結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年05月28日(月曜日)

塙昭彦・三枝富博交遊抄の「恕」と万代知識商人大学「SHRM」

Everybody! Good Monday!
[2018vol22]

2018年第22週、
5月の最終週。
今週金曜日から6月。

白といふ色の力や更衣
〈朝日俳壇より 川越市・渡邉隆〉
(長谷川櫂選評)
国によっては白は空虚の色。
しかし、日本では美しい力ある色。
白に染まる日本の夏。

今週は衣替えとなる。
白に染まる日本の夏。
いいもんです。

Weekly商人舎の月曜朝一。
2週間販促企画。

梅雨入りの情報を提供する。
「今年の梅雨入りは、
東・西日本では平年より早く、
東北では平年並みか平年よりも早い」

「平年より早いとすれば、
6月に入ると次々に
梅雨入り宣言が出されそうだ。
今週から来週にかけて、
九州から西日本は次々に
梅雨入りの可能性がある」
2018tsuyu_0526

いいことが書いてある。
「気象庁の天気予報が正確になってきた。
人々は天気予報で行動する。
天気がどうなったかという現象も大事だが
気象庁の天気予報という情報も、
商売にとっては重要になってきた」

そのとおりだ。

さて、流通SuperNews。
ユニー・ファミマnews|
ドン・キホーテとの共同実験コンビニ6/1から順次開店

日経新聞は一面で取り上げた。
「ファミマ、ドンキ流店舗」

ファミリーマートが順次、
「Produced by ドン・キホーテ」の店を、
新フォーマットとして出店していく。

それをポジショニングの観点から、
【結城義晴の述懐】として書いておいた。

もうひとつ日経新聞から、
最終面の「交遊抄」。
三枝富博さん登場。
イトーヨーカ堂現社長。

「私は2017年3月まで20年間、
中国に駐在していた。
きっかけとなったのが、
当社元専務の塙昭彦氏だ」

塙さんとの交遊抄である。
「かつての上司部下という関係を
超えた付き合いが続き、
どう生きるべきかを
私に示してくれる存在だ」

その塙さんの有名な言葉。
「利口はいらない。
バカもいらない。
大バカが欲しい」

イトーヨーカ堂は1996年に、
中国進出を決定した。
その責任者となったのが、
次期社長と言われた塙さんだ。

残念ながら社長には就任できず、
代わりに過酷な中国事業の立ち上げを、
塙さんは任された。

その赴任前の全社朝礼での言葉が、
「大バカが欲しい」

「この言葉に衝撃を受け、
私はその場で立候補を決めた。
中国赴任という人生の一大転機となった」

それからは塙さんとの一対一の関係。
「中国では常に自分で考えることを教わり、
根っからのコーチだ」

4年前、塙さんは、
グループの役職をすべて退いて、
コンサルタントとなった。

その後、塙さんと三枝さんは、
中国の山東省「孔子廟(びょう)」を訪れた。

中国の精神を理解するためだった。
そして塙さんは孔子の「論語」を示した。

三枝さんは、
孔子の「恕(じょ)」に感銘を受け、
その後の生き方の指針とした。

恕とは、「思いやりの大切さ」である。

商業界の故倉本長治主幹も、
「恕」を大事にした。

だから箱根の菩提寺の墓標の横には、
小さな「恕」の石碑が建てられている。

塙さんの口癖。
「人生すべて当たりくじ」

「前向きに捉えて行動すれば
良い結果につながるという意味」
いかにも塙さんらしい。

三枝さんも、
塙さんの教えを生かして、
イトーヨーカ堂の再建を、
成し遂げてもらいたいものだ。

さて私は東大阪市の㈱万代へ。

今日は終日、会議棟で、
万代知識商人大学。

第3期も3回目の講義。 DSCN9877-1

3回目のテーマは、
ヒューマンリソースマネジメント。DSCN9879-1
今日は4時間半の講義を受け持つ。

私のタイトルは、
Strategic Human Resource Management。
つまりは「戦略的人間力経営」
SHRMと略す。
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最初にマネジメントの体系を記す。
万代知識商人大学の1年間は、
この体系に沿って、
カリキュラムが組まれている。
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午前中は、第1講義と第2講義。

