結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2021年09月09日(木曜日)

「裸の王様」のスローモーションとアマゾンのスピード

佐々木萌詠さんがやってきた。
以前に商人舎で働いていた。
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商人舎流通スーパーニュース担当で、
その執筆などを担当していた

現在は早稲田大学大学院生。
経営管理研究科に入ってもう2年目。
現在は修士論文執筆に励んでいる。IMG_E66891
私は立教大学大学院で、
修士論文の指導をしていた。

だから色々とアドバイスして、
私の本をプレゼントした。

頑張ってほしいものだ。

さて、
緊急事態宣言が延長された。
菅義偉首相が記者会見をして、
その延長に関する政策を発表。
記者からの質問を受けた。

しかし実際は退陣記者会見の体裁で、
この1年間の自己総括が行われ、
自分の功績と思われることが羅列された。

この時期に、
緊急事態宣言延長説明の場を借りて
退陣記者会見はないだろうと思うが、
日本のメディアは去る者に優しい。
批判はあまり、出なかった。

しかしニューヨーク・タイムズは、
総裁選不出馬表明のときに記事にした。
「日本の首相が就任後、わずか1年で辞任」
(ANNより、以下同じ)

菅総理に対しては、
「歴史的に不人気な在職」と表現して、
「舞台裏のオペレーターに慣れていて、
公のリーダーとしては常に不快に見えた」

ウォール・ストリート・ジャーナル。
「在職中に休暇を取らず、
ほとんどの週末も働いて
ヘマが増えた」

アメリカのメディアは、
とくに菅的リーダーには手厳しい。

日本では政治学者の御厨(みくりや)貴さん。
オーラルヒストリーの第一人者。
profile
朝日新聞DIGITALで、
「菅さん、裸の王様になったのでは」

「伊藤博文以来、
99代目の日本の首相でしたが、
これほど無残な退陣劇は
ちょっと思い出せません」

「総裁選直前に党幹部の人事や
内閣改造をしようとするなど、
自らの延命のために
迷走を重ねましたが、
万策尽きてしまいました」

今日の記者会見でも、
コロナ対策に「全身全霊」を尽くすためと言う。
が、それは周知の嘘である。

「コロナ禍という
未曽有の世界的な非常時で、
国民にとってはまったく
先行きが見えていないままです」

「菅さんは派閥もなく世襲議員でもなく、
野党との調整を担う『国対政治』といった
自民党の伝統的な政治手法とも無縁で、
『情報』で生きてきた政治家です」

「ところが権力の中枢にいすぎて、
都合の良い情報ばかりが集まるようになり、
裸の王様になったのではないでしょうか」

裸の王様か。

「いまの日本に広がっている
『説明しない政治』は、
第2次安倍政権で始まりました」

「どんなスキャンダルや問題があっても、
安倍さんは国政選挙に毎回勝つことで、
国会でもメディアを通してでも、
説明はしなくてもよいのだ
ということになってしまいました」

ならば官房長官は説明したか。

「官房長官だった菅さんは、
記者会見の回数はこなしたが
説明というものをしてこなかった」

「内閣人事局の発足もあって、
菅さんに人事権を握られた官僚たちは、
説明しない政治を受け入れ、
あろうことか公文書の改ざんに
手をつけるといった
事態になっていったのです」

