結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年07月08日(火曜日)

歴史的USA研修⑤HEBのワンウェイコントロール型セントラルマーケットを回遊する

洞爺湖サミットが始まりました。
真っ先に世界的な「食糧と燃料」の問題が提起されました。

まさに世界中の関心は、ここにあります。
アメリカでも、それは変りません。
しかし経済が低迷しているとはいえ、
アメリカはこの「食糧と燃料」に関しては、
自前で調達可能な「原資」を確保して、
常に売り手の立場に立とうとしています。

日本がこれからこの二つの問題で、
世界の中の売り手になるのは、
「フードとエネルギー」のテクノロジーにおいてです。
私は、そう考えています。

さて、今日は、アメリカレポートの続き。
テキサス州オースティンのHEBが50%を超えるシェアで、
ウォルマートに対抗していることは、衆知の事実です。

そのHEBのアップスケールタイプが、
「セントラルマーケット」ファサード
まさしく「中央市場(いちば)」というネーミング。

何の?

まずは、青果物の中央市場。

これは7月2日のブログで紹介しました。

しかしそれ以外の部門も、
それぞれの商品分野で、中央市場のポジションを確保しています。

青果に続く部門は、精肉。
青果から精肉に連続するスペースに、冷蔵平ケースがあります。
20種類のハンバーグの売場。
セントラルマーケット顔
来るべき独立記念日に向けたプロモーション売場。

そして、R型ケースに美しく陳列された精肉売場。
ここは、自家製のフレッシュ・ソーセージから始まります。
乳
そしてポーク、ラム、
プライムとナチュラルのビーフ、チキンと続く。
牛肉は28日間エージングのアンガスビーフが売り物。
さらに自然肥育の家禽類。
ビーフ、ポーク、ラムなどは、部位別に分類されています。
部位別に味と調理用途が違うからです。
日本の鮮魚売場と同様な「深さ」があるのです。

その鮮魚売場は、対面サービス。
100種類の海産品と淡水魚。
ロブスターや海老、ザリガニなどは、水槽に入っていて、
顧客の注文に応じて調理サービスします。
3

鮮魚から、ワンウェイで、酒売場へ。
2005年に、ホールフーズマーケットの旗艦店が、
リニューアルオープンするときに合わせて、
こちらもリニューアル。
2000種類のワイン、そして500種のビール。
4
マネジャーが顧客の予算と注文に合わせて、
購買リストをアレンジしてくれます。

続いて、チーズ売場。圧巻。
120平方フィートの熟成室。
真ん中に人が入る調理スペースを設けて、
オーダーに沿ってカットサービスします。
5

チーズの対面に、リーチインケースの冷凍食品売場。
美味の冷凍食品が満載。
リーチイン
日本のように、お弁当のおかず売場ではない。

そしてマグネットの乳製品売場。
7
Dairyと書いてありますが、
これは乳製品の意味。
日配品のDailyではありません。
8

オールスクラッチのベーカリーコーナー。
ここへくるとパンの焼きたての香りが、充満している。
9
それが大事。

そしてケーキ売場へと続く。
アメリカ人は女性や子供だけでなく、
大人の男性もケーキ好き。
21

最後のラインは、サービスデリ。
シェフズ・ケース。
23
言うことなし。

そしてサラダバー。
24
スープバー。
25

この二つのコーナーは、不可欠。

最後に、デリ、サラダ、スープ、デザートを、
そのまま持ち込んで食すイートインコーナー。
26
屋外、二階まで、このフードサービススペースは続く。

私のいう完全試食コーナー。

いつ来ても、セントラルマーケットは、
楽しくて、豊かで、ヘルス。

まさに中央市場なのです。

<つづく、結城義晴>

2008年07月07日(月曜日)

7月第2週、梅雨だからこそ、消費不況だからこそ、競争激化だからこそ、お客様の心に刻印を押そう

Everybody! Good Monday!