第1講義は、
人材マネジメントのフレームワークと、
人的資源の戦略的な活用の意義を説明。

さらにマネジメントを知るには、
マネジメント史を学ぶのがいい。

アダム・スミスの分業から始まって、
アンリ・ファヨールの管理過程論。
それから行動科学と人間関係論、
そしてマネジメントの父ドラッカーから
ミンツバークにいたるまで。
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第2講義は、
日本のマネジメントの問題点を指摘し、
ドラッカーのマネジメント論を、
わかりやすく整理した。DSCN9915-1

昼食は万代渋川店で見繕う。
本社1階の旗艦店だ。DSCN9931-1

入口を入ると青果売場。
月曜日は「葉物フェアー」。DSCN9927-1

左から、青葱、ニラの二束158円均一。DSCN9930-1

チンゲン菜も二束158円。
このボリューム陳列。
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小松菜も二束158円。
良いものが安い。
DSCN9929-1

その裏では根菜類のばら売り。DSCN9934-1

突き当りの鮮魚売場では、
立ち売りを展開していた。DSCN9936-1
ロの字型の売場の中に作業場がある。
声掛けしながら接客販売をする。

今日の目玉は、
タイムセールのタラバカニ。
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やや小ぶりながら2杯598円。安い。
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旬の天然真鯛1尾500円。DSCN9918-1

今日はサバの日でもあって、
特大真サバ1尾580円。
もちろん切り身パックも展開する。DSCN9920-1

店舗奥壁面の惣菜売場。DSCN9926-1

唐揚げバイキングのコーナー。
1個68円。
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渋川店の惣菜売場は
奥壁面に多段冷蔵ケースを並べ、
その前に主通路に平台を設ける。DSCN9937-1

私が昼食に選んだのは、
牛焼肉重398円。
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おいしかった。
ふきの煮物とサラダも買い添えて、
大満足の昼食だった。DSCN9938-1

午後の講義は、
「労務管理の基礎知識」。DSCN9940-1

社内講師は河野竜一さん、
取締役人事部長。DSCN9941-1

労務管理に関する基本的な考え方から、
採用、賃金、労務時間、
そして懲戒・契約解除などまで、
法律の知識を、事例を交えて、
実にわかりやすく講義してくれた。DSCN9946-1

人事担当でこれだけ詳細に、具体的に、
かつわかりやすく語れる人は少ない。
DSCN9947-1
最終講義は、再び結城義晴。

後列で、終日、
河野さんが聴講してくれた。DSCN9949-1

最後のテーマは、
リーダーシップ論。

ドラッカーからデール・カーネギー、
ジョン・マックスウェルまで、
それぞれのリーダーシップ論。DSCN9952-1

さらに月刊商人舎2月号の、
マーカス・バッキンガム。
優れたマネジャーと優れたリーダー。
最後はケン・ブランチャード。
リーダーシップの方法論。DSCN9957-1

リーダーの4つのスタイルを、
一人ひとりに問いかけ、
答えてもらいながら講義を進めた。DSCN9958.-1JPG
長い長い一日だった。
充実した万代知識商人大学の一日。

帰りの新幹線から見えた真っ赤な夕陽。DSCN9960-1

新幹線の窓から見える景色の中で、
大きな夕日はあっという間に沈んだ。DSCN9963-1
衣替えの白と夕日の赤。

それが今日、心の中に残った。

孔子の「論語」の神髄は、
「忠恕(ちゅうじょ)」である。
「忠」はまごころ、
「恕」は思いやり。

イトーヨーカ堂にも、
万代知識商人大学にも、
「忠恕」こそ大切である。

では、みなさん、
今週も忠恕の精神で、
Good Monday!

〈結城義晴〉

2018年05月27日(日曜日)

日曜版【猫の目博物誌 その66】ヤグルマソウよりトンカツ

猫の目で見る博物誌――。
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今日は食べるものと、
食べられないもののこと。

新横浜から東海道新幹線のぞみ。
小田原を過ぎて、三島、新富士。

このあたりに富士山がある。
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ヤグルマソウ。
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ユキノシタ科ヤグルマソウ属の多年草。
分布は、日本の北海道西南部から本州、
さらに朝鮮半島まで。

6月から7月に花を開かせる。

先端に円錐状の花序をつける。
花弁はない。
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花をつける茎は高さ1mに達して、
白や青、桃色の花を群生させる。
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1つの花は直径6~8mm。
5~7枚の萼(がく)がある。
雄しべは8本から15本。
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矢車草の名前の由来は、
端午の節句の鯉のぼりの、
竿の先にそえる「矢車」に似ているから。

