結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年04月20日(月曜日)

ゴールデンウィーク直前態勢と「人が人のために」の価値

Everybody!  Good Monday!
[2015vol16]

2015年第17週、
4月第4週。

昨日の日曜日、
横浜は新緑が美しかった。
霧雨に濡れた新緑は、
なおさらまぶしいほどだ。

日曜日晴後曇花時雨
〈日経俳壇より 武蔵野 森田和行〉

日本列島はまだまだ、
花時雨を楽しめる。

そして今日は、二十四節気の「穀雨」。
『暦便覧』では、
「春雨降りて百穀を生化すればなり」
これが一番ぴったりの表現だ。

日と月の休む菜の花畑かな
〈朝日俳壇より 稲沢市 杉山一三〉

今日、ポール・マッカートニー来日。
もちろん元ビートルズ。
しかし、もう、72歳。

東京と大阪で、5回の公演。

ただし私は純粋ビートルズ主義者。
ジョン・レノンとジョージ・ハリソンが没したあとも、
ポールは素晴らしいが、
残念ながらビートルズではない。

大瀧詠一のいない「はっぴいえんど」と同じ。

それでもポール・マッカートニーの来日公演は、
嬉しいニュースだ。

さて来週水曜日の29日が、
「昭和の日」の祭日で、
そこからゴールデンウィークに突入する。

商人舎magazine、
weekly商人舎日替わり連載。
月曜日は「2週間販促企画」

当然のことながら、
今週からもう、

ゴールデンウィーク態勢に、
入っていなければならない。

今年は、29日水曜日の後、
2日の土曜日から5連休。

5月1日の金曜日はメーデー。
連合のメーデーは29日だが、
「May Day」と書くごとく、
「5月の日」。

まったく私的な意見だが、
なんとかメーデーは5月1日に、
実施してもらえないだろうか。

一般サラリーマンは、
30日の木曜日と、
この本来のメーデーの日に、
休暇をとれば8連休。

5連休のあとの7日、8日を、
休暇にすれば9連休。

もちろん暦通りの5連休の人もあるだろう。

ライフスタイルとして、
どれもあるだろう。

ただし、今年度が始まって、
最初の重要な大型連休。

このゴールデンウィークに、
自分の顧客の心をつかめば、
夏のお盆商戦から、
秋、冬、年末年始と、
1年が優位に展開する。

大げさなようだが、
今週の態勢づくりで、
その雌雄は決する。

ホップ・ステップ・ジャンプ。
今週がそのホップ、
来週がステップ、
再来週の5連休がジャンプ。

フラフラせずに、
気を引き締めて、
3週間を1クールとして取り組みたい。

糸井重里の『ほぼ日刊イトイ新聞』
巻頭言でイトイが語る。

「人間ができることを、
だんだんと機械がやれるようになってきて、
『人間だけができること』
人間がやればいい、と。
そういう時代が来てしまった、
と思っていた」

「機械がやれることは
機械にやってもらって、
人間は『人間だけができること』を
やればいい‥‥と、
言うのは簡単だけれど、
ずいぶんむつかしいことだ」「だって、このごろは、
機械には無理だと思われていた
いわゆる『ホワイトカラー』の仕事も、
人手と時間のかかる部分は、
どんどんコンピューターという機械が
やってくれている」

むしろホワイトカラーの仕事こそ、
コンピュータにとって代わられる。

「だから、もっとアートなことだとか、
クリエイティブと言われるようなことをこそ、
人間がやればいいと、
また口では言えるんだけど、
アートやらクリエイティブのある程度の部分は、
またまた、かなりコンピューターがやっている」

このあとがイトイの真骨頂。

「しかし、このごろ思うのだけれど、
『人が人にしてもらううれしさ』というのは、
機械に代行させても、
なかなかよろこばれない」

「多くのサービス業で人間がやってるサービスを、
機械にまかせてしまったら、
お客はそれをよろこばない」

「『人が、人のために』という価値は
消えにくいものだ」
まさにその通り。

そして「人が人のために」のあり方は、
人の数だけ種類がある。
自分らしい「人のため」だからだ。
見習うことはできるが、
そっくり真似できるものでもない。

ゴールデンウィークは、
それぞれの「人が人のために」をなんとしても、
地域一番にしたい。

さて今日は、
午前中に横浜商人舎オフィスに来客。
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ハウス食品㈱の営業本部の面々。
真ん中が広域営業部長の小須賀勇さん、
左は営業企画課長の鈴木勝也さん、
右が同チームマネジャーの富本晋平さん。