洞爺湖サミット出席のために各国首脳来日。
メドベージェフ・ロシア大統領、
ハーパー・カナダ首相、
そしてベルルスコーニ・イタリア首相。

私たち商人舎USA研修団も、同じ日に成田に帰国。
今週は、先進国首脳会議の話題でもちきりでしょう。

渡米中も、多くの方々に、
このブログにアクセスしていただき、
まずは、心から感謝します。

今回は、取材面でも、大収穫。

帰国して明日から、途切れ途切れにはなりますが、
連続レポートをお届けします。
4ご期待ください。

とはいっても、今日、既に、
原稿の締め切りが2本、
レジュメの締め切りが2本と迫っています。

原稿、レジュメ、お待たせいたしました。
早速書き上げ、お送りします。
担当者様へ。

さて、日本に帰ってくると、
やはり梅雨なんだなあ、と感じます。
7月4日の独立記念日、
5日の土曜日という連休中、
ニューヨークも雨模様でした。
しかし、日本の梅雨のごとく蒸し暑くはない。

気象庁は6日、
九州地方と山口県が梅雨明けしたとみられる、
と発表しました。
「みられる」という発表が、
慎重なのか、臆病なのか、
すっきりしない天気のような優柔不断の態度ですが、
地球温暖化の影響で、
過去との実績比較がもう、効果を示さないのでしょう。
だから断言できない。
経営と同じです。

今回の洞爺湖サミットでも、
「温暖化のガス排出削減の長期目標」が
テーマにあがります。

ニューヨークでは、朝日新聞記者のインタビューに答えて、
ネバ・ロックフェラー・グッドウィンさんが語っています。
「ひたすら石油を燃やし続ければ地球に何が起きるのか。
気候変動がもたらす世界経済の荒廃が、
やがては自分の経営を脅かすリスクを考えねばならない」
私たちも訪れたロックフェラーセンター。
ニューヨークの象徴のような場所。

このロックフェラー家は、
ウォルマートと世界第一位を競うエクソンモービル社を興しました。
石油メジャーの第一人者です。
グッドウィンさんは、創業者ジョン・D・ロックフェラーの曾孫で、
現在、世界事情に詳しいエコノミスト。

身内から、こんな発言が出る。
アメリカ財閥の奥の深さでもあります。

いずれにしても、早い梅雨明けです
平年よりも、九州北部で12日、九州南部で7日早く、
昨年よりは、九州北部が17日、九州南部が12日早い。

まだまだ梅雨は続きます。
北海道は、梅雨の外で、
各国首脳は、せっかくの来日なのに、
梅雨の経験という絶好の機会を損じてしまいました。

可哀想。

国を預かる者として、
こういうことはぜひとも、
体験しておかねばならないのです。
日本の梅雨を。

それがちょっとした判断の材料になることもあります。
それに、Rainy seasonを自ら知っておくというのは、
一人の人間としての幅をつくります。
なにごとも、自分で経験しなければ、
真実が見えてはこないのです。

アメリカ小売業を体験することと同じです。

さて、その梅雨の2008年7月第2週。

もう少しだけ、「節約、倹約。もったいない」の、
6月の商人舎標語の延長上でものを考えてください。

7月は「Save Money! Live Better!」です。
「財布は閉めよ。より良く生きよ」
これは、お客様のマインドであり、
企業経営・店舗運営の心得です。

うっとうしい雨に、
傘の貸し出しサービス。

アイルランドのスーパー・クインでは、
大好評のサービスです。

しかしゴルフ場で使うような大きな貸し出しの傘。
でかでかと「Super Quinn」と書かれています。
もちろんセンスのよいロゴなのですが。

そうすると、雨の日は、
街中、このグリーンの傘で一杯になります。
お客様が、宣伝マンになってくださる。

スーパークインのこのサービスは、二つの要素を持っています。
①ロイヤルカスタマーだからこそ、誇らしげに傘を差してくれること
②地域シェアが高いから、いっそうそれが群となって目立つこと

