結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年09月25日(月曜日)

安倍冒頭解散総選挙の「大義」と小池「増税凍結」の返し技一本

Everybody! Good Monday!
[2017vol39]

2017年第39週。
9月第5週に入った。

3月期決算の企業は、
上半期最後の週。
IMG_2726.JPG7

商人舎magazineの、
Weekly商人舎日替り連載。
月曜朝一・2週間販促企画が書く。

今週は今日の月曜が給料日。
金曜日はプレミアムフライデー。
そして日曜から10月。
IMG_2750.JPG7

安倍晋三首相が首相官邸で記者会見。
28日召集の臨時国会冒頭、
衆議院を解散して、
総選挙をする。

この「衆議院解散」の制度は、
「憲法が保証する首相の権利」といわれるが
憲法には「首相が解散権を持つ」とは、
書かれていない。

憲法7条に書かれているのは、
「天皇は『内閣』の助言と承認に基づいて、
衆議院を解散する」

これを勝手に「解釈」して、
首相が衆議院解散を行う権利がある、
とされている。

しかもその衆院解散の根拠を、
消費増税の使途の変更に求め、
「国民の信を問う」とした。

自ら名づけて、
「国難突破解散」?

10%への消費増税は、
2019年10月に予定されている。
この2年後の増税分のうちの2兆円を、
看板政策の「人づくり革命」に充てる。

安倍流の「人づくり革命」とは、
幼児教育の無償化などだが、
基礎的財政収支の黒字化に関しては、
目標としていた2020年度達成は、
「困難となる」と先送りを表明した。

テレビ中継を見ていて、
無理筋だと感じた。

強引に解散・総選挙に持ち込もうという、
意図があると思う。

私が感じた印象だ。

それに対して、
小池百合子東京都知事。

国政新党「希望の党」を設立し、
代表に就任した。

こちらも、都知事の職責はどうするんだ、
といった疑念がないわけではない。

しかし、「希望の党」の選挙公約に、
「消費増税凍結」を掲げる。

「実感の伴う景気回復まで、
消費増税は立ち止まる。
さもなければまた景気の腰折れを招く」

さらに強調するのは、
「政権選択選挙と認識している」
全選挙区で候補者擁立を目指す。

日経新聞のインタビュー。
「だんだん機が熟していった。
悠長にやっているわけにはいかない。
普通の感覚として、
10月22日に衆院選というのは
政治のチョイスとして十分あると思い、
様々な準備はそこに照準を合わせていた」

今日の安倍vs小池の試合は、
完全に小池の一本勝ち。

一方が「消費増税」の使途を変えることを、
解散総選挙の大義にしようとしたら、
他方は「消費増税」そのものを、
「凍結」すると返した。

庶民に受けるのは明らかに後者だ。

無理やり大外刈りを決めに入ったら、
返し技が見事にかかって、一本。

これも私の印象。

以前にこのブログで書いたことがある。
「勝ちを知るに五あり」〈『孫子』〉

その一、
戦うべきと戦うべからざるとを、
知る者は勝つ。
その二、
衆寡の用を識(し)る者は勝つ。
その三、
上下の欲を同じうする者は勝つ。
その四、
虞(く)を以て不虞を待つ者は勝つ。
その五、
将の能にして君の御せざる者は勝つ。

