結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年01月10日(火曜日)

髙島屋創業記念広告と「若いときは力・年をとったら技術・最後は頭」

今朝の朝刊の二面ぶち抜き広告。

20120110123103.jpg
朝日新聞、日経新聞などに掲載された。

「誰が想像しただろうか。
きょう1月10日は、髙島屋の創業記念日です。」
とある。

写真は大正5年、今から96年前。
京都・烏丸の髙島屋呉服店の前に、
蝶ネクタイをした大番頭はんから、
正座した丁稚どんまで、
305名の商人が勢揃いして、
こちらを見ている。

大正時代の商人たちの「インテグリティ」が、
全員の視線から感じられる。

なんとなく、いい気分。
髙島屋は「本日、181周年をスタート」

日経新聞の『時事解析』。
「日本流 企業存続の条件(1)」に、
「近江商人の倫理」が出てくる。
「創業200年超の日本企業は約3100社」。
髙島屋はあと20年で200年企業の仲間入りをする。

「国際比較で2位ドイツ(1500社超)を大きく引き離す」。

記事はこう結ばれている。
「サステナビリティー(持続可能性)は世界屈指。
企業統治の修復には欧米の制度輸入よりも
近江商人流の倫理の回復が先決かもしれない」

その近江商人は、
「厳しい倫理と奉仕の精神で
自己を律した」。

その中の豪商・中井源左衛門が書き残したもの。
『金持商人一枚起請文(いちまいきしょうもん)』
「金持に成らむと思はば、
酒宴遊興奢(おご)りを禁じ、
長寿を心掛け、
始末第一に商売を励むより外に
仔細(しさい)は候はず」

金持ちになろうと思ったら、
「奢りを禁じ、長寿を心がけ、始末第一」

96年前の髙島屋の皆さんの視線と、
近江商人の倫理と精神。
インテグリティ(真摯さ)そのものだ。

さて、朝日新聞一面トップ記事。
「被災地人口6万5千人減」

東日本大震災後の岩手、宮城、福島3県の、
沿岸部と原発事故の避難が続く計45市町村の人口。

なんと6万5000人の減少。
このうちの8割に近い30代以下が、
4万9000人減。

この減少には震災による死者も含まれるが、
震災後10カ月経過したにもかかわらず、
雇用の回復が遅れているため。

人口減は流出によるものだ。
まだまだ被災地は復旧の段階であることを、
私たち全員が、強く認識しなければならない。

政党間での揚げ足取りや内閣改造など、
やっている時ではない。

政治も行政もマスコミも、
もちろん私たち自身も、
インテグリティを強く自覚するときだ。

もうひとつ日経新聞から、
『コラムの気持ち』。
登場するのは、野球評論家・豊田泰光。
「チェンジアップ」のタイトルで連載コラムを書いている。
私もファンのひとり。

豊田はスタン・ミュージアルの話をする。
通算3630安打の古き良き時代の大リーガー。

ミュージアルが来日した時に、
豊田は打撃の秘訣を尋ねた。

「『若いときは力が、
年をとったら技術が、
最後は頭が打たせてくれる』

と話してくれた」

「そうか、年齢相応の打撃があるのだから
焦らなくていいのだと、当時23歳の私は思い、
人生そのものにあてはめた」

異能のプロフェッショナルとして大活躍し、
現役を引退し、監督になり、評論家となった。
「不遇のときもあったけれど、
年齢相応の生き方が見つかると信じて、
しのいできた」

その豊田泰光。
恩師は元西鉄ライオンズ監督の知将・三原脩。
三原の言葉を豊田は「知恵の宝庫」という。

その三原語録のひとつ。
「一生懸命やったあげくに負けたら
ダメージが残って最悪。
だからプロではピッチャーゴロなんかで、
一生懸命走ったらいかんよ」

「高校野球の指導者なら
青筋を立てて怒りそうな言葉だけれど、
読者の反応は悪くなかった」

プロフェッショナルの「真摯さ」と、
元オウム真理教・平田信容疑者らが、
教祖・麻原彰晃を慕っていたころの「盲信」とは違う。

いつもいつも、
「ステージを上げろ!
ステージを上げろ!」
これではいけない。

豊田はぽつりと言う。
「手抜きを認めない“監督”がいて、
働く人たちも疲れているのかな……」

「若いときは力が、
年をとったら技術が、
最後は頭が」

稼がせてくれる。

髙島屋の305人も、
全員がそう物語っているようだ。

<結城義晴>

2012年01月09日(月曜日)

「成人の日」の「もう一人の自分をもて」と「貯蓄と消費」のオクシモロン

Everybody! Good Monday!
[2012 vol2]

