結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年07月07日(火曜日)

温暖化で水蒸気の量が増えるから大雨が降る!!

今日は七夕。

ラッキーセブンというが、
その「7」のぞろ目の日。

五節句の一つ。
1月7日の人日(じんじつ)の節句、
3月3日の上巳(じょうし)の桃の節句、
5月5日の端午(たんご)の菖蒲の節句、
9月9日の重陽(ちょうよう)の菊の節句。
そして7月7日の七夕(しちせき)の節句。

織姫と彦星の恋物語もあって、
ロマンティックな節句だが、
あいにく全国的に雨。

それどころか、
連日の豪雨。

熊本、鹿児島から始まったこの豪雨は、
長崎、佐賀、福岡へ、
そして宮崎から大分へ。

私の故郷も含まれている。
だからというわけではないが、
心からお見舞い申し上げる。

イオンもセブン‐イレブンも、
ローカルスーパーマーケットも、
営業休止した。

それでも地域のライフラインとして、
奮闘してほしい。

さらに四国や中国地方を北上して、
近畿、東海・北陸、関東甲信へとやって来る。
7・7天気

このところ毎日書いているが、
気象の最高権威が、
東京大学大気海洋研究所。
DSCN975500

木本昌秀教授の警告。DSCN967800

[極端気象]
202001_cover
木本教授は強調する。
「気象庁が観測を始めたのは、
1951年(昭和26年)ですから、
たかだか70年前のことです。
30年に1回の頻度で起こるのが
異常気象だとすれば、
70年間でせいぜい
1、2回観測される程度です」

「北海道に台風はやってこないと
教科書に書かれてありましたが、
2016年には台風10号も含めて
3つの台風がやってきた。
河川が氾濫して、
大変な被害が出ました」

「直近の気象観測や短い経験に
頼っていてはだめなのです」

「6000年分のデータを入れ込んで見ると、
東北地方に上陸した台風の数は
たくさんありました」
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「したがって気象庁が、
“○○記録””観測史上初めて”と言っても
驚くことはありません。
これからそうした事象は
どんどん出てきます。
ですが、それが異常かと言えば、
決して異常ではないのです」

「異常気象」が毎年のように続く。
これが[極端気象]だ。

「ほとんどすべてのシミュレーションは、
温暖化すれば水蒸気の量が増える、と、
結論づけています。
これは間違いのないことです」

「台風は水蒸気が凝結して、
その時の熱がエンジンになって、
回っています。
したがって水蒸気の量が増えれば
エンジンの強さは増しますから、
強い台風になる」

温暖化して、
水蒸気の量が増えるから
大雨が降る。
DSCN973800

そしてこれも毎日書いているけれど、
必要なことは2つ。

リスクマネジメントと、
ゼロエミッション。

前者は「適応策」、
後者は「緩和策」。

会社全体、業界全体、
行政や国全体で取り組まねば、
ゼロエミッションは絵に描いた餅だ。

それ以上に危険区域では、
緊急避難をしなければならない。

[商人舎流通SuperNews]

セブンーイレブンnews|
新宿市谷台町店の従業員が新型コロナに感染

トライアルnews|
スーパーセンター東開店(鹿児島市)従業員感染

新型コロナウイルスも、
まだまだ感染が拡大している。

豪雨による河川の氾濫や土砂崩れで、
多くの人が被災し、亡くなった。

コロナよりも優先されねばならない。
だからコロナは二の次にして、
避難を優先する。

このことは徹底しておきたい。

故堺屋太一さん。
非常時対策を5段階で整理している。
①救助
②救済
③復旧
④復興
⑤振興

河川の氾濫やがけ崩れは、
救助最優先。

この非常時の5段階の原則がある。
それは、
「軽いものから先に」

第1に、最も急ぐ軽いものは「情報」。
第2は、「生活物資」。
まず飲料と医薬品の配布。
その次が緊急の食料。
そしてその次が燃料と衣料。

小売業が貢献できる生活物資である。

第3は「安全な生活空間の準備」と、
そこへの「搬送」、「仮設住宅の提供」

この第3段階までが、
①の救助である。

そのあと救済、復旧が待っている。
そして復興、振興。
東日本大震災も、
まだまだ第4段階、第5段階である。

今回の豪雨は、
極端気象によって、
毎年のようにやって来る。

そのことへの覚悟と準備が、
国家レベル、行政レベルで求められる。
もちろん小売流通業も、
最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

最後に三句。

七夕の雨よりつづきけふも降る
〈山口青邨(やまぐち せいそん)〉

七夕なのに今日も雨が降り続く。
山口は、工学博士の鉱山学者で東京大学名誉教授。
1892年~1988年。

松尾芭蕉の若いころの七夕の句。
七夕の逢はぬ心や雨中天

織姫と彦星の逢瀬。
逢えれば「有頂天」になれるが、
雨で逢えねば「雨中天」。
「雨中天」は芭蕉の造語。

けふの雨願ひの絲のきれやせん
〈正岡子規〉

そうはいっても、
願いの糸が切れませんように。

〈結城義晴〉


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