非効率なサービス」の拡充。

ローカルチェーン、インディペンデントの生き方そのものだ。

会社や金庫や店からすると「非効率のサービス」。
「非効率の徹底」とそれを財務的に支える「効率の徹底」
オクシモロンのテーマへの挑戦。

「金融機関にとって面倒なことは、
裏を返せば、お客様にとっては、
楽なこと、便利なことに通じる」

「非効率を切り捨てるのではなく、
あえて手間のかかる非効率に着目し、
そこにヒントを求めて活動すれば、
お客様の期待に応えられる」

これが巣鴨信用金庫の基本的な考え方。

1997年、田村和久さんが40歳にして理事長に就任し、
田中常務をはじめとする信用金庫のプロたちと、
「非効率サービス」の充実に努めてきた。

「利益は後からついてくる」
これも、スローガン。

・住宅ローンキャッシュバックサービス
・サービスデスク・アフター3
・融資スピード回答3日5日
・出前バンキング
・ATM365日稼動入出金手数料0
・年金孫の手サービス
・ビジネスサービスデスク
新サービス・新商品を矢継ぎ早に打ち出した。

そのために職員の意識改革と人材の育成にまい進した。

ただし非効率を支えるために、徹底したことがある。
・バックヤードの集中化
・業務の選択と集中
・店舗のグループ化

そのために顧客満足と従業員満足を両立させる。
価値観の共有を図る。

2004年9月の『日経ビジネス』誌。
私も覚えているが、「企業の採用活動満足度」を調べた。
そこで巣鴨信用金庫は、第1位に輝いた。
第2位が、日本マクドナルド、
第3位が、東京ガス。

私の「ホスピタリティ理論」をご存知の方には、
すぐにお分かりいただけるだろうが、
巣鴨信用金庫には、
アメリカの働きたい企業ランキングに通ずるものがある。

田中常務は、その理由を最後にまとめた。
「創業の精神 企業文化」
そして「徹底できるか できないか」
「サービスからホスピタリティへ」

巣鴨信用金庫と田中常務に心から感謝。

国の創業の精神と国家の文化を考え直すのが、
天皇誕生日の今日。
トヨタの創業の精神と企業文化を問い直すのが、
新社長になる豊田章男氏の仕事。

しかし、イノベーションなしには、
創業精神も企業文化も、
お題目になってしまう。

イノベーションの徹底。
これこそ、私たち、みんなに求められているものなのだ。

<結城義晴>

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