2012年の第2週、
そして今日は成人の日の祝日。

毎年、成人の日を過ぎると、
正月明けという感じがする。

2000年から、ハッピーマンデー制度が採用され、
成人の日は、1月の第2月曜日となり、
必然的に三連休となった。

私が自分の成人の日を迎えたのは、
1973年1月15日で、
この日は雪が降った。

国立競技場では、
ラグビー日本選手権が行われた。
学生1位の早稲田vs社会人1位リコー。
25対3のスコアで、早稲田が負けた。

私自身は一日中、横浜の自宅にこもっていた。
思い出すと、ちょっと悲しい、甘酸っぱい感じ。

1999年までは1月15日が成人の日。
小正月(こしょうがつ)に「元服の儀」が行われていたから。

その成人の日は、祝日法で、趣旨が定められている。
「おとなになったことを自覚し、
みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」

私は「みずから生き抜こうとする」というところが好きだ。

そのために、言い続けている。
「もう一人の自分を、
自分の中にもて」

もう一人の自分は、
主体としての自分の言い訳や取り繕いが、
実にむなしいことを知っている。

私自身、今でも、
もう一人の自分が必要だし、
常にもう一人の自分と話し合っている。

主体となる自分の駄目さ加減と付き合いながら、
もう一人の自分から慰められたりする。

そんなことを思い起こさせてくれる成人の日。

みなさんの商売や仕事は、
この三連休、いかがだろうか。

朝日俳壇から、
白息のきれいなお辞儀する子かな
<新潟市 岩田桂>

私はこの三連休、
結城ゼミ生の論文の赤入れに終始している。
一昨夜は徹夜だったし、
昨夜も3時間の仮眠をしようと思ったら、
少し寝込んでしまった。

いま、大急ぎで、論文の読み込みをしている。

結城ゼミのメンバー数は、
一昨年に5人、
昨年に6人と増え、
今年は7人。

一人ずつ漸増。
しかし私の負担も漸増。
論文はいずれも、
1年かけて勉強し研究した力作で、
従って私は、丁寧に丁寧に読み、手直しする。
必然的に時間がかかる。

今夜も完全徹夜のつもり。
明日朝までに5人分目まで仕上げる。

気合十分、
運動不足。

そんな感じ。

今週は、水曜日の11日に彦根の平和堂に行く。
木曜日・金曜日は、横浜みなとみらい。
AJS新年トップ経営研修会。
AJSとはオール日本スーパーマーケット協会のこと。

ここから月末まで、
賀詞交歓会や新年会が目白押し。
忙しい日々が待つ。

しかし今週前半は、
論文仕事一筋。

さて、日経新聞一面に、
「ローソン、上海に上場」の記事。

といっても、「2~3年後を目途」に、
上海証券取引所に上場する「方針」を固め、
「準備作業」に入ったというニュース。

上海証券取引所は、2012年のうちに、
海外企業向け市場「国際板」を開設する。

ここへの上場を狙う。

日本の東京証券取引所だけではなく、
アジアの主要国にも証券取引所がある。

中国は深圳証券取引所と上海証券取引所、
インドはムンバイ証券取引所、
さらにシンガポール証券取引所や香港証券取引所。
日本が上場企業数を8%減少させた昨年までの3年間に、
香港は約14%も増加させた。

特に中国の政府が、香港市場を重視している。
「元の国際化」を意図してのこと。

この香港市場には中国企業だけではなく、
アメリカ、ロシア、最近ではモンゴルの企業まで。

その代り、「上海市場に中国系以外の上場はない」
だから上海の「国際版」には大きな狙いがある。

ローソンはそこに乗って、
「日本企業第1号の上場」を目指す。

中国での店舗展開に有利となる「現地での知名度向上」と、
「元建て」での資金調達を両睨みした政策。

ローソンは、中国でのコンビニ店舗数323店。
「10年後1万店の計画」。

上海や香港での株式公開。
ちょっとしたブームになりそうだ。

一方、日経新聞の『景気指標』。
祝日の月曜日はニュースが少ないし、コラムもない。
そこで海外ネタが中心となる。
記事は「米貯蓄率低下と消費の行方」の見出し。

アメリカの貯蓄率の「適正」は4%超といわれる。
それが、「昨夏ごろまで5%前後で推移」し、
「一時は6%を超えた」。

これは小売サービス業にとっては、
芳しい傾向ではない。

「景気悪化で個人が一斉に
借金返済や老後の生活資金確保に動いた」から。

しかし「昨夏を境に再び下げ、
昨年9月以降は3.5%前後で推移」。

アメリカの失業率はずっと9%半ばを超えていた。
それが現在、8.5%に下がった。
それでも「労働市場の本格回復にはほど遠い」。
だから貯蓄率の低減の理由は失業率だけでは説明できない。

収入や所得が減って、「貯蓄に回す余裕」がなくなった。
あるいは「節約疲れ説」もある。
しかし「今のような低い貯蓄率は持続可能でない」との指摘が主流。
そこでこの記事を書いたワシントン支局の矢沢俊樹記者は結論する。
「2012年前半は再び消費が鈍化するだろう」

この基調トレンドの中で、
アメリカ小売業はいかに消費を刺激するのか。

日本の家計貯蓄率
は、
いまから20年前の1992年段階で14.7%、
2007年は2.4%、2008年2.3%、2009年2.3%と、
2%台前半まで下がって2010年2.4%、
さらに昨2011年には3.2%と回復。

アメリカの3.5%と似通ってきた。

それでも、低いことに変わりない。
こちらは所得の減少が最大の理由か。

貯蓄と消費。

顧客にとっては、
将来に備えて貯蓄もし、
現在を楽しむために消費もしたい。

まさにオクシモロンの状態。

小売サービス商売は、
この顧客のジレンマの中にある。

私たちは「貯蓄率」にも、
常に目を配っておきたい。

1月の第2週。
消費マインドは「節約・倹約・もったいない」。

だから今週も、
「朝に希望・昼に努力・夕に感謝」

ではみなさん、
Good Monday!