第一は、
戦うべき状況かどうかを、
判断できる者が勝つ。

いま、勝手に決めたルールで、
冒頭解散総選挙をするときか。
後ろめたいことを隠そうというのでは、
それは戦うべき時ではない。

第二は、
現場の作戦行動を兵力に応じて、
適切に工夫できる者が勝つ。

第三は、
組織の上から下まで、
同じ思いと欲を共有している者が勝つ。

自民党からも希望の党への移籍者が出る。
上下の欲は共有されているのか。
民進党はもう終わりだろうけれど。

第四は、
自ら深く考えて準備をし、
相手が準備のないまま行動するのを
待ちかまえている者が勝つ。

これが今回の小池新党に当てはまる。
「待ちかまえている」という感じ。

勝利とは、
自ら勝ち取るものではない、
敵に恵んでもらうものである。
〈塩野七生〉

最後に第五のタイプは、
現場の指揮官たる将の能力が高く、
最高責任者である「君」は、
将のたづなをとって、
いちいちコントロールはしない。
そんな者が勝つ。

側近の、例えば若狭勝衆議院議員の、
将としての能力が高いかはわからないが、
しかし小池百合子はうまくやったと思う。

孫子に照らし合わせると、
小池百合子が勝ち
安倍晋三は冷や冷やもの
前原誠司は負ける。

これも私の印象だ。
政治の世界は、
開けてみなければわからないけれど。

灯を消して人間の闇虫の闇
〈朝日俳壇 長野市    縣 展子〉

(大串章選評)「人間の闇」は辛辣だが、
「虫の闇」は趣きがある。

政治の世界は「人間の闇」だ。

さて月曜日から政治の話で恐縮。

朝日新聞「天声人語」
「ブルーマンデー」を語る。

「いくつになっても学校や勤めのある限り、
月曜は気分が重い」

「月曜の午前に心筋梗塞など、
心疾患事故」が多い。

「週の初めは、仕事の段取りを決め、
外せない会議や上司への報告も多い。
急に仕事モードに入るのは心臓に悪い」

そこで提案するのが、
「スローマンデー」
IMG_2756.JPG7

「月曜の朝、職場に着いても
いきなりギアを高速に入れない」

幸いに小売りサービス業は、
土曜日曜が書き入れ時。

店舗では「スローマンデー」が、
実践されているかもしれない。

考えてみればこれもなかなかいい。

Slow Mondayから少しずつ、
Weekendに向けて、
Gearを上げていく。

では、みなさん、
スローマンデーは、いかが?
Good Monday!

〈結城義晴〉

2017年09月24日(日曜日)

日曜版【猫の目博物誌 その50】マツムシ

猫の目で見る博物誌――。
IMG_6903-4-10
台風が去って、
秋分の日が過ぎると、
夜には虫の声。

ちんちろまつ虫、虫のこえ
庭のはたけで、なきました。

ぎんぎら葉の露、草の露
月のひかりが、ぬれました。

とろとろ燃える火、いろりの火
栗が爆(は)ぜます、匂います。

「秋」は井上赳作詞、弘田竜太郎作曲。

もうひとつ、「虫のこえ」
文部省唱歌。

あれまつむしがないている
ちんちろちんちろ ちんちろりん
あれすずむしもなきだして
りんりんりんりん りいんりん
あきのよながをなきとおす
ああおもしろいむしのこえ

秋の虫の声の代表格はマツムシ。

そのマツムシ(松虫)は、
バッタ目コオロギ科の昆虫。
学名はXenogryllus marmoratus。

体長は19〜33mm。
体の色は淡褐色。
枯れ葉、枯れ草など色に合わせた保護色。

昆虫は頭部、胸部、腹部に分かれる。
頭部にある触角は長い。
雄は発音器のある幅広い翅(はね)をもち、
それが虫の声を生み出す。

雌は錐(きり)状の長い産卵管をもち、
イネ科植物の茎に産卵する。

卵生で幼虫、成虫と変態する。

胸部から肢(あし)が三対生えている。
「歩脚」と呼ばれる。

その肢は、根元から、
腿節、脛節、附節と分かれている。
マツムシは、その一番先の附節に、
吸盤がついている。
この吸盤を「褥盤」(じょくばん)と呼ぶが、
粘液を分泌して、
樹皮やガラスなどの表面に、
静止することができる。

マツムシの成虫は、
8月中旬から11月下旬に現れる。

平地から低い山に生息する。
乾燥していて、日当たりの良い草地。

食性は、草木の葉、昆虫の死骸。
雑食性ということになる。

分布は日本の本州、四国、九州。
北海道、沖縄などには生息しない。

古代から、
マツムシとスズムシが混同されたり、
マツムシのことをスズムシ、
スズムシのことをマツムシと、
逆に呼んだりした。

明治以来、外来種のアオマツムシが繁殖、
この緑色の新種とも混同される。

それでも童謡の「虫の声」の王者。
それがマツムシだ。

河川敷の土手などは、
マツムシの住処。

しかし、都市開発の結果、
マツムシの生息環境は激減している。

そこでインターネット販売などでは、
個体価格が上がっている。
ヤフオクの平均価格は1593円。

秋の夜長の虫の声も、
商品として価格がつく時代だ。

しかし、虫の声と言えば、
やはりこの歌が思い浮かぶ。

ちんちろまつ虫、虫のこえ
庭のはたけで、なきました。

秋の夜長の虫の声。
DSCN8963-2016-4-10-66666
猫も虫の声は好きです。
西洋人には聞こえないらしいけれど、
虫の声は何よりも、
平和を意味しているからでもあります。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2017年09月23日(土曜日)