「官邸主導政治は、こうして
徐々に空洞化していった」

「そんな政治と行政の中心にいたのが
菅さんだったのです」

その通りだと思う。

御厨さんは、
官房長官時代の菅義偉を取材し、
2014年2月に人物評論を書いた。

「菅さんは
危機対応で情報の重要性を痛感し、
日本の統治をグリップする主役になった
という自負を持っていました」

「専門性を持つ官僚組織を相手に、
自らを含めた政治家という
“反専門家”のインナーサークルを
官邸に立ち上げ、
政治主導を確立させるのが、
彼の真骨頂でした」

しかし、御厨さんは見抜いた。

「情報の大量集中が、
菅さん個人の処理能力を
超えてしまう時が必ず来るだろう」

菅義偉一流の情報政治が破綻する日が
来ることを予測していた。

「それがコロナ禍で
現実になってしまった」

「通常、政治家はその地位が上がれば、
見えてくる風景も変わり、
おのずと言動もそれに伴って
変わっていくのです」

「ところが菅さんは首相になっても、
議員宿舎から移らず、
朝昼晩を誰と食べるかを含めて
官房長官時代からの行動を変えなかった」

官邸を仕切ってきた自信があった。

しかし、
「首相になりきれなかったまま
1年が経過しようとしている」

「今回の政局はまるで
スローモーションを見せられているような、
ノロノロとしたお粗末なものです」

「びしっと状況を規定する政治家の言動や、
ワッショイワッショイというタイプの
政治の活力も見られないのは、
残念です」

アメリカのメディアにかぎらず、
御厨さんも手厳しい。

しかし手厳しいくらいの総括なくして、
このコロナとの闘いはできない。

自分自身を含めて、
自己総括はどんな場合でも、
厳しくなければならない。

最後に、
商人舎流通スーパーニュース。
アマゾンnews|
ホールフーズにJust Walk Out技術導入

ホールフーズがレジレス店舗になる。

Just Walk Outは、
2018年1月に「Amazon Go」として、
一般公開された技術だ。

レジレス、キャッシャーレスとして、
衝撃を与えた。

シアトルの1号店は、
約1800平方フィート(約50坪)だった。
コンビニサイズの店舗面積。

3年後の今年6月には、
Amazon Freshにも導入された。
アマゾンのリアルスーパーマーケット。

それがあのホールフーズの、
密度の高い1200坪店に導入される。
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すごいスピードで進化している。

日本の政治やコロナ対策も、
ノロノロしたスローモーションは、
御免被りたい。

〈結城義晴〉

2021年09月08日(水曜日)

日経新聞「大久保恒夫・交遊抄」の「日本の小売業を良くしたい」

日本経済新聞の最終面。
人気連載の「交遊抄」

平日の朝刊に掲載される。
日本を代表する各界の著名人が、
親交の深い人物との交遊の模様を語る。

今日は、
大久保恒夫さん。
もちろん西友CEO。

その交遊の相手が結城義晴。交遊抄

ありがとうございました。

私にも朝から、
メールや電話が相次いだ。

「交遊抄」の威力はすごい。

大学時代の古い友人から、
田舎の親せきまで、
「読みました」と連絡がきた。

2011年12月3日に、
「ふたりのビッグ・ショー」開催。

大久保恒夫と結城義晴。
ふたりでギターを弾いて、歌った。
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もう10年も前のことで、
東日本大震災の年の暮れ。

ちなみに、
大久保さんの愛器はマーティンD28、
私のはギブソンJ100。
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大久保さんの交遊抄には、
この「大舞台」のことが書かれていた。

そしてこの交遊抄の主題は、
「日本の小売業を良くしたい」

これは私たち二人の共通の人生のテーマだ。

「日本の社会を豊かにし、
消費者や働く従業員を
幸せにするのが
小売業界の使命」

ともにそれを目指す。
その意味で私たちは「同志」である。

ありがとうございました。
また、いつか、やりましょう。

さて、
新型コロナウイルス対策。
緊急事態宣言は現在、
21都道府県に発令されている。

期限は12日まで。

その延期案が専門家に諮問される。
何度目だろうか。

宮城県と岡山県を除いて、
19都道府県が30日まで延ばされる。

東京・神奈川・埼玉・千葉・栃木・群馬・茨城。
関東の7都県。

愛知・静岡・岐阜・三重の中京東海の4県。
大阪・兵庫・京都・滋賀の関西4府県。

そして北海道と広島・福岡・沖縄。

まん延防止等重点措置は、
福島・石川・熊本・宮崎・鹿児島が継続。
宮城と岡山が「宣言」が解除され、
重点措置に移行する。

そして重点措置が解除されるのは、
山梨・富山・愛媛・高知・佐賀・長崎。

それでも47都道府県のうち、
27都道府県がいずれかの対策地域となる。

まだまだ油断はできない。

とくに大都市圏は9月末まで、
緊張感を持って臨まねばならない。

最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

ただし政界では、
自民党の総裁選挙が、
9月17日告示、29日投開票。

自民党総裁が決定したら、
その後、首相指名の臨時国会召集。

衆議院総選挙は、
最も早くて10月31日が予想される。

つまり2021年の日本の10月は、
コロナ禍中の選挙の季節となる。

われわれの社会はいったい、
どう動いていくのか。

わからない。

わからないからこそ、
リスクマネジメントが必須となる。

「いちばん大切なことはね、
目に見えない」
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今日の商人舎流通スーパーニュース。
ライフnews|
8月既存店1.1%減/食品2.3%増・衣料品20%減
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8月は既存店の売上高比98.9%、
客数は99.0%、客単価は99.9%。

