結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年06月30日(土曜日)

日本スーパーマーケット協会総会パネル討論会とパーティ交遊録

2012年6月最後の日。
今年始まった1月から数えて、
ちょうど半分。

折り返し点。

後半戦はどうなることやら。

今月の商人舎標語は、
「前向き・上向き・外向き」
果たして、実行できただろうか。

私自身は、まさしく前向きだったし、
上向き、外向きだった。

いい6月だった。

今年を遡ると、
5月の標語は 「生きよ、学べ。」
4月の標語は 「シンプルに。」

3月は昨年の東日本大震災を忘れず、
「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」

2月の標語は 「一心不怠 成長無限」
そして2012年1月の標語は、
「朝に希望、昼に努力、夕に感謝」

標語を思い出すだけで、
頑張ろうという気になってくるから不思議。

さて、ロンドンオリンピックが迫っているが、
いまひとつ盛り上がらない。

それよりも、
サッカーのヨーロッパ選手権。
決勝戦が迫る。

スペインとイタリア。

そのイタリアは、昨夜、
ドイツを破って決勝進出。

イタリアのフォワード・バロテリは、
二つのゴールを決めて大活躍。

ガーナ系移民の両親を持つ黒人。
家は貧しく、子供のころ養子に出された。

様々な騒動を起こす問題児だが、
それでもイタリア・サッカーになかったイノベーションがある。

第2のゴールのあと、上半身のユニホームを脱ぎ捨て、
自らの肉体美を見せつけたが、
そこにも何かクールな意思を感じさせる。

次の試合を見たくなる。
そんなアスリートの誕生である。
よろこばしい。

さて日経新聞コラム『大機小機』。
「面白くなくなった」などと書いたら、
「そんなことない」との返答のように、
面白いのが続く。

私の好きなコラムニスト桃李氏が、
「現状維持の壁」を書く。

「成功している限りは、
そのビジネスモデルの変更は
不可能に近い」

だから「現状維持」的な政策が増える。

「過去に成功した伝統ある大企業ほど、
そのレガシーコストゆえに
現状の変更は難しい」

「よって、やるべきことは分かっていても、
破綻かそれに近い状態にならない限り
抜本改革はできない」

しかしそれでも、
どんな企業も破綻寸前には、
それができることがある。

「日本の産業界も今ほど追い詰められれば、
事業モデルの大転換を進めざるを得ず、
再び成長する契機をつかむことになろう」

期待したい。

ただし、「行動の結果がその存亡に反映されない組織の行動」には、
おおいに問題が残る。

政党、そして日銀。

ただし「政治の失敗は、
次の選挙で国民の審判を受ける」。

コラムニストは指弾する。
「最大の例外は金融政策である」。

「過去20年間デフレに陥らず2%ほど高い成長が実現していれば、
現在の国内総生産(GDP)は900兆円となり、
財政危機も増税もなかったはずである」

「行動の結果がその存亡に反映されない組織」
いや「反映されにくい組織」
それこそ危ない。
金融政策は「正しく使えば健全な経済を維持できるが、
使い方を誤れば経済を弱体化させる強力な手段」。

しかし「結果がその存亡に反映されない存在」こそ、
諸悪の根源であることが多い。

回りを見渡してみよう。

さて、昨日の日本スーパーマーケット協会通常総会。
パネルディスカッションと懇親会の報告。

有楽町の帝国ホテル本館「富士の間」の会場には、
正会員、賛助会員企業から700名ほど参集。
はじめに、協会活動のスライド報告。
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説明をするのは、協会専務理事の大塚明さん。
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日本スーパーマーケット協会はさまざまな研究会活動を行っている。
ニュービジネス研究会、次世代販促研究会、リテール研究会など。

その研究成果は今年も11月7日、8日にセミナー形式で発表される。
テーマ資源を持って研究活動を行うのは、この協会の最大の特徴。
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そのころ、私は、控室でパネリストの皆さんと最後の打ち合わせ。
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そして、パネルディスカッションの開始。
テーマは、
「スーパーマーケットのサバイバル&成長戦略」
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パネリストは、昨日も書いたが、
80台の日本チェーンストア協会会長・清水信次さん。
㈱ライフコーポレーション会長、日本スーパーマーケット協会名誉会長、
国民生活産業・消費者団体連合会会長。
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70歳台の㈱ラルズ会長・横山清さん。
一般社団法人新日本スーパーマーケット協会会長。㈱アークス社長。
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そして主催協会会長60台の川野幸夫さん。
㈱ヤオコー会長。
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そしてコーディネートは、
今回50台ぎりぎりの結城義晴。
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私からのディスカッションテーマは、
ひとつは、東大震災後の社会とマーケットの変化をどう変わったのか。
ひとつは、協業、業務提携、M&Aなどの戦略、商品政策などは
変わるのか、加速するのか。

そして、消費税増税法案が衆議院で可決され、
価格コンシャスが高まる中、
スーパーマーケット企業、協会団体は、
どう考え、どう行動すべきか。
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論客の御三方だから、時間はあっという間に過ぎていく。

震災後のマーケットの変化について、川野さんは、
「震災後、消費者の買い物時間が早まった」と指摘。
早い時間に買い物をする、買い物そのものの時間も短縮された。
この二つのことは大きな意味を持つ。
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「世の中は変わりつつある。震災はきっかけに過ぎない。
その変化に合わせてスーパーマーケットは変わらなければならない。
少子高齢化でパイが縮むと、財布の中身も減る。
それでもより豊かな食生活を実現したい。
価値が価格を上回る、値ごろに対するニーズは強まる」