秋分の日に「和を以て貴しとなす日本」の「良さ」を思う

秋分の日。

北の空には黒い雲。
IMG_2740.JPG7

南の空には白い雲。
IMG_2741.JPG7

店には秋の色。
IMG_2744.JPG7
しみじみと秋を感じる日だ。

秋分の日が土曜日と重なった。
商売にとっては残念な曜日回り。

しかし、それを嘆いてはいけない。
悔やんではならない。

心静かに受け入れなければならない。

ハッピーマンデー制度によって、
国民の祝日の一部が、
従来の固定日から、
特定週の月曜日に移動された。

1年に4日ある。

成人の日は、1月第2月曜日。
海の日は7月第3月曜日。
敬老の日は9月第3月曜日。
体育の日は、10月第2月曜日。

それはそれでいいけれど、
祝日にはそれぞれに意味がある。

その意味をかみしめることこそ、
祝日の意義の一つであると思う。

これは米国の月曜休日統一法の真似。
「Uniform Monday Holiday Act」

私はアメリカが大好きだが、
これを真似る必要はない。

アメリカの祝日のうち、
ワシントン誕生日、
コロンバスデー、
キング牧師記念日などが、
この法律によって月曜日に移された。

これはいかがなものかと、
私は思う。

ジョージ・ワシントン大統領や、
キング牧師の誕生日を、
月曜日に移してしまう。

コロンブスがアメリカ大陸を発見した日も
月曜日に移動させる。

どうかと思うが、
野球のメジャーリーグでは、
「投げない敬遠」が導入された。

試合時間短縮のためだが、
これもどうかと思う。

だから、秋分の日は、
土曜日でもよろしい。

それを静かに受け入れたい。

さてアメリカに追随するといえば、
安倍晋三総理大臣の、
国連総会一般討論演説。
北朝鮮批判に終始した。

その演説の内容はともかく、
表現や言葉遣いに関してまで、
ドナルド・トランプ大統領に追随するのは
いかがなものか。

ここは日本人らしく、
そのリーダーらしく、
国際人らしく、
演説してほしかった。

ドイツのアンゲラ・メルケル首相。
トランプ米大統領の国連演説に対して、
「そのような威嚇には反対だ」と述べた。

トランプは「北朝鮮の完全破壊」と言った。
「完全破壊」とは、
国民や国土までも打ち壊して、
焼土とすることを意味とする。

メルケル首相は、一方で、
「制裁とその実行も正しい答えだ」とする。
しかし、軍事手段による解決は、
「絶対的に不適切」。

外交解決以外は「すべて過ち」と強調。

トランプよりも、
メルケルを見習いたい。

さて、「ほぼ日」の糸井重里。
「いろんなやつがいた。
いいやつもいた。
わるいやつもいた。
そういう人生だった。」

大物スターのような口調で、
ゆっくりとこう言う。
糸井が若いときに、流行していた。

「どうだ、まいったか
というくらいシンプルだ。
度を越して当たり前にも思える。
だから、冗談なのである」

「しかし、冗談として言ってるのだけれど、
ほんとじゃないか」

「いろんなやつがいた」‥‥‥
多様な人びとに出会った。
「いいやつもいた」‥‥
いいやつと出会ったこともある。
「わるいやつもいた」‥‥
わるいやつと関わったことも。
「そういう人生だった」‥‥
この事実に必然性などない。

「重要なポイントは、
関係やら順序やらを意識せずに、
庭に石でも置くように、
人を配置していくことだ」

そしてこの一連の言葉の使い方を示す。
「なにかの出来事があったときに、
いいやつやら、
わるいやつやら、
いろんなやつが、
なんらかの動きをするにちがいない。
しかし、人生として語るときには、
その人びとは、なにをする必然性もない」