首都圏と近畿圏に出店するライフだから、
大都市圏の動向を象徴している。

一方、
リテールパートナーズnews|
8月既存店4.8%減/特需反動で7カ月連続減

8月度は既存店前年同月比95.2%。
前年のコロナ特需の反動から、
7カ月連続で前年割れ。
客数94.6%、客単価100.7%。

地方都市はこちらのトレンドだろうか。

新型コロナウイルス感染と、
「緊急事態宣言」「まん延防止措置」が、
営業に与える影響も少なくない。

スーパーマーケットはまだいい。
フードサービスは悲惨だ。

その半面、
ユニクロnews|
「ユニクロ 銀座店」大規模改装し9/17オープン
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グローバル旗艦店として開業10年。
全12フロアを全部刷新。

面白い。

ユニクロの最新型が見られる。

そして最上階の12階に、
「UNIQLO COFFEE」開設。

ティファニーのブルーボックスカフェは、
『コロナは時間を早める』にも書いた。
コロナ本

食を中心にした業態地殻変動。

ユニクロもカフェを始める。
そのコーヒーだけでも面白そうだ。

内覧会に行ってみよう。

ライフもリテールパートナーズも、
ユニクロも、もちろん西友も、
私は日本の小売業を良くしたい。

〈結城義晴〉

2021年09月07日(火曜日)

「新陳代謝せよ」と「徹底的に商売的な商売の基本」

日経平均株価、
3万円超。
自民党総裁選相場か。

株の世界では「3万円回復」という。

逆にこれまでの総裁が、
株式市場からも、
評価されていなかった。

その反動だろうか。

今年2月15日に一時、
3万円台を回復した。

その2月は1990年8月以来、
30年6カ月ぶりだった。

つまりあのバブル以来の高値がついた。

今日の3万円超は、
4月以来、約5カ月ぶり。

新型コロナウイルス感染拡大のなか、
株式市場はバブル並みということだ。

今日は富士山頂にも、
初冠雪。
朝日新聞のヘリコプターの写真を借りた。
富士山
平年より25日早いし、
昨年より21日早い。

暑い暑い夏だったが、
秋に入ったとたん、
冬を感じさせる。

今日は月刊商人舎9月号の責了日。
最終日が伸びて、発刊も遅れる。

本当に申し訳ありません。

例の事件を急遽、取り上げた。
それが一つの理由。

それでもいい雑誌となった。

最後の校正と責了。IMG_6675 (002)1

夜食は鍋焼きうどん。IMG_6670 (002)1
校正の終盤に食べる、
店屋物の鍋焼き。

最高です。IMG_6672 (002)1
20代前半から、
出張校正先の印刷所で、
昼も晩も店屋物をとって、食べた。

今はオフィスにとって食べる。
これが最高。

昔々、倉本長治商業課主幹は、
一升瓶を抱えて執筆や校正をした。

全部終わって、満足。IMG_6676 (002)1
ありがとうございました。

9月の商人舎標語。

[Message of September]
新陳代謝せよ

アメリカ合衆国は、
世界最大のコロナ感染国にして、
世界最高の小売業と世界最先端のDXが、
世界最速の進化を見せる。

一方、わが日本国は、
後手後手の感染対策ながらも、
国民の勤勉さによって、
かろうじて最悪を免れている。

小売業はアメリカに次ぐ先進国、
いや肩を並べるほどに発展したか。
しかしDXは残念ながら、
やっとデジタル庁が発足したほどの後進国。

そのアメリカ小売業は、
COVID-19特需を受け止めて、
トップチェーン群が例外なく、
躍進と進化を見せる。

日本の小売業やチェーンストアも、
巣ごもり特需の恩恵はあるけれど、
まだら模様のそれぞれ模様。
伸長組と鈍化組、衰退組が入り混じる。

そのなかでイオンとフジ、
H2Oと関西スーパーのような、
大型M&Aが進捗する。
それはまだまだ勢いを増すに違いない。

コロナは時間を早める。
コロナは盛衰を加速させる。
コロナは経営統合を促す。
コロナは新陳代謝を促進する。

「エントロピーの法則」
「物質とエネルギーは、
混沌と荒廃に向かってのみ変化していく」
でき上がった瞬間に陳腐化を始める。

コロナはこのエントロピーを早める。
だからドラッカーは教える。
自ら陳腐化せよ。
自ら新陳代謝せよ。

アメリカ小売業の強さはここにある。
DXのスピード感もここに起因する。
自ら陳腐化せよ。
自ら新陳代謝せよ。〈結城義晴〉
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エントロピーの法則と、
自己の陳腐化、新陳代謝は、
雑誌の本文に書いた。

