今日は「七夕」。
東京・横浜は夏らしい晴れ方。
夜も星が出る。
「あなたは、なにを、ねがう?」
内閣府発表の5月の景気動向指数は、
2カ月連続で改善されている。
しかし、2005年を100とした指数自体は、86.9。
まるまる3年間を間において、
13ポイントも下がっている。
これが大前提。
そのうえで、4月、5月と少しずつ上昇してきた。
内訳は、以下(前月対比)。
製造業の所定外労働時間指数が9.8%プラス。
鉱工業生産財出荷指数が7.5%プラス。
鉱工業の生産指数が5.9%プラス。
大口電力使用量2.8%プラス。
製造業の中小企業売上高0.8%プラス。
一方、卸売業の販売額は、2.5%マイナス。
投資財出荷指数は1.7%マイナス。
全産業の営業利益はマイナス0.04%。
製造業の稼働率指数、マイナス0.02%。
有効求人倍率も、マイナス0.02%。
そして小売業の販売額は、0%と横ばい。
製造業から少しずつ良くなっているが、
小売業、そして卸売業はまだまだ。
それも前の月対比の指数。
全体では2005年から14%もダウンしている。
帝国データバンクが発表している5月の景気動向調査では、
「後退期における踊り場局面」と表現されている。
「消費者ニーズの獲得を目的としたプライベートブランドなど
企業の低価格戦略が広がり、
食料品や耐久消費財、サービスなどでも価格低下が進行。
政策的な後押しも消費を刺激して、
『小売り』など内需関連が景気の下支えにつながった」
一方、6月の新車販売ランキング。
こちらはすぐに調査結果が出る。
第一位にプリウスが躍進。
環境対応のコンセプトよりも、
エコカー減税の影響がおおきいと思う。
これを帝国データバンクは、
「政策的な後押し」と書いている。
プリウスの販売台数は、1カ月で2万2292台。
前年同月比の3.6倍。
トヨタ全体の11万台の約5分の1を占めた。
5月18日発売の「205万円也」のプリウス新型車が売れに売れた。
「最良のベーシック」だけが、
売れに売れている。
ただのベーシックのカローラや、
ただの高級車クラウンは、
前月比で何と売上げ半減。
①環境コンセプト
②エコカー減税
③最良のベーシック
売れる条件がそろった。
①はマインドのトレンド
②は政策的後押し
③は商品の価値
三つの条件がそろえば、他を圧して売れる。
政策的後押しは、そうそう、あるものではない。
エコロジー、エコノミック、エコひいきと、
揶揄されているくらいだ。
だが、「最良のベーシック」を実現させれば売れるかというと、そうでもない。
商品価値が高いだけでも売れない。
そこが、現在及びこれからの問題点。
「最良のベーシック」をまさにvisibleにする。
英語で“visualization”、日本語では「可視化」という。
スーパーマーケットやコンビニ、ドラッグストアなど、
セルフサービスの売り場での、このときの陳列法の原則は三つ。
①フェーシング数を広げる
②カテゴリーの真ん中に置く
③顧客視線に並べる
そして、POPなど販促物で、可視化を図る。
ついでに言っておくと、
味覚に訴える試食などを「可味化」、
耳に訴えることを「可聴化」、
触ってもらうことを「可触化」、
嗅覚に訴えることを「可臭化」などとも言う。
さて、昨日は、夕方から東京・神田の日本セルフ・サービス協会。
コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパンの事務局会議。
左から大高愛一郎事務局長、
村尾芳久日本セルフ・サービス協会営業本部長、
中間徳子FMIジャパン事務局長。
コーネル・ジャパンの国内講義もすべて終了して、
あとは今月下旬の米国卒業旅行のみ。
その打ち合わせと第一期の総括。
第二期のイノベーションに関して議論。
まだまだ、教育内容の改革を進めます。
みな、満足そう。
ところで、村尾営業本部長が「流通ジャーナル」に載った。
この日7月6日版の見出し。
「日本セルフ協 事業分野の拡大で組織を見直し」
こういった協会の営業本部長職は、極めて稀。
全国スーパーマーケット協会との合併を機に、
事業はどんどん広がっていく。
そこで、総務や広報といった公益事業以外は、
「営業」と位置づけられ、
「営業本部」が設けられた。
その営業事業分野は、4つに大別される。
①教育研修
②ビジネスマッチング
③展示会
④情報サービス
村尾本部長が、これらを統括する。
コーネル大学RMPジャパンは、第一の教育研修のひとつ。
村尾本部長は、イズミヤを経て、
ヤオコーでバイヤーを経験。
そして協会に入った。
だから現場が分かる。
そこがいい。
もちろん、責任も重大だが、
今後の活躍に大いに期待し、注目したい。
<結城義晴>