お客様の心に刻印を押す仕事。
それは、梅雨だから、
消費不況だから、
競争激化だから、
といった理由のもとに、
困難になることではありません。

梅雨だからこそ、
消費不況だからこそ、
競争激化だからこそ、

お客様の印象に残る仕事は出来るのです。

「人の心を動かせるのは、心だけです」

さあ、今週の始まりです。
結城義晴も帰ってきました。

元気を出そうよ、
それがあなたの仕事です。
元気を売ろうよ、
それがあなたの役目です。

Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

 

2008年07月06日(日曜日)

ジジと帰国[日曜版]

j1
ユウキヨシハルさん、
アメリカに出張中です。
1週間。

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そろそろ、
帰ってきてもいいころ。

j3
本当に、無事に、
帰ってきてほしい。

バスの中での、
最終講義。
マンハッタンから、
ジョン・F・ケネディ空港へ。
b

「自分が変わらなければ、店は変わらない。
自分が変わらなければ、職場は変わらない。
自分が変わらなければ、会社は変わらない。
そして自分が変わらなければ、社会は変わらない」

いつものように、熱をこめて、
ユウキヨシハルさん、
語りかけた。

でも、ボクは、
早く帰ってきてほしい。
j4

こっちの空から、
帰ってくるのかな。
j5

空港ロビー。
解団式と記念写真。
al

そしてアメリカン航空のジャンボ・ジェット。

これに乗って、空を飛んで、
アメリカ大陸と太平洋を越えて、
帰ってきます。

ボクは、ジッと、
待ってます。
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ごくろうさま。
おつかれさま。

みなさん、ありがとうございました。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2008年07月05日(土曜日)

歴史的USA研修④独立記念日のニューヨークの小売業と巨大都市の表情

いつだってアメリカ視察ツアーは、
あっという間に終わってしまう。

しかし、今回の歴史的視察研修会ほど
短く感じたことはない。

最後の視察日は、独立記念日。
これもあっという間に終わった感じ。

まず、ウェグマンズ。
w

ウェグマンズ。
w2

ウェグマンズ。
w3

働きたい企業ランキング第3位。
3年前は、栄えある第1位だった。

働いている人も。
商品も。
売り場も。
店も。
サービスも。

働きたい企業そのもの。

私のいう「知識商人」
「ナレッジ・マーチャント」

ウェグマンズでも、独立記念日は祝う。
しかし、祝いつつ、お客様のために、
店は開ける。
星条旗を掲げつつ。
w4
店長のケビンさんによると、
「いちばん暇な日」。

けれども、売り場は魅力的。
w5
朝一番で、ちょっと欠品などあったが、
お客様が許してくれている感じ。
「みんな休みの日に、
店を開けてくれてありがとう」
そんな空気が漂っている。

ウェグマンズに別れを告げ、
ダウンタウン・ユニオンスクエアに。

トレーダー・ジョー。
自然食グロサリーストアとして全米最強。
270店を超える。
その最大繁盛店。
tj1

しかし、こんなに空いているトレーダージョーのユニオンスクエア店、
見たことがない。
それでももちろん、大繁盛。
tj2

向かいにあるA&Pのアップスケールタイプ、
フードエンポりアム。
ガラガラ。
この店は、なぜ閉鎖しないのか、
なぜ少しだけお客が来るのか。
いつも不思議に思う。
ap
意地とメンツだとしたら、
ここには大企業病が巣食っている。

ガーデン・オブ・エデン。
この店も「ニッチ」をつくりだしている。
「Niche」とは正統に位置づけられたもの。ge1

この青果の陳列。
見とれてしまう。
ge2

そしてホールフーズ・マーケット。
1階、地階の売り場は、やはり賑わっている。
wh1
しかしフードコートは、今までに見たことがないほど、
空いている。
今まで座って食べたことなど一度もないが、
今回はゆっくり食事。
ちょうど昼時なのに、
商人舎ファミリーの食堂と化した。
wh2

