結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年09月30日(水曜日)

米国大統領候補対論の「国民の敗北」と寝屋川競争の「顧客の勝利」

昨日の余韻がまだ残っている。
大阪・寝屋川市香里園の競争。

平和堂とロピア、
それにライフと万代。

正々堂々の競争は、
商人を磨く。
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「関西のスーパーマーケット、取引先では、
ロピアさんの話題で持ち切りです」

私のところには、
こういった報告が寄せられる。

小売業だけでなく、
卸売業・製造業にも、
寝屋川の闘いは衝撃を与えた。

帰って来ると、疲労困憊。
しかしゆっくりと寝て、
頭と体を休めてから、
「寝屋川の闘い」を整理し始めた。

来週月曜日が月刊商人舎の最終締め切り。
それまで仕掛かりの原稿書きと、
特集の編集や執筆。

休みはない。

今月号は例月にも増して、
ご期待いただきたい。

さてCOVID-19の年度が、
9月最後の日になってしまった。
1年の4分の3が終わる。

日本は明日から10月。

一方、
アメリカ合衆国は9月29日(火曜日)に、
第1回大統領候補討論会。
「Presidential Debate」。

ディベートは日本語にすると「対論」。
双方が相対して議論すること。

ディスカッションは「討論」。
参加者たちが自由に意見を出し合うこと。

だから本来は、
「大統領候補対論」

オハイオ州クリーブランドで行われた。
司会は素晴らしかった。
FOX ニュースのクリス・ウォレスさん。

4年に1回行われる大統領選挙は、
もう2月から始まっている。

2月3日にアイオワ州で、
皮切りの予備選挙・党員集会開催。

米国は民主党と共和党の二大政党制だから、
両党から新しい大統領候補が出る場合は、
両党の予備選挙・党員集会が行われる。

しかし今回は共和党が、
ドナルド・トランプ大統領の続投だから、
予備選は民主党が開催。

そして各州の予備選が集中するのが、
「スーパーチューズデー」。
スーパーな火曜日。

今年は3月3日。
2016年は3月1日だった。

予備選は6月6日まで行われて、
8月17日〜20日に民主党全国大会。
ここで党の候補が、
ジョー・バイデン氏に決まった。

共和党は、
8月24日〜27日に全国大会を開いた。

そして9月29日の対論に進んだ。

この後、10月7日に、
ユタ州ソルトレイクシティのユタ大学で
副大統領候補対論会。

10月15日にフロリダ州マイアミで、
第2回大統領候補対論会。

10月22日にテネシー州ナッシュビル で、
第3回対論会。

そして11月3日が投票日の「Election Day」。
11月最初の火曜日と決められている。
一般有権者による投票および開票で、
選挙人を選ぶ。

一般投票は18歳以上のアメリカ国民は、
誰でも有権者登録ができる。
日本もこれに倣って18歳となった。

2016年には約2億3200万人が、
有権者登録していたが、
実際の投票率は61.4%だった。

一般投票で選ばれる大統領選挙人は、
「elector」と呼ばれて、全米に総数538人。

各州の人口に基づいて、
州ごとの割り当て人数が決まる。

これは下院議員の人数に、
各州2人の上院議員数を加えた数と同数。

日本のような1票の格差問題は起こらない。

最後に12月14日に、
選挙人による投票が行われて、
大統領が決定する。

アメリカは結局、
国民の直接選挙で大統領を選ぶ。

しかしときに、
選挙人投票による結果が、
一般投票による結果と一致しない場合が、
これまで2回しかなかったが、
あるには、ある。

2000年のジョージ・W・ブッシュの時と、
トランプ当選の2016年。

今日はその、
第1回大統領候補対論会。
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まったくもって、
ガッカリした。

アメリカでは高校の授業に、
ディベートがある。
私は実際に経験したわけではないが、
賛成派・反対派に分かれて、
それぞれが根拠を述べ合い、
さらに対論をして、
説得力を競い合う。

ドナルド・トランプ、74歳。
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ジョー・バイデン、77歳。
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しかも国のリーダーとなる人間を、
国民注視のもとで選ぶための対論。

90分。

とくにトランプがひどかった。

いつもの誹謗中傷、
根拠のない発言、
フェイクと嘘八百。

しかもバイデン候補が、
質問に答えているところに、
割り込んだり、ヤジを飛ばしたり。

冷静に対応していたバイデン候補も、
ちょっと煽られてきて、
「史上最悪の大統領」
「この道化師の前では、
何も言うことができない」

ヒラリー・クリントン候補との、
4年前のディベートは、
これほどひどくはなかった。

トランプが大統領に就任して4年。
このひどい口調が当たり前となって、
アメリカ社会を毒している。
絶対にアメリカ人にうつる。
子どもたちにも影響を与える。

アメリカ人は恥ずかしくはないのか。
こういった発言や姿勢を、
公然と繰り返す男の口を、
封じようとはしないのか。

COVID-19、人種差別。
アメリカは病んでいる。

私はそう思った。

高校生のディベートのほうが、
まだまだ上級だろう。

CNNテレビキャスターのジェイク・タッパー。
「もはや討論会ではない。
恥をさらしただけで、
今晩は米国民の敗北だ」
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商人の競争は、
このトランプではいけない。
バイデンでも足りない。

小売業が対峙する競争は、
「顧客の敗北」となっては、
絶対にいけない。

大阪・寝屋川の闘いに、
顧客たちは沸き立った。

これは顧客の勝利だった。

〈結城義晴〉


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