結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2026年05月03日(日曜日)

憲法記念日の「基本的人権」と「個人の尊重」と「戦争の放棄」

憲法記念日。

ゴールデンウィークに入ったのに、
体調を崩して頭痛がする。

昨年の今日は商人舎オフィスに出て、
単行本の仕事をした。

そして白井明大さんの詩をブログにした。
『日本の憲法 最初の話』
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白井さんは憲法を詩に訳している。
何度読んでも、とてもいい。

第十一条。
基本的人権

私が私であるために
生まれつき全部持っている人権

私が、
あなたが、
いきていくために
絶対に欠かせない
基本的人権というものがある。
それは
私が私であることを
まるごと包み込む海のような、
あなたがあなたとして生きることを
ずっと支えつづける陸地のような、
かけがえのない自由と権利、

私も、
あなたも、
この国の誰もが、
生きるためにひとつも欠かせない
基本的人権を全部
生まれつき持っている。
誰にもじゃまできない。

この憲法の役割は、
基本的人権の見張り番、
総理大臣だろうと、国会議員だろうと、
憲法改正案だろうと、
どんな公権力にも
基本的人権は手出しをさせない。

この自由と権利を与えるのは、
憲法でも、ましてや国でも国会でも政府でもない。

それは
犯すことのできない永久の権利として
私が、
あなたが、
いま、そして将来の
この国の一人一人の人間が
命を授かったとき、
一緒に授かるものなんだ。
202511_hyoushi (1)

第十三条。

幸せになるために
こじんとして尊重される

私は、
個人として尊重される。
あなたは、
個人として尊重される。
この国の誰もが一人ひとり、
個人として尊重される。

政府の言うことには黙って従えとか、
お国のために、自由も、財産も、
命すら投げ出せとか、
個々の人間を踏みにじってきた過去の
過ちを繰り返さないために。

生命に対する私の権利と、あなたの権利と、
一人ひとりの権利と、
自由に対する私の権利と、あなたの権利と、
一人ひとりの権利と、
幸せに対する私の権利と、あなたの権利と、
一人ひとりの権利は、
法律を作るときも、
それ以外の国の取り決めでも、
最大限に尊重することが必要だよ。
但し、「公共の福祉」に反しないかぎり……。
202601_hyoushi

日本国憲法は「個人」を極めて大切にする。
一方、自由民主党の改正草案では、
なぜか「個人」を「人」に置き換えている。

そして今年も、
日本国憲法第九条。

戦争はしないよ


戦争はしないよ。
永久にしないよ。

だって私は
正義と秩序の土台の上にある
世界の平和を
ちゃんと
心から希(ねが)っているから。

たとえ
国と国との間のもめごとでも
戦争だとか
武力による威嚇だとか
武力の行使だとか
そんな解決法なんて
永久にごめんだな。
そんなのポイッと放棄するよ。

1の誓いを守るために
陸軍も海軍も空軍もその他の戦力も
なんにももたないことに決めた。

生活、大事。家族、大事。
財産、大事。将来、大事。
人間の命が、何より大事。
でも戦争なんかじゃ、守れないから。
平和を守るのは、平和なの。

攻められたらどうする、なんて立場を煽らないで。
「せーの」でミサイル撃ち合えば
どっちの国も、ただじゃ済まないだけ。
平和を守るのは、対話なの。

私の国に、他の国と交戦する権利があるだなんて、
とんでもないこと、もうまっぴら。
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自民党草案にはこう書かれている。
「内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する」

この案には賛同できない。

ずっと書いているが、
篠田英朗著『はじめての憲法』B081V56QT3.01._SCLZZZZZZZ_SX500_

篠田英朗さんは国際政治学者、平和学者。
東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。

その「第九条」。

一項。
「日本国民は、
正義と秩序を基調とする
国際平和を誠実に希求し、
国権の発動たる戦争と、
武力による威嚇又は武力の行使は、
国際紛争を解決する手段としては、
永久にこれを放棄する」 

二項。

「前項の目的を達成するため、
陸海空軍その他の戦力
これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない」

篠田さんは
第九条に以下の文面を加えて、
その部分の改憲をすればいい、
と主張する。

三項。

「前二項の規定は、
本条の目的にそった
軍隊を含む組織の活動を
禁止しない」

憲法九条の本当の意味は、
「国際法遵守」である。
九条はそれを宣言している。

二項の「戦力」は英語では「war potential」となる。
一項の「戦争(war)」と「放棄」のために、
戦力を保持しないと謳われている。

「戦争のための戦力」の放棄である。

日本の「自衛隊」はその名の通り、
自衛する組織である。
だからwar potentialではない。

ここで「戦争の放棄」は「目的」である。

だから三項を加える。
「軍隊を含む組織の活動を
禁止しない」

これで「戦争の戦力」ではない「自衛隊」という組織が、
きちんと位置づけられる。
「国防軍」という言葉を使う必要はないし、
「自衛隊」という言葉も使わない。

考えていると、
また頭が痛くなってきた。

おやすみなさい。

〈結城義晴〉

2026年05月02日(土曜日)

