結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2013年09月30日(月曜日)

滅茶苦茶ポジティブな秋シリーズとスタバのポジショニング戦略

Everybody! Good Monday!
[2013vol39]

2013年の第39週。
明日から10月、神無月。
「かんなづき」は、
神のいない月。

昔々、今月は出雲大社に全国の神様が集まる月だった。
だから出雲以外の地方には神様がいない。

そこで「神無しの月」。

逆に出雲地方は「神在月」と呼ばれた。

俗説だが、多神教の日本らしいお話で、
私は大好きだ。

一方、英語のOctober。
あまり面白くはない。

Octoberは、
ラテン語とおなじ綴り。
ラテン語では「第8の」という意味。

紀元前46年、
ユリウス・カエサルがつくったカエサル暦が、
現在の暦の原型となっている。
その前は、ローマ暦が使われていた。

この暦は現在でいえば3月が年の初め。
だから3月から数えて8番目が今の10月。

日本の神無月の方が、
由来があって面白い。

しかし秋めいてきた。

秋冷やひたひたと満ち家つつむ
〈朝日俳壇 東京都・廣川風韻〉

「しゅうれい」と読んで、
秋の冷え込みのこと。
それが「ひたひた」と満ちて、
家を包んでくる季節。

これもよし。

何かと批判を浴びるJR北海道の旧愛国駅から、
絵葉書が届いた。
20130930145204.jpg
立教大学院結城ゼミ3期生の佐藤康祐君から。
「キップのように幸福をお祈りします」
添え書きがついている。

ありがとう。

読者のみなさんにも、
幸福がやってきますように。

さて10月の販促は、
商人舎magazine
Weekly商人舎の日替り連載に。
「今週の販促企画はこれだ」

プロモーションテーマは、
滅茶苦茶ポジティブな「秋シリーズ」。
それがいい。

秋はいい。

一冊の本と林檎と柱かな
〈同 彦根市・阿知波裕子〉

柱は家のなかの一番太い柱。
大黒柱か。
本と林檎と柱。
そこにいて、
静かに本を読む。

いいなあ。

さて、大阪維新の会。
朝日新聞は一面トップ。
「堺市長選、維新敗北」。
二面では「橋下維新、崩れた足元」。

日経新聞は『総合・政治』欄で、
「橋下氏、求心力に陰り」

毎日新聞の社説は、
「堺市長再選
橋下構想に厳しい審判」

小売業にたとえると、
ローカルチェーンがいきなり、
ナショナルチェーンを志向した。
ユニークなプロモーションで、
はじめは大いに受けた。

しかしプロモーションだけの大風呂敷は、
肝心要の地元顧客からの支持までを失わせた。

世のため、人のため。
お客様のため、従業員のため。

商売も政治も、
その意味では同じである。

天高しなにはともあれ深呼吸
〈日経俳壇 立川・西遙〉

結城義晴も橋下徹さんも、
ローカルチェーンのみなさんも
もちろんナショナルチェーンも、
リージョナルチェーンも、
天は高い。
何はともあれ、
深呼吸。

いい季節です。

9月17日、
スターバックスコーヒージャパンが、
1000店達成。

名古屋自由ケ丘店。

17年前の1996年、
東京・銀座へ1号店を出店。
1000店をほぼ直営だけで達成。

最高経営責任者(CEO)は関根純さん、
66歳。

日経新聞に関根さんが語る。
「ここからが大変なんだ」。

外食産業で1000店以上を展開するは約10ブランド。
マクドナルド(3228店)、
モスバーガー(1433店)、
ケンタッキーフライドチキン(1180店)、
すき家(1913店)、
吉野家(1193店)、
CoCo壱番屋(1323店)、
ミスタードーナツ(1376店)、
サーティワンアイスクリーム(1174店)、
ドトールコーヒーショップ(1100店)、
そしてガスト(1335店)。

いずれも決算期の店舗数だが、
マクドナルドが3000店超で、あとは、
いずれも1000店台。

すき家が2000店目前だが、
モスバーガー、ガスト、ミスタードーナツ、
1500店を目指している。

スタバと同じカフェ・ビジネスでは
ドトールコーヒーが1100店。

関根さんの「これからです」には実感がある。

リーマン・ショック後、
スタバにも停滞期があった。

対策は、脱画一化。
立地にあわせた店別の内装や什器を導入。
専任デザイナーがゆったりとした空間を設計し、
本来の「サードプレイス」を追求。
これは家庭でも職場・学校でもない第3の場所。

これこそスタバのポジショニング。

既存店改装に新店の2倍の投資をして、
13カ月連続既存店増収。

しかし今、コーヒー戦争勃発。

セブン-イレブンの参入がその最大の敵。
昨2012年秋、
関根さんはシアトル本社で、
ハワード・シュルツに進言した。
伝説の創業者にして現CEO。

「住宅地に限定した新型店を出したい」。
コーヒーは450円、
アルコールや焼きたてパンも品揃え。
いわゆる高級店。

1000店を超えるところでの、
新フォーマット戦略。

シュルツは即答。
「いいじゃないか」

そのシュルツも、アメリカで、
2008年に飽和状態に直面、
既存店大量閉鎖を断行した。

シュルツのバナー(店名)提案。
「インスパイアド・バイ・スターバックス」

今年4月、東京・二子玉川に1号店開店。
コーヒー価格2倍は、
業界でも驚かれた。

「今のところ客足は絶えない」

関根さんは言う。
「2020年を見据えないと生き残れない」

しかしポジショニング戦略と新フォーマット開発。
それは確かな足取りを示している。

ローカルチェーンも、
リージョナルチェーンも、
ナショナルチェーンも、
何はともあれ深呼吸だ。
では、みなさんも、
Good Monday!

〈結城義晴〉

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