結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年05月24日(木曜日)

百貨店ジャーナリスト風間晃早世、ヤオコー川野幸夫のIDR総会講演

最後の百貨店ジャーナリスト風間晃、
逝去。享年60。

謹んで、心から哀悼の意を表したい。

一昨日、通夜、昨日、告別式。
私は参列できなかった。

㈱ストアーズ取締役編集局長。

アメリカにも『ストアーズ』という媒体があるが、
あちらはチェーンストアの情報誌。
日本では月刊『ストアーズ・レポート』が、
唯一の百貨店業界の専門誌。

ストアーズ社はそれ以外にも、
ブランケット版の『週刊デパートニューズ』紙を発刊していて、
私も何度か、風間さんに頼まれて寄稿したことがある。

もう30年以上も前になるが、
「横浜会」という勉強会をやっていた。

小売流通業のジャーナリスト、コンサルタント、
そして若手実務家が集って、
1カ月に1回、研究会を開いて、一献傾ける。

コンサルタントの小森勝さんや、
当時、イトーヨーカ堂RE部の鈴木哲男さんも参加していた。
もちろん風間さんも私も、常連メンバーで、
横浜駅南口の「味楽」というおでん屋を根城にしていた。

実際に、このおでん屋には、
ストアーズ社の桧垣さん(お名前は失念した)と言う先輩が、
4畳半の座敷に泊まり込んで、寝起きしていた。

古き良き時代。

ストアーズ社は、作家の椎名誠さんを輩出した。
椎名さんは1976年、『ストアーズレポート』編集長のとき、
『本の雑誌』の創刊号をゲリラ的に発行。
デパートニューズ社の同僚の目黒考二さん、菊池仁さんが、
共同でその編集に携わった。

この菊地仁さんが風間さんの実の兄上で、
だから風間さんは最初から、仕事上はペンネームを使っていた。
社内に菊地が二人いると紛らわしいから。

私が商業界に入社した1977年、
私の属した『販売革新』と『ストアーズ・レポート』は、
同じ印刷所を使っていた。
東京・茗荷谷の東洋社印刷。

小林さんという気さくな営業マンが、
いつも愚痴を言いながら、
原稿を受け取りに来ていた。

小さな印刷所は活版印刷の方式で、
1階の工場では植字工という職人たちが、
いつも文選作業をしていた。

昼休みには「チンチロリン」で遊んでいたが、
プライドの高い職人ばかりで、
彼らの教養は驚くほど高かった。

椎名さんはその後、
㈱商業界の月刊『商業界』編集長にスカウトされたが、
ギリギリのところで、それを断って、
作家兼『本の雑誌』編集長となった。

このあたりの経緯は、
椎名著『哀愁の町に霧が降るのだ』の後半から、
『新橋烏森口青春篇』、『銀座のカラス』などに、
面白おかしく書かれている。

椎名さんが去った後、
残された『ストアーズ・レポート』を支えたのが、
風間晃さんで、だから私は彼をこう呼ぶ。
「最後の百貨店ジャーナリスト」。

まだ残っている現役諸君には申し訳ないが、
私と同期の風間晃を、私がそう呼ぶのだから、
許してください。

それにしても、60歳の早世。
ここ数年、会っていなかったし、
酒を酌み交わすこともなかった。
残念でならない。

黙祷し、静かに、合掌。

さて、昨日の関東地方は、
一転、汗ばむ気温。

その昨日の午後、
一般社団法人流通問題研究協会の通常総会。
そして記念講演会が開かれた。
場所は東京タワー向かいの機械振興会館。

東京タワーの下に広がる芝公園。
お年寄りや子供たちが新緑の中で散策したりサッカーをしたり。
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東京タワーも青空に映える。
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新緑にもタワーは映える。
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スカイツリーばかりが話題で、
忘れられた存在になりがちだが、
どっこい、東京タワーは修学旅行生でにぎわっている。
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平成24年度第46回通常総会では、
23年度の事業報告、決算、
そして24年度事業計画と予算が、
無事に承認された。

今年度からは、一般社団法人となる。
新CIも定まり、IDRの略称で活動することも確認された。

講演会では、IDR協会長の玉生弘昌さんがあいさつ。
「講演の後に質問タイムを設けますが、
いろいろお聞きしたいことはあるでしょうが、
場にそぐわないご質問はしないよう願います」
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一同爆笑。

なぜなら、講演者は㈱ヤオコーの川野幸夫会長。
日本スーパーマーケット協会会長。
先だって㈱ライフコーポレーションとの業務提携を発表したばかり。
そのためか、会場は満席。
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川野会長の講演テーマは、
「全員参加の商売 全員参加の経営」
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ヤオコーは23期連続増収増益。
「日本に4000社ほどの株式上場企業があるが、
ヤオコーは一番長い間、増収増益を果たしている企業らしい」
川野さんは、その背景にあるものを1時間にわたって語ってくれた。
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「卑屈な仕事、付加価値の低い仕事と誤解し、
商人になりたくないと思っていた学生の頃、
林周二の『流通革命』、渥美俊一の「流通革命論」に感銘を受け、
商人になろうと決めた。

バブル崩壊後、小売サービス業が、
専門化しなければならない時代を迎える。

ヤオコーも他のスーパーマーケット同様、業績が低迷。
そこで1994年4月に第一次中期3カ年計画をスタートさせ、
『ライフスタイルアソートメント型スーパーマーケット』を志向。
とりわけ生鮮食品とデリの充実を図る。

1998年10月、狭山店の大改装で
マーケットプレイス型狭山店モデルを成功させる。

2003年3月の川越南古谷店では、
ミールソリューションの充実、
『キッチンサポートコーナー』を設置。

そして今年3月、
これからの出発点となる川越的場店をオープンさせた」
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「スーパーマーケットは狭い商圏での市場(いちば)。
すべてのお客を対象にしなければならない。
だからライフスタイルアソートメント型スーパーマーケットでも、
価格コンシャスが大切。

店によって売れるもの、値ごろ感など商圏特性がある。
だから地方分権のような考え方で、
『チェーンとしての個店経営』が必要。

ヤオコーのパートナーさんは日本一。
女性は優秀だし、活かされたいと思っている。
パートナーの中には、経営のことまで考えている人がいる。

仕事の喜びは上からの命令、統制ではなく、
自らの意志で何かをしたときにしか生まれない」
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「ポイントカード・ヤオコーカードの導入、
三味の合併、
ライフコーポレーションとの業務提携など、
将来を見据えて、若い経営陣が、
次の一手を打ち出している」

川野さんは、ヤオコーの強みを存分に語った。

最後に玉生さんと記念撮影。
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県立浦和高校の先輩後輩。
息が合っています。

講演を終え、増上寺を通り抜け、横浜へ。
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旧方丈門が、若葉に彩られ美しい。
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いい季節に気持ちのいい話を聞いた。

それにしても、風間晃、
もったいない。

再び、合掌。

<結城義晴>

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