ユニオンスクエアのドラッグストア「ウォルグリーン」。
店頭に自由の女神を登場させた。
独立記念日には、
自由の女神がいたるところに現れる。
wg

街の引き売り屋は、
淡々と店を開けている。
ユニオンスクエアの大通り。
mati
幸せ基準でいえば、
これもあり。

街角の果物売り。
家族三人の商売。
お母さんが主役。
f
独立記念日、家族をあげて、お仕事、お仕事。

最後の店はゼイバーズ。
コーヒーとチーズとサーモンとキッチンウェアの店。
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ゼイバーズだけは、いつもと全く変わらない。
ニッチの世界的代表。
どんなときにも変わらないポジション。
どんなときにも変わらない顧客との関係。
z2
それがニッチ・マーチャント。
ナレッジ・マーチャント。

午後は自由行動。
私たちが訪れたのは、
グランド0。
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2001年9月11日のあの場所。
クレーンなど入って再建中。
心より合掌。
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世界貿易センターに隣接した地下鉄駅は閉鎖されていた。
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貿易センター跡の隣の協会の庭の碑。
「They are in peace」
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教会の礼拝堂。
「ニューヨーク市とそのすべてのレスキュー隊の皆さんへ。
不屈の精神を持ち続けてください」と書かれている。
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その後、コロンバスサークルのホールフーズを訪れ、
w

セントラルパークを散策し、
五番街でショッピングして、
ロックフェラーセンターの星条旗林立を眺めて、
r
ホテルへ帰還。
お疲れさま。


最後の晩餐。

フェアウェル・パーティ。
鈴木定男団長のしみじみとしたご挨拶。
心より感謝。
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団長、浅野先生、そして私。
s2

「ありがとう」

この言葉しかない。

大成功の歴史的第1回研修会。

再び、「ありがとう」

<結城義晴>

 

2008年07月04日(金曜日)

歴史的USA研修③独立記念日を控えたニューヨークへ

7月4日が明けていきます。
朝
Independence Day。
The Forth of July。

略して、The Forthとも言います。

アメリカ合衆国独立記念日。
hata

1773年のボストン茶会事件に端を発した独立のうねり。
1776年、独立宣言が発せられ、
東部13州による大英帝国からの独立が成立しました。

1783年、ヨーロッパ各国がこれをやっと承認。
晴れて独立が認められたのでした。

イギリスの産業革命が、1760年から。
フランス革命が1789年から。

その間の、独立ということになります。

その後、1861年、南北戦争が起こります。
奴隷制大農園経営を主体とした南部と、
産業革命によって成し遂げられた産業社会の北部。
その間の抗争。

北軍の勝利は、
今から考えると当然のことのように思われますが、
この時にアメリカ合衆国の将来が規定されたのです。

独立と南北戦争。
これがアメリカのルーツとなります。
だからアメリカ人は、独立記念日を大切にします。

250年ほど前のことだったのです。

3日、ドルは大幅な伸びを示しました。
久しぶりのことです。

今、私たちはそのアメリカの中心にいます。
ニューヨーク・マンハッタン。

街

昨7月3日は、朝、6時前にダラスのホテルを出発。
私はこの日も睡眠時間2時間ほど。

ダラス空港からニューヨーク・ラガーディア空港へ。
ダラス空港
ラガーディアの「許されざる者たち」

そして、フェアウェイマーケット。
フェアウェイ
独立記念日を控えて、超のつく大繁盛。
ここから自由の女神を望む。

そしてスチュー・レオナードへ。
バスから
スチュー・レオナードへ向かうフリーウェイは、
独立記念日を控えて大渋滞、大繁盛。
急遽、車中長時間講義。
これも、独立記念日にやって来たから、できること。
ありがたい、ありがたいと、感謝。

