結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年09月02日(金曜日)

9月の商人舎標語「疾走しよう、疾駆しよう」と商業経営問題研究会の宇都宮クリニック

台風12号、まるでドーナツのような形。
その巨大なドーナツ状の低気圧帯から、
日本列島に大量の雨をまき散らし、
明日未明に四国に上陸。

まだまだ予断を許さない。

昨日から9月に入った。
東日本大震災から半年を迎える。
日本全体で再出発のために走り出す月としたい。

だから今月の商人舎標語。
「疾走せよ、疾駆せよ」
これから年末まで、
全力疾走しよう、

昨日の1日は「防災の日」。
関東大震災が起こった日。
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そして9月は「防災月間」。

今年は3・11の年。
「9月は防災」を合言葉にしたい。

昨日が二百十日で、今日は二百十一日。
典型的な台風シーズンに、
大型の12号は到来したことになる。

今年の9月は、
第3週末の土曜日17日から、
第4週末の日曜日25日までが、
長くて大きなピーク。

月曜日の19日が敬老の日。
20日の火曜日が彼岸の入り、
金曜日23日が秋分の日。
サラリーマンにとっては、
土日月・・・金土日と休みが続く。

この間、9日間に6日の休み。
しかも季節は9月の食欲の秋、行楽の秋。

巣篭り気味だった消費も、
活発な野外活動型になる。

15日水曜日は「老人の日」で、
この日から21日までの1週間が、
「老人週間」。

これは老人福祉法第五条に定められている。

高齢者のいる家庭、
そして、おじいちゃん・おばあちゃんのいる家族は、
この1週間に主役の座を変えてほしい。

しかしいまどきのおじいちゃん・おばあちゃんは、
ひどく若い。

だから敬老の日、老人の日、老人週間といっても、
あまりの爺くささ・婆くささは、
勘弁してほしい。

何と言っても9月の標語は、
「疾走しよう、疾駆しよう」
若々しい敬老の日、老人の日、老人週間にしたい。

さて野田佳彦内閣が発足。
総理を含む18人の国務大臣のうち、
40歳代が5人、
50歳代は野田首相を入れて4人。
女性は2人、蓮舫さんと小宮山洋子さん。

野田さんはあえて、
この内閣のキャッチフレーズを言わない。
それもいいだろう。
期待しよう。

野田新総理のコメント。
「福島の再生なくして、
日本の再生はない」

その通り。

大山健太郎さんではないが、
「復旧は素早く、
復興は時間をかけて議論を」

大山さんは仙台経済同友会代表幹事にして、
アイリスオーヤマ社長。

復興の議論の方も早く始めてほしい。

昨日今日と、栃木県宇都宮市。
商業経営問題研究会(RMLC)恒例、
夏の店舗クリニック。

今年は宇都宮周辺御競合状況を視察。

今回視察参加のRMLCメンバーの皆さん。
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右から小林清泰さん、山口紀生さん、
帽子をかぶった杉山昭二郎先生、和田光誉さん、
視察のコーディネートをしてくださった㈱たいらやの村上篤三郎さん、
井口征昭さん、私、、そして古川芳之さん。

店を見るのは本当に楽しい。
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参加者メンバーはそれぞれの視点で、自由に動き回る。
もちろん、その時にはカートを押したり、カゴをもって見て回る。
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視察を終えるとその場で議論。
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杉山先生も久しぶりの店舗クリニックで、
よく動きまわっている。
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そして輪になって議論。
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たいらやの「プライムマート真岡店」深水昌憲店長を握手で応援。
右は、㈱セイミヤの加藤勝正社長。
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プライムマート真岡店の視察を終えて、
たいらやの鈴木定男専務(右端)、
店長、店次長も加わって記念撮影。
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視察は朝10時に集合し、夕方5時まで行った。
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最後に全員で締めの記念撮影。
後列左のお二人は、
まるまる一日お世話になった馬籠明男開発部長と小林静夫常務。
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潮来から2時間車を飛ばし、参加した加藤社長。
再び2時間疾駆して潮来に戻る。
お疲れ様です。
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「神は現場にあり」

9月も現場回りに「疾走・疾駆」しよう。

<結城義晴>

2011年09月01日(木曜日)

テスコジャパン撤退の考察と「高い障壁」vs「展望のあるマーケット」

台風12号。
大型なれど、
ゆっくり歩き。
粘る。

菅直人前首相のごとく。
菅は小型だったが・・・。

この台風が行ってしまったら、
秋がやってくる。

東日本大震災のあった年の最後の夏を、
台風によって実感することになる。

大型の台風。
くれぐれも用心を。

さて、イギリスのテスコ。
日本ではテスコジャパンの法人名で展開。

その実態は、
シートゥーネットワークやスーパーフレックを買収した129店。
店名は「つるかめランド」、「テスコエクスプレス」。

このテスコが、「日本事業からの撤退」を発表。
売却先をどこにするかの検討に入る。

撤退の理由。
「中長期的にビジネスを拡大する展望が
うかがえないため」

日本のマーケットへの対応はテスコでさえも、
難しかったということか。

今後のアジア戦略は、
「成長の見込める地域」に狙いをつけ、
そこに資金、人材を集中させる方針。

テスコは世界14カ国で約5400店舗を展開中。
世界第1位の小売業ウォルマートよりも、
第2位のフランスのカルフールよりも、
「現地化」が巧みなコングロマリットとして知られる。