「直接被害を受けた方以外は、大震災のメリットを受けている。
大変だと言いながらも増収増益」と横山さん。

「北海道は東北に比べて被害は少ないから、実感は薄いが、
昨年の12月からユニバース(青森)とリアルな仕事すると、
日々、細かい震災の影響はある。
しかし、オーバー・カンパニーである以上、
大手の戦略のほうが影響を受けやすい」
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清水さんは、政治の歴史を振り返りながら、
政治と行政に対する持論を展開
「震災後、経産省に行ってみたが政治が機能していないと分かった。
一番の不幸は対応が悪い民主党政権であったこと。
政治がいかに大事か」
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M&A、業務提携についての質問に横山さん。
「鴨長明ではないが、水は絶えず変化している。
ホールディングカンパニーを作って、
大波小波を乗り切れる、志が一緒の人とやる。
救済ではなく、力のある企業との合併」
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「M&Aという言葉は嫌いだ。
マインド&アグリメント、
決めたことを守っていこうということ」

㈱ライフコーポレーションと㈱ヤオコーの業務提携が合意された。

その当事者のお二人のパネリスト。
川野さんの見解。
「スーパーマーケット企業には、
それぞれのサバイバル戦略がある。
何をサバイバルさせていくのかが大切」

「スーパーマーケットには大別すると二つある。
『コモディティ・ディスカウント型』
『ライフスタイルアソートメント型』
前者はコモディティ商品の価格を打ち出す戦略、
後者はライフスタイル提案を中核とする戦略」

この見解は、私と全く同じ。
私はコモディティ重点型とノンコモディティ重点型という。

「どっちをとるかによって、
サバイバルのあり方が変わっていく。
ヤオコーは後者」
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「ヤオコーは増収増益を続け、多くの方から褒められる。
どんな企業も、いつまでも元気で居続けることができないが、
褒められると井の中の蛙になりやすい。
だから優秀な企業と業務提携をして切磋琢磨し、
自らの仕事を見直していくことが大切」

「何よりもトップマネジメント同士の信頼があったから、
業務提携が実現した」

それを受けて清水さん。
「岩崎高治社長に任せている。
社長同士、幹部同士に任せて、
協会活動、生団連活動をしている」
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こうして予定時間を超え、17分オーバーし、終了。
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私はそれぞれの発言を要約しつつ、
議論の噛み合わせを図りつつ、
ポジショニング戦略の重要性を強調した。

ピーター・ドラッカーの言う「強み」を、
活かしきる経営の時代の到来である。

講演後、「面白かった」の声しきり。
ご清聴、感謝、

そして場を移しての懇親会。
入り口で会長、副会長がお出迎え。
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㈱エコス会長の平富郎さん、
㈱平和堂社長の夏原平和さん、
全日本食品㈱社長の齋藤充弘さんも並ぶ。
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その横で大塚専務理事と語る。
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そして開会。
来賓挨拶は柳沢みつよし経済産業省副大臣。
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主催者挨拶は、協会会長の川野幸夫さん。
この挨拶がとてもよかった。
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挨拶の文言は、川野さん自らが書き起こす。
その手書きの原稿。
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乾杯の音頭は賛助会員の代表。
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今回は、加藤産業㈱社長の加藤和弥さん。
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「消費者の変化に対して、
売場の変化が必須。
製配販協力して、
売場を変えていきたい」
的確なコメントだった。

そして、一気に名刺交換と懇親の場。

マックスバリュ西日本㈱社長の岩本隆雄さん。
今年、同社は創業30周年。
その記念講演をさせていただいた。
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㈱たいらや社長の村上篤三郎さん。
流通経営問題研究会(RMLC)メンバーのおひとり。
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㈱カスミ会長の小濵裕正さんと、
商人舎エグゼクティブ・コーディネーターの川勝利一さん(左)。
小濵さんとは、久しぶりにゆっくりお話しした。
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㈱エコス元社長で、
流通科学大学常務理事の岩谷堯さん。
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紀ノ国屋ファウンダーの増井徳三郎さん。
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㈱ライフコーポレーション社長兼COOの岩崎高治さん。
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(シャッタータイミングが悪くてすみません)

㈱ヤオコー副社長の川野澄人さん。
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加藤産業社長の加藤さん。40台と50台。
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紀文食品㈱専務の高市泰明さん。
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コーネル・ジャパン第一期生の江崎グリコ㈱の渡邊武さん。
湘南の海沿いを走って10数キロ痩せてたそうだ。びっくり。
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そして川野会長。
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大塚専務理事。
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齋藤充弘さんとも久々にお会いした。
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成長戦略に関して、突っ込んだ議論と意見交換。
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そこへ、㈱バロー名誉会長・相談役の伊藤喜美さん登場。
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久々にお目にかかり、
倉本長治先生のこと、箱根の商業界ゼミのこと、
主婦の店チェーンの勉強会で講演をさせていただいたこと、
アメリカ視察のことなどをお話しした。
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伊藤さんを囲んで、
清水さんと川野さんの記念ショット。
清水さん80台、伊藤さん90台、
若い川野さんは60台。
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伊藤名誉会長91歳と86歳の清水信次名誉会長。
それまで、ここだけ別空間だった。
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最後の最後に、
80台の清水さんと50台の結城義晴。
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今日もお疲れ様でした。

まだまだ、私は、
疾走疾駆しなければならない。
もちろん深くものを考えつつ。

つくづくとそう感じた日だった。

<結城義晴>

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