9月号はアメリカ小売業特集です。

それに特別企画や連載、
さらに新規企画の「流通時評」が入ります。

ご期待ください。
印刷・製本をお待ちください。

さて、朝日新聞「折々のことば」
第2138回。

かれの批判は
教会そのものに対する
批判であるよりは、
現代の教会が
真に徹底的に
教会でないところから
おこってきたものである
(森有正『内村鑑三』から)

キリスト教思想家・伝道者の内村鑑三。
無教会主義を貫いた
その姿勢の背後には、
こういう思いがあった」

編著者の鷲田清一さん。
「これを政治についていえば、
いつの時代もそれへの不信は、
それが”徹底的に”政治的で
ありえていないところ、
政治の基本を
怠っているところに生まれる」

鷲田さんは何に怒っているのか。

最近、辞任を表明した、
あの政治家に対するものか。

彼を取り巻く政治家たちに対するものか。

私も言い換えよう。

「これを商売についていえば、
いつの時代もそれへの不信は、
それが”徹底的に”商売的で
ありえていないところ、
商売の基本を
怠っているところに生まれる」

「店は客のためにあり、
店員とともに栄える」

そして、
損得より先に善悪を考えよ。
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徹底的に顧客第一であるか。
顧客第一の基本を怠ってはいないか。

万一、そんなことが起こっているとしたら、
組織に新陳代謝が欠けているからだ。

徹底的に知識商人らしくあれ。
知識商人の基本を怠るな。

〈結城義晴〉

2021年09月06日(月曜日)

「顧客にお願いする店」と「顧客からお願いされる店」

Everybody! Good Monday!
[2021vol㊱]

2021年第36週。
東京パラリンピックが終わって、
菅義偉首相が退陣を表明して、
9月第2週に入った。

不思議なことに、
皮肉なことに、
東京をはじめとして首都圏では、
新型コロナウイルス陽性判明者が、
少しずつ減っている。
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東京都は今日の月曜日、
新規陽性確認者968人。
7月19日以来49日ぶりに、
1000人を切った。

神奈川県も971人、
大阪府も924人。

しかし愛知県は1160人。

重症者は2198人で、
昨日と比べると9人減少。

まだまだ予断は許されない。

今後はインド型デルタ株が、
地方に広がっていくかもしれない。

緊急事態宣言は現在、
21都道府県に発出されている。
期限は9月12日までだ。

しかし首都圏4都県は、
2週間から1カ月ほどの期間延長。
さらに首都圏以外にも、
中京圏の愛知・岐阜・三重の3県、
関西圏の大阪・京都・兵庫の3府県も、
緊急事態宣言解除は難しいらしい。

まん延防止等重点措置も、
12県に適用されているが、
それらも解除か延長かの判断は未定。

一方、自民党総裁選挙は、
各社の世論調査ではいずれも、
河野太郎ワクチン担当相が一番人気だが、
二番人気の石破茂元幹事長が、
河野支持に回るなどとの噂で持ち切り。
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基本的には、
自民党員でなければ投票できない。

だから壁の向こうの話なのだが、
現在は私たちの国の総理大臣が、
自民党員の選挙によって決まってしまう。

菅義偉首相など、
一度も総選挙の洗礼を受けずに、
内閣総理大臣に就任し、
そのまま辞任の表明をしてしまった。

しかしそれでも次の総理総裁には、
大いに期待したいものだ。

国民が総理から
お願いされるのではなくて、
国民からお願いされる
総理であってほしい。

1961年、第35代米国大統領就任のとき、
ジョン・F・ケネディの演説。
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“Ask not what your country can do for you,
ask what you can do for your country”

