結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年07月13日(木曜日)

2023年度の食品値上げとニチリウバイヤーセミナーの「決断」

帝国データバンクは毎月、
値上げの調査をして発表している。

その7月度の主要食品メーカー195社の調査。

2023年に値上げする品目数は、
3万品目を超えた。

22年は年間トータルで2万5768品目だった。

それが7月段階で前年の総数を上回った。

原材料価格の高騰による影響は、
一部で落ち着きつつある。

しかしその半面、
電気代や人件費、物流費の負担は増している。

したがって残念ながら値上げペースは、
「引き続き高水準で推移」している。

物価上昇に伴って、
家計の食費支出は「勢い」を欠いている。
値上げ後に店頭での売れ行きが、
伸び悩む商品も出ている。
当然のことだ。

ここでそれぞれのアイテム、それぞれのメーカーの、
真価が問われる。

変な表現だが、
「値上げに対する消費者マインドは
寛容さを失いつつある」

消費者の「値上げ疲れ」と「生活防衛」志向である。

そこでメーカー側は、
コストアップ分の価格転嫁を、
躊躇するケースが出ている。

価格据え置きや値下げも、
累計1000品目に迫っている。

値上げの様相は昨年と異なっている。

帝国データバンクの予想。
2023年の食品値上げは、
22年に比べて高水準を保ちながらも、
10月をピークに一旦は沈静化する見通し。

年間累計は3万5000品目前後。

こんな時こそ、
1品1品に対するバイヤーの判断が、
重要になる。

このときこそ、
何らかの施策を講じなければならない。

昨日から大阪。

ニチリウグループバイヤーセミナー。
日本流通産業㈱主催。
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大阪クライトンホテルで、
1泊2日の缶詰型研修会。
全国の加盟企業から43名が参加。

今日2日目は鈴木哲男講師の講義。
㈱REA会長。
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講義テーマは、
「52週MD実務のセオリーと商品部の機能」IMG_6175

バイヤーのために、
52週MDの考え方と具体的なアプローチ法、
重点商品設定とその売り方などを、
わかりやすく解説。
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ときに質問をして、
双方向の講義となる。
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最後はストアコンパリゾン講義。
バイヤーはマーケッター。
マーケティングのために、
競合店調査やベンチマーキングは、
必須の技術になる。
IMG_6182

鈴木先生の講義は、
朝9時半から12時半までの3時間。
IMG_6188
受講したバイヤーたちにとって、
貴重な講義だった。

鈴木先生には、
9・12(火)
商人舎15周年記念セミナーで、

講演をしていただく。
20230912_Shoninsha_Seminar1
皆さんにも、ご参加をお願いします。

講義が終わると昼食。
酒井幸男さんを交えて、
3人で情報交換。
酒井さんは総務管理部部長。
IMG_6190

鈴木さん、ありがとうございました。

講義を終えて、
午後は2度目のグループディスカッション。IMG_6194

お題は「営業利益を上げる3つの施策」

9グループに分かれて、
現状の課題を整理しながら、
商品部の立場、バイヤーの立場に立って、
具体的な施策をまとめ上げる。
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活発な議論が続く。
私は会場を回りながら、
ときにアドバイスする。
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互いに情報交換し、
意見をぶつけ合って、
結論を導く。

これがこの研修の狙いの一つだ。

そしてグループ発表。
真っ先に手を挙げて発表するのは、
Eグループ。
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この積極性が大事だ。
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次々に各グループが発表する。
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1グループの発表が終わると、
質問タイム。
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1つのグループの発表と質疑応答が終わると、
私が発表内容を整理し、総括する。

これを9グループで行う。
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発表は具体性が必要だ。
具体的な行動に結びつかなければならない。

皆、発表を真剣に聞いている。
考えている。
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最後は結城義晴のまとめ。
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商売は面白い。
失敗もすぐに挽回できる。

だから、
ポスト・コロナ時代の決断とは
「不確実な成果」に対して、
目隠しで一歩、踏み込む
心の在り方である。
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最後に拍手をもらって、
すべての講義を終了。IMG_6214

昨日は6時間の講義、
今日は2時間半の
グループディスカッションと発表、
そのコーディネートと指導。

充実しつつも、疲労困憊。

しかし参加バイヤーたちの顔つきを見ていて、
私もちょっと安心した。

大いに期待しよう。

頑張れ。
成果を出せ。
恐れずに決断せよ。

テキストのEpilogue。
ピーター・ドラッカーの言葉。

「マーケティングの理想は、
販売を不要にすることである」

「マーケティングが目指すものは、
顧客を理解し、
製品とサービスを顧客に合わせ、
おのずから売れるように
することである」

〈結城義晴〉


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