6月16日(水)に、福岡で、
「カレー&スパイスアクション」
九州 フォーラム2015が開催される。

私がその基調講演をする。

九州方面のみなさん、
おいでください。

午後は、東京・日暮里へ。
一般財団法人ワンアジア財団の理事会評議員会。
私は設立当初から評議員。

2015年度の事業計画で、
アジア中心に都合330の大学で、
「アジア共同体論講座」が開設される。

現在は21の国・地域の186大学に、
講座が開設されている。
38の国・地域の144大学が準備中。

日本では東京大学教養学部と大学院、
早稲田大学とその大学院など、45校。
韓国では高麗大学、延世大学をはじめ40校、
中国は清華大学、復旦大学をはじめ57校。

アジア共同体論を常設科目化した大学も、
9の国・地域の50校。

財団の活動は目に見える成果を上げている。

いま、アジアだけでなく、
アメリカ、ヨーロッパ、アフリカまで、
その趣旨が理解され、
講座開設の大学が増えている。

さらに今年8月1日には、
中国・上海の復旦大学で、
第5回ワンアジア・コンベンションが開催される。
先の大学から教授陣が300人も集まる。

この財団は、佐藤洋治さんが理事長。
ダイナム・ジャパン・ホールディングス社長。
パチンコホールのチェーンストアを経営して、
3年前に香港株式市場に上場を果たした。

そして今月の8日に、
ニラク・ジー・シー・ホールディングスが、
二番目の上場を成し遂げた。

そのニラクの谷口晶貴さんは、
ワンアジア財団の評議員。

今日はニラクの上場を祝って、
財団の理事・評議員事務局で乾杯。
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谷口さん、おめでとう。

さて今週の結城義晴のスケジュール。

あすの火曜日は、
鶴ヶ峰病院で検査結果を診断してもらう。

水曜日は故原島功さんのお別れの会。
㈱ベルク会長。
12時からパレスホテル東京。

その後、13時から商業経営問題研究会。
久しぶりに出席して、講義する。

木曜日は、
カスタマー・コミュニケーションズ㈱役員会。

金曜日は、
イオン経営者候補研修開校式講演。

その間、月刊『商人舎』5月号の入稿仕事。

今週も忙しい。

考えてみると、
この仕事は機械に、
とって代わられることはない。
「人が人のために」の仕事だから。

みなさんも、
ゴールデンウィークに向けて、
「人が人のために」の仕事に邁進して欲しい。

今週がホップ・ステップ・ジャンプの、
大事な大事な第一段階のホップ。

では、Good Monday!

〈結城義晴〉

2015年04月19日(日曜日)

ジジとパスカル[日曜版2015vol16]

ジジです。
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新緑のきせつ。
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空もうつくしい。
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ヨシハルおとうさん、
パスカルの『パンセ』に、
はまってる。
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「あまりに自由なのは
良いことではない」
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「必要なものをぜんぶ持っているのは、
良いことではない」
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〈断章379〉

「人は意地悪が好きなものだ」
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「しかし、意地悪していいのは」
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「目の悪い人や不幸な人に対してではない」
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「卓越した者に対してだけである」
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「その点をはずすと、
見当ちがいなことになる」
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〈断章41〉

 

「人間は小さなことに対しては
敏感であるが」
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「大きなことに対しては
ひどく鈍感なものである」
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〈断章198〉

 

「人間の本性とは、
全くの自然である」
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「つまり、《まったくの動物》
であるということだ」
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人間はおもしろいです。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

2015年04月18日(土曜日)