初夏のヤグルマソウ。
すがすがしい。

空の色映し矢車草ひらく
〈小神野藤花〉

しかし今日は、花より団子。

鹿児島産南洲黒豚のヒレかつ。IMG_4855.JPG8

肉が厚くて、ジューシー。IMG_4858.JPG8

さらにロースかつ。IMG_4862.JPG8

コロモはカリっと仕上がる。IMG_4861.JPG8

もちろん豚汁。
キャベツとご飯はお替り自由。
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初夏のヤグルマソウもいいけれど、
初夏には無性にトンカツを食べたくなる。

花より団子は、
「風流より実利」の意味。

ヤグルマソウよりトンカツは、
見るより、食う。

英語では、
“Pudding before praise.”
「褒める前にプリン」。

日本では団子、
英米はプリン。

日本は「花鳥風月」。
英米は「称賛・賛美」。

季節によって、
変わるところがおもしろい。
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初夏はなぜか、
トンカツやpuddingです。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2018年05月26日(土曜日)

鷲田清一の「じっと聴くこと」と見守って「褒めること」

朝日新聞「折々のことば」の編著者。
鷲田清一さん。

1949年京都生まれの団塊の世代。
京都大学文学部を卒業して、
同大学院で博士課程を修了。
その後、関西大学教授、大阪大学学長。
現在は大谷大学文学部教授。
専門は哲学・倫理学。

私が最も尊敬する人の一人。

その著『「聴くこと」の力』
第3回桑原武夫学芸賞受賞。
サブタイトルが「臨床哲学試論」
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この本の初めの章の一番初めの節に、
「聴くという行為」がある。

鷲田さんが引用するのは、
医学哲学・医史学者の故中川米造さんの著、
『医療のクリニック』の中に、
アンケート調査の話が出てくる。
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対象集団は、医学生、看護学生、
内科医、外科医、ガン医、精神科医、
そして「看護婦」。
(古い本なので「看護師」とはなっていない)

このアンケートの中の設問の一つ。
患者の言葉。
「わたしはもうだめなのではないでしょうか?」
あなたならどう答えますか。

5つの選択肢が立てられている。
⑴ 「そんなこと言わないで、もっと頑張りなさいよ」と励ます。
⑵ 「そんなこと心配しないでいいんですよ」と答える。
⑶ 「どうしてそんな気持ちになるの?」と聞き返す。
⑷ 「これだけ痛みがあると、そんな気にもなるね」と同情を示す。
⑸ 「もうだめなんだ……とそんな気がするんですね」と返す。

ここから回答を選ぶ。
あなたならどれだろう。

医学生と内科・外科・ガン医のほとんどが、
⑴の「励まし」と答えた。

看護学生と看護婦の多くが、
⑶の「聞き返し」をいいと答えた。

精神科医の多くが答えたのが⑸だった。

「一見、なんの答えにも
なっていないようにみえるが、
じつはこれは解答ではなく、
“患者の言葉を確かに受け止めました
という応答”なのだ」

鷲田さん。
「〈聴く〉というのは、
なにもしないで耳を傾けるという
単純に受動的な行為なのではない」

「それは語る側からすれば、
ことばを受けとめてもらったという、
たしかな出来事である」

こうして「患者は、口を開きはじめる。
得体の知れない不安の実体が何なのか、
聞き手の胸を借りながら捜し求める」

「はっきりと表に出すことができれば、
それで不安は解消できることが多いし、
もしそれができないとしても
解決の手掛かりは
はっきりつかめるものである」

深い話です。
そして精神科医という新しい役割を、
よく示す話です。

鷲田さん。
「聴くことが、
ことばを受けとめることが、
他者の自己理解の場をひらく
ということであろう」

「じっと聴くこと、
そのことの力を
感じる」

私がずっと読んでいる小説は、
ロバート・B・パーカー。
2010年に故人となった。
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私立探偵スペンサーを主人公にした、
「スペンサーシリーズ」は39編。
未訳の1冊を除いて全部読んだ。

警察署長ジェッシー・ストーンの編は、
9冊だが、これも全部読んだ。

そして女性探偵サニー・ランドルの編。
その中の『メランコリー・ベイビー』
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アメリカに持って行って、
すぐに読み終えてしまった。

この本に、精神科医が出てくる。
スーザン・シルヴァマン。
実はスペンサーの恋人。

女性探偵サニーが、
スーザンの診察を受ける。
サニーの独白の形で物語は進む。

「診察室のなかは静かだ。
ドクター・シルヴァマンは、
白いカシミアのセーターを着て、
組んだ両手を机の上にのせていた。
爪にはきれいにマニュキアを塗っている。
豊かな黒い髪は艶やかで、
化粧も完璧だ」