日経新聞「大機小機」と商売の「客数」の「匿名性」と「忖度」

日経新聞の投資欄のコラム、
「大機小機」

いわゆる知識人が匿名でズバズバと書く。
「匿名性」にはいいところが多い。

とくに最近のマスメディアは、
説明しようのない首相の人気に対して、
「忖度」の気配を見せているから、
大機小機の匿名性は光を放つ。

その「大機小機」を1カ月くらい遡って、
チェックした。

4月15日の「正面から議論を」
コラムニストは与次郎さん。
大機小機2

「高い支持率を維持する高市早苗内閣は
一体何を目指しているのか。
見えてこない」

内閣の看板「責任ある積極財政」、
そして26年度予算。

「年度内成立が、
単なる力の誇示であったとしたら
危険な兆候である」

ホルムズ海峡封鎖による石油危機。
政府の基本方針は「補助金」。

3月19日、ホワイトハウスでの発言。
「世界に平和と繁栄をもたらせるのは、
ドナルドだけ」

世界の国々の首脳でただ一人、忖度首相。

「内政も同じだ」

2月26日に開かれた社会保障国民会議。
初会合はわずか15分。
「高市首相の社会保障への問題意識を、
疑わせる内容だった」

「食料品の消費税率2年間ゼロ」の公約。
年間5兆円の消費税減税は、
社会保障制度の将来を危うくする。

高市首相が尊敬する安倍晋三元首相は
消費税率を5%から10%に上げた。
それは社会保障財政の安定のためだった。

4月17日のコラム。
「高市政権は規制緩和を進めよ」

英国のエコノミスト誌の指摘。
「日本の課題は気が遠くなるほど山積している」

「外交戦略と並んで、
喫緊の課題は成長戦略である」

同感だ。

そのなかで「規制緩和による構造改革」。

「財政支出を伴わずに、
民間や海外からの投資を呼び込み、
経済成長を促すことができる」

「高市首相が手本とするアベノミクスも
一定の成果は上げたが、
構造改革は踏み込み不足といわれている」

前にもこのブログで書いた。
「アベノミクスの師と呼ばれた浜田宏一氏が
高市早苗首相の経済政策を批判して、
日銀に利上げを求めた」

浜田宏一氏は東京大学名誉教授、
エール大学名誉教授。
第2次安倍晋三内閣官房参与。
90歳。
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浜田教授は2013年の講演で語った。
第二次安倍内閣の最中のことだ。

「アベノミクスの三本の矢を、
大学の通知表にならって採点すると、
金融緩和はAプラス、財政政策はB、
成長戦略の第三の矢はEだ」

あわせると「ABE」となる。

座布団三枚!

その第三の矢に関して、
高市内閣も成績は「E」だ。

規制緩和に関してコラムニストは例を挙げる。

⑴「外で普及しているライドシェア。
「日本では規制緩和が進まず、普及しない」

⑵解雇規制など労働法の規制緩和。

⑶医療分野。
オンライン診療のさらなる推進、
医療データの連携・活用など、
規制緩和による患者体験の向上、
市場拡大が期待される。

⑷農業の岩盤規制。
日本の農業は米国に比べて労働生産性が低い。
土地生産性(面積当たりの収穫量)も2割以上低い。

⑸投資に関する規制緩和。
政府による戦略投資は目利きが難しく、
失敗も多い。
「115兆円といわれる日本企業保有の現預金も、
投資機会を必要としている」

「世襲議員でなく、
しがらみの少ない首相だからこそ、
大胆な規制緩和を期待したい」

ここはコラムニストの忖度だ。

最後に4月28日。
「2つの戦争を核廃絶の契機とせよ」
コラムニストは無垢さん。
正論を吐く。
大機小機

「ウクライナ戦争と中東危機という『2つの戦争』は
世界に核の危機をもたらした」

「人類が突きつけられた最大の危機である」

2つの戦争の教訓を踏まえて、
どう核廃絶に取り組むべきか。

⑴米ロ中という核大国が率先して
核軍縮を起動させること。

今、これは無理かも。

⑵中東を非核地帯にすること。
イランの核開発を食い止めるだけではすまない。
「イランの核開発を防止するなら、
イスラエルも核放棄するのが筋だ」

これも正論だが、難しい。

⑶朝鮮半島の非核地帯化。
「北朝鮮の核保有を認めないだけでなく、
韓国の核の誘惑も断ち切ることだ」

⑷NPT(核拡散防止条約)の枠外にある、
インドとパキスタン、
北大西洋条約機構(NATO)の英仏にも、
核軍縮を求める。
「国連安全保障理事会の改革は、
常任理事国の核軍縮を基本にするべきだ」

そして唯一の戦争被爆国である日本の役割。
これが「決定的に重要だ」とコラムニスト。

「核兵器禁止条約に進んで参加し、
『核兵器なき世界』を先導する責任がある」

核の危機はいまさらに深刻化している。
AIの軍事利用と核が結合する危険である。

第34代米国大統領のドワイト・アイゼンハワー。
軍人出身であったにもかかわらず、
退任にあたって「軍産複合体」を警告した。

「いま軍産AI複合体の危険に直面している」
これこそ最大の人類の危機だ。

残念ながら現在の日本の政府は、
最大の危機にもまったく向き合っていない。

一番怖いのは「人気」自体への忖度だ。

商売において、
顧客からの「人気」は必須だ。
その「人気」は直接の「顧客の声」よりも、
「客数」という顧客の意志が表れた指標が重要だ。

顧客の声には忖度が含まれる。
「客数」の匿名性には忖度がない。

〈結城義晴〉

2026年05月01日(金曜日)