この「いろいろあったの図」を、
「とても便利だ」と述懐する。

「いろんな仕事をした。
いい仕事もした。
ろくでもない仕事もした。
そういう人生だった。」

これを聞いている側の人が、しみじみと、
「そうだったんですねぇ‥‥」
と合いの手を入れたら、完成してしまう。

「ここに、いろんな原稿を書いたよ。
いい原稿も書いた。
つまらない原稿も書いた。
そう、そうだな、そういう日々だった。」

「おれは、それを毎日読んだものさ‥‥」
ありがとうよ、さぁ、
おれとおまえに乾杯だ。

わかるなあ。
毎日書いている身としては。

威嚇したり、
中傷に中傷で応えたり、
完全破壊などと脅したり。

四季豊かな日本、
勤勉、謙虚で、礼儀正しい日本。
静かな文化を持つ日本。
長寿の日本。
もったいない精神の日本。
和を以て貴しとなす日本。

そして日本の商業や商売にこそ、
この日本らしさが活きてくる。

その日本の良さを心得つつ、
秋分の日を生きたいものだ。

〈結城義晴〉

2017年09月22日(金曜日)

イオンリテール米国研修事前講義の「命があなたを生きている」

IMG_2723.JPG7
昨日までは3日間、湯河原。
商人舎ミドルマネジメント研修会。

い~い湯だな♪ ハ ハハン♬
い~い湯だな♪ ハ ハハン♬

ハードな研修の合間の、
束の間の温泉。

それもいい。

今日は千葉県幕張。
IMG_2732.JPG7

イオンタワー。
IMG_2733.JPG7

フレンドシップスクエアのシンボル。
IMG_2736.JPG7
千葉県と米国ウィスコンシン州は、
1990年に姉妹県州の提携をした。
その象徴として、
この小さな塔が建てられた。
ウィスコンシンの「ドロマイト石灰石」と、
千葉県の木「マキの木」が配されている。

私はイオンリテールの講義。
石塚幸男さんと面談。
専務執行役員 人事・総務本部長。
後ろは吉田元さん、
人事部マネジャー。
DSCN7645.JPG7

そして事前講義。
DSCN7648.JPG7

イオンリテールのアメリカ研修は、
必ず事前講義をする。
DSCN7651.JPG7
現地では弾丸ツアーで、
休みなしに動き回る。
もちろん私はホテルでセミナーをするが、
バスの中でもずっと語り続ける。

それでも時間は全然足りない。
アメリカという国、
アメリカのチェーンストアは、
魅力的で奥が深い。
学ぶことだらけ。
DSCN7664.JPG7

出発までに宿題を出した。

そしてイオンリテールはなぜ、
テキサスとニューヨークで学ぶのか。

その競争の特徴、
トップ企業の戦略。

米国スーパーマーケットの、
人時生産性の高さが、
なぜ生まれているか。
それらの理由を説明した。
DSCN7673.JPG7

さらにそのアメリカ流通業の、
全体像と最新のトレンド、
経営理念などを、
鳥の目・魚の目・心の目で、
細かく話した。

特にウォルマートの理念と戦略は、
事前ガイダンスでは必須の項目だ。
DSCN7679.JPG7
なにしろウォルマートを中心に回る、
メリーゴーランドなのだから。

しかし、今、
もう一つのメリーゴーランドが登場した。
アマゾンというメリーゴーランドだ。

二つのメリーゴーランドが回る。
パラダイム転換のとき。

だから面白い。
だから学ぶ価値が高い。

「創意を尊びつつ良いことは学べ」
倉本長治。

最後に米国好循環小売業の共通項。
第1に、客数主義の貫徹。 
第2に、その客数が伸び続けること。

昨日までの疲れもあったが、
一気呵成に2時間を語りきった。
DSCN7684.JPG7
出発は10日後。

イオンリテールの精鋭たちとともに、
今回も彼の地で学ぶ。

朝日新聞「折々のことば」
第881回。

今、いのちが
あなたを
生きている
(真宗大谷派東本願寺)

2011年に催された、
親鸞聖人の七百五十回御遠忌。
そのテーマの言葉。

「私が自らのいのちを生きるのではなく、
いのちが私を生きていると考える」
親鸞のエッセンスをそう表現した。

このコラムの編著者の鷲田清一さん。
臨床心理学専攻の友人の言葉を思い出す。
「身体こそ魂なのであって、
魂という容(い)れ物の中を
〈私〉が出入りする」
謎めいた言葉。

「共通するのは、
身体を『私の所有物』とする考えを
斥(しりぞ)けていること」

アメリカに行くとそれを感じる。
命が私を生きている。
魂という容れ物の中を、
私が出入りする。

サム・ウォルトンが残した、
ウォルマートのスローガン。

Retail is Detail.
[売りの神は細部に宿る]

Keep your ear to the ground!
[神は現場にあり]

