結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年01月07日(金曜日)

ユニクロ柳井正・しまむら野口正人・ヤマダ電機山田昇の時代観と経営信条を読み取る

1月7日、七草の節句。
朝から七草粥。
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日本人であることの喜び。
日本に住むことの幸せ。

商品はJA横浜中央神奈川支所の「七草研究会」産。
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「七草研究会」は1982年に横浜市の農家有志7軒で結成。
現在、3軒の生産農家に減ったが、
横浜・川崎・東京などの市場に約35万パックを出荷。
会長は加藤辰彦さん。

パックの裏には七草粥の作り方など書かれている。
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七草の節句は、本来、人日(じんじつ)の節句と言う。
五節句の一つ。

ウィキペディアでは、
「節句(せっく)は、伝統的な年中行事を行う季節の節目(ふしめ)となる日」。

江戸幕府が5つの節句を公的な行事・祝日として定めてから、
「五節句」が普及した。
第1は、今日の人日。
第2は、3月3日の上巳の節句ひな祭り。
第3は、5月5日の端午の節句。子どもの日。
第4が、7月7日の七夕の節句。
そして第5が、9月9日の重陽の節句。

わかりやすい。
奇数月のぞろ目の日。
1月は1日が元旦なので、7日となった。
ちなみに11月11日は、
節句には関係ないらしい。

さて七草粥を食して、
元気に週末へ。

週末こそ、「超」のつく忙しさ。
仕事山積。
成人の日も、三連休も、ない。

今朝の朝日新聞『天声人語』。
幸せについて論じている。

私が頻繁に使うフレーズ。
小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。

天声人語は岡本眸さんの句を挙げる。
「温めるも冷ますも息や日々の冬」

昨夜の寒さに手を温めるのも息。
今朝の七草粥を冷ますのも息。

そして言う。
「幸福感は、収入が多いほど大きいものでもないらしい」

米国の調査の結果。
「日々の幸せを感じる度合いは年収7万5千ドルほどで頭打ちになる」

プリンストン大学のダニエル・カーネマン名誉教授らが、
45万人に電話調査した。
「高い年収で満足は買えるが、幸せは買えない」
これがノーベル学者のカーネマン先生の結論。

天声人語も結論づける。
「幸せ者とは、小さな喜びを十分に味わえる人」

だから私のいう3要素、
「小さな喜び、ささやかな幸せ、明日への希望」を、
すべての顧客に提供しようとする商売は、
「幸福提供業」ということになる。

もっとも「幸福提供」というよりも、
こちらの表現の方が私は断然、好きだ。
「小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望」

七草粥で、その幸福を感じることができる。

さて、日経MJに3人のトップマネジメント登場。
ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さん、
しまむら社長の野中正人さん、
そしてヤマダ電機会長の山田昇さん。

こう書いていて気付いたが、
昨年の今日のブログでも、
柳井さんと山田さんが日経MJに登場していることに触れた。

とすると、このインタビューは日経MJ恒例のものらしい。

柳井さんは、「2010年の苦戦」について質問され、
率直に答える。
「我々が商品政策を間違えたことが大きい」

「我々にファッションそのものは求められていない」

「あくまでベーシックな服にファッション性を加えるポジションだと
再認識し、改善を進めている」

私は現在を、「ポジショニング競争」の時代だと公言しているが、
柳井さんとユニクロのポジショニングが、
ここに鮮明に示されている。

しまむら社長の野口正人さん。
「11年も景気全体が良くなる期待はしていないが、
消費者は必ずどこかで買い物をする。
その第一候補になればいい」

最後にヤマダ電機会長の山田昇さん。
「業界を見渡せば現状の家電販売の全国チェーンは多すぎる。
いずれ3~4社に集約される」

全国チェーンという範囲の経済のなかでは、
「寡占化」から「三占化」を展望するのは、私と同意見。
その中でヤマダ電機は、年商3兆円に向けて、
クリティカル・マスを突破し驀進する。

しかし「規模追求のためのM&Aはしない」
これも歴史が証明する正解。

昨年12月、中国・瀋陽に第1号店を出店。
「現地では圧倒的に日本製品が売れており、これは
日本メーカーの製品が世界市場で占めるブランド力によるところが大きい」

だから「とても(商売が)やりやすい」

以前から予測しているが、
「ヤマダ電機」から「電機」がとれて、
「ヤマダ」となる日がくるに違いない。

さてさて昨日は、商人舎に来客多し。
午後一番で、フリー編集者の奥平恵さん。

その後、商人舎スペシャル・メンバーのお二人、
アメリカ在住の海外特別顧問・浅野秀二先生と、
チーフ・ツアー・コーディネーターの鈴木敏さん。

その後、もう特別顧問以上のかかわりの林廣美先生。
ご存知、惣菜マーチャンダイジングの圧倒的第1人者。

合流して、「写真忘るべからず」
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情報交換が続く中、
商人舎オフィス近くの「柳せ」で新年会。
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この交流のなかで、様々なことが決まった。
そのひとつ。
今年秋の商人舎アメリカ視察セミナー。
「二段重ね」の重箱スタイルになった。

今年の商人舎のUSA研修会は、
まず、5月20日から大好評のベーシック編が開催される。
もう既に30人を超える予約が入っていて、
バス2台になりそう。
お早めに申し込みのほどを。
埋まってしまいます。

秋は、恒例のスペシャル編がテキサス・ニューヨークの予定だったが、
今年はダラス・ワシントン・ニューヨークとなった。
ウェグマンズをもっともっと訪れたいと考えたからだ。

このスぺシャル編に林先生のデリ・マーチャンダイジング編が合流する。
こちらはロサンゼルスからワシントン、ニューヨーク。

①結城・浅野チーム⇒ダラス・ワシントン・ニューヨーク
②林チーム⇒ロサンゼルス・ワシントン・ニューヨーク

この2チームは、ワシントンで合流し、
ニューヨーク、帰国まで、同行する。

スペシャル編コースは経営戦略を追求する。
デリ・マーチャンダイジング編は商品戦略を究明する。

すなわち「二段重ね重箱スタイル」。

そして合流し、互いに確認し合う。

商人舎の新年度は2月1日から始まる。
その前に、新年度の構想が固まって、ほんとうにひと安心。

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林先生、浅野先生、鈴木さん、
ありがとうございました。

もちろんこれ以外にも、
たくさんの事業構想が語られた。
それはおいおい公開することになる。
お楽しみに。

専門家が集まって率直に話し合うと、
必ずいい知恵が生れる。
商人舎はそんな良い方向に向かっている。

心から感謝。

<結城義晴>

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