結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年01月16日(土曜日)

米国GMと日本航空の「秩序ある破綻」の違い

小沢一郎も、危なくなってきた。
民主党の小沢一郎幹事長。
公設第1秘書の大久保隆規容疑者が逮捕されたうえ、
さらに元秘書の石川知裕衆院議員まで逮捕となった。

資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る政治資金規正法違反容疑。

しかし小沢幹事長、
「与えられた職責を全力で果たしていく」と発し、
幹事長職続投の意向を示した。

辞めようが、続けようが、
民主党にとって「小沢抜き」は考えられない。
ジョーカーを抜いて「婆抜き」をやるようなものだ。

だとすれば、続投で権力を握っていたほうが、
検察との闘いもやりやすい。

そんな論法だろう。

一方、日本航空は、京セラの稲盛和夫さんが、
CEOに就任して再建に臨むが、
来週火曜日の19日に会社更生法の適用を申請する。

株価はとうとう7円になった。

この日航の再生のお手本は、
ゼネラル・モーターズ。

日経新聞の記事がわかりやすい。
アメリカ合衆国政府は、
ゼネラル・モーターズのためにシナリオを書いた。
「秩序ある破綻」と「再出発」である。

ここでいう「秩序ある破綻」は、
まさに「オクシモロン」。

オクシモロンとは、“oxymoron”と綴る。
ギリシャ語でoxyは鋭い、賢いという意味。
moronは鈍い、愚かだという意味。
両方合わせた造語がオクシモロン。
「対立する語句を並べて新しい深い意味を主張する語法」のこと。
有名なシュンペーターの「創造的破壊」がその代表例。

「秩序ある破綻」も典型的なオクシモロン。

米国政府によるGMの「秩序ある破綻」は、
連邦破産法11条適用による法的整理によって抜本再建を図る。
その一方で、政府が肩代わりして、
周辺関連企業群への破産の影響を極力抑え、最小限にする。

日航も「秩序ある破綻」を目指す。
発想は、まったく同じ。

日経新聞は、両者の違いを指摘しつつ、これを正す。
「日航に与えられた法的整理への準備期間はGMの6分の1」

「あまりにも短く、余波は読みにくい」と。

日航再建に当たって、
会社更生法の活用方針が固められたのが、
この8日で、申請は19日に行われる。
申請までに、11日間。

一方、アメリカのGMでは、
昨2009年6月にチャプター11適用を申請。
オバマ大統領が「秩序ある破綻」のための破産法適用を示唆したのは、
昨年3月末。

その直後に政権幹部が、
地元自治体や影響を受けそうな機関に説明をして回っている。
破産させるけれども、優良関連企業を残して、
こんな「新生GM」をつくるという構想があった。

それから60日後の6月に「秩序ある破綻」を始めた。

すなわち、オクシモロンには、
時間が必要だということ。

日本の日航には、これに比べて、
驚くほど時間がない。
11日間。

だから「準備が万全とは言い難い」と指摘される。

「秩序ある破綻」
きっと流行り言葉になるに違いない。

しかしそれには「時間」と「綿密な計画」がなければならない。
そのうえで、「説得と納得」が必要。

「説得と納得」の達人・稲盛さんとても、
「時間」と「計画」なしには、
「説得」も「納得」も引き出せまい。

小沢一郎にもそれは、当てはまる。

また、騒々しい、週末がやってきそうだ。

しかし皆さんは、
「秩序ある破綻」のことでも考えながら、
Good Weekendを。

<結城義晴>  

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