神か仏かは問わないけれど、
いのちが今、あなたを生きている。
いのちが今、私を生きている。

温泉でアタマがいっぱいになっては、
いられない。

温泉もいいけれど。

〈結城義晴〉

2017年09月21日(木曜日)

8月の実績の意味と「ミドルマネジャーが組織を変える」

商人舎流通SuperNews
毎日、苦労しながらニュースをつくる。
しかし、絶好調。

業態別の8月の実績。
8月スーパーマーケット統計|
日照不足・豪雨・お盆期間変化で既存店0.2%減

江口法生さんの解説。
日本スーパーマーケット協会専務理事。
「8月は全店昨対比で101.3%、既存店99.8%」

そして述懐する。
「相変わらず規模の大きい会社が伸びていて
規模による格差が鮮明に出ている」

規模の大きな企業が伸びる、
規模の小さな企業が伸びぬ。
それが鮮明。

しかし、同じ流通SuperNews。
イオンnews|
8月/イオンリテール既存店1.5%減・他社も苦戦

総合スーパーはやはり全体に苦戦だが、
イオンリテールが▲、
イオン九州も▲。
イオン北海道は〇。

マックスバリュは明暗分かれた。
既存店・全店ともに前年クリアは、
マックスバリュの北海道と九州。
全店プラス/既存店マイナスは、
中部とユナイテッドの2社、
既存店・全店ともにマイナスは、
東北、東海、西日本。

スーパーマーケットに関して言えば、
マーケット・リーダーが好調、
マーケット・フォロワーは不調。
それが協会とイオンの8月実績から、
おぼろげながら見えてくる。

さて湯河原の3日目。
第12回商人舎ミドルマネジメント研修会。

いよいよ今日は最終日。
晴れ渡った湯河原の秋空。
IMG_3858-1

朝、8時15分、
第2回理解度テストが始まった。 DSCN7581-1

2日目の講義から、
計数とマネジメントの出題。
DSCN7582-1

鉛筆の走る音、
電卓をたたく音。
DSCN7592-1

背を丸めて真剣に取り組む姿。
いつ見ても、感動を覚える。DSCN7597-1
テストは実行のためにある。
それが商人舎研修の理解度テスト。

2回目のテストが終わると、
全員から笑顔がこぼれる。
IMG_3854-1

やるだけやった、そんな気持ちか。DSCN7601-1
お疲れさま。

そして3日目の第1・第2講義は、
高野保男さん。
タクト企画代表。
DSCN7603-1

テーマは「作業システムとLSP」。
LSPはフレデリック・テイラーの流れをくむ
レイバースケジューリングプログラム。
DSCN7608-1

作業割り当てが分単位、秒単位なのか。
その指標だけで生産性が異なる。
企業の戦略がそこに現れる。
DSCN7612-1

導入事例を紹介しながら講義が進む。DSCN7617-1

2時間の充実した講義。
高野さんの作業改善の単行本、
是非とも出版しましょう。
DSCN8319-1

研修会もいよいよ大詰め。
第3講義の冒頭は、
朝の理解度テストの解答を示して、
補足講義。

これが大事だ。
格段に理解が深まる。

理解が深まれば、
実践、実行への道に近づく。

計数には三つの性格がある。
三つしかないといっていい。
上げるもの、
下げるもの、
そして、
一定に保つべきもの。
DSCN8341.JPG7

3つ目の見落としが多い。
その重要性を説く。
これは故渥美俊一先生から教わった。DSCN8347-1

本論はチェーンストア経営理論。
ゴドフリー・M・レブハーから、
ポストモダンのチェーンストア論まで、
一気に解説する。
DSCN8357-1

そのうえで、
ウェグマンズやホールフーズの、
チームマネジメントを、
映像を交えながら説明していく。
DSCN8367-1

遅めの昼食休憩。
皆でとる最後の食事。
DSCN7622-1

そして総括講義。
業態&フォーマット論。DSCN7623-1

ポストモダンのチェーンストア経営、
重要となるポジショニング戦略、
これも一気呵成で語っていく。DSCN7618-1

そしてミドルマネジメントに向けた、
最後のメッセ―ジ。DSCN7621-1
ミドルマネジメントよ、
「自ら、変われ!

