リスクを負って計画せよ!
今日と昨日は異なる。
そして明日も、今日とは異なる。
どんな計画も、どんな中計も、
この差異を前提としてスタートする。
より良い明日を迎えようと思えば、
昨日、今日との差異を、
意図しなければならない。
違いのある明日をつくらねばならない。
そしてその違いこそ、
新しい価値そのものである。
すなわち経済行為の本質は、
新たな価値を生み出すことにある。
だが、この新しい価値は、
リスクによってしか生じない。
リスクから生まれる成果こそが、
経済活動の目的である。
だからどんな計画も、
リスクを冒すと決意することから始まる。
リスクを負うことこそ、
計画の本質である。
逆に言えば計画は、
リスクを回避する術(すべ)ではない。
計画はリスクを創造し、
積極的にリスクを引き受けるものだ。
したがって計画は、
願望であるはずはない。
そのうえ計画は、仕事として、
具現化されなければならない。
最善の計画でさえ、
仕事としての実行なしには、
良き意図に過ぎないし、
単なる願望と失望に終わる。
〈結城義晴〉
(Inspired by Peter Ferdinand Drucker)