私は、またこの店のクレドの書かれた石と一緒に写真。
石

そして、ホテルに戻ると、
日の長い街をぶらり歩いて、ステーキハウスへ。
レストラン

私は、ヴィール・チョップを。
子牛

若い人にはプライム・ポーターハウスをお勧め。
熟年は皆、フィレミニオン8オンスをご注文。

楽しい会食。
会話も弾む。

食後は、ロックフェラーセンターまで散歩。
ロックフェラーセンター

そしてホテルの部屋へ。

午前3時過ぎまで、相談を受ける。
1時間半ほど仮眠して、
今、独立記念日のブログを書いています。

商人舎の記念すべき第1回USA視察研修会。
記念日にピークを持ってくるという企画にして、
本当に良かった。

ありがとうございます。

私たちも、独立記念日を勉強しながら、楽しみます。
勉強は、深く、過酷に。

苦しみながら楽しむ。
オクシモロン。

難しいことを易しく。
易しいことを面白く。
面白いことをより深く。

これが商人舎流。

歴史的米国研修の場でも、
この大方針は変わりません。

<結城義晴>

 

2008年07月03日(木曜日)

歴史的USA研修②オースティンからダラスへ⇒低価格とプライベートブランド隆盛

商人舎7月の標語。
「Save Money! Live Better!」
<財布は閉めよ!よりよく生きよ!」

アメリカでは、まったくこのとおりです。

品質を守り、その上で価格の安さを提供する企業が好調。
アップグレードの店にやや、陰りが見え、
中庸を求めた企業は苦戦。

コストコ・ホールセールと、
ウォルマート・スーパーセンターは大繁盛。

ターゲットは、価格を前面に出し始め、
クローガー、セーフウェイ傘下のトムサムなどは、
いま一つ。

HEBは、アップスケールタイプもレギュラータイプも良好。
ホールフーズに、ちょっと陰りが見え、
ローカルチェーンは、頑張って自分の顧客をつかんでいる。

 

私たちは、6月30日、テキサス州オースティンに降り立って、
まずHEBのセントラルマーケットを訪れた。
ファサード

HEBは、さらにレギュラータイプのフード&ドラッグ、
HEB F&D

そして、HEBプラスというノンフード強化型の大型店を訪問。
2
このオースティンにヘッドオフィスを置くホールフーズは、
本部ビルの1階の2000坪の旗艦店へ。
wm

そして3時間のバスの旅でダラスへ上ると、
1
まずウォルマートへ。
アップスケールタイプ&環境配慮型の最新店ハイランドビレッジ。
3

さらにもう有名なアップスケール型モデルのプラノ店と、
3
環境対応型モデル店のマッキーニ店。
3

そして、ウォルマートの食品スーパーマーケットの
ネイバーフッド・マーケット。現在134店。
2

アメリカ小売業ランキング上位の総合店は、2社。
メンバーシップ・ホールセールクラブのコストコ。
全米小売業ランク第5位で年商644億ドル(分かりやすく1ドル100円で換算すると6兆4400億円)。488店。
4

スーパーセンターのスーパーターゲット。
ターゲットは全米第6位、年商634億ドル。
5

食品スーパーマーケットでは、全米第1位のスーパーマーケット
クローガー。
年商702億ドル。全米ランクは第4位。クローガー
そしてニューライフスタイルストアのセーフウェイ系トムサム。
セーフウェイは全米10位。年商423億ドル。
1

ローカルチェーンは、スプラウツ・ファーマーズマーケット。
これは八百屋の新フォーマット。
1
そしておなじみのマーケット・ストリート。
これはフードサービス強化型スーパーマーケット。
2