自分が変わらねば、
仲間を変えることは出来ない。

自分が変わらねば、
職場を変えることは出来ない。

自分が変わらねば、
店を変えることは出来ない。

自分が変わらねば、
会社を変えることは出来ない。

自分が変わらねば、
社会を変えることは出来ない。DSCN7629-1

そして最後は、
いつもの[祈り]

変わるものを
変えられる勇気を

変わらぬものを
受け入れる心の静けさを

それらを見分ける英知を
お与えください。
(ラインホールド・ニーバー)DSCN7635-1

3日間のご清聴に感謝。DSCN7636-1

たくさんの拍手は、
みんなの決意の表れだろう。

ミドルマネジメント諸君、
がんばれ!IMG_3861-1

熱海駅と湯河原駅へ向かう、
バス3台、タクシー3台を見送る。DSCN8371-1

こちらは湯河原組。DSCN7643-1

受講生たちを乗せたバスに、
事務局が全員で手を振る。DSCN7640-1
第12回ミドルマネジメント研修会。
終了した。

ピーター・ドラッカー亡き後、
マネジメントのグルとなったのが、
ヘンリー・ミンツバーグ。

そのミンツバーグが言っている。
「ミドルマネジャーこそが、
組織を変えていく力を持っている」

私もこの言葉を信じている。

〈結城義晴〉

2017年09月20日(水曜日)

「でりしゃす」全店閉鎖とミドルマネジメント研修会の学習・実践

惣菜チェーン「でりしゃす」。
全17店を閉鎖。
O157の集団中毒事件を起こした店。

群馬県に12店、栃木県に3店、
そして埼玉県に2店を展開。

昨19日付で全店閉店。

(株)フレッシュコーポレーションの事業。
この会社は群馬県太田市に本部を置き、
現在、スーパーマーケット27店を経営。

1978年に「フジマート」として創業し、
1995年に(株)フジタコーポレーションに、
社名変更。
スーパーマーケット3フォーマットを展開。
フジマート、マルシェ、アバンセ。