名前からわかるように、
シルヴァマンはユダヤ人だ。
ハーバード大学で博士号をとっている。

「セラピーが終了するまでに、
お洒落の秘訣を教えてもらわなければ、
と思った」

ここからが大事。

「彼女は先をせかしはしなかった。
話したくなるまで、
このまま黙って座っていても
いいような気さえした」

これが聴く姿勢です。
じっと聴くことです。
その力です。

自分の部下や上司、
場合によってはお客様。
じっと聴く姿勢は大切です。

商人にはじっと聴くことが、
大切です。

日大アメフトの宮川泰介選手からも、
じっと聴いてあげる必要がある。
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内田正人元監督からも、
井上奨元コーチからも、
じっと聴くと、
真相は明らかになる。
内田
マスコミが寄ってたかって詰め寄る。
もし嘘だったとしても、
その嘘は嘘を呼ぶ。

それを世間が見ていて、
ある種の優越感と満足を得る。

不健全だ。

その意味では安倍晋三首相からも、
籠池泰典森友学園前理事長からも、
加計孝太郎理事長からも、
じっと聴く場が求められる。

不可能だろうが。

最後に5月16日の「折々のことば」
褒められた喜びというのは、
「ちゃんと見ていてもらった」
という喜びでもあった。
〈苅谷夏子〉

刈谷さんは国語教育者・大村はまの元生徒。
現在は大村の記念会の事務局長。
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「ふだんは気難しげな大村が時折、
すごい”熱量”で褒めたのは、
生徒一人一人をしかと
見続けていたからだ」

鷲田さん。
「誰かに見守られることで
逆に独り立ちできるということがある」

じっと聴いて、見守る。

宮川泰介君にとって、
いま必要なのはそれだろう。

自分で悪質タックルをした事実は、
消えないのだから。

〈結城義晴〉

2018年05月25日(金曜日)

「トップマネジメント層の無人化」と学習院ビジネススクール

今週の俳句を忘れていた。

シャワー浴び、一直線のスケジュール
〈朝日俳壇 札幌市・関根まどか〉

(長谷川櫂選評)
シャワールームを出れば、
あとは予定が目白押し。
「一直線」に勢いがある。

いい句です。

もうひとつ。

よく育つ百円店の種なれど
〈同 東京都・橋本栄子〉

四月二十九日選の句。
たよりなき百円店の種袋
〈和城弘志〉

(長谷川櫂選評)
早速の返答。打てば響くとはこのこと。

DAISOも俳句となる。

さて日経ビジネスONLINE。
「今日の名言」

マネジメント層こそ
無人化されるべきだ。
〈野口 悠紀雄〉

野口先生はいま早稲田大学の、
ビジネス・ファイナンス研究センター顧問。
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「人間が確認作業に関与すると、
むしろ改ざんのリスクが
高まることになりかねない。
マネジメント層が関わってきた、
稟議や根回し、承認といった
一連の社内業務はなくなる可能性がある」

現場の「無人化」など、
ほざいたりしているトップこそ、
無人化されていく。

怖ろしいかもしれないけれど、
それが本質だろう。

逆に言えば、
現場を知らず、
現場を踏まないトップは
淘汰されていく。

さて今日は、忙しい。

朝から東京・池尻大橋。
東邦大学医療センター大橋病院。IMG_4826.JPG8
私、この病院で、
網膜剥離と緑内障の手術を受けた。
富田剛司教授に今日も、
診察してもらった。
日本の緑内障の権威。

肝心の右目の眼圧は12。
ハードワークが続いたが、
非常によろしい。

視野検査の結果も、変わらず。
まあまあ。

急いで横浜の商人舎オフィスに戻る。
商人舎webMagazine会議は終わっていた。

しかし猪股信吾さんが残っていて、
あたらしく会社を設立する話を、
ちょっとだけ聞かせてくれた。
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立教大学大学院修士課程修了で、
マスターを持っている。

内田憲一郎さんと三人で写真。
内田さんも立教大学大学院の結城ゼミOB。
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いわば私の愛弟子たちだが、
いまその二人に助けてもらって、
商人舎magazineのリニューアルに、
チャレンジしている。

そのあと、東京・目白。

学習院大学正門。
「自撮り」というやつ、やってみました。
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大学のキャンパスには緑が多い。IMG_4838.JPG8