鹿島茂編訳『パスカル パンセ抄』を読んで、考える葦になる

こんな本を書きたいと思います。
『パスカル パンセ抄』。

原著者ブレーズ・パスカル。
編訳者・鹿島茂。
出版社・飛鳥新社。
2012年7月14日初版。

ブレーズ・パスカル(Blaise Pascal)は、
フランスの哲学者、数学者・物理学者。
1623年6月19日に生まれ、
1662年8月19日に、
39歳で早世。

死後、遺稿が『パンセ』として出版されました。

前書きで鹿島さんは語ります。
「ポスト・モダンどころか
ポスト・ポスト・モダンの時代に
突入したいまの日本社会
直面している問題のことごとくが
正面から取り上げられ、
考えに考え抜いた末に出した、
目を背けたくなるほど直截的な解答が
あたえられている」

「『パンセ』は350年の時空を飛び越えて、
われわれ現代日本人が抱える問題意識に迫る」

そのパスカルの言葉。
第7章「職業と選択」。

「一生のうちでいちばん大事なのは、
どんな職業を選ぶかということ、これに尽きる。
ところが、それは偶然によって左右される。
習慣が、石工を、兵士を、
屋根葺き職人をつくるのだ」
〈断章九七〉

そして続けます。
「人間は屋根葺き職人だろうとなんだろうと、
生まれつき、あらゆる職業に向いている。
向いていないのは、
部屋の中にじっとしていることだけだ」
〈断章一三八〉

「習慣の力というのはじつに偉大なものであり、
自然が人間というかたちでしかつくらなかったものから、
ありとあらゆる身分や職業の人間を
つくりあげるのである」
〈断章九七〉

商人という職業を選んだのは、
実は偶然なのです。

野球選手も、音楽家も、
学者も、ジャーナリストも、
習慣と偶然によって、
その職業に就く。

人間は生まれつき、
あらゆる職業に向いている。

習慣がありとあらゆる身分や職業を、
つくりだすのです。

「人は精神を自分でダメにするように、
直感も自分でダメにすることがある。
人は精神と直感を会話によって鍛え上げるが、
会話によってダメにもする。
良い会話は精神と直感の鍛え上げに役立つが、
悪い会話はこれらをダメにするのに役立つ」

良い会話、悪い会話。
良い講義、悪い講義。
良いセミナー、悪いセミナー。
そして良いコミュニケーション、
悪いコミュニケーション。

「従って、どんな場合でも、
鍛え上げるかダメにするかは、
正しい選択を知ることにかかっている。
だが、そうした正しい選択を行うには、
すでに鍛え上げに成功していなくてはならない。
かくて、話は循環論法に陥る。
そこから脱出できる人は幸せである」
〈断章六〉

数学者でもあるパスカルは、
論理的です。

第9章は「褒められたい」。

「わたしたちはひどく思いあがった存在だから、
全世界の人から知られるようになりたい、
いや、自分たちがこの世から消えたあとでさえ、
未来の人に知られたいとおもっている。
それでいながら、自分の周囲の
五、六人の人から尊敬を集めれば、
それで喜び、満足してしまうほどに、
空しい存在なのだ」
〈断章一四八〉

「虚栄というものは人間の中に
非常に深く錨(いかり)を降ろしている。
だから兵卒も、料理人も、港湾労働者も、
それぞれに自慢ばかりして、
賛嘆者を欲しがるのだ。
さらに哲学者たちも、
称賛してくれる人が欲しい。
また、そうした批判を書いている当人も、
批判が的確だと褒められたいがために書くのだ。
また、その批判を読んだ者も、
それを読んだという誉れがほしいのである」

「そして、これを書いているわたしですら、
おそらくは、そうした願望を持っているだろう。
また、これを読む人だって・・・・・・」
〈断章一五〇〉

パスカルは、謙虚です。
天才は謙虚なのです。

「好奇心とは、じつは虚栄心にほかならない。
たいていの場合、
人がなにかを知りたいと思うのは、
あとでそのことをだれかに
話したいと感じているからなのだ」

う~ん。
鋭い。

自分の内側に入り込んで、
モノを考え抜いている。

「誇りというものは、悲惨や誤謬のなかでさえ、
いとも自然にわたしたちをとらえている。
そのため、あとで
人の語り種(ぐさ)になるという条件さえ整えば、
みな喜んで命を投げだすことになるのだ」