惣菜インショップ展開もしているから、
全店を閉鎖すると、
スーパーマーケットも困るだろう。

つまりはフレッシュコーポレーションも、
経営が危うくなったということだ。

2016年から、
(株)ゼンショーホールディングスの孫会社。
だからゼンショーの株価も下がった。

一方、「トング 注文殺到」
日経新聞の夕刊の記事。

「たった2日間で約1万本の在庫がなくなり、
ほぼ品切れ状態。こんなことは初めてだ」
(株)田辺金具(新潟県燕市)。
トングなどの調理用品を生産する会社。

もっとも要望が高いのは、
「先端に抗菌加工を施した、
樹脂製のカラートング」
持ち手のステンレス部分と一体成型する。
だから雑菌が入り込みにくい。

同社の工場はフル稼働。
今後6万本以上の生産計画を立てた。

各社の惣菜コーナーや惣菜ショップは、
トングの交換・消毒、手洗いの徹底を実施。
あるいは量り売りをパック詰めに変更。

しばらくは「量り売り」は激減するだろう。
そのかわりにコンビニの惣菜は、
売上げが上がるかもしれない。

しかし惣菜の購買がストップして
手づくりブームが起こるとは、
考えられない。

衛生管理の徹底と、
できたて惣菜の販売。

相反するテーマに取り組むのが、
イノベーションの本質である。

いまこそ、この、
イノベーションが生まれるときだ。

さて、商人舎ミドルマネジメント研修会。
第12回開催の2日目。

会場はニューウェルシティ湯河原。DSCN8231-1

神奈川県と静岡県の境目の温泉ホテル。DSCN8229-1

朝8時15分からは、
研修会恒例の理解度テスト。
DSCN7537-1

初日の講義の中から、
記述式の設問が出る。DSCN7540.J-1

どれだけ学んで、
どれだけ理解できたのか。
それを自ら知るためのテスト 。DSCN7547-1

昨夜遅くまで、そして今朝早くから、
全員が真剣に勉強している。DSCN7548-1
その成果を試すために、
30分のテストに取り組む。

試験に臨む姿は、ほんとうに美しい。

そして2日目の第1講義は、
結城義晴が担当。
DSCN8197-1
冒頭に理解度テストの解説をする。

テストを終えた直後の説明は、
さらに理解を深める。DSCN7554-1
ただし記述式のこの理解度テストは、
テストのためのテストではない。

実行のための理解度テストである。
「知ったこと」と「実行すること」は違う。
実行しなければ意味はない。

講義テーマはマネジメント理論の転換。DSCN7553-1

ファヨールの経営管理論から、
戦後の人間関係論、行動科学論、
さらに日本の戦後マネジメント教育、
その問題点までを、一気に語る。
DSCN7560-1

流れ作業やオートメーションは、
ヘンリー・フォードによって生まれた。
その際に、フォードは、
アメリカの牛肉パッカーをモデルにした。DSCN8199-1

20歳代に取材体験した牛肉の解体工程を、
朝からパフォーマンスして説明した。
DSCN8200-1

第2講座は、白部和孝さん。
シラベ・リテイル・システム研究所代表。
情報システムと計数の第一人者だ。

計数の基礎と応用を、
3時間にわたって講義してくれる。DSCN8202-1

商業界から発刊した
「数字力」は増刷を重ねている。DSCN8211-1

在庫管理と人件費コントロールの、
2つの視点から現場の計数を講義。DSCN8223-1

私は会場の横で、
商人舎magazineWeb会議。

隣はWebコンサルタントの猪股信吾さん、
Facebook担当の内田憲一郎さん、
そして商人舎編集スタッフ鈴木綾子。
DSCN8227-1

短い時間だったが、
中身のあるミーティングだった。
商人舎Webサイト、
また小さな革新が進む。

午前の部が終わって昼食。DSCN8233-1

午後は、白部先生の実践指導。DSCN8236-1

白部さんは会場を回って、
1人ひとりに声をかけていく。DSCN8237-1

今回もいい講義をしてくれた。
白部さんと握手。
DSCN8241-1

続いての講義は、ドラッカー入門、
マネジメントの基本原則。DSCN8248-1

講師は井坂康志さん。
ドラッカー学会事務局長、
ものつくり大学特別客員教授。DSCN8250-1

ドラッカー・マネジメントの基本から、
フィードバック分析まで、
ドラッカー研究者の一人として
わかりやすく講義してくれる。

最後は受講生からのQ&A。

㈱ロピアの山科博昭さん。
子会社の利恵産業社長。DSCN8276-1

(株)万代の松岡俊行さん。
第3運営部エリアマネジャー。DSCN8284-1

関西スーパーの花岡貴志さん。
開発チームシニアスタッフ。DSCN8287-1

それらの質問のいずれもに、
井坂さんはわかりやすく言葉を選んで、
ていねいに答える。DSCN8278-1

井坂さんにも心から感謝して握手。
DSCN7574-2

コーヒータイムを挟んで、
5時から8時まで、
再び結城義晴の担当。

まずは経営の計数。
ROA主体の経営分析。DSCN829-13

そしてドラッカー・マネジメントの本質。
さらに店長とミドルのマネジメント。
DSCN8303-1

さらにコミュニケーションから、
リーダーシップまで。
そのリーダーシップの、
4つのスタイルと実践方法。DSCN8310-1
これも一気に語った。

商人舎ミドルマネジメント研修会は、
実践のためにある。

8時からの夕食。
すぐに、自習室の会場には、
多くの受講者。
DSCN8315-1

席は、半分ほど埋まっているだろうか。DSCN8317-1
この場にいない人たちも、
自室でそれぞれ復習している。
明日の第2回理解度テストに向けて。

学習は実践のためにある。
成果に結びつけなければ、
学ぶ意味はない。

Practice comes first!

〈結城義晴〉

2017年09月19日(火曜日)