「国があなたのために
何ができるかを
問うのではなく、

あなたが国のために
何ができるかを
自ら問うてほしい」

この毅然とした姿勢こそ、
艱難のときのリーダーのあり方だ。

いつも書くけれど、
首相や大統領だけのことではない。

経営者も店長も、
リーダーには同じことが問われる。

さて今日は、
大腸内視鏡検査。

出来れば2年に一度はやっておきたい。
しかしちょっと間が空いた。

それでも今日の午前中までに、
胃と腸の中の内容物を全部、
きれいに排出して、
お昼ごろ、病院に向かった。
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ストレッチャーに乗せられて、
右手に点滴、左手に血圧計。
内視鏡カメラを体内に入れて、
20分くらいで終了。

診断結果は後日、知らされるが、
医師の言葉にひと安心。

しかしそれでも油断は大敵。
コロナ対策と同じだ。

日本経済新聞の社説。
「スーパー再編で強い経営力を」

日経が社説で、
小売業を取り上げてくれるのは、
実にありがたい。

いつも私は感謝している。
ときどき注文もつけるけれど。

H2Oリテイリングと関西スーパー。
経営統合の段取りを発表した。

それに「オーケーが待った」をかけた。
そして関西スーパーへの
「対抗買収提案」を決めた。

さらに、
イオンとフジの経営統合。

地方の雄フジが、
「同じように時代の変化に対応し、
イオンの傘下入りを決めた」

社説の結論。
「小売業は、
業態を超えた大競争の時代に入る」

「特に地方都市は厳しく、
地域性だけでは成長はできない」

「一定の規模を確保するための再編は
避けられないだろう」

最後の一定の規模の確保は、
私も同感だ。

規模の経済論理で言えば、
それは必須だ。

ただし生き残るためには、
緩やかな連携も悪くはない。

マーケットリーダーとならなくとも、
範囲の経済のマーケットチャレンジャー、
あるいはマーケットニッチャーでも、
サバイバルは可能だ。

そしてチャレンジャーも、
ニッチャーも、
同志たちが集まって、
緩やかな知的連携をする道も、
それはひとつの生き残り方だと思う。

サバイバルの方法は、
大規模化だけではない。

しかし一方で、
コロナは経営統合を早める。

どの道を選択するにしても、
「顧客にお願いするばかりの店」
ではなく、
「顧客からお願いされる店」
でなければならない。

では、みなさん、今週も、
顧客からお願いされる店になろう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2021年09月05日(日曜日)

大腸検査食の「朝・昼・晩」とパラリンピック閉会式

今日は一歩も外に出なかった。

食事は大腸検査食。
「エニマクリン」IMG_66391

朝食は鯛がゆ。
レトルトに入った粥を温める。IMG_66311

昼食は和風ハンバーグと白がゆ。IMG_66341
ん~、味は「いま三」くらい。

それに、すぐにお腹が空く。

そこで間食も用意されている。IMG_66401

ゼリーミールとビスコ。IMG_66431

そして最後に夕食は、
コーンポタージュ。IMG_66451

これだけ。
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朝食・昼食・間食・夕食で、
991.5グラム、835キロカロリー。

夜、下剤を飲む。

胃と腸の中のものを、
すべて洗い出して、
スッカラカンにする。

そのためのエニマクリン。
堀井薬品工業㈱が総販売元、
江崎グリコ㈱が販売者。

お世話になりました。IMG_66351
明日は大腸の内視鏡検査です。

空きっ腹を抱えて、
東京2020パラリンピック閉会式を、
ちらっと見た。

何しろ、今日は、
原稿執筆の最終コーナー。

パラリンピック旗が最初に入場。
パラリンピック閉会式11

最後は開催国日本の国旗。
パラリンピック閉会式23

日の丸はデザインとしても、
実にいい国旗だ。
パラリンピック閉会式41

選手団は先に入場して待っている。
各国の国旗だけが最後に入場。パラリンピック閉会式51
パフォーマンスが披露されたが、
それは見なかった。

閉会式のクライマックスは、
次回の開催地への引継ぎ式。

東京都の小池百合子知事から、
パリのアンヌ・イダルゴ市長に、
パラリンピック旗が引き継がれた。パラリンピック閉会式6
パリ大会が目指すのは、
「すべての人に開かれた大会」