<結城義晴>

2012年01月08日(日曜日)

ジジと七草粥[日曜版2012vol2]

おとうさん、どうしたの?
20120108143826.jpg

やっぱり、なにか、
たべるんですね?
20120108143840.jpg
おとうさんがたべると、
ボクもたべたくなります。

「おかゆ」ですか?
20120108143852.jpg
シンプルですね。

お正月には、
おせち料理とお酒ばかりだったのに。
20120108143859.jpg

ボクも、なんだか、
たべたくなった。
20120108143913.jpg

条件反射というのでしょうか。
20120108143924.jpg

からだが、うごいてしまうんです。
20120108143930.jpg
ボクも、いいですか?

「どうぞ!」

ありがとう。
20120108143943.jpg

お水ものみます。
20120108143955.jpg

あーあ、おいしい。
20120108144004.jpg

ボク、しあわせです。
20120108144012.jpg

ほんとうに、
おいしかった!
20120108144036.jpg
ボクの食事は、
いつも、シンプルです。

おとうさんが、
おかゆをたべるのとおなじです。

それでも、マンゾク。
20120108144027.jpg
それがいいんだとおもいます。

ニンゲンは、
まいにち、まいにち、
お正月みたいになってきました。

でも、まいにち、まいにち、
おかゆのほうが、
いいんじゃあ、ないでしょうか。
20120108144045.jpg
そんなシンプルで、
スローなライフスタイル。

おとうさんも、
いかがですか?

<『ジジの気分』(未刊)より>

2012年01月07日(土曜日)

「漱石と七草粥」/上半期決算小売業好調35社の中のHC&コンビニ

1月7日、七草粥の日。

朝日新聞の『天声人語』が、
夏目漱石の俳句を取り上げた。

漱石43歳の晩夏。
だから七草とは関係ない。

「胃潰瘍を患う夏目漱石は、
療養先の伊豆修善寺でひどい吐血に見舞われる」

そして「生死の境をさまよった後の一句」。
〈腸 に春滴るや粥の味〉
「腸」は「はらわた」と読み、
「滴る」は「したたる」と発する。

「絶食の末に許された粥は、
歓喜のうちにのどを抜け、
食道を震わせて下り、
腸に春を届けた」

春の七草。
20120107131048.jpg
せり、なずな、
ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、
すずな、すずしろ

これぞ七草。

すずなはカブ、
すずしろはダイコン。

コラムは「家なら一草で構わない」と語る。
いまはスーパーマーケットで、
パックで売られている。

それを土鍋で、粥にする。
20120107131058.jpg

とりわけ美味いというわけではないが、
なぜか、ほっとする。
七草粥。
20120107131108.jpg
私は胃潰瘍ではないが、
すっきりとしたし、
夕方までこれ一椀で済ませた。

昨夜は横浜商人舎オフィスに、
立教大学大学院結城ゼミの佐藤康裕君が訪ねてくれた。
20120107131117.jpg
佐藤君は「駅ナカ」の研究を進めているが、
全国JR6社の駅ナカ商業施設をくまなく踏査した。

凄い研究となりつつある。

アンケートやヒアリングも、
雑誌記者顔負けの取材力で、
これも充実。
私の名前でご協力をお願いしたが、
ご協力企業とその担当者諸氏には、
心から感謝したい。

今朝の朝日新聞「経済欄」に、
「駅中に小型店を展開」の記事。
ポーラ・オルビスホールディングス社長の鈴木郷史社長。
3~5坪の小型店を「駅ナカ」に展開する構想。

「働く女性が増える中、
忙しい平日に少しでも商品に触れてもらい、
新規顧客を増やしたい」

しかし「駅ナカ」ビジネスは、
「超」のつくショートタイムショッピング。
そのことを忘れてはいけない。

さてさて日経新聞の『大機小機』。
「人口本位時代の『三国一』とは」のタイトル。
人口問題の記事には、
くまなく目を通しておきたい。
これからの最重要課題の一つ。

「日本には14世紀以降の室町時代から
『三国一』という言葉がある」

「三国とは日本と唐土、天竺(てんじく)」
中国とインドのこと。

コラムは経済学者アンガス・マディソン教授の研究を紹介。
「1820年時点で世界のGDPシェアは
日本3.0%、中国32.9%、インド16.0%

3カ国で計51.9%に及んだ」

その時、「欧州26.6%、米国1.8%」
アメリカが新世界と言われていた時代。

「地球上の人口が10億人に達したのは1804年」
「1952年時点のGDPシェアは欧州29.3%、米国27.5%に対し、
日中印3カ国の合計でも12.6%」と変わった。

