結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2013年05月02日(木曜日)

イオン原田昭彦さん、退任のご挨拶に商人舎オフィスご来訪

ゴールデンウィークの合間。
3日間の平日。

今日は超多忙な一日。

なぜなら、今日は
『月刊商人舎』5月号の最終校了日。

自分の原稿を執筆し、
すべての記事に目を通し
場合によっては書き直し、
責任を持って校了とする。
編集責任の役目。

デザイナーの七海真理さんにも、
印刷所の鈴木堅さんにも、
ギリギリまで力を尽くしてもらった。

ありがたい。

その合間に来客あり。

何より嬉しかったのは、
原田昭彦さんがわざわざ、
商人舎オフィスをお尋ねくださったこと。
現在はイオン相談役。
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シロからジャスコ、
そしてイオンまでの46年間の現役生活を、
この5月末に、終えられる。
そのご挨拶に来てくださった。

原田さんは1967年(昭和42年)に、
㈱シロに入社。
その2年後の1969年、
㈱岡田屋、フタギ㈱との三社合併が持ち上がり、
その準備会にかかわった。

1970年、正式にジャスコ㈱が発足。

その後、つるまい社長、
ジャスコ秘書室長などを経て、
98年から東北ウエルマート(現マックスバリュ東北)社長、
マックスバリュ西日本社長を歴任。
最後はイオン取締役会議長を務められた。

イオンの「合体合体の歴史」を、
ずっと実体験してこられた。

シロへの入社2年目には、
商業界箱根ゼミナールに参加し、
畳敷きの大広間「寿の間」で、
川崎進一先生や藪下雅治先生に計数を学んだ。

そして三社合併の時には、
若くしてコントローラーとして、力を発揮した。

岡田卓也名誉会長の姉上で、
イオンの人事教育の礎を築いた小島千鶴子さん(現在96歳)に、
つい先日、69歳の原田さんがお会いした。

「大きくなったなぁ」と言われた(爆笑)。

さらに私が独立して初めてのアメリカ視察ツアーに、
団長として参加していただいたときのことなど、
楽しい話題ばかりだった。

46年間、ほんとうにご苦労様でした。

お土産にいただいた「七曲り峠」。
秋田の八年秘蔵酒。
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原田さんがこれまでの一生で、
一番美味いと思った酒を、
わざわざ取り寄せて持ってきてくださった。

心から、感謝しつつ、
味わわせていただく。

ありがとうございました。
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お疲れ様でした。

そして、朝一番には、
ゴードン・ブラザーズ・ジャパンの皆さん。
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代表取締役社長・CEOの増田春彦さん(右)と、
マネージングディレクターの藤川快彦さん。
そして総務人事グループマネージャーの石井麗さん。

昨日もブログで紹介しているが
「リテールセミナー2013」の打合せ。
5月31日(金)開催、
通称「ハーバード・リテール教室」。

トップ経営者向けの無料招待セミナー。
私は日米の最新情報とポジショニング戦略を語ります。

帝国ホテルの会場はまだ席が空いているそう。
すでに招待案内状をもっている方は、すぐにお申込みを。
商人舎スタッフからもお誘いの連絡をします。

是非のご参加を。

増田社長と成功を期して固い握手。
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さて昨日の「富士山、世界遺産登録」のニュース。
各紙が巻頭コラムで取り上げた。

朝日新聞『天声人語』。
「それぞれの思いを背負って、
年に約30万という人が登る山でもある。
さすがの霊峰も重いことだろう。
いたわり、守る決意を新たにしたいものだ」

ん~、普通。

毎日新聞『余禄』。
「精神の象徴が目先の皮算用とゴミまみれでは、
心ある人々の失笑を買おう。
世界遺産登録により日本人に求められるのは
『聖なる山』の再生である」

ん~、説教くさっ。

日経新聞『春秋』。
「富士山が世界遺産になるのは喜ばしいけれど、
日本一の山という言葉の裏にひそむ歴史の影にも
目を向けていきたい」

あまりパッとした切り口はなかった。
ん~、残念!

その日経新聞最終面『私の履歴書』は、
昨日からプロゴルファーの岡本綾子さん。
第1回のタイトルが「土に戻る」。

いい。

「私の人生は土に戻るんだ。
近ごろ、そう思う」

広島県安芸津町(現・東広島市)の生まれ。

「実家の南向きの段々畑からは、
瀬戸内の海が顔をのぞかせている。
あの海の先には何があるのか」

「縁あって、終の棲家(すみか)を見つけ、
再び故郷に移り住んでいる。
クラブだけでなく、くわやすきも握り
『半農半ゴルフ』の日々だ」

岡本綾子さんは、
私より一つ上。

「80歳まではコースに出たいと思っている私だが、
さて今は人生の何番ホールあたりにいるのだろうか」

商人舎最高顧問の杉山昭次郎先生は、
84歳までラウンドして、今年86歳。
私も杉山先生に負けないつもり。

杉山先生はこのたび、単行本を上梓される。
タイトルは『マス・カスタマイゼ―ション』(商人舎刊)。

先生の人生はいま、
完全に19番ホールあたりだろうが、
原田昭彦さんも岡本綾子さんも、
まだまだ12番ホールくらいではないかと、
私は思った。

私はもちろん、
アウトの9番ホールが、
終ったばかり。

これからインをスタートする。

『商人舎magazine』よろしく。
Weekly商人舎に、今日掲載しました。
「HEBのアップグレード型セントラルマーケット最新店研究」
写真65枚の大作。

Daily商人舎は、
「トレーダージョー、消費者満足調査でトップ」。

ご愛読ください。

最後に日経新聞コラム『大機小機』から、
「よみがえる行政指導」。

「各省庁は所管する業界の企業行動に口をはさみ、
日本銀行は銀行の融資をコントロールしようとし、
旧大蔵省は金融機関の経営を一律に守ろうとした」

これを「窓口指導」や「護送船団行政」と呼んだ。
「行政指導は政治家の利益誘導を生み、
天下りの温床となった」

そしてそれが、
「既得権益擁護型・現状追認型の政策スタンス」の
弊害を生んだ。

小泉内閣、民主党政権で、
この体制にメスが入ったかに見えたが、
「行政指導的な政策運営がよみがえりつつある」。

コラムニスト隅田川氏は、三つあげる。
第1は中小企業金融円滑化法の取り扱い。
「円滑化法は3月末で期限が切れたが、
実態は不変である」。

第2は企業への賃上げ要請。
コラムニストの表現では「逆所得政策」。

第3は民間金融機関への貸し出し増加要請。

これも「逆窓口指導」。

ついでに私たちに身近なところで挙げれば、
「消費税還元セールの禁止」もそれ。

隅田川氏の決めの言葉。
「目的が正しければ
手段が正当化されるというわけではない」

これは、ほんとうに大事なことだ。

実務の世界でも、
目的が正しければ、
手段は正当化されがちだ。
しかしこの世界では、
成果が数値で表される。

ローマ時代のユリウス・カエサルが言っている。
「どんなに悪い事例とされていることでも、
それがはじめられたそもそもの動機は、
善意によるものであった」

原田さんの46年間は、
このこととの闘いだったに違いない。

何度も言いますが、
本当にご苦労様でした。
ありがとうございました。

〈結城義晴〉


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