結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年07月07日(火曜日)

景気動向指数ちょっと改善し「最良のベーシック」プリウスが売れた

今日は「七夕」。  
東京・横浜は夏らしい晴れ方。
夜も星が出る。

「あなたは、なにを、ねがう?」  

内閣府発表の5月の景気動向指数は、
2カ月連続で改善されている。  

しかし、2005年を100とした指数自体は、86.9。  
まるまる3年間を間において、
13ポイントも下がっている。

これが大前提。

そのうえで、4月、5月と少しずつ上昇してきた。

内訳は、以下(前月対比)。
製造業の所定外労働時間指数が9.8%プラス。
鉱工業生産財出荷指数が7.5%プラス。
鉱工業の生産指数が5.9%プラス。
大口電力使用量2.8%プラス。
製造業の中小企業売上高0.8%プラス。

一方、卸売業の販売額は、2.5%マイナス。
投資財出荷指数は1.7%マイナス。
全産業の営業利益はマイナス0.04%。
製造業の稼働率指数、マイナス0.02%。
有効求人倍率も、マイナス0.02%。

そして小売業の販売額は、0%と横ばい。  

製造業から少しずつ良くなっているが、
小売業、そして卸売業はまだまだ。
それも前の月対比の指数。

全体では2005年から14%もダウンしている。

帝国データバンクが発表している5月の景気動向調査では、
「後退期における踊り場局面」と表現されている。

「消費者ニーズの獲得を目的としたプライベートブランドなど
企業の低価格戦略が広がり、
食料品や耐久消費財、サービスなどでも価格低下が進行。
政策的な後押しも消費を刺激して、
『小売り』など内需関連が景気の下支えにつながった」

一方、6月の新車販売ランキング。  
こちらはすぐに調査結果が出る。
第一位にプリウスが躍進。  
環境対応のコンセプトよりも、
エコカー減税の影響がおおきいと思う。
これを帝国データバンクは、
「政策的な後押し」と書いている。

プリウスの販売台数は、1カ月で2万2292台。
前年同月比の3.6倍。
トヨタ全体の11万台の約5分の1を占めた。

5月18日発売の「205万円也」のプリウス新型車が売れに売れた。

「最良のベーシック」だけが、
売れに売れている。  

ただのベーシックのカローラや、
ただの高級車クラウンは、
前月比で何と売上げ半減。

①環境コンセプト
②エコカー減税
③最良のベーシック  

売れる条件がそろった。
①はマインドのトレンド
②は政策的後押し
③は商品の価値

三つの条件がそろえば、他を圧して売れる。
政策的後押しは、そうそう、あるものではない。
エコロジー、エコノミック、エコひいきと、
揶揄されているくらいだ。

だが、「最良のベーシック」を実現させれば売れるかというと、そうでもない。
商品価値が高いだけでも売れない。
そこが、現在及びこれからの問題点。

「最良のベーシック」をまさにvisibleにする。
英語で“visualization”、日本語では「可視化」という。

スーパーマーケットやコンビニ、ドラッグストアなど、
セルフサービスの売り場での、このときの陳列法の原則は三つ。
①フェーシング数を広げる
②カテゴリーの真ん中に置く
③顧客視線に並べる  

そして、POPなど販促物で、可視化を図る。

ついでに言っておくと、
味覚に訴える試食などを「可味化」、
耳に訴えることを「可聴化」、
触ってもらうことを「可触化」、
嗅覚に訴えることを「可臭化」などとも言う。

さて、昨日は、夕方から東京・神田の日本セルフ・サービス協会。
コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパンの事務局会議。
コーネル大学リテール・マネジメント・オブ・ジャパン会議
左から大高愛一郎事務局長、
村尾芳久日本セルフ・サービス協会営業本部長、
中間徳子FMIジャパン事務局長。

コーネル・ジャパンの国内講義もすべて終了して、
あとは今月下旬の米国卒業旅行のみ。
その打ち合わせと第一期の総括。
第二期のイノベーションに関して議論。

まだまだ、教育内容の改革を進めます。
cornell
みな、満足そう。

ところで、村尾営業本部長が「流通ジャーナル」に載った。
この日7月6日版の見出し。
「日本セルフ協 事業分野の拡大で組織を見直し」  

こういった協会の営業本部長職は、極めて稀。

全国スーパーマーケット協会との合併を機に、
事業はどんどん広がっていく。
そこで、総務や広報といった公益事業以外は、
「営業」と位置づけられ、
「営業本部」が設けられた。

その営業事業分野は、4つに大別される。
①教育研修
②ビジネスマッチング
③展示会
④情報サービス  

村尾本部長が、これらを統括する。

コーネル大学RMPジャパンは、第一の教育研修のひとつ。

村尾本部長は、イズミヤを経て、
ヤオコーでバイヤーを経験。
そして協会に入った。
だから現場が分かる。
そこがいい。

もちろん、責任も重大だが、
今後の活躍に大いに期待し、注目したい。

<結城義晴>  

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