さらに「それから60年。
この間、日本は世界第2の経済大国に浮上したが、
中国に抜かれた」

「世界人口は現在、70億人。
最大の中国が13億5千万人、
2位のインドが12億4千万人」

「中国は10年以内にも名目GDPで米国に並ぶ。
インドは10年後に人口で中国を上回り、
GDPでもやがて日本を追い越すだろう」

その中で日本はどうするか。
コラムニストの提案は、
「デンマーク型」。
すなわち「1人当たりの富」の基準。

「デンマークは2010年も1人当たりGDPが世界5位」
GDPの総額を指標にするのではなく、
1人当たりを基準に考える。
まあ、当たり前で妥当な考え方だが、
そのためにどうするか、こそが大事。

私はいつも言うが、
小売流通・サービス業がGDPに貢献し、
1人当たりの豊かさを実現させるべきだと思う。

その小売業の2011年3~11月の実績。
日経新聞が特集記事を組んだ。

上半期決算を発表した上場46社のうち、
76%の35社が「経常増益を確保」。

そのうち「16社は2012年2月期通期の最高益」を見込む。

これ自体は非常に良いことだ。

とりわけ良い成績なのがコンビニ。

セブン&アイ・ホールディングスは、
連結経常利益が前年同期比23%増の2172億円。
過去最高を記録。
これを支えるセブン-イレブンは、
来店客約3%、既存店売上高約8%の伸び。

「生鮮品を充実」させて、「女性客」を獲得。
安価なプライベートブランド惣菜の拡大で、高齢者客も確保。
村田紀敏社長の発言は勢いがいい。

ファミリーマートも今期は最高益。

東北地方の復興需要が増益に寄与した例も多い。
「イオン連結経常利益は、13%増の1145億円」。
これも過去最高。
とくに東北の既存店がいい。
イオンリテールの村井正平社長のコメントも、
「15~20%増収」と元気。

記事の表にある「増益率」の高い企業を順に紹介しておこう。
CDMホールディングス 50%、
アークランドサカモト 38%。
セブン&アイ 17%、
アークス 16%、
イオン 10~15%、
ローソン 11%、
同じくファミリーマート 11%。
ダイユーエイト 6.3%、
カスミ 6%、
ニトリホールディングス4%、
しまむら4%。

ホームセンターとコンビニが好調。
アークス、カスミといったスーパーマーケットもいい。

国民1人当たりのGDPに貢献するためにも、
もっともっと利益を上げていい。

もちろん、
「利益は目的ではない。
条件である」

ピーター・ドラッカー教授。

ありがたい言葉だ。

今日からの3連休、
商売する人も休む人も、
どっちも頑張れ。

<結城義晴>

2012年01月06日(金曜日)

糸井重里の「かけ算」のコモディティと「たし算」のノンコモディティ

「松の内」。

松の内まで、
正月の「松飾り・門松」などをつけておく。

一般に関東は1月7日、
関西をはじめ他の地域では15日。

その松の内、私の住む横浜では、明日。

明日は、七草粥の日でもある。

こうして少しずつ、
「松が明ける」。
すなわち「松の内が終わる」。

それでも、1月いっぱいは、
新年賀詞交換会などで、
「おめでとうございます」とあいさつする。

1月末までが、「正月」だから、
それもよい。

一方、「小正月(こしょうがつ)」という表現もあって、
こちらは、1月15日。

江戸時代の初期まで、
小正月が「松の内」とされた。

小正月があれば当然ながら、
「大正月(おおしょうがつ)」というのもあって、
これは「元旦」のこと。

1年をいろいろに区切るのが、
日本人に限らず人間の「生活の知恵」だが、
正月の1月は特に区切りが多い。

「一年の計は元旦にあり」
そのココロは、
一年間の計画は元旦に立てるべきである。

これに対して、
「一日の計は朝にあり」もある。
同じく、ココロは、
一日に計画は朝、立てたり、確かめたりするべきだ。

今年の商人舎標語、
「朝に希望・昼に努力・夕に感謝」も、
「朝」から始まる。

私の場合は、
夜と朝が繋がっていたりすることがあるが、
それでも「朝」の区切りは大事。

関西スーパーが考え出した概念に、
「開店時100%の品ぞろえ」があるが、
これも「一日の計は朝にあり」と同じ趣旨。

「松の内」の間に、
このことは確認しておきたい。

さて、糸井重里さんの『ほぼ日』。
「ほぼ日刊イトイ新聞」。
その巻頭言は「今日のダーリン」。
私がひそかに目指しているサイト。

今朝の巻頭言は考えさせられる。

「『たし算』的な仕事のやり方について」
昨日から書いている。

「大量に複製をつくっていくという方法を、
否定しているわけではないんです。
たくさんの人に、たくさんつくって、たくさん運んで、
たくさん利用してもらうというやり方は、
いろんなものやサービスを手に入りやすいものにして、
多くの人が利用できるようにしてくれました」