さらに最後に、私たちはリージョナルショッピングセンターを訪れた。
5
ギャラリア・ダラス。
3

超話題のアパレル・ファッション
「アバクロ」にも行った。
4

こちらも値ごろの衣料が、
現代感覚で売られ、人気。
ファッションのみでは、今、売れない。
値頃であることが、もっとも大事なのだ。
2

私は、米国FMI会長ティモシー・ハモンズさんの言葉から、歴史に残る商人舎第1回USA研修会の講義を開始した。

ハモンズさんは8つのポイントを強調。
それがそのまま現状のアメリカ小売業を示していた。

①2007年度の米国スーパーマーケットのトータル業績は、40年間で最高だった。
税引き後の純利益率は、1.92%。
これまでは、平均すると、ずっと1%ぎりぎりという水準だった。

②2008年は、経済環境が悪化し、消費が激変する。
消費者の多くは、外食を控え、家庭で食事するようになった。
食品の価格は、原材料の値上げに伴って高騰した。

③ナショナルチェーンといわれる全国展開の大企業よりも、
リージョナルチェーンが良かった。
ローカルチェーンも奮闘した。
再投資した会社が利益を出した。
 1.店そのもののハードウェアの改装
 2.情報システムへの再投資
 3.高品質の商品やハイクオリティのプライベートブランドなど、
   商品への再投資

④ウォルマートと、生き残ったスーパーマーケットがすみ分けする時代になる。

⑤焦点の部門は、処方箋薬局とインストアクリニック。
医食同源の傾向が強まる。

⑥食品の安全性から中国からの輸入食品は嫌われる。

⑦アメリカには、日本以上に強い不況感が蔓延し、
 1.低価格が強い共感をもって受け入れられている。
 2.プライベートブランドが伸びている。

⑧「企業は走り続ければ、道は開けるし、健康になる。止まれば、不健康になる」

全く、そのとおりだ。
規模は小さくとも、
自己変革をし続ける店や企業は、伸びる。

ウォルマート・プラノ店も、今週、
大きな組織替えをした。
組織を変えるから、売り場が変わる。
そのことを、怖がっていない。
勇気をもって、変わろうとしている。

イノベーションの連続。
それを自ら起こそうとする者だけが、
生き残る。

明日は、早くもニューヨークへ。

ボン・ボヤージ。

<結城義晴>

 

2008年07月02日(水曜日)

歴史的USA研修①HEBセントラルマーケットの心臓・プロデュースデパートメントの圧巻

現地時間6月30日、オースティン空港に到着したら、
まず、すぐにHEBセントラルマーケットへ。
ファサード
14年前にオープンした店だが、
今も、絶大なる人気で、多数の固定客を集めている。

HEBは、ご存知、テキサス州の雄たるリージョナルチェーン。
310店舗で、年商135億ドル(1兆4850億円、1ドル110円換算)。

そのHEBのアップスケールタイプ。
現在8店舗。
約2000坪の大型スーパーマーケット。

ここでは、レクチャーを受ける。
フーディーズという役職の女性二人。
レクチャー

レクチャーの前に、実はランチ。
今回は、2階の屋外フードコートで、
ハンバーガーのサービスを受けた。

熱々のハンバーグを、パンにはさんで、
野菜と一緒に、バーキューソースで食べる。
一列にならんで、給仕してもらう。
738

そして昼ごはん。
美味。
皆、笑顔がこぼれる。
syokuji
「有名な過酷なツアーのはずが、
最初からこんなにゆったりと楽しんでいいのでしょうか」
そんな声が聞こえるが、
大丈夫、ご心配なく。

どんどん過酷になってゆくし、
楽しさも増してくる。
楽しみながら、苦しむ。
商人舎得意の「オクシモロン」

さて二人のフーディーズから、
この店のコンセプトと現状を聞く。
フーディーズとは、食事コンサルタントのこと。
この店に7人ほど在駐している。
二人
それから二手に分かれて、店内ツアー。
人数が多いので、二つにグループ分けしないと、
お客様と店に迷惑がかかる。

