結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年04月25日(土曜日)

朝日新聞「カリスマのDNA」と中内功の「悲惨と偉大」

「カリスマのDNA」
朝日新聞が今週4回にわたって連載。
水曜日から今日の土曜まで。
DSCN2403-5

カリスマとは故中内功さん。
もちろんダイエーの創業者。

1977年入社組の約100人。
「就職氷河期」に採用され、
ダイエーの栄光と挫折の歴史とともに歩んだ。
彼らが語り部。

第1回目は瀬戸山隆三さん。
元ダイエーホークス球団代表で、
現在、オリックス・バッファローズ球団本部長。

第2回目は恩地祥光さん。
ダイエーでは合併などを手がけ、
今、M&Aの助言会社レコフ社長。

第3回目は小林俊雄さん、
現アスカティースリー社長。
タッチパネルシステムの会社。

そして第4回の今日は、
小濵裕正さん。
ご存知、カスミ会長で、
ユナイテッド・スーパーマーケットHD会長。
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小濵さんは77年組の一回り上の世代だが、
最終回に登場。

小濵さんは述懐する。
「中内さんは本当は、
食品スーパーをやりたかったんだと思う」

この言葉を小濵さんは、
2005年11月20日(日曜)の、
「中内功氏を偲ぶ会」でも、
壇上スピーチで語った。

私はこの時、総合司会を務めた。
㈱商業界社長だった。

小濵さんがカスミ副社長に就任したとき、
同社は「ミニダイエー」といえた。

社長に昇格して、
小濵さんは不採算事業を一つ一つ、
丁寧に始末して、
食品スーパーマーケット企業に回帰させる。

それが現在のユナイテッドに繋がる。
日本最大のスーパーマーケット企業。

記事はここに、
「カリスマのDNA」を認める。

小濵さんは語る。
中内さんには、
「消費者のためにダイエーがある、
という志があった」

連載最後の言葉。
「中内の『志』は、
今も息づいている」

朝日新聞らしい切り口だったが、
もう少し長く続けて欲しいところだ。

ところで結城義晴は、
1977年4月、
㈱商業界新卒入社。

この物語の主人公は中内功だが、
語り部たちは、77年入社組。
現在も活躍しつつ、
志を継ぐ者たち。

私は彼らと同期生。

感慨は深い。

そしてダイエー入社ではなかったけれど、
その「志」は同じくしているつもりだ。

フランスの哲学者・数学者、
ブレーズ・パスカル。
その著書『パンセ』。
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先週から土曜日には、
『パンセ』から言葉を拾っている。

「進歩によって完成したものは、
すべて、進歩によって滅びるのだ。
弱かったものが絶対的に強くなる
などということは断じてありえない。
《彼は成長した。彼は変わったのだ》
と言うが、それは嘘だ。
彼は昔の彼なのである」
〈断章八八〉

これは手厳しい。

強いものは、はじめから強い。
弱いものは、はじめから弱い。
彼は昔の彼である。

もちろんそれぞれに進歩はある。
しかしその進歩が滅亡の原因ともなる。

「わたしたちがどんな状態にいても、
自然はわたしたちを不幸にするものである。
わたしたちの願望が、
もっと幸福な状態というものを
わたしたちの心に描きだしてみせるからだ」
〈断章一○九〉

「For the Customer」を標榜し続けたダイエー。
しかし顧客たちは、どんなときにも、
不幸を感じていたように思う。

それでもダイエーは、
「流通革命」の申し子のように、
流行をつくりだした。

「流行は、
楽しみをつくるのと同様に、
正義もつくる」
〈断章三〇九〉

「ネアカ のびのび へこたれず」
晩年、中内さんが好んだ言葉。

しかしこの考えは、
戦争中の悲惨な従軍の経験の、
裏返しの思いだと思う。

「惨めさは偉大さから結論され、
偉大さは惨めさから結論される」

「ひとことで言えば人間は、
悲惨であることを知っている。
よって、人間は悲惨である。
なんとなれば、悲惨だから。
だが、人間はじつに偉大である。
なぜなら、悲惨であることを知っているから」
〈断章四一六〉

中内功ほど、
偉大な商人はいなかった。

その志を継ぎたい。

〈結城義晴〉


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