1760年代からイギリスで産業革命が起こった。
だから糸井さんといえども、
これを否定できるはずはない。

糸井さんは、これを、
「『かけ算』的な方法が発達してきたおかげ」という。
それ以前の方法を、
「『たし算』的なやり方」と言いつつ。

この「かけ算」の方法論によって生まれた商品こそ、
「コモディティ・グッズ」である。

糸井さんは結論づける。
「ただね、『かけ算』がふつうになってしまうと、
高くてもいいから大事に使いたいもの、だとか、
一人の人のために、じっくりつくりたいとか、
他の誰のものともちがうものがほしい、とか、
ひとつずつの『たし算』のような仕事のしかたが、
なつかしくなるというか、
そういうものがほしくなってきます」
これこそ「ノンコモディティ」の概念だ。

そのあとの観察が糸井重里らしい。
「おそらく、これ、買う、使う側だけじゃなくて、
売る、つくる側にも
そういう気持ちがあると思います」

コモディティ偏重から、
ノンコモディティとの併用、
そして両者のプロダクト・ミックスこそ、
現代商業の利益の源泉である。
それを糸井さんは指摘している。

さらにノンコモディティの中身を、こう表現する。
「芸術とはちがうのでしょうが、
大量生産品ではない」

ではなんだ。
『作品』という考えに近いのだと思っています」

ノンコモディティ・グッズは
「作品」である。

「芸術品」でなくともよい。

さらに産業革命以前の「産品」とも違う。
ノンコモディティ・グッズは、
ただの「グッズ」でもない。

きわめて感覚的な表現だが、
それが「ノンコモディティの本質」をとらえている。

糸井重里の関心は、
ここにとどまらない。
「というようなことを下地にしてですね、
東北で、新しいぜいたく『たし算』はできるかなぁ」

商業・サービス業の現代化は、
足し算による「作品」のようなノンコモディティと、
かけ算の「量産品」のコモディティによって、
人々の暮らしを豊かにしつつ、
確かにする仕事なのだと思う。

「セルコ・レポート」は、
全国セルコグループ運営本部発行。
私はこの機関誌に17年間、
隔月でコラムを書いてきた。

昨年12月号でその連載が終了したが、
最後のタイトルは「Last Message」。
以下の文章は私が食品商業編集長を止めた時に、
最後の巻頭言として書いたもの。
それを『メッセージ』(商業界刊)に転載した。

さらに一部書き直して、
セルコ・レポートに使った。

「Last Message」

最後の決め手は、
どんなときにも
人間力となる。

わたしは
いつも、
その人間力を信じたい。

かつて
すべての商業は
「足し算の経営」だった。

百貨店という経営体はその中で最大の存在ではあったが、
今でもこの足し算の領域にあって、
だから「そごう」は破綻した。

アメリカで起こったチェーンストアは
二〇世紀の小売産業に
革命的な「掛け算の経営」をもたらした。

しかしほとんどの企業はそれに徹することができず、
ご都合主義で足し算と掛け算を混ぜ合わせ、
その弥縫策としての引き算と割り算に終始した。

一方、インターネットビジネスは
息もつかせぬ「累乗の経営」で、
足し算と掛け算の分野を呑み込むかに見える。

けれど結局は、ほんのひと握りの英雄を残して、
二乗、三乗、四乗のスピードで
世界を塗り変えつつ、残骸となってゆく。

ここには累乗分の多大なリスクが潜む。
彼らにとっても最後の決め手は
やはり人間力であるからだ。

孟子の性善説も筍子の性悪説も超越した次元での
組織的な人間たちの総力が、
顧客満足と市場競争力を生み出す最後の砦となる。

そのための生き残りをかけて、
数え切れないほどの葛藤や闘争が繰り広げられるだろう。
幾多の誤解や錯覚が生じ、あまたの誹謗や中傷が飛び交うだろう。

それでもわたしは、人間力を信じたい。
足し算や掛け算のフィジカルな世界においても、
累乗のバーチャルな領域においても。

わたしは
永遠に
人間力を信じたい。  

糸井重里の「たし算とかけ算」。
ノンコモディティとコモディティ。

結城義晴の「足し算と掛け算と累乗」。
支店経営とチェーンストアと、
そしてネット・ビジネス。

これらも商業・サービス業の現代化を、
懸命に解き明かそうとするときの糸口になる。

<結城義晴>

2012年01月05日(木曜日)

2012年、「モノづくり偏重」と「鬱々たる悲観論」から脱却しよう!