ピーター・ドラッカーは言います。
「何によって憶えられたいか?」
これは人間の誇りから発せられた問いなのです。

2015年4月半ばの土曜日。
新緑が美しい。
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『パンセ』を読んで、
ちょっとだけ、考える葦になってみました。
(来週土曜日につづきます)

〈結城義晴〉

2015年04月17日(金曜日)

学習院マネジメントスクール新年度、「酒類安売り規制」に物申す

7年前の今日。
2008年4月17日、
商人舎発足の会が開催された。

思い出すだけで、
身が引き締まる。

今日は1日、
横浜商人舎オフィス。

今週はあっちこっち出かけて、
ちょっと疲れ気味。

午前中は、
学習院マネジメント・スクールから、
湯沢威名誉教授と、
事務局のおふたりが来社。
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中央が事務局長の林純子さん、
右が研究員の山中寛子さん。

学習院マネジメント・スクールは、
故田島義博学習院大学院長が、
2001年に創設。
15年の歴史を持つ。

その構想は、
「日本の企業と産業界の再活性化に
教育を通じて貢献する」

特に流通業界を対象にするのが、
DSCM基礎コース。
ディマンド&サプライチェーン・マネジメント、
つまり需要から供給までの
連鎖的横断的マネジメント。

私は2007年秋から講師を務め、
今年も第一講座で「流通概論」を講義する。

今年度は、
6月から11月までの全13講座。
定員25名で受講料は、
19万5000円。

特にバイヤーやバイヤー候補には、
必須の講義テーマばかり。

それらを一流講師陣が、
熱を込めてレクチャーする。

今日、湯沢先生を始め、みなさんが、
来年度からさらに内容を充実させるべく、
ご相談に来られた。

私は率直に意見を言った。
提案もした。

今期ももちろん、
楽しみな講座だ。

午後には、
商人舎magazineのWeb会議。
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右からWebコンサルタントの猪股信吾さん、
㈱プラージュのシステムエンジニア久田裕子さん、
facebookコンサルタントの内田憲一郎さん。

ゴールデンウィークの連休明けに、
商人舎公式ホームページも、
商人舎magazineサイトも、
リニューアルをする。

何度目だろうか。
日々、改善、
日々、改革。

このメンバーはそれに、
確実に応えてくれる。
あいがたい。

その甲斐もあって、
紙の月刊『商人舎』4月号は大好評。
もう在庫がなくなった。

今月の特集は、
「ネットスーパー! 移動スーパー!!」

昨日の朝、私の携帯に電話があった。
㈱大木代表取締役会長兼社長の松井秀夫さん。
この特集を随分と褒めていただいて、
すぐに100部、お買い上げ。

ありがたい。

夕方からは、
外山順一郎さん、来社。
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立教大学大学院の結城ゼミ3期生。
㈱大和屋代表取締役社長。
東京日本橋の鰹節専門店。