学習院大学アメフト部は、
元気よく声出しして、練習していた。IMG_4839.JPG8

会場は西5号館301教室。
学習院マネジメントスクール。
2018DSCM基礎コース。

Dはディマンド、Sはサプライ、
Cはチェーン、Mはマネジメント。
需要から供給までの、
一貫したマネジメント。
それを学ぶ。
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今日は今年の第一回。

初めに事務局長の林純子さん。IMG_5383.JPG8

そして湯沢威先生。
学習院大学の名誉教授。
このスクールの顧問で、
ご専門は経営史。
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来年、天皇陛下となる皇太子殿下の先生。

オープニング講義は、
「グローバリズムの功罪」
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グローバル化と格差と不平等がテーマ。

グローバル化によって、格差は増大する。
その格差も、二つの事象となって現れる。
国と国の間の格差と、
国内の人々の間の格差。

結論は、国内の不平等よりも、
国家間の不平等のほうが、
はるかに大きいということ。
プライベートブランドなど、
この国家間の格差によって、
安さをつくり出す。
だからFair Tradeなどの商品が登場する。

このことを考えねばならない。

私の担当は「流通概論」
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歴史を学ぶことから始めて、
パラダイムの転換までがIntroduction。IMG_5395.JPG8

本論は結城義晴なりの流通概論。
流通構造の多段階性、
レース型競争とコンテスト型競争、
レッドオーシャンとブルーオーシャン、
それが業種・業態から、
フォーマットへの変貌を促進し、
ポジショニングが戦略化してきた。

最新事例をふんだんに織り込みながら、
難しいことを易しく、
易しいことを面白く、
面白いことをより深く。
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EpilogueはDSCMに、
マーケティングが必須であること。IMG_5400.JPG8
2時間ほどにまとめて終わった。
昨年までは2時間半ノンストップの講義。
今日はそれは控えた。

講義が終わるとポットラック。
持ち寄りパーティー。
今年度最初の懇親。

まず、乾杯して、
湯沢先生とツーショット。
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そのあと、講義内容への質問。IMG_5405.JPG8

三菱食品(株)の梶山寛人さんが、
口火を切ってくれた。
同社マーケティング本部から、
このスクールに派遣された。  IMG_5409.JPG8

ちょっとだけビールを飲んでいたので、
答えは長くなって、講義の続きとなった。
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質疑応答を終わらせて、
いつものように全員写真。IMG_4842.JPG8
1年間、しっかり勉強してください。

故田島義博学習院大学院長創設の、
伝統のマネジメントスクール。

充実しています。

グローバル化や情報革命は、
一方で格差を広げ、
また一方で格差を埋める。

だからトップマネジメントの無人化など、
斬新なアイデアが生まれたりする。

一握りの富裕層が独占してきた「富」は、
うまく分配される必要がある。

それは確かだ。

流通業もDSCMも、
その人類の「富」を、
公平に分配する社会的機能なのだ。

〈結城義晴〉

2018年05月24日(木曜日)

ゴルフ「第三次名人会」と「商売の相槌」

2週間のアメリカ出張から帰国して、
私は完全な時差ボケ。
夕方には眠たくなって、
そのかわり午前4時ごろまで、
目が冴える。

置田直矢さんが、
ブログに投稿してくれた。
関西スーパーマーケット今福店店長。
今回のBasicコースに参加してくれた。

「先生、みなさん。お疲れさまでした!
現場に復帰し早2日が経過、
様々な笑顔に出会いました。
少し逞しくなった、
副店長を始めとする社員達の笑顔。
“おかえり~”
おみやげをねだるパートさんたちの笑顔。
“店長どこいってたんや?
わし心配したがな!”
というお客様の笑顔も( 笑)。
ブログを拝見しますと、
すでに次に走り出す先生の笑顔。
やり遂げた、参加者の皆さんの笑顔」

「最後にディビット・キャプテンと
想いを共有した自分の笑顔。
この一枚、
自分にとって一番の”想い”を
掲載いただき、
本当にありがとうございました。

自分は苦しくなった時、
きっとこのブログを
見直すのだと思います。
自らが変わるために、
イノベーションを果たすために。

先生、みなさん、
またどこかでお会いしましょう!」
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置田さん、ありがとう。

「自ら、変われ!
イノベーションを起こせ!!」

また、会いましょう。必ず。

さて私は時差ボケを直すために、
とっておきの方法を実践した。

ゴルフです。

毎月恒例の名人会。
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1989年、平成元年。1月1日。
私は(株)商業界食品商業編集長に就任した。
そのお祝いのゴルフコンペから、
有志のみなさんが2カ月に1回ほど、
謙虚に「迷人会」と自称して、
ラウンドすることになった。
これが「第一次迷人会」