トイザらス倒産と第12回ミドルマネジメント研修会の非顧客

米国トイザらスが倒産。
連邦破産法11条申請。
ずっと倒産しそうだと言ってきたが、
とうとうというか、やっとというか。

年商115億4000万ドル(1兆1540億円)、
店舗数1691店の大型倒産。

商人舎流通SuperNewsで報じた。
トイザらスnews|
北米事業が連邦破産法11章適用して倒産

金亀子手を貸さずとも起きにけり
〈朝日俳壇 一宮市 岩田 一男〉

「金亀子」は「こがねむし」

(長谷川櫂選評)
どうにかこうにか自力で起き直れる。
手を貸すのは愛情だが、
貸さぬのもまた愛情。
人もまた。

そして会社も、組織も。

ただしトイザらスは、
コガネムシではなかった。

象徴的に一言で言えば、
ウォルマートとアマゾンにやられた。

外に出るや秋の夕べに驚きぬ
〈同 松戸市 をがはまなぶ〉

(評)表に出ると、早々と真っ暗。
澄みわたる秋の夕闇。

しみじみとそう思う。

地球てふ仮の住処や鰯雲
〈同 今治市 横田青天子〉

(大串章選評)
人間は死んだら何処へ行くのだろう。
骨になるだけだろうか。

鰯雲を見ていると、そんな気分になる。

赤とんぼ虚空に翅を休めをり
〈同 米子市 中村 襄介〉

近頃、赤とんぼには、
とんとお目にかからないが、
秋を感じさせてくれる。

そんな秋の朝、
新横浜駅から9時16分のこだまで、
熱海へ。

秋空のもと、丹沢連峰が美しい。DSCN7973.JPG7
30分ほどで熱海駅に到着。

駅ビル「ラスカ熱海」は、
昨年11月に建て替えられた。

シニア世代で朝から大繁盛。
O

駅前のアーケード街。
仲見世名店街。
O

熱海から湯河原まで、
相模湾沿いを走る。
今日は、いい天気だ。DSCN8005-2

商人舎ミドルマネジメント研修会。
第12回を迎えた。

今日19日から21日まで。
2泊3日の缶詰セミナー。
始まりました。
DSCN8010.JPG7

会場はニューウェルシティ湯河原、
大観の間。
高い天井が快適。
DSCN8043.JPG7

開講講義は結城義晴。
DSCN8020.JPG7

商業の現代化・基幹産業化と
知識商人の役割を説く。DSCN8048.JPG7

全国から製配販の
幹部候補生たちが集まった。DSCN8017.JPG7

ミドルマネジメント研修会は、
ドラッカーのマネジメントをベースに、
脱グライダー商人を養成する。DSCN8053.JPG7

自ら考えて行動できる商人だ。
O

倉本長治の「商売十訓」と、
ドラッカー・マネジメントの三つの概念。
さらに世界のチェーン小売業の歴史まで、
商業近代化の思想を解説する。
DSCN8064.JPG7

そのうえで、
小売業現代化のコンセプトを整理する。DSCN8073.JPG7

「働きがいのある企業」ランキングと、
顧客満足・従業員満足。DSCN8082.JPG7
商売という仕事の、
大前提のプリンシプルを語る。

これが知識商人のモチベーションとなる。

第3・4・5講義は鈴木哲男講師。
REA代表取締役社長。

52週マーチャンダイジングの第一人者で、
その実践的な指導には高い評価がある。DSCN8160.JPG7

作、演、調による仕組みづくり、
組織風土改革を解説。DSCN8141.JPG7

52周MDからプロモーション、
そしてストアコンパリゾンまで、
3時間半にわたる講義。DSCN8148.JPG7

初日の肝になる内容。
受講生も真剣に聞いている。 DSCN8181.JPG7

午後1時から8時までの7時間。
初日の講義は終了。

そして楽しみの夕食。DSCN8187.JPG7

品数も多く、皆、
満足、笑顔。
DSCN8189.JPG7

明日の講義を担当してくれる、
白部和孝さんも到着。

3人も、笑顔。
DSCN8190.JPG7

食事が終わると、各自で自習。

大観の間が自習室として、
開放される。
DSCN8193.JPG7

明朝、第1回の理解度テストがある。
そのための自習だ。

夜の11時過ぎまで、
さらに深夜まで、
みんなの頑張りは続いた。DSCN8194.JPG7
この一瞬の積み重ねこそ
君という商人の全生涯。
〈倉本長治〉

さて最後に、
日経ビジネスオンライン、
「今日の名言」
ライバルは
思わぬところから
出現します。
〈浜田 健一郎〉

ANA総合研究所シニアフェローにして、
前NHK 経営委員長。

「現在のビジネスモデルが
将来も有効とは限りません。
今の自分のポジションに
安住してはならないのです」

NHKにライバルはいないと思われたが、
ソーシャルネットワークサービスなど、
思わぬところから出現した。

だから、ドラッカーは言う。
「もっとも重要な情報は、
顧客ではなく、 

非顧客についてのものである」

そして非顧客の領域で、
大変化が起こる。

トイザらスは思わぬところから、
eコマースというライバルが現れ、
そこにいた非顧客を見ていなかった。

非顧客を見る。
そのために学ぶ。
それが知識商人の姿勢である。

〈結城義晴〉

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人
海外研修会
2026年USA研修会
国内研修会
第2回 バイヤー研修会
第18回 ミドルマネジメント研修会

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
2026年5月
« 4月  
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31 
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.