結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年06月25日(木曜日)

「読む人・聞く人」「話す人・書く人」&「心地よい要素・真実な要素」

今日は一日中、
「聞くこと」に徹した。

もちろん聞いてから考えて、
それに答えて話す。

ピーター・ドラッカーは問う。
「自分が読む人間か、
それとも聞く人間か」
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理解の仕方に関する二つのタイプ。

「世の中には読み手と聞き手がいる。
しかも、その両方であるという人は、
ほとんどいない」

小売業やサービス業は、
聞く人が多いように感じられる。
実際に、聞く訓練ばかりしているから、
聞く人が多くなるのかもしれない。

しかしマニュアルが好きな人は、
読む人間だ。

スマホやメールで情報を得るのが好きな人も、
実は読む人間だ。

ドラッカーは書いている。
「講義、書物いろいろある。
大切なのはいかに学ぶかだ。
書物から学べない人がいる。
講義から学べない人もいる。
私の知る中には講義、書物ともに
学べない人さえいる」

つまり読む人でも聞く人でもない人。

この後が傑作。
「実は私もそうだ」

「私は教えることによってしか学べない」

「読む、聞く」が、
情報や知見のインプットの方法だとすれば、
「話す、書く」は、
アウトプットの方法だ。

コミュニケーションは、
この4つの方法で行われる。

「話すことと書くこと」に関しては、
ブレーズ・パスカルが「パンセ」に書いている。
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「話はうまいのだが、
書くのがへたな人というのがいる」
〈断章四七〉より。

私もずいぶんそういう人と出会ってきた。

「それは、話す場所があり、
聴衆がいることが、その人を熱くし、
その人の精神から多くを引きだすからだ」

話す人にとっては、
聞く人が必須なのだ。

誰も聞く人がいないのに話すのは、
落語家の稽古だ。

「ところが、話す場所や聴衆がいないと、
その人は熱くなれないので、
精神から何も出てこないのである」

しかし話す人は、
訓練次第で書く人になれる。
一定以上の書き手には、
誰でもなれる。

そして書く人も、
訓練次第で話す人になれる。

私は経験を通じて、
固くそう信じている。

パスカルは「雄弁」についても書いている。
「雄弁――
聞いていて心地よい要素と、
真実な要素の両方がなくてはならない」

「しかし、心地よい要素とは、
それ自体、真実な要素の中から
生まれてくるものなのだ」
〈断章二五〉

聞く人か読む人か、
書く人か話す人か。
書けて話せる人か。

自分がどちらの人間か、
あるいはどちらでもないかを、
知っておく必要がある。

自問自答してほしい。
それが仕事の成果を左右する。

私に関しては、
最近になって気づいたのだが、
「教えることによって学ぶ人間」だった。

ドラッカーには及びもつかないが。

さて、柳沼克彰さんとともにヒアリング。
つまり聞く人間となった。

柳沼さんはKMW㈱ユニットマネジャー。
ナレッジ・マーチャントワークス。DSCN94560
対象は近畿地区のブロックマネジャー4人。

しかし聞きつつ、
教えている自分に気づかされた。

サミット㈱本社を訪れて、
インタビュー。

加藤豊さん(中)。
総務部総務グループマネジャー。
広報室/社長秘書の植川肇さんが、
付き添ってくれた。DSCN94510
ここでは聞くことに徹したが、
やはり聞きつつ、話す。

とてもいい内容で、私は感動した。
ありがとうございました。DSCN94530
詳細は月刊商人舎7月号。

最後は㈱紀文食品本社へ。DSCN94580
緊急事態宣言が解除され、
東京アラートも停止されて、
久しぶりに情報交換。

私の隣から副社長の弓削渉さんと、
常務執行役員営業本部長の國松浩さん、
営業企画本部営業企画部部長の林直人さん。DSCN94590
ここでも聞いて、話して、
その相互の交換。

ありがとうございました。

COVID-19禍で、
「三密」を避けなければならない。
マスクをして、
会話はできるだけ控える。

これが続くと、
コミュニケーションは、
「読む」「書く」のサイドに、
ちょっとだけシフトするかもしれない。

もちろん、
オンラインでのcommunicationは、
「話す」「聞く」要素を補完してくれる。

しかしインターネットも、
読む・書くである。

動画が入ってくると、
話す・聞くもあるが。

確かなことが一つだけある。

それは、
コミュニケーションが、
変質してくることだ。

しかし変化したコミュニケーションも、
「心地よい要素」と「真実な要素」の、
両方がなくてはならない。

そして「心地よい要素」とは、
それ自体、「真実な要素」の中から
生まれてくるものなのだ。

〈結城義晴〉

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