May Dayの商人舎5月号「責了」とOlympicグループ最後の決算

5月に入った。

1日はMay Day。
5月1日に世界各地で、
労働者の祭典が開催される。

日本最大にして世界最大の労働組合は、
日本労働組合総連合会、通称「連合」。
組合員数678万人。

すでに4月29日に、
メイデーを終わらせている。

個人的に言えば私は、
メイデーは5月1日にやってもらいたい。

商人舎を発足させるときに、
当時の連合会長の高木剛さんに、
発起人になっていただいた。

それもあって、
現在の連合傘下のUAゼンセンの、
とくに流通部門の皆さんと親交がある。

私は㈱商業界の社員のころ、
労働運動の経験がある。

イデオロギーは別にして、
「職場づくり」をテーマに掲げて、
活動した。

そのころ労働運動を勉強した。
とても良かったと思っている。

組合員の間は毎年必ず、
メイデーに参加した。
管理職になって組合員でなくなってから、
参加しなくなった。

当時は総評と同盟がナショナルセンターで、
合同ではなかったがどちらも、
5月1日にメイデーのイベントをやって、
穏やかなデモ行進をした。

労働祭五十路の歌は口あけず
〈米沢吾亦紅(われもこう)〉

吾亦紅は長崎生まれの昭和の俳人。

50歳を超えた労働組合員は、
口を大きく開けずに労働歌を歌う。

いい句だ。

さて5月のスケジュール。
ゴールデンウィークが終わると、
5月10日の日曜日からアメリカ。

ラスベガスの商人舎US研修Basicコース。
満員御礼。

一緒に最高の勉強をしましょう。
体調を整えて臨みます。
参加者の皆さん、よろしく。

16日の土曜日に帰国したら、
20日の水曜日に大阪で、
万代知識商人大学第11期の講義。
テーマはフィナンシャルマネジメント。

㈱True Dataの取締役会、
立心会のゴルフ、
OICグループのNY研修報告会など、
イベントが続いて、
もう月刊商人舎6月号の入稿時期に入る。

頑張ります。

あっという間に5月が終わって6月に入ると、
商人舎主催の2つのセミナーが開催される。

6月第2週の9日(火)・10日(水)・11日(木)。
商人舎ミドルマネジメント研修会。
「人をつくり、人を残す」
mms2026-flyer_1

選り抜きの講師陣。
ミドルマネジメント研修会講師
会場は静岡県熱海市のニューウェルシティ湯河原。

6月第3週の17日(水)18日(木)は、
商人舎バイヤー研修会。
バイイングとマーチャンダイジング実務の
「技術と精神」を学び尽くす!
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こちらの会場は東京都中央区の、
L stay&grow晴海。

ご参加をご検討ください。

さて5月最後の日は、
月刊商人舎5月号の責了の日。

最後の原稿を書き上げて、
[Message of May]も捻り出した。

ケーススタディ満載の特集と特別企画。
ご期待ください。

夜中まで責了の作業に勤しんだ。

最後に商人舎流通SuperNews。

上段の[決算]のボタンを押すと、
ずらりと並ぶ。

その5月1日版。

Olympic news|
’25年年商982億円0.5%減・純損失38億円/7月にPPIH傘下

アルビスnews|
年商1009億円2.8%増・経常利益7.2%減/人と店へ投資

最初の決算ニュースの㈱Olympicグループは、
おそらく最後の決算発表となるだろう。

7月1日付けで㈱PPIHの参加となって、
6月29日には上場廃止となるからだ。

PPIHはドン・キホーテの親会社。
パンパシフィック・インターナショナル・ホールディングス。
長い名前、もうPPIHでいいだろう。

Olympicグループの連結営業収益は、
982億円、前期比0.5%減。
営業損失23億7200万円、
経常損失26億2100万円、
当期純損失37億9800万円。

前期と比べても赤字幅が拡大した。
買収は仕方のないことだ。

部門別に見ると食品は622億円で、
構成比68.5%、前年同期比3.3%増。
非食品が286億円で、
構成比31.5%、前年比8.7%減。

食品は堅調、非食品は低調。

この食品の強みをPPIHは活用して、
「ロビン・フッド」や「MEGAドンキ」に変える。

そのあたりは月刊商人舎5月号で、
詳細に解説する。

では皆さん、充実した黄金週間のために、
チャールズ・ディケンズの言葉。

「自分がしてほしいと思うことを
人に施す努力をせよ。
もし相手がそうしてくれなくても、
がっかりする必要はない。
あなたが相手をがっかりさせるよりは
ずっといい」
Charles-Dickens
「他人の苦しみを軽くしてやる時、
人は自分が無能だとは思わない」

〈結城義晴〉

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結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

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