『だしを味わう四季の料理』に、
にんべん、山本海苔店とともに、
大和屋が紹介されている。
はらゆうこ著・マガジンランド刊。

私はA4用紙に2枚、
外山さんに言葉を贈って、
健闘をたたえ、激励した。

さて、自民党の財務金融部会。
今国会に議員立法で、
酒税法などの改正案を提出する。
酒類安売り競争に歯止めをかけるという目的。

私は㈱商業界の編集長時代、
『明日を切り拓く酒販店』や、
『酒販マーケティング』などの雑誌を、
責任編集していた。

だからこの分野にも、
一定の見方を持っている。

この法案は、納得できない。

日経新聞の社説のタイトル。
「この安売り規制では
町の酒販店を救えない」

「財務相の示す基準を守らない安売り店は、
販売免許を取り消すこともあるという内容。
小規模な店の保護を目的に掲げるが、
この法案には問題が多い」

具体的には、
「酒税法を改正し、
注意しても安売りをやめない店は
まず名前などを公表する。
効果がなければ罰金を科したり、
免許を取り消したりできるようにする」

各地の一般酒販店は、
ずっと「安売り」への規制強化を訴えてきた。
その先頭に立つのが、
全国小売酒販組合中央会。

しかし最近はさらに、
大手ネット通販会社が酒販免許を取得し、
宅配に乗り出している。

つまり一般酒販店は、
安売り店とネット企業の両方から
攻勢されている。

その声を反映して、
自民党の議員立法が出てきた。

しかしまず、
「自社が掲げる安値が経営努力の結果か、
それとも不当な乱売か、
証明や線引きが難しい」

もちろん不当廉売防止には、
独占禁止法がある。

これは世界共通のルール。

「もともと酒類には、
製造、販売、サービスなどで規制が多い」

かつては既存の酒販店を保護し、
酒税の安定した賦課徴収を図るために、
新規参入者に対して厳格な制限が課されていた。

だから総合スーパーもスーパーマーケットも、
さらに酒販店から転換した店以外のコンビニも、
酒を販売することができなかった。

しかし、1998年3月に、
規制緩和推進3カ年計画が設定され、
2001年1月に距離基準が廃止。
2003年9月には人口基準が撤廃。

この時点で、酒類販売は、
事実上、自由化された。

今回は、突然のごとく、
議員立法の「安売り規制」。

もともと酒販免許の自由化は、
消費税導入の裏返しだった。

だから酒税法の規制は、
逆に消費増税の先延ばしを意味するのかもしれない。

日経新聞の社説は言う。
「地方企業や小売店による独自の酒の開発など、
挑戦を後押しする方が長い目で見て
市場は広がる」

つまり安売り規制では、
市場は成長しない。

「タクシー業界への規制強化など
最近、競争を排除する動きが目立つ」

アベノミクスの矛盾。

「しかしイノベーションを生むのは
規制の強化ではなく
緩和や撤廃である」

当然。

「市場競争を通じ
消費者の利便性や満足を高めなければ、
経済の成長も企業の存続もない」

酒類のDSCMを考えると、
規制強化は当然ながら、意味がない。

〈結城義晴〉

2015年04月16日(木曜日)

「コトシもワタシも特別なものじゃない!」と「ディテールの追求」

商人舎magazineには、
主に三つのブロックがある。

第1がmonthly商人舎で、
これは紙の月刊『商人舎』のweb版。

第2がweekly商人舎で、
日替わり連載と週刊特別企画がある。

そして第3がdaily商人舎で、
これは日刊のニュース解説。

今日、第2のweekly商人舎に、
スペシャル・レポートが掲載された。
ウォルマートUS
「6つの原理と8つの改善策」
greg-foran
ウォルマートUSのCEOグレッグ・フォーランの、
厳しい現状分析とそれを乗り切る改善政策。

この中で、日本流の「見切り」と、
ID-POSデータ活用を示唆する言質がある。

ウォルマートも大きく変わろうとしている。

今日のdaily商人舎は、
日本マクドナルド今期380億円の赤字予想と
「ビジネスリカバリープラン」

世界のウォルマートも、
日本のマクドナルドも苦労している。

さて、『ほぼ日刊イトイ新聞』。
糸井重里の巻頭言。

「春って、こんなに雨が続くんだっけ」

そして述懐。
「毎年、毎年、ぼくらは、
『こんな天候はめずらしいね』と言いあう。
そして、そういう話は
とても受けがいいものだから、
テレビのなかからも、
戦後2番目のどうのこうの、
150年に一度のなにやら
というような資料を持ち出して、
今年はなんだか
とんでもなくめずらしい年だと言う」