メンバーは故小森勝さん、浅香健一さん、
鈴木國朗さん、そして結城義晴。
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やがてみんな、腕を上げ、
いつのまにか「名人会」となった。

小森さんが2013年9月に逝去され、
電通の土井弘さんが参加してくださった。
ここからが「第二次名人会」
舞台は多摩カントリークラブになった。

もう5年目に入った。

今年、浅香健一さんが、
ゴルフから引退。

そこで「第三次名人会」となった。
29年目を迎えた。

新参加は新谷(しんがい)千里さん。
大阪在住のコンサルタント。
Monthly商人舎の連載は27回にもなる。
「お客と社員に支持される生産性向上策」

今回はその新谷さん(右)を迎えて、
私にとっては時差ボケ回復ラウンド。
鈴木國朗さん(中)と土井弘さん(左)。
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ベットでは新谷さんがトップ。
おめでとう。

来年、元号が変わる。
だから第一次と第二次は、
「平成名人会」と改名。

来年から「〇〇名人会」

年に2回ほど、
「拡大名人会」のコンペを開催し、
他の参加者を募る。

ご参加ください。

さて、朝日新聞一面の連載。
「折々のことば」
アメリカにいても、日本にいても、
必ず目を通している。

鷲田清一さん編著の毎日更新。
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今回、向こうに行っていて、
見落とした日があった。

5月18日の折々のことば。
第112回。

「うん」「うん」って
相槌を入れていくと、
相手がリズムに乗ってきて
バンバン話し出す
(いとうせいこう)

いとうせいこうは作家・クリエーター。
「対話がうまくいくかいかないかは、
相手の発言への応じ方にかかっている」

「相槌を打つ時も声色を変えると
対話はさらに動いていく」

鷲田さんは、思い出す。
臨床心理家の河合隼雄さんから教わった。
「相手が言い淀(よど)んでいる時は、
“ほう””ほうーっ”と
いろんな声音で返したらいい」

相槌は大事だ。
その相槌も、
人それぞれでいい。
「うん、うん」もいいし、
「ほう、ほうーっ」もいい。

日本の漫才の基本だが、
ボケとツッコミの役割分担がある。

ボケが面白いことを言って、
ツッコミがそれを強調、増幅させる。

しかしボケとツッコミを一人で演じて、
相方は「相槌」というパターンもある。

かつてのツービートがそれだった。
ビートたけしが喋りまくると、
ビートきよしが相槌を打つ。

するとたけしはますます調子に乗って、
どんどん語り続ける。

対話にはこの相槌が大事だ。
それがいとうせいこうや河合隼雄、
そして鷲田清一の考え方だ。

商売は顧客との対話である。
顧客が喋っているときには、
「はい、はい」
しかし、ときには、
「うん、うん」
「ほう、ほうーっ」

顧客が売場を歩いて、
何か商品に手を伸ばしたとき、
顧客は心の中で話している。
「買おうか、やめようか」
「どんな商品なのだろうか」

その心の言葉を受け止めて、答える。
「うん、うん」
「ほう、ほうーっ」

それが商売だ。

もちろんセルフサービスの売場でも、
それをやることができる。
心の言葉を読み取れば。

この商売の相槌が一番うまいのが、
トレーダー・ジョーの人々だと思う。

ちなみにゴルフの神髄も、
自然との対話にある。
状況への相槌にある。

〈結城義晴〉

2018年05月23日(水曜日)

日大フェニックス事件とイオンの「賢者は歴史に学ぶ」

日大フェニックス事件。
日本大学アメリカンフットボール部。

昨日はラフプレーをした選手が、
弁護士に付き添われて記者会見。54宮川.png6
場所は日本記者クラブ。

意図的な悪質プレーそのものは、
断じて許されることではない。宮川2.png8

今日は前監督とコーチが、
日本大学内で記者会見。
ラフプレーを指示してやらせたか。
焦点はそこにある。
内田
内田正人前監督は、
故篠竹幹夫元監督の愛弟子のはず。

