結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年06月26日(金曜日)

タモリの「絶対! 信用しない」とヤオコーの「おかげさまで連続増益」

タモリ。
「ワンチームだとか、
ウィンウィンだとか、
俺、絶対、信用しないんだよ」
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テレビ番組の「タモリ倶楽部」で、
森田一義がつぶやいた。
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「何者にもなろうとしなかった男」と、
称されるだけあって、
へそ曲がり。

しかし、タモリの発言、
実によくわかる。

何事も、
きれいごとだけで済ませてはいけない。

ワンチームもウィンウィンも、
結果として実現されると、
これ以上ないパワーを発揮する。

しかし口先だけでそれを唱えても、
なんの意味もない。

「店は客のためにある」
この標語も全く同じだった。

スローガンや名言といったものは、
例外なく、それだ。

だから私は、名言は嫌いだ。

ドラッカーの言葉を引用するときには、
もうドラッカーそのものは、
いつも書いているから、
それほど説明はいらないが、
それでもその文章を書いているときの、
背景や周辺の状況を説明しつつ、使う。

それ以外の人の言葉の場合は、
その人のことを説明してから、使う。
写真なども探して紹介する。

新聞などに書かれていた言葉は、
新聞記事に付け加えて解説する。

言葉だけ抜き出して使うのは、
これもたいてい、
我田引水やポピュリズムのときだ。

今年5月31日のこのブログ。
トランプの”looting⇒shooting”

ドナルド・トランプのツイート。
“When the looting starts, the shooting starts”
「略奪が始まれば、銃撃が始まる」
“looting”――略奪すること、
“shooting”――銃撃すること。
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1960年代のフロリダ州マイアミ。
人種差別的傾向が強い白人警官が、
黒人に対してどのような姿勢で臨むかと、
問われたときに答えたフレーズだが、
その後、公民権運動家たちから、
強く非難されてきた言葉だ。

それをトランプが使った。

それが現時点の世界の、
「人種差別」抗議デモにつながった。

ごろのいい言葉や、
ネットや本に書かれている名言を、
それだけ抜き出してくる文章は、
タモリではないが、
「俺、絶対、信用しないんだよ」

さて今週の日経新聞。
火曜日の記事「決算ランキング⑹」
連続増益・ヤオコー断トツの28期

㈱True Dataの株主総会でも、
一部取締役の間で話題になった。

というか、他の取締役から、
私に質問があった。

「平成不況、
リーマン・ショック、
東日本大震災、
新型コロナウイルスまん延――。
これら日本経済の危機を乗り越えて
連続増益を遂げてきた企業群がある」

日経新聞が[3月期決算の上場企業]を対象に、
連続増益のランキングを作成した。

「ヤオコーが断トツだった。
2020年3月期まで、
28期にわたって増益が途切れていない」
これは連結決算の統計だ。

2位の企業は14期連続だから、
ヤオコーは連結でも、
それら優秀企業の2倍の長さである。

リーマン・ショックがあったのは、
2009年3月期の決算だ。
この期を含む連続増益は、
ヤオコーとカカクコム、
イー・ギャランティの3社だけ。
イー・ギャランティは、
売掛債権の保証会社である。

商人舎流通SuperNews。
ヤオコーNews|
63期経常利益12.2%の31期連続増収増益

㈱ヤオコーは単体決算では、
31期連続増収増益なのだ。

1989年決算からの連続という快挙。
つまりバブル崩壊以降、
減収や減益がない。

日経の記事。
「同社の成長を振り返ると、
少子高齢化、労働力不足、
人口の都市集中といった
社会構造の変化を先取りして、
それぞれ”個食対応””外国人採用”
“都市型店開発”などに結びつけた
不断のカイゼンが見て取れる」

ヤオコーの5月の既存店売上高は、
前年同月比で19%増。
株価は上場来高値を更新。

それでも川野澄人社長は、
この会社の歴代社長と同じで、
29期連続の増益を楽観していない。
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そしてコメント。
「収入減少や将来不安から
節約志向が一気に強まることが想定される。
品ぞろえや提案を磨かなければ
生き残れない」

来年の決算期に、
このコロナ禍をはねのけて、
連続増益の記録を伸ばす企業は、
どのくらいあるのだろう。

連続2期以上の増益をした336社では、
「増益見通し」を発表しているのは、
69社と約2割にしかならない。

私は取締役会で質問されて、
自分のことのように誇らしかった。

しかし、振り返ってみると、
平成不況から、
リーマン・ショック、
東日本大震災、
新型コロナウイルスまん延――。
この間の連続増益はすごいことだ。

月刊商人舎2017年10月号。
特集は「中計病」の処方箋
川野幸夫会長にインタビューした。
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川野さんは最後に語った。
「ヤオコーの基本理念である”おかげさま”が、
やはりおおもとにあります。
つまり人は一人で生きているのではなく、
多くの方のお陰で生かされている。
だから、”おかげさまで”と
言われるような生き方をすることが
とても大切なのだと思います」

「おかげさまで」と言う言葉こそ、
口先だけで言っても意味はない。

「よくリベラルアーツと言われますが、
人間はそういうものが真に
備わっていないとだめです」

リベラルアーツは、
立教大学の信条でもある。

「ただ単に
商売のノウハウだけが勝っていても、
長い年月を考えると、
企業としても経営者としても、
みんながついてきてくれる
ということにはなりません」

「ノウハウを唯一
と思っている人にとっては
無駄なことに見えるかもしれないけれど、
哲学書や小説を読んでみることも必要です。
人間性をつくってくれます」

私は、それらを総称して、
「知識商人」と表現する。

タモリじゃないけど、
「おかげさまで」も、
口先だけなら、
「俺、絶対、信用しないんだよ」

そしてそれでは、
連続増益は実現できない。
数字が示してくれる。

〈結城義晴〉

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