昨日の1月4日が、
多くの会社の仕事始めだった。

そのことは、
このホームページへのアクセス件数でよくわかる。
昨日からいきなり跳ね上がって、
いつもの水準に戻った。

商人舎ホームページも、
結城義晴のブログ[毎日更新宣言]も、
ビジネス・サイトなんだと、
つくづくと実感させられる。

小売り流通業・サービス業、
消費産業、その関連産業に、
読者が集約されている。

特徴のあるサイトであることは間違いない。
この特徴を「ポジショニング」と呼ぶが、
私はこれこそ大事だと考えている。

私たちのサイトがそのポジショニングを確立していることは、
まさに「実践躬行」となって、
今年も、「春」から気分がいい。

商人舎の年賀状。
20120101123120.jpg
今年も1000枚くらいお送りした。

自宅にも、会社にも、
多くの年賀状をいただいた。
こちらから出していない人からのものもあるし、
返事を書けない場合もある。

この場をお借りして、
お礼申し上げたい。
ありがとうございました。

年賀状に関しては、
「虚礼廃止」の考え方もあって、
「出さないと失礼」とは、
まったく思わない。

むしろ哲学があってよいとさえ感じる。

例えば玉生弘昌さんが社長を務める㈱プラネットは、
会社の業務そのものがが情報システムだし、
ペーパーレスの受発注機能を果たすだけに、
紙の年賀状を廃止して、
インターネットで年始のご挨拶状を送る。

これなどとてもいい。
自社のポジショニングと深く関連している。

ただし私の商人舎は、
「カミ(紙)とアミ(網)の融合」を謳っているから、
年賀状の紙も出す。
ネットでもしつこく年賀状を登場させる。

第一、私自身が、
年賀状のようなものを「つくる」のがだいすき。
スタッフもみんな、大好き(だと思う)。
だから楽しみながらつくって、出す。

毎年、前年の一番印象に残った写真を使う。
今年は、昨年8月の阿波踊り。
㈱キョーエイの皆さんには大変お世話になった。
埴渕一夫社長、安友健雄専務、森雅之常務、
そのほかにも多くのキョーエイマン、キョーエイレディ。

私、「阿波踊り」にはまった。

あんなに楽しいことはなかった。
生きていてよかったと思った。
日本人に生まれてよかったと思った。
徳島県人でなかったことを少し残念に感じた。
とは言っても、私も福岡生まれの博多っ子の端くれだから、
「少し」残念! というところだが。

日本の祭り、いいもんです。
東日本大震災からの復興や、
これからの振興に関しても、
「祭り」は絶対に役に立つ。

昨日のブログで書いたアントニオ・ネグリの「マルチチュード」も、
祭りに集う「多数の個」のような考え方だと思う。

そんなことを今年の年賀状から表現したかった。
キョーエイ常務の森雅之さんには、
一緒に年賀状に登場してもらった。
感謝したい。

さて昨日は、商人舎オフィスを、
立教大学大学院・結城ゼミのメンバーが訪問してくれた。
20120105182354.JPG
左から朝川康誠さん、山口毅さん、岡本あゆ子さん。

商人舎オフィスの事務所開きは、
来週火曜日の10日。
昨日は誰もいなかったので、
朝川さんの手操り写真。

それでも和気あいあいの雰囲気が、
よく出た写真となった。

結城ゼミの面々は今、
卒業論文執筆で佳境に入っている。

その最後の報告と相談。

私がこれから、
昔の編集長時代のごとき赤入れをして、
完成に至る。

もちろん、中身の改ざんは一切しない。
すべて本人の研究成果。
私はちょっと言葉を磨いたり、表現を整理したり、
論旨のおかしなところを指摘し、
それを最後に一人ひとりが手直しして完成となる。

この最後の共同作業のプロセスを、
私はことさら大切にしている。

一人ずつ、4万字~6万字が目安だが、
いつも結城ゼミでは7万字を超える論文が提出される。

4万字が400字詰め原稿用紙100枚、
6万字は150枚。

それぞれに個性があって、
いい研究ばかり。

これもポジショニングである。

みんな、もう一息、頑張ろう。

この先は、私が一番、
頑張らねばならないが・・・・・・。

さて朝日新聞のコラム『経済気象台』
コラムニスト山人氏が、
「モノづくり偏重からの脱却」を訴える。
大いに賛成。

「日本にとってモノづくりが
経済の基盤であることは疑いない」

ただし、「経済に占める比重として、
また成長の担い手として、
サービス産業の重要性が高まっていることも
事実である」

何度も書くが、私は2008年4月17日、
商人舎発足の会で4時間の講演をした。
そのタイトルは、
「小売りサービス業が日本を救う」

コラムニストは米国のアップル社を例にとる。
「アップルはハード(機器)を
国内では生産していない。

シリコンバレーの人たちは、
付加価値を生むのは、
革新的なサービスやビジネスモデル
であって、
ハードはそれを可能にするもの(enabler)と位置付けている」

そう、付加価値を生むのは、
小売業やサービス業では、
サービスやホスピタリティ、
業態やフォーマットである。

「日本が空洞化を恐れるあまり、
多くの経済資源を政策的に用いて、
モノづくりへの過度の依存を続けようとすることは、
サービス産業の発展を抑制し、
かえって空洞化を加速する
ことになりかねない」