篠竹さんは熱血指導者だったが、
潔癖な人だった。

ショットガンフォーメーションには、
美しささえあった。

残念だ。

しかし映像は怖い。
nitidai
「正直言いまして……」を繰り返したが、
画像は如実に事実を伝えた。

コーチの中間管理職の、
悲しさと無責任さも露呈された。

朝日新聞「折々のことば」。
第1117回。

なんでもないことは
流行に従う、
重大なことは
道徳に従う。
芸術のことは
自分に従う。
(映画監督・小津安二郎)

編著者は鷲田清一さん。
時代の流れに合わせて
カラーで撮影した映画”彼岸花”。

小津安二郎は言う。
「でも、カラーだからこそ
色を省いてやろうと思った」

「オーヴァーラップや移動車の使用もそう。
理屈にあわなくても”嫌いだからやらない”。
他はゆるがせにできても
これだけは譲れない」

重大なことは道徳に従う。

アスリートにとって、
試合やプレーは、
自分に従う。

しかし勝つことが優先されて、
道徳に従うことを、
忘れてしまった。

選手は追い詰められ、
迷ったうえで、
一瞬、忘れた。

ただし指導者こそまずもって、
道徳に従うことを、
教えなければならない。

今日は千葉県幕張海岸へ。
イオンの二つのビル。
IMG_4819.JPG8
手前がアネックス、奥がイオンタワー。

2018アメリカ流通視察事前研修。
7月5日から11日まで、
ダラスとニューヨークで学ぶ。
DSCN9821.JPG8

初めにイオンの使命をテーマにした映像。
岡田卓也名誉会長・相談役が淡々と語る。

その後、私の講義。DSCN9823.JPG8

今日は小売業の革新の歴史とともに、
チェーンストアの使命を語った。DSCN9831.JPG8
生物学者の福岡伸一さんは言う。
「科学の代わりに科学史を
勉強すればよいのだ」

全くの同感。

一橋大学大学院特任教授の藤田勉さん。
元シティグループ証券副会長。
「歴史を知ることが
先を見通すヒントになると
信じている」

藤田さん。
「毎週、必ず見るテレビの番組があります。
NHKのEテレで放送している
『高校講座』の日本史と世界史です。
毎回録画しておいて
2倍速で再生して見ています。
4月に始まり、翌年3月で
それぞれの歴史を教え終わるのですが、
私は何年も繰り返してきました」

素晴らしい。

そして岡田卓也名誉会長は、
オットー・ビスマルクの言葉を好む。
「賢者は歴史に学ぶ」

私の講義も流通イノベーション史。
DSCN9845.JPG8
1673年の伊勢商人・三井高利から、
2018年のAmazon Goまで、
345年間のイノベーションの歴史。

カタログビジネスのシアーズは、
GMSのリアル店舗の王者となった。
今、eコマースのAmazonが、
リアル店舗Amazon Goの実験をする。

デジャヴのようだ。

最後はチェーンストア理論のエッセンス。
そして私の持論「チェーンストア3.0」。DSCN9850.JPG8
一貫して、ピーター・ドラッカー。
「基本と原則を補助線として使う」

それが現代には、とても有効だ。

最後にイオンリテール(株)の人事部の面々。
右から人事部マネジャーの吉田元さん、
人事部教育担当部長の東昌世さん。
人事部担当の森崎龍二さん。DSCN9852.JPG8
勝利至上主義、売上至上主義で、
道徳を忘れてはならない。

「損得より先に善悪を考えよう」
倉本長治の言葉があらためて、
心に響く。

〈結城義晴〉

2018年05月22日(火曜日)

「安易な”Grocerant”の危険な兆候」と「中食」市場の10兆円超え

商人舎USA研修Basicコース。
無事終了しました。
ありがとうございました。DSCN3074-1

ポジショニングを確立した店を、
次々に訪れて、学んだ。DSCN3009-1

ディビット・キャプテンと、
同志になった。
置田直矢関西スーパー今福店店長(右)と、
鈴木健之スズキヤ逗子駅前店副店長。IMG_4728.JPG7

毎朝、講義も受けた。http://www.shoninsha.co.jp/wp-content/uploads/2018/05/DSCN2889-1.jpg

理解度テストにも挑戦した。http://www.shoninsha.co.jp/wp-content/uploads/2018/05/DSCN3356-1.jpg

調査分析の検討や討論もした。http://www.shoninsha.co.jp/wp-content/uploads/2018/05/DSCN8249-1.jpg