セントラルマーケットは、
リサーチとディベロップメントのためにオープン。
このオースティンの住民は、
高学歴・高所得者が多い。
そのターゲット顧客の食生活動向を探り、
この店で成功した商品や売り方を、
HEBのレギュラー店舗に反映させる。

さて、入口は、常に旬の商品で季節感を主張する。
この時期は、メロンで夏を訴える。
入口

セントラルマーケットは、
何よりも第1に生鮮の中の青果部門を重視する。
何しろワンウェイコントロールで顧客を引っ張り続ける。
その最初の売り場こそが、
最後の売り場まで期待を抱かせ続ける爆発力を、
もたなければならないからだ。

入口の季節プレゼンテーションのコーナーを右に折れると、
左右に野菜売り場が続く。
左
通路真ん中に量りや島陳列の商品が並ぶが、
両サイドの商品が目に飛び込んでくる。

左は、箱に盛られた果菜類。
キューリ、ピーマンなど。
migi
陳列什器は木製で、比較的腰高。
それでも顧客の目線に商品が飛び込んでくる感じ。
商品をまっすぐに見る。
そして自然に手に取る。

右手は、氷を敷き詰めたうえに、
ブロッコリ、カリフラワーなど並ぶ。
野菜から、品揃えが始まるところが、
セントラルマーケットの最大の特徴。
オーガニック
顧客が料理する、あるいは食事する時、
いちばん大切で頻度が高いのが、野菜である。
果物ではない。
その野菜を、鮮度と品質と品揃えで、
これでもかと主張する。
それがセントラルマーケットの「スペシャルティ」なのだ。
ディフェレンスなのだ。

奥正面には、オーガニック野菜のコーナー。
葉物を中心に品揃えされている。
奥
ホールフーズはオーガニック・プロデュースが200前後の品揃え。
セントラルマーケットは、そこまでいかないが、100を超える。
各品種の中にオーガニックをちりばめているが、
葉物を中心に、奥正面にこのコーナーをつくることで、
大きなマグネットの役割を果たしている。

ワンウェイコントロールでも、
いやワンウェイコントロールだからこそ、
強力な磁石売り場は不可欠なのだ。

奥正面を右に曲がると、
まだまだ青果部門の視野が広がる。
圧巻の売り場であることに、
今更ながら納得させられる。
puramu

その右手は、タマネギ、イモ類などの根菜類。
根菜も敷き詰められた氷の上に陳列されると、
実に美しい。
プラム

左手に、果物が登場する。
プラムだけでこれだけの売り場が出来上がる。
p

奥は、リンゴ一色。
リンゴも味と食べ方、料理用途の多様性を訴えるが、
この世界最大級の品揃え。
アメリカのスーパーマーケットの果実売り場の実力を見るには、
リンゴを調べればよい。
最低、20品種のアソートメントは必要だ。
リンゴ

左手は、プラムからバナナに続くコーナー。
青果売り場の最後は、これもアメリカ人の必需品のバナナ。
タイガー・ウッズが、ゴルフプレー中にバナナを食べるのは、
タイガーの個人的な嗜好ではない。
アメリカ人は、皆、バナナが必需品なのだ。
角

そしてバナナ売り場とリンゴ売り場の間の島陳列で、
赤と緑の小ぶりのリンゴで決める。
美しい。
sima

セントラルマーケットは、
1週間に100万ドルを売る。

日本円にして1億円超。
だから年間55億円くらいになる。
1週間の客数は4万人。
この4万人が、必ず、青果部門から入る。

まず、季節のプレゼンテーション売り場。
そして野菜から果物へ。
最後はバナナとリンゴで締める。

おそらく世界一のプロディース売り場。
顧客の食生活の優先順位と、
商品が主役の旬。
この二つの理屈で、
セントラルマーケットは出来上がっている。

<つづく、結城義晴>

 

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