これにも私、大賛成。

「日本製造業の優れた技術を磨き続けることは必要だ。しかしそれが、
新たなサービス産業の排出を阻害
するとしたら、
われわれは次世代の成長機会をそぐことになる」

言うことなし。
山人氏に、座布団三枚。

一方、日経新聞のコラム『大機小機』
コラムニスト蜻蛉氏が
「今年、求められる楽観性」を説く。

こちらは吉田茂最晩年の著作から。
書名は『日本を決定した百年』。
吉田茂は太平洋戦争敗戦後の最初の首相で、
「麻生太郎元首相の祖父」という方が通りがいいかもしれない。

その吉田の「今日でも通用する、整理された歴史観」。
日本を奇跡的に復興させた要素。
第1に、日米安保体制、
第2に、経済発展を可能にした幸運、
第3に、国民の勤勉と努力、
第4に、何よりも「将来を信じた」楽観的な国民性。

蜻蛉氏は嘆く。
「昨年3月の東日本大震災があぶりだしたのは、
歴史観はいうまでもなく、
識見も情熱も経験も欠落した政治家のぶざまさだけではない」

何があぶりだされたか。
「かつて『世界で最も優秀』だと
持ち上げられた官僚集団の劣化は明らかだったし、
福島第1原発では、
日本のよりどころともいうべき『現場力』にも疑問符がついている」。

そして、「最後に残る」もの。
それは「将来を信じる楽観的な国民性」。

コラムニストは続ける。
「20年にわたる経済停滞がもたらしたものは、
鬱々たる悲観論であり、リスクをとらない風潮である」

私も「鬱々たる悲観論」や、
初めからリスクを回避する風潮は嫌いだ。

コラムニスト蜻蛉氏の最後の指摘。
「『私たちのやり方が正しい』と思い込んで失敗したバブル経済の教訓は、
将来を悲観することではない」

今年も日経の『大機小機』と朝日の『経済気象台』は、
このブログに頻繁に登場するだろう。
私がこれらのファンだから。

「モノづくり偏重」と「鬱々たる悲観論」からの脱却。
これが2012年の経済界、産業界のテーマである。

その時に、小売りサービス業が、
将来を悲観していては、断じてならない。

<結城義晴>

2012年01月04日(水曜日)

アントニオ・ネグリの「マルチチュード」とトニー・ブレアの「無知」

今日は「仕事始め」「御用始め」。
初競りも今日から。

良い1年になるよう、
祈りたい。

朝日新聞の「オピニオン」欄に、
イタリアの政治哲学者アントニオ・ネグリ登場。
こういったインタビューでは、
まだまだ朝日が群を抜いている。

ネグリは左派知識人の分野に入れられる。
1933年生まれの78歳。
ベネチア在住で、
2000年『エンパイア<帝国>』、
2004年『マルチチュード』、
2009年『コモンウェルス』の三部作を発表。

まぎれもなく新しい時代を見据える哲学者。

「ニューヨークのウォール街占拠」などの現象を、
「マルチチュード」と位置付ける。

「マルチチュード」とは、
「多様な個の群れ」などと訳される。

それが「新しい民主主義のモデル」と見る。

「政府という組織には、
人々の『参加』の度合いが足りません」

その通り。

「いま、各国の政府が危機に陥っているのは、
もはや政府が社会を代表するものとは
言えなくなってしまったためです」
なるほど。

「多くの国で立法府と行政府がにらみ合ったまま
動けない状況が見られる」

「代議制や三権分立など、
18世紀に生まれた民主主義のしくみが
腐ってしまったように見えます。

機能できなくなったのです」
しかり。

ネグリは「病院の運営」をたとえにとって説明する。
「単に治療や研究の場としてだけでなく、
患者との人間関係、愛情、社会とのつながりなど、
もっと人間的な病院を組織するにはどうすればいいか。
生活全般から考えるのです」
これを政治に置き換えることで、
新しい民主主義のモデルが考えられる。

これを支えるのが「多様な個の群れ」、
「マルチチュード」。

その「マルチチュード」になるには?
「あなたの仕事が『知』を得ること」
商人で言えば、「知識商人」。
我田引水だろうか。

一方、日経新聞最終面の『私の履歴書』。
元イギリス首相のトニー・ブレアが、
元旦から書いている。
1953年5月6日、エジンバラ生まれの58歳。

私のひとつ下。
日本人なら巳年生まれ。

そのブレア、1972年にオックスフォード大学に進むと、
バンドで歌ったり、少しギターを弾いたりした。
「私のヒーローは
ローリング・ストーンズのミック・ジャガーだった」

ブレアの大学時代の4人の友人が、
彼に大きく影響を与えた。
二人はオーストラリア人で、
ピーター・トムソンとジェフ・ギャロップ。
一人はインド人のアンモル・ヴェラニ。
最後の一人は、アミン独裁体制下のウガンダ人オララ・オツンヌ。
純粋のイギリス人はいなかった。

