結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年05月23日(水曜日)

小売業態別4月統計とウェグマンズ「ふざけた会社の最大でない最良」

毎月20日を過ぎると、
小売業態別販売月報が、
続々と発表されてくる。

その4月版。
まずは、毎月先陣をきって発表される
「全国百貨店売上高概況」
調査の対象は日本百貨店協会加盟の86社。

4月の売上高総額は4799億2383万円で、
既存店昨対プラス1.0%。

地域による差が大きかった。
昨年の震災直後、
営業体制が整わなかった仙台地区は、
昨対プラス55.1%と大幅アップ。

しかしそれ以外の都市は軒並みダウン。
特に、大阪地区と福岡地区は苦戦した。
大阪はマイナス3.2%、
福岡がマイナス2.5%。

昨年春に新店オープンや増床が多かったからだ。

また、百貨店業態にとって特徴的なのは、
訪日外国人の来店の影響。
今年は震災や原発事故の風評被害が減少し、
売上げはプラス304.1%、
来店客数プラス538.8%
となった。

日本の百貨店は、
外国人客のための業態となりつつある。

日本フランチャイズチェーン協会発表。
「コンビニエンスストア統計調査月報」
主要コンビニ10社を調査している。

既存店売上高は6588億8800万円で、
昨対プラス6.1%。

低温の日が続いた4月は、
カウンター商材、ホット飲料が好調だった。
また花見や行楽シーズンの影響も大きかった。

店舗数はプラス4.4%、
来客数がプラス1.4%、
客単価もプラス4.6%

商品部門別の昨対を見ても、
「プラス」の文字が並ぶ。
日配食品プラス9.8%、
加工食品プラス4.1%、
非食品プラス16.1%、
そしてサービスはなんとプラス26.3%。

これは何を意味するのか。
特にスーパーマーケット関係者は、
よく考えねばならない。
次は日本チェーンストア協会発表。
「チェーンストア販売統計」
この統計では、
大手総合スーパーのトレンドが見てとれる。
集計企業数は57社。

4月の総販売額は1兆0233億3227万円、
既存店昨対はマイナス1.9%。

部門別でみていくと、
食料品が6196億円でマイナス2.7%、
衣料品が1097億円でプラス0.9%、

住関品が2230億円でマイナス1.6%、
サービスが36億円でマイナス3.0%、
その他が672億でプラス0.1%。

花見などの行楽需要から
惣菜の売上げが伸びたほか、
新生活重要で家具や家電も好調に推移した。
しかし、食料品も住関品も前年割れをしている。

ここにまだ、昨年の震災特需の影響が残っている。

さて最後に、昨日発表。
スーパーマーケット3協会合同調査。
「スーパーマーケット販売統計調査」

日本スーパーマーケット協会
オール日本スーパーマーケット協会

新日本スーパーマーケット協会

合同で調査と発表を開始したのが、
ちょうど2年前のこと。

2010年5月に合同発表が始まったときの
パネル(調査)企業数は268社、
昨年5月には280社に増え、
今年は311社を集計し、
速報版をリリースする。

総売上高が7981億5420万円で
既存店昨対がマイナス0.9%

コンビニはプラス6.1、
総合スーパー▲1.9、
スーパーマーケット▲0.9。

食品合計は7019億9833万円でマイナス0.9%。
生鮮3部門の合計は2706億8505万円でマイナス1.0%。
青果が1194億1303万円のプラス3.2%、
水産は716億9746万円でマイナス2.8%、
畜産は795億7456億円のマイナス4.7%。

惣菜は707億3067万円で、
ひさびさに昨対マイナス1.4%。

日配は1463億5615万円でマイナス1.7%、
一般食品2142億2646万円でマイナス0.1%。

そして非食品が664億8950万円、マイナス1.8%、
その他が296億6637万円でプラス0.6%。

新日本スーパーマーケット協会の増井徳太郎副会長。
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「今月の動向は先月と大きくは変わっていない。
相変わらず青果は相場高で、
畜産は苦戦。
昨年はチラシを自粛した企業が多かったが、
今年はチラシが復活しているため、
利益率に響いてしまっている企業も多い」

「4月からスタートした放射性物質の新基準で
ハードルが厳しくなった。
特に千葉県産の野菜への影響が大きい。
ただし、消費者意識は緩和してきている」

「4月は低温基調で、
さくらの開花が例年より1週間遅れた。
季節商材のタイミングが合わなかったり、
冬から春夏商材への切り替わりが
うまくいかなかった企業の声が聞かれた」

今月のゲストスピーカーは
ウェグマンズの吉野邦夫さん。
日本人カテゴリーマーチャント。
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ウェグマンズはアメリカ東海岸の6州で、
80店舗を展開している。
昨年の売上高は65億ドル、
100円換算で、6500億円。
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「ウェグマンズのフィロソフィー、企業理念は、
『Never Biggest, but BEST』
規模は一番でなくても、一番いい会社でいよう」
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私流にいえば、「最大でなく、最良」

「そのために、原材料にこだわり、
プライべートブランドを強化。
第3次元PBまで登場。
今では全売上げの55%がPBで構成されている」

「第3次元PBでは、
OMEGA3入りのパスタの開発に成功。
次々と新しい試みを取り入れている」

オメガ3とは、「不飽和脂肪酸」のこと。
体の炎症的な変化を軽減し、異常な血液凝固を防ぐ。
さらに組織のがん性、消耗性の変化を防ぐ効果がある。
脂身の多い魚、イワシ、ニシン、サパ、サケなどに含まれるが、
Flaxseed(アマニ)が含有量18.0%で最も多い。

そのオメガ3を含有させたパスタが、
プライベートブランドとして開発されているわけ。

「私が担当しているのはNatural部隊。
自分を含めて3名。
最初は単純にナチュラル商品を売ろうというきっかけで、
棚に商品を並べていた。
そこから、ナチュラルセクションへと拡充。
今ではStore-in-Store、
つまり店舗の中にナチュラル専門店をつくり、
そこに行けば、すべてのナチュラル商品の
買い物が済むようにしている」

「ウェグマンズは2005年にフォーチュン誌の
『Best Companies to Work For』1位に選ばれた。
このランキングはよく『働きたい企業ランキング』と訳されるが、
実際は中で働いている人たちへのリサーチ結果なので、
『働きがいのある企業ランキング』が正しいと思う」

「ウェグマンズは良い意味で、
『ふざけた会社』。
従業員が踊りながら出演する動画まである。
最後に見てください」
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顧客第一主義のウェグマンズ。
しかし根底にあるのは、
会社の利益になれば、
自由に動ける社風。
そして、もちろん給料も高い。
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13年連続で「働きがいのある企業」に
選ばれる理由は顧客満足と従業員満足の両立だ。

「店は客のためにあり、
店員とともに栄える」

「ふざけた会社」といったニュアンスは、
AKB48を連れてきてしまった日本の万代をイメージさせるし、
あの靴のEコマース「ザッポス」に通ずる。

「ザッポス」は今回、ラスベガスで取材済み。
お楽しみに。

<結城義晴>

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