そして表彰された。DSCN977-11

買物した。
http://www.shoninsha.co.jp/wp-content/uploads/2018/05/DSCN8014-1.jpg

Mr.Mamasで調理した。IMG_4756.JPG8

ビールをついでもらった。
IMG_4746.JPG8

大試食会をした。
IMG_5288-1
Basicコースは、
主にミドルマネジメントの研修。

一方、
商人舎USA研修Specialコース。
トップマネジメント、幹部の識見を、
広め、高め、未来を見る。

今年は、
Amazon GoへGo!
7月13日~17日。
ワシントン州シアトル。
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店舗とは不思議なものだ。
顧客が何かを体験する場である。

今、Amazon Goこそ、
体験してみなければいけない。

そのうちに当たり前になるのか、
この実験で終わって、
次の新しいものに発展するのか。

それを、自分の目で見る。
自分の耳で聞く。
自分の五感で感じる。

未来の小売業を、
自分で体験する。

「すでに起こった未来」が、
見えてくる。

私と一緒に、
その未来を見に行こう。

7月13日~17日。

申込みはこちら⇒
まだまだ募集中。

さて、アメリカから帰ってきたら、
「Meiji  Marketing Review」が届いていた。
IMG_4817.JPG8
連載タイトルは、
「小売業のスーパーマーケティング」
その第41回は、
「食の高度化と
安易な”Grocerant”の
危険な兆候」

外食と内食、そして中食の概念から、
グロサラントの本質を考察した。

アメリカのトレーダー・ジョー。
なぜグロサラントをやらないのか。

その理由を導き出している。

そして猫も杓子も「Grocerant」は、
危険な兆候だと指摘。

日経新聞の記事。
「中食」市場10兆円超え

日本惣菜協会の調査。

2017年の「中食」の市場規模は、
10兆500億円前後になった。
2016年は9兆8399億円。
前年比2%強の増加。

織物・衣服は年間10兆8000億円、
医薬品は10兆5000億円。

中食はそれに迫る。

これも日本惣菜協会の調査。
飲食料の出費に占める外食の割合は、
2016年で35.6%。
2007年を基準にしてみると、
3.6ポイントのダウン。

一方、飲食料に占める中食の割合は、
同じく2016年に13.8%。
これは2007年比で1.1ポイントの伸長。

外食は中食の2.58倍。
しかし、外食は減って、
中食が伸びている。

1995年、農林水産省は、
「中食市場動態調査研究会」を始めた。
日本大学教授の田内幸一先生が座長。
私も専門委員に名を連ねた。
ロック・フィールドの岩田弘三さん、
iwata0
柿安本店の赤塚保さん、
ローソンやファミマのチーフバイヤー。

4年くらい調査研究会が開催されて、
報告書を提出した。

「中食」がオーソライズされた瞬間だった。

それから20年。
中食は外食の3割を超えて38.8%。
そして外食以上の伸びを示す。

日経の記事にある。
岩田さんのロック・フィールドは、
18年4月期売上高522億円で、
前年比3%増の見込み。

赤塚さんの柿安本店は、
今年2月期決算で過去最高の439億円、
前年比1%増。

「ロック・フィールドは、
パック詰めのサラダや総菜など、
加工済み商品の供給能力を高める。
神戸市の工場を増床し、
8月をめどに生産能力を
前年比で2倍にする」

「静岡県磐田市の工場に
サラダ用野菜の研究施設を設け、
5月に一部の運用を始めるなど、
商品開発にも力を入れる」
DSCN4330-5

これも日本惣菜協会の調査。
2016年の中食市場のうち、
食品スーパーマーケットの売上高は、
2015年比で3.6%増加。
コンビニは5.0%の増加。

ローソンの計画。
「店内調理の弁当や総菜を提供する店舗を
18年度末までに4割増の6000店にする」

ファミリーマートは、
「20年2月期までの4年間で
中食の生産体制の整備で
累計350億円を投資。
工場の製造品目見直しや省人化設備を導入」

日経にはスーパーマーケットの事例も。
サミットは全店で、
「揚げ物などの惣菜を、
午後9時ごろまで製造する方針」

いなげやは傘下の三浦屋から、
「付加価値の高い惣菜の調達を増やす。
三浦屋は19年3月までに、
いなげや向けの生産を
1.5倍の月45万パックに増やす」

マルエツ。
「野菜や肉の売り場と食材を共用し、
新鮮な総菜や弁当を提供する店舗を増やす」

厚生労働省の発表。
「17年の共働き世帯数は1188万世帯で、
6年連続で増えている」

「中食」はまだまだ増加する。
そして「安易なグロサラント」は、
どんどん不採算になっていく。

〈結城義晴〉

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