しかし、ここからが糸井。

「たぶん、そんなことは、
人が生きているところで、
ずっと続けられてきたことだ」

「今年の天候はめずらしい、
と言いたがることは、
『ワタシが観に来ると敗ける』と
言うのと似ている」

そのとおり。

「コトシもワタシも、
そんなに特別なものじゃない」

「じぶんや、じぶんの生きている時代や、
じぶんの周囲の環境が
特別なものであると、
どうしても人は思いたがるように
できているらしい」

いるよなあ。
そういうやつ。

以て自戒とすべし、だけれど。

「なんでだろうなぁ、
そのほうが、その、
『ちょっと励みになるから』
かもしれないな」

「『特別のなにか』って、
つまりは彩りや励みなんだよねー」

「差別化」などという作戦も、
彩りや励みみたいなもんなのである。

しかし人間そのもの、
企業そのものの存在は、
ずっと続けられてきて、
ずっと続いていく。

これを「ゴーイング・コンサーン」という。

それこそが、貴重で、
尊重されるべきものだ。

「コトシもワタシも、
そんなに特別なものじゃない!」
そのとおり。

日経新聞のスポーツ欄。
「ハリルホジッチ監督に聞く
サッカー・ジャパン監督。
ご存知のピンチヒッター。

しかし、なかなか、いい。

繰り返す言葉は、
「ディテール(細部)の追求」

ウォルマート創業者サム・ウォルトンの言葉。
「Retail is Detail」に酷似している。

「日本がワールドカップで
8強、4強に残る可能性はある。
人生で一度かもしれないが
勇気をもって挑戦しよう」

日本のチームについて。
「技術は悪くない。
スピードもあるがプレーが遅い。
なぜかというと
足元にパスを要求してしまうから。
相手の背後へスプリントする選手が
本当に少ない」

「そういうディテールが100個くらいある」

さらに、重要なこと。
「世界で何が起きているかを見てほしい。
現代サッカーに適応しなくてはいけない」
これもリテールに当てはまる。

日本の課題は、
失点時にうつむく精神面の弱さ。

「難しいができなければ試合に負けるだけだ。
そうしたディテールを高度に要求する」

「負けを受け入れた瞬間に
私は辞める。
勝つほどにまた勝ちたくなる。
それが私の哲学」。

「2週間前にもビッグクラブから
オファーが来たが断った。
今は私の百パーセント以上を
日本にささげている」

イビチャ・オシム以来、久しぶりに、
言葉と理論と意志を持った指導者だ。

大いに期待したい。

さて今日は、午後から、
水道橋の東京ドームへ。
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読売巨人軍のフランチャイズ球場。

その隣のショッピングセンターに、
成城石井東京ドームラクーア店がある。
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店の取材と店長インタビュー。

実にいい店長で、
いいインタビューだった。

その高橋琢磨店長と、
広報担当の前川康子さん。
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いいインタビューだったことは、
この写真が示している。
詳細は月刊『商人舎』5月号と、
monthly商人舎5月号に掲載。

高橋さんは学生時代から、
小売業志望で、
私が編集長や編集統括をやっていた頃の
月刊『食品商業』の読者だった。

うれしい話だ。

高橋店長は、
100%以上を店にささげている。

素晴らしい。

〈結城義晴〉

2015年04月15日(水曜日)

今年度の改装投資&店齢若返り戦略と「阪急オアシス千里山店」

日経新聞一面トップ記事。
「スーパー改装に軸足」

同紙がまとめた大手10社の改装投資額は、
前年比3割増の約3800億円。

その10社は、
イオン、イトーヨーカ堂、ユニー、
イズミ、平和堂、フジ。
それからユナイテッド・スーパーマーケット、
ライフコーポレーション、ヨークベニマル、アークス。
前者が総合スーパー、
後者がスーパーマーケット。

とは言っても、
イズミ、平和堂、フジは、
スーパーマーケットも盛んに作っている。

まずイオンは2015年度の国内設備投資が、
1600億円の計画。
既存店舗の改装投資が中心。
その比率は前年度比6割増。

純粋持株会社イオンの子会社で、
総合スーパーを展開するのがイオンリテール。
同社は今年度、60店前後を改装。
これは前年度比2倍。

このイオンの国内投資額は、
トヨタ自動車の約1800億円、
日立製作所の推定2000億円強に匹敵する。

一方、セブン&アイ・ホールディングスの、
総合スーパーはイトーヨーカ堂。
「新規の出店を抑制し、
投資の多くを既存店改装に回す」

同社の今年度設備投資は611億円。
前年より5割増。
80店舗で売場を見直す。
昨年度24店だったから約3倍増。

この2社にユニーを加えた3社は、
総額2600億円の投資額。
これは前年度比5割増。

ライフコーポレーションも、
15年度は過去最大の73億円の改装投資。
特に近畿圏の店舗の見直しを進める。

そのライフは今日、
セントラルスクエア森ノ宮店が、
グランドオープン。
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セントラルスクエアのフォーマットは、4店目。

