結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年03月11日(金曜日)

5年後の3・11――「そのあとがある」と「元気を売ろう」

2011年3月11日。
東日本大震災。
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あれから5年。

死者は1万5894人、
行方不明者は2561人。
震災関連死は約3400人。

ご冥福を祈りたい。

祈り続けて、
街を、村を、
復興から振興へと導きたい。

谷川俊太郎さんの詩。
「そのあと」

そのあとがある
大切なひとを失ったあと
もうあとはないと思ったあと
すべて終わったと知ったあとにも
終わらないそのあとがある

そのあとは一筋に
霧の中へ消えている
そのあとは限りなく
青くひろがっている
そのあとがある
世界に そして
ひとりひとりの心に

そして、結城義晴。
「元気を出そう・元気を売ろう」

元気を出そうよ。
それがあなたの仕事です。
元気を売ろうよ。
それがあなたの役目です。

お客さまに笑顔が戻る。
街に活気が蘇える。
あなたの商品のおかげです。
あなたのサービスのたまものです。

たとえ店頭から、
商品が消え失せようとも。
たとえ倉庫が、
空になろうとも。

あなたは店を開けようよ。
あなたは売場に立ち続けようよ。
店で元気を出そう。
売場で元気を売ろう。

元気があなたの付加価値です。
元気があなたの利潤です。

苦しい時にも、
元気が買える。
どんな時でも、
元気が貰える。

たとえ地震に
襲われようとも。
たとえ津波に
見舞われようとも。

店を開けよう。
売場に立とう。
元気を出そう。
元気を売ろう。

それがあなたの仕事です。
それがあなたの役目です。

店を開けよう。
売場に立とう。
元気を出そう。
元気を売ろう。

今日、午後2時46分。
私は静岡県の伊東駅に立っていた。
そこで静かに、黙祷した。

忘れてはならない。

そのあとがある
世界に そして
ひとりひとりの心に

だから商人は、
元気を出そう。
元気を売ろう。

日経新聞にお二人のmessage。
ひとりはマハティール・ビン・モハマドさん。
マレーシア元首相、90歳。

「ただただ衝撃を感じた。
多くの家が破壊され、
たくさんの命が失われた。
悲しい出来事で影響が
どこまで広がるかを心配した。
だが1年後に仙台を訪問した際には、
がれきの除去がすでに進んでいた。
日本人はよくやったと思う」

「もちろん復興は完全ではない。
だが5年間という月日は長くない。
日本だからここまで復興できたのだ。
他の国なら国民はより感情的になり、
様々な問題が生じただろう」

「日本は
自然災害や人的災害を克服する能力を
世界に示した」

もうひとりはジョン・ルースさん。
2009~2013年に駐日米大使、61歳。

「東北の人々が5年たった今も
地震や津波、原発危機に苦しんでいることが
私の頭から離れない。
人々があの危機に
いかに立ち向かっているかを
みることほど感激することはない」

「われわれにとって重要なことは
東北の人々のことを考え続け、
手を差し伸べることだ。
インフラを整備するだけでなく、
多くを失った人々の心を
いたわることを考えなければならない。
私は日本に行くたびに
日本のことが好きになる。
いまだにトモダチ作戦の時の
駐日米大使として感謝されるからだ」

「震災直後に訪ねた避難所でのことだ。
自然に財産を奪われ、
命を奪われたにもかかわらず、
人間の精神は奪われていなかった。
10歳ぐらいの少年が近づいてきて、
慰めるように私に手を回して抱きついてきた。
私はこの場面を決して
忘れることはないだろう」

「オバマ大統領はこの危機のさなかに
米国が役立てることは
何でもしてほしいと言った。
米国がアジア太平洋地域で
最も近い友人であり、
同盟国である日本との関係を
深化させることができたのは、
誇りに思う」

「私たちはこれからも
東北の人々のことを忘れることはない。
将来、われわれの手助けが必要なときは、
そばに行って必ず力になる」

毎日新聞には、
宗教学者の山折哲雄さん。
国際日本文化研究センター名誉教授。

2013年の詩は、
「平成地蔵讃歌」

いのちの対話がはじまるんだよ 
別れ別れになってしまった親と子 
顔を見あわせることができなくなった夫と妻 
手をにぎることができなくなってしまった 
おじいさん おばあさん

死んでしまった人と
生きのこった人の 

その出会いのばしょで 
そのばしょに 
おじぞうさんが立っている

山折さんのコメント。
「日本は災害列島です。
研究もさることながら、
むしろ発生した後の人々を支えること、
震災関連死を未然に防ぐことこそが、
そこに生きる者の覚悟ではないでしょうか」

商業はそれを未然に防ぐことに貢献する。

「『のど元過ぎれば』で、
再び自然をコントロールできる気になっている
人間の傲慢さが震災後、
多くの人々をかえって苦しめていないか」

5年前のあの日。
日本人に突きつけられたのは、
「いかに生き、いかに死ぬか」の問いだ。

いつしかその問い自体が風化しつつある。

「まず豊かさや利便性への
我々の『欲望』の存在を認め、
その上で問い直そう」

「便利な暮らしを手放したくない、
より便利で豊かに暮らしたい、
という欲望は誰もが持っている。
しかし欲望を追求した果てに
何が待っているのか。
私たちの本当の幸せがあるのかを
皆で問い直すべきなんです」

ビジネスは人々の欲望に応えることだ。
しかし「本当の幸せ」を問い続けねばならない。

ピーター・ドラッカーのイノベーションとは、
新しい、より大きな「富=幸せ」を生むことだ。

「人間が自分たちの欲望を本気で
コントロールする必要性を感じなければ」

「鍵を握るのは、
『欲望の譲渡』ということです」

「欲望をただ充足しようとするのではなく、
また、禁欲するのでもなく、
自らの欲望と手にした果実を
一時的に棚上げし、
自分より満たされていない他者に譲渡する。
そこに価値を見いだす」

自分の欲望ばかりに執着することを、
「餓鬼」という。

「例えば、私たち高齢者のうち、
余裕のある者はこれ以上の欲望の追求を控え、
若い世代をサポートし、次世代に何かを託す。
そんな価値観の転換が震災後のこの国で
求められているのではないでしょうか」

東北や北関東の被災地を見ていると、
次世代に託すことの重要性を思う。

最後に『新約聖書・ローマ人への手紙5章』
「艱難が忍耐を生み出し、
忍耐が練達を生み出し、
練達が希望を生み出す。
この希望は
失望に終わることがない」

合掌。

〈結城義晴〉

東北関東大震災へのメッセージ

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