2011年2月期の売上高は676億ポンド(約8兆4353億円)。

世界小売業ランクでは、
第3位、アメリカのCVSケアマーク、
第4位、ドイツのメトロに次ぐ第5位。

「ウインブルドン方式」と呼ばれる考え方で、
現地の人材を最大限に活用して、
現地に溶け込む政策は、
国際小売業の中で最も柔軟と言われた。

日本には企業買収で進出したが、
その買収先とミスマッチもあり、
結局、飛躍できなかった。

外資小売業の日本上陸の歴史。
1998年、コストコ。
福岡のトリアス久山に出店。
現在、9店舗で、すべて黒字の成功。

2000年、フランスのカルフール、
幕張に出店。
私は「正体見たり、カルフール」の特集を、
『販売革新』誌上で展開。

この年、ドイツのメトロもキャッシュ&キャリー業態で上陸。
メトロは日本に類似例がほとんどない異業態での進出。
2002年、ウォルマート、西友と資本提携して参入。

2003年、テスコがシートゥーネットワークを買収して日本上陸。
2004年、そのシートゥーネットワークに、
千葉県のスーパーフレックを買収させて拡大。

ここまでが上陸の歴史。

しかし翌2005年、カルフールは、
店舗をイオンに売却して撤退。

カルフールは一番主義で、
「真っ先進出、真っ先撤退」を繰り返してきた。

2011年の今になって、
テスコが撤退表明。

フランスのカルフールとイギリスのテスコが撤退、
アメリカのウォルマートは苦戦続きながらも維持、
ドイツのメトロ、アメリカのコストコは一応の成功。

5者3様の結果を招いて、
結論は持ち越し。

まあ、当たり前の中間総括といったところか。

撤退の理由に挙げられているのが、
一般には主に2つ。

第1は、日本の「消費市場が難しい」という論拠。
もちろん食生活に関して、
「生魚」を食べるなど鮮度にうるさい国民性は、
欧米の小売業にとっては困難な障害だろう。

しかしコストコは見事に成功している。
外食産業でもマクドナルドやケンタッキーフライドチキンは、
うまくいっている。

だから、テスコやカルフールがこの面で躓いたというのは、
正当な撤退原因ではない。

第2は、日本の「商習慣の違いの壁が高かった」という点。
日経新聞は「とりわけ主力の加工食品が欧米と違い、
過当競争で利益率が低いほか、改廃が激しい」とする。

もちろんそれもあろう。

しかしこれもコストコやメトロは、
加工食品を大量に扱っている。
特に前者は取引慣行にコストコ方式を持ち込んで、
大きな成果を上げている。

テスコが、日本の商慣行を、
乗り越えられないはずはない。

商慣行や法律の問題のリスクだけ考えると、
中国のほうがむしろ、断然大きい。

例えば韓国では、
カルフールやウォルマートが撤退したが、
テスコだけはサムソン商事と組んで、
「ホームプラス」というハイパーマーケットを開発し、
マーケットに定着させている。

一方、アメリカでは独自資本で進出し、
フレッシュ&イージーという小型店を開発。
200店弱まで店舗網を広げ、
「400店になったら黒字化する」と意気軒昂。

なぜこうもあっさりと、
日本に見切りをつけたのかは、
理解しがたい。

やはり発表の額面通り、
日本は中長期的にみて、
「拡大する展望のうかがえないマーケット」なのか。
だとすると日本企業にとっても、問題は深刻だ。

だが私は、それよりも、
「困難を乗り越える内部材料」が、
テスコジャパンにそろっていないという条件が、
本当の撤退理由だろうと思う。

海外進出の場合、
ふたつの要件が考えられる。
第1は、独自の資本で行くか、
第2は、確かな提携先と組むか。

合弁企業をつくるにしても、
提携するにしても、
相手先選びを間違えば、
取り返しのつかないことになる。

テスコジャパンはその失敗の例となった。

ウォルマートの提携先も、
「ボタンのかけ違え」だったが、
ひどく苦労しながらも、
展望が見えるところまでこぎつけてきた。

日本の消費市場と商慣行が、
外国資本から見て難しいのならば、
それは参入障壁となって、
日本企業にとっては好都合だ。

しかしテスコが「展望のないマーケット」だと考えたとしても、
ウォルマートは「展望」を見ていることになる。、

こう考えると複雑な思いもするが、
参入障壁が高いよりも、
展望のあるマーケットのほうが望まし
い。

これからは小売業の顔ぶれが減っていく。
その減っていく顔ぶれの中にテスコがいたということだ。

あなたの会社が、
テスコと同列にならないことを祈るのみ。

コストコのメンバーシップホールセールクラブ、
メトロのキャッシュ&キャリー。

日本にない業態やフォーマットは残る。

「総合スーパー」や「ミニスーパー」は、
腐るほどある。

それは残らない。

価値あるものには、
高い障壁も、
何でもないのだ。

<結城義晴>

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