3318㎡のワンフロア。
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最近のライフらしい、洗練された売場作り。
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私も昨日から大阪にいたので、
夕方、訪れた。

ワインとチーズの売場。
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エディオンとのコラボレーション。
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詳細は商人舎magazineで紹介する。
weekly商人舎。

ご期待いただきたい。

今日はもう一つ、
3月11日にオープンしたばかりの、
ライフ清水谷店にも、
足を伸ばした。
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1985㎡の2フロア。

1階が生鮮食品と惣菜デリなど。
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2階にグロサリー、冷凍食品、
リカーショップとドラッグストア。
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フード&ドラッグのスーパーマーケットとして、
2層店舗を上手くこなしている。

年商20億円の目標。

ライフはこういった新店開発とともに、
過去最多の改装を実施する。

さて今日の大阪滞在の主目的は、
阪食のトップインタビュー。

朝一番で、阪急オアシス千里山店。
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阪急電鉄千里山駅前の店で、
阪食にとって最も得意の立地。

店の前で、
代表取締役会長の千野和利さんと、
取締役専務執行役員の松元努さんが、
出迎えてくれた。
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私は握手して、言った。
「おめでとうございます」

新店オープンはめでたい。

千野さんとともに店内に。
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素晴らしい。

取締執行役員の志水孝行さんから、
実に丁寧に説明を受けつつ、取材。
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息を呑むような売場。
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マグロの解体ショーをやっていた。
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千野会長の持論「ライブ感」。

そしてホスピタリティ。
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お客さんたちは、
心から喜んで買物していた。
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ワンフロア900㎡の小型店ながら、
それを全く感じさせず、
阪食の高質食品専門館のコンセプトを、
十二分に表現している。

店長の竹田綾さんを囲んで、
千野さん、志水さんと写真。
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阪食には7人の女性店長がいる。
竹田さんはそのリーダー。

素晴らしい。

店舗取材が終わると、
3階の会議室で昼食。
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志水さんが選んでくれた、
より優りの意欲的な惣菜、寿司。

舌鼓を打ちつつ、
全部いただいた。

美味でした。
ありがとう。

その後、千野さん、松元さん、志水さんに、
丁寧な説明を受け、インタビュー。
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その深くて濃い内容は、
千里山店とともに、
月刊『商人舎』5月号で掲載。

これは必読の特集です。

阪食は今年、
新店が7店。
改装が20店。

日経新聞の大手チェーンと、
同等以上の店舗投資をする。

今年、店舗に投資して、
全店の平均店齢を、
若返らせることができない企業は、
将来が危うい。

この3年で勝負はつく。

千野和利さんと結城義晴、
見解が一致した。

思い起こせば2011年の2月26日。
商人舎企画の、
「USAスーパーマーケット特別視察研修」
クローズド企画で、
4社のトップ・幹部が参加したが、
このとき千野さん、松元さん、志水さんと、
ご一緒した。

その時の成田空港の千野さん。
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㈱サンシャインチェーン本部社長の川崎博道さん。
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㈱エブリイ社長の岡崎雅廣さん。
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㈱ハローデイ社長の加治敬通さん。
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この1週間の研修会には、
4社の幹部が勢ぞろいして、
学習し、視察し、議論し、
志をひとつにした。

その後、4社は連携を強めて、
実にユニークなクォリティ&サービスの、
スーパーマーケットを開発し続けている。

私自身も、この時、
クォリティ&サービス型を、
研究し、結論を得た。

そして今日は、
千里山店で千野さんの話を聞きながら、
4年前のことを思い出していた。

1カ月も経たないうちに東日本を、
あの地震と津波が襲うとは、
夢にも思わなかった。

しかし、4年間。
阪食はさらに進化した。

そのことを今日の取材とインタビューは、
如実に物語っていた。

〈結城義晴〉

2015年04月14日(火曜日)