そのトニー・ブレア。
元旦の第1回目に実に率直に述懐している。
「58歳になった今、感じるのは
自分が指導者だったときに
いかに無知だったか、
世界にはいかに多くの学ぶべきことがあり、
その変化のプロセスが
いかに魅力のつきないものかということだ。
時々、自分があまりに若くして
指導者になってしまったのではないかと思うほどだ」

ブレアはイギリス労働党党首で、
ある意味の左派。

ブレアがネグリの「マルチチュード」を、
首相就任時に知っていたら。
私はそんなことを考える。

さて日経新聞お得意の『産業景気予測特集』。
トップがずらりと並んで発言。

まずカルロス・ゴーン・日産社長。
「人口減少を転換させない限りは、
日本国内の自動車市場規模は縮小する。
現在は世界3位の市場だが、
5~10年後もその地位を続けられるかは分からない」

「需要を刺激するには、
公的な政策と各企業の戦略との組み合わせが必要になってくる」
官民のマッチングが必須との見解。

自動車製造業界には、
こういった意識が強い。
小売りサービス業界にも、
官の協力はもっともっと必要なのだけれど。

鈴木弘治・高島屋社長。
「東日本大震災の影響で広がった消費者心理の悪化や買い物の自粛ムードは
徐々に持ち直している」

しかし「景気は予断を許さない」し、
「消費環境も不透明感が漂っている」。
「楽観できる状況ではなく、
今後も一本調子の回復基調で上向くとは考えていない」。
妥当な見方だ。

井阪隆一セブン‐イレブン・ジャパン社長。
「たばこ値上げに伴う増収分を除いても、
既存店売上高は前年同月を上回って推移している。
総菜やデザート、調理パンなどが好調だ」
「働く女性の増加などを背景とした『食の外部化』が追い風になっている。
生活スタイルや需要の変化に応えていく」

原田泳幸・日本マクドナルドホールディングス会長兼社長。
「2012年の外食への消費マインドは良くなるだろう」

「外食市場は7.7兆円といわれている。
家庭の食事の10回に1回を外食に来てもらえれば6兆円は伸びる」

「朝食、昼食、夕食など時間帯別に消費者に
自信を持ってメニュー提案することが今年のキーワードだ」
「朝昼晩の時間帯別メニュー提案」が、
マクドナルドの戦略。

日経新聞にもうひとつ『流通業界特集』。
タイトルは「消費関連企業、問われる底力」
「底力」ってなんだろう。

「業態の壁を乗り越え、新たな市場を掘り起こす突破力に加え、
普及が進むスマートフォン(高機能携帯電話)や交流サイト(SNS)を活用し、
移り気な消費者をインターネット経由でつかまえる知力」と書かれているから、
これなんだろう。

事例として、第1に「家電量販店が家を売る」。
ヤマダ電機の中堅住宅メーカー「エス・バイ・エル」買収。
これはラインロビングの話。

第2は、「コンビニの移動販売車」。
「セブン‐イレブン・ジャパンは8台、
ファミリーマートは3台の独自設計の改造トラックを投入」。

「拠点となる店舗で商品を積み、
20~30キロ離れた地域まで販売車で出動。
通常店では採算を取れない過疎地での商売が可能になった」。

これは新しいチャネル開発。
「小売各社が業態や店舗の壁を越え、
新たな売り方でしのぎを削る」。

しかしヨークベニマルの「野越え山越え」の思想のごとく、
むかしは「引き売り」や「訪問販売」だった。
そこに現代化を果たして戻ることになる。
もちろんセブン‐イレブンは1万3000分の8でしかないが。

第3は、イオンの新フォーマット「コスメーム」。
大型ショッピングセンター・イオンレイクタウンの一角に、
化粧品専門店を開店させた。

百貨店の独占分野に切り込んだ取り組み。
接客はイオン従業員で、
「客の求めに応じ横断的に商品を提案」。

イオン岡田元也社長。
「成熟市場を活性化するには流通改革を行う必要がある」。
これもラインロビングだが、
心意気がいい。

第4は、百貨店の「小型店外部展開」。
三越伊勢丹ホールディングスは、
「ルミネの専門店ビルに高級化粧品約20ブランドをそろえた店を出店」。
3年間で20~30店舗の構想。

J・フロントリテイリングは、3年後をめどに、
「雑貨や衣料品売り場の自主企画部門を分社化」。
「3年で30店、3年後をめどに」
百貨店にはちょいとスピード感が欠けているか。

新しい時代の新しい試み。
それ自体は評価したいが、
スピード感とイノベーションは、
必須の要素。

「マルチチュード」の「多様な個の群れ」に対応するには、
「生活全般からの考察」と「ナレッジ」が求められるが、
それをビジネスにするには、
スピードとイノベーションがいる。

<結城義晴>

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人
海外研修会
2026年USA研修会
ミドルマネジメント研修会
第18回 ミドルマネジメント研修会

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.