パリ大会は、
すでにコンセプトが出来上がっている。
グランドデザインと言ったらいいか。

それがとてもいい。

国歌「ラ・マルセイエーズ」の演奏は、
ルーブル美術館から。

サモトラケのニケの前で、
手話パフォーマンス。

歌唱ではなかったけれど、
とてもよかった。
パラリンピック閉会式13

最後はパフォーマーの指先が映し出され、
「繋ぐ」意志が象徴的に示された。あパラリンピック閉会式15

イダルゴ市長も胸に手を当てて、
国家を聴いていた。パラリンピック閉会式141

それからフランスのパフォーマンス。
義手の少年と手の青年。パラリンピック閉会式16

車いすの人たちの手による、
集団パフォーマンス。パラリンピック閉会式7

X。パラリンピック閉会式9

頭を抱える。パラリンピック閉会式10

天に伸びてゆく。
そして、Fin。パラリンピック閉会式12
素晴らしかった。

国際パラリンピック委員会、
アンドリュー・パーソンズ会長。
44歳のブラジル人。

力強くて簡潔で、
これも素晴らしかった。パラリンピック閉会式17

最後に聖火が消えた。パラリンピック閉会式19

すべてのパラリンピアンが、
ひとりひとり、
青空にむかって
まっすぐ竹竿を立てた。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2021年09月04日(土曜日)

東京2020パラリンピックの「多様性」と「未来」

東京2020パラリンピック。
明日9月5日、最終日を迎える。

閉会式は20時から22時30分まで、
オリンピックスタジアムで行われる。

開会式が8月24日だったから、
2週間に満たない13日間。

あっという間だった。

商人舎9月号の編集期間と重なって、
あまり観戦することができなかった。

今日も一日、
私は原稿執筆。

それでもゴールボールやボッチャ、
ブラインドサッカーなど、
独特の競技には興味をひかれた。

それからもちろん陸上も水泳も、
各種の球技や団体競技も、
スリリングだった。

日本代表選手団も、
世界のパラリンピアンも、
感動的だった。

自国開催がなければ、
こんなに様々な競技を知ることも、
見ることもできなかった。

実際に前回の2016年リオ大会や、
前々回の2012年ロンドン大会は、
パラリンピック競技は、
こんなに丁寧に放映されなかった。

その意味でも東京での開催は、
われわれにとってよかったと思う――。

頭の中で考えていることと、
目や耳で知ること、感じることは、
まったく異なる。

それを思い知らされた。

どんな人にも、
打ち込むべきことが必要だ。

それが生きる力となる。

仕事でもボランティアでも、
スポーツでも芸術でも。

商売でも、経営でも。

そして打ち込む姿は、
とても美しい。

東京パラリンピック。
「3つの基本コンセプト」

・全員が自己ベスト
・多様性と調和
・未来への継承

谷川俊太郎。
「三十億六千万」

六十一億二千万本の手は
いまこの瞬間
それぞれに勝手なことをしている
旗を引き裂く手
無明の闇に合わされる手
あざむくために合図する手
愛する手 殺す手 まひした手
いかなる詩人の創造力をも超えて
六十一億二千万本の手は
いそぎんちゃくの触手のように
餓えて ふるえて――
それらは決してひとつの輪に
手をつないだりはしない
〈『地球へのピクニック』より〉
谷川俊太郎地球へのピクニック

地球の人口は1961年に30億人を超えた。
そのころにつくられた谷川の詩。

人間は多様だけれど、
バラバラだけれど、
その多様でバラバラであることを、
認めることこそ、
調和の本質である。

そしてパラリンピックは、
私たちに未来を見せてくれた。

同じく谷川俊太郎。
「未来」

青空にむかって
僕は竹竿をたてた
それは未来のようだった

きまっている長さをこえて
どこまでもどこまでも
青空にとけこむようだった

青空の底には
無限の歴史が昇華している
僕もまたそれに加わろうと――

青空の底には
とこしえの勝利がある
僕もまたそれを目指して――

青空にむかって
僕はまっすぐ竹竿をたてた
それは未来のようだった
〈同じく『地球へのピクニック』より〉
谷川俊太郎 地球②
パラリンピアン、
ひとりひとりが、
青空にむかって
まっすぐ竹竿を立てた。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2021年09月03日(金曜日)

菅義偉首相不出馬の弁の「トレードオフとトレードオン」

二百十日は台風の特異日だ。

その前後には、
大きな台風がやってくる。

ただしコロナ禍の2年間、
気象上の台風は来なかったが、
政治の台風がやってきた。

昨年は安倍晋三首相が突然の退任。

今年は菅義偉首相がこれまた、
突然の自民党総裁選挙不出馬。
つまり首相辞任。
菅退任顔②1

13時05分からの、
そのぶら下がり記者会見は、
たった2分。

私もテレビで見ていた。

「新型コロナウイルス対策と
(総裁選)選挙活動は
莫大なエネルギーが必要だ。
両立はできない」

だからコロナ対策に、
「専任(ママ)」する。

「専念」だろうと思うが、
今回は原稿を読んでの発言ではないから、
言葉の誤用か。
菅退任の顔①1
しかし首相としての任期は、
あと1カ月足らずとなった。
コロナ対策に「専任」するとしても、
1カ月で収まるはずはないから、
本格的な対策は、
次期総理総裁のもとで展開される。