Herstory日野佳恵子さんと万代・加藤徹さんとのHistory考

菜種梅雨。
毎日書いている。

雨は降ったが、
今日はうれしいことが重なった。

まず、午前中。
横浜商人舎オフィスに来客。
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日野佳恵子さんと川勝利一さん。
日野さんは㈱ハー・ストーリィ代表取締役。
川勝さんは商人舎エグゼクティブコーディネーター。

川勝さんのご紹介で、
日野さんに会った。

社名はHerstory Co.,Ltd。
名は体を表す。
これがいい。

History=歴史。
His Story。
「男の物語、つまり歴史」。

Herstoryは、
それを覆す「女の物語、女の人生」。

「Historyとおんなじ数のHerstoryがある」
〈結城義晴〉

その視点から、
マーケティング・コンサルティングを展開する。

月刊『商人舎』は、
どちらかというとHistory系。

ちょいと、反省!

だからHerstoryと、
コラボレーションさせてもらおう。

それが両サイドから、
人類の歴史を検証することとなり、
人類の暮らしを描き出すことになり、
そしてマーケティングを進化させることになる。

よろしく。

その後、すぐに新横浜から、
新幹線のぞみに乗って、
大阪へ。

残念ながら菜種梅雨のため、
富士山は拝めず。

東大阪の㈱万代本部へ。
加藤徹代表取締役社長と懇談。
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㈱セブン&アイ・ホールディングスとの、
資本提携を視野に入れた業務提携。

日本商業のHistoryの歯車がひとつ、
カチッと回った。

とりわけスーパーマーケット産業は、
衝撃的な新時代を迎えた。

万代の2015年3月期は、
過去最高営業収益。
そして過去最高営業利益・経常利益。

その万代とセブン&アイのヨークベニマルが、
東西日本のスーパーマーケットとして、
協力しつつ、切磋琢磨する。

1時間ほど意見交換して、
生野区の料亭久恵へ。
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まさに「春」という懐石料理を堪能。
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加藤さんと固い握手。
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日本一買い物に行きたい店、
日本一働きたい会社。
必ず実現して欲しい。

今日はヨークベニマル大高善興会長も、
万代の店舗視察に訪れ、
私も大高さんと握手。

新しい時代は、
強い企業同士のコラボレーションを、
すんなりと生み出す。

さて、日経新聞夕刊、
『ウォール街ラウンドアップ』
ニューヨークから山下晃特派員が報告。
「ようやく春の訪れを感じさせるニューヨーク。
予報によると今週はセ氏20度付近の
過ごしやすい日々が続きそうだ。
振り返ると2014年度の冬は
歴史的な寒さだった」

「特に2月は全米で気温が下がり、
長期の平均気温を下回った州は
全米の6割に当たる30近くと
79年以降で最も多い」
この文章は、
書き手が寒さに悴(かじか)んだためか、
長くて、歯切れが悪い。

私も今年1月、2月に、
その歴史的な寒さを実体験した。

そして「13日の米国株式相場は反落した」

現在、この厳しい天候の上に、
西海岸の港湾労使紛争を受け、
2015年1~3月のGDP伸び率予想は、
1%台に切り下がった。

消費動向は米国GDPの7割を占める。
その消費を決定づけるのが、
米国小売売上高。

それが「楽観と悲観のシナリオ」を分ける、
一つの分岐点になる。

日本の小売業も、
そんな存在になってゆくに違いない。

イオンやセブン&アイ・ホールディングスの動静、
各地のリージョナルチェーンの動向、
地方のローカルチェーンの奮闘。

ヨークベニマルと万代の連携は、
こういった様々な潮流に、
大きな石を投げ込んで、
Historyをつくった。

その顧客たちはしっかりと、
自分のHerstoryを紡ぎ続けている。

〈結城義晴〉

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