それにワクチン担当の河野太郎大臣が、
総裁選に出馬すると表明したのだから、
河野大臣もいったい「両立」できるのか?
などということになってしまう。

つまりは総裁選に出馬しても、
ほぼ負ける情勢になってしまったから、
その言い訳として、
「両立できない」と口にしたに過ぎない。

退任の弁として、
これほど情けないものはない。

両立できないときに、
どちらかに割り切ってしまうことを、
「トレードオフ」という。

なんとしても、
両立をやり遂げることを、
「トレードオン」という。

しつこく書くけれど、
『コロナは時間を早める』の、
主テーマの一つ。
コロナ本

コロナ拡大防止対策と、
経済の活性化対策。

それを両立させようとしてきたのが、
菅首相にとっての
この1年間だったはずだ。

つまり懸命にトレードオンを志向した。

しかし最後の最後で、
トレードオフになってしまった。

ということはこの1年間、
結局、進化はなかった。
どちらもやれなかった。

それを証明してしまう最後の弁だった。

トレードオンのテーマは、
ずっと一定ではない。

いつもいつも複雑に変化する。
その複雑化から逃げてはいけない。

トレードオフは、
安易な逃げの構図に安住しやすい。

ちょっと厳しすぎる評価だろうか。

首相就任の直後は、
私も期待をした。

指名した大臣たちの就任の弁を聞いて、
菅総理もなかなかやるなぁ、と感じた。

その後の落差が大きかった。
だから落胆も激しかった。

しかし退陣の報道を受けて、
日経平均株価は、
2カ月ぶりに2万9000円を超えた。

株式市場は、
菅退陣を歓迎した。

二百十日前後のとんだドタバタ。

政府全体の行動としてみれば、
退陣表明自体がコロナ対策の中断であった。

「国民の命と暮らしを守ることが私の使命」
菅義偉首相は事あるごとに繰り返した。
商人で言えば、
「店は客のためにある」と、
呪文のように繰り返していた社長が、
その店も会社も潰してしまうことがある。

残念なことだが、
それがこの1年だった。

しかたがない。
取り返しはつかない。

後任の総理総裁が、
その分も取り戻してくれることを、
見守りつつ、期待しよう。

岩田健太郎神戸大学教授が、
朝日新聞DIGITALで語っている。

昨年2月、
「ダイヤモンド・プリンセス」号に、
自ら乗り込んで活躍した感染症内科医。

「菅首相は、
自分に都合の良いことを言う人は
味方につけ、
厳しいことを言う人は追い出す」

「人事で人を掌握する、
古いタイプの政治家だと思う」

人事で人を掌握するタイプの、
古い古い経営者と同じだ。

その結果として、
「楽観的な見方やデータだけを
採用するようになった」

そのうえ、菅首相のコロナ対応。
「最大の問題は
ビジョンがないこと」

「あるのは、
すでに起きてしまった事態への
対応だけだった」

「感染者や自宅療養者が
実際に増えてから対応するため、
後手後手になっている」

これも経営に通じる。
ビジョンのない経営。

感染症医がなぜ、
こんな発想をもてるのか。
それはわからないが、
説得力がある。

「現実から目をそらさないこと」
「楽観的なシナリオだけを追わない」
「悲観的な見解やデータもまっすぐに見る」
「現実がどちらに転んでも良いようにしておく」

最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

「現実から目をそらしたら、
それはもはや政治家とは呼べない」

現実から目をそらしたら、
それはもはや経営者とは呼べない。

現実から目をそらしたら、
知識商人ではない。

だから現実をモニタリングせよ。
自分の目で見、自分の耳で聴け。

ドラッカーの教えだ。
Drucker57899999

そしてトレードオンをやり遂げる。

次の総理総裁に期待しよう。
選択肢はそれしかない。

今日のブログは、
政治の話ではない。

経営の話であり、
商売の話である。

〈結城義晴〉

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