結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2014年05月21日(水曜日)

羽生善治「将棋名人位復帰」と広澤克実「勝利至上主義の弊害」

昨日帰国して、
今日は講演会の予定だったが、
私自身は本当に助けられた気分だが、
延期となった。

そこで、夕方の3時過ぎに、
横浜商人舎オフィスに出社。

あ~あ、疲れた。
20140521201702.jpg
ビュッフェのピエロをもって、
おおきく息を吐く。

Daily商人舎に投稿。
マツモトキヨシ連結決算は
ROA10.2%・ROE9.4%

増収増益です。

日本では、第72期将棋名人戦の第4戦。
これまで挑戦者の羽生善治三冠が3連勝中。
森内俊之名人はカド番に追い込まれていた。
どちらも指し盛りの43歳。

今夜の8時18分、111手で森内が投了。
羽生の4連勝で決着。
天才の名人位復帰が決まった。

私も将棋を指すが、
その棋風はどう見ても森内派。
しかし羽生流が好きだ。

好きだというだけで、
羽生を見習おうとは思わない。

そんなものかもしれない。

しかし、これは、
私の提唱する「ポジショニング戦略」に通ずる。

独自の立ち位置を築く。
それは好き嫌いからのものではない。

自分の本質から発することだ。

だからポジショニングとは、
真似るものではない。

何でも真似ることは、
だからまったく理論的ではない。

日経web刊の『ダイヤモンドの人間学』。
元プロ野球選手の広澤克実が書く。
ヤクルトと阪神で活躍した明治大学出身の打者。

「右投げ左打ち増え」と、
日本野球のレベル低下に、
警鐘を鳴らす。

「体育が『5』の子が
野球をやらないんですよ」。
広澤がこの春、
ドキっとした言葉がこれだ。

「由々しき問題である」と、
まず嘆く。

野球少年の全体数は、
それほど減っていない。

しかし、体育の成績が「5」という子どもが、
野球をやらなくなった。

みな、サッカーにとられる。

さらに、「右投げ左打ち」の選手が増えているが、
それに疑問を投げかける。

理由は、右投げの子供が多いが、
左打ちへの矯正はしやすいこと。
そして左打ちのほうが、
野球では有利であるとされること。

リトルリーグ、シニアリーグ、少年野球、
それに高校野球の指導者が、
「この選手を大きく育てよう」という理想を見失い、
目先の結果、目の前の大会や試合に勝つことを、
優先して、左打ちに矯正する現状がある。

つまり、勝利至上主義の弊害。

さらに野球選手は十人十色で、
だからおのずと適材適所のはずだ。

しかしこの認識も足りない。

仕事とビジネスで言えば、
目先の売上利益至上主義と、
適材適所の欠落。

それが人材育成を阻む。

同じことだ。

「選手のタイプによって指導法は変わるのだ。
どんな選手も十把ひとからげに
同様の指導をしていては
選手個人のレベルは上がらない」

私が説く「ポジショニング戦略」でも、
人財の育成は十把ひとからげではいけない。

商人舎ミドルマネジメンント研修会でも、
「グライダー人間」を否定し、
個性を尊重する。

ピーター・ドラッカー先生は説く。
〈マネジメントとは、
人の強みを
発揮させることである〉

広澤は、そうならないために、
「ゴールデンエイジの一貫教育」を理想とする。

10~18歳、あるいは小・中・高校生時代。
「挨拶、礼儀、 感謝といった規律を指導できる人間と
正しく技術を指導できる人間の両方が教官となり、
子供たちを育てるアカデミーができたら最高」。

ただしこれも広澤の「最高」であって、
ハナから押し付けになってはいけない。

なぜならすべての体育「5」の子供が、
プロ野球選手を望むわけでもないからだ。

私も40代のころ、
ジュニア・ソフトボールの監督をやっていた。

異なる個性とチームワークの融合。
それが私自身のテーマだった。

このブログで何度も書いているが、
私は選手も部下も子供たちも、
本人独自の成長の「邪魔をしない」ことを、
モットーとしてきた。

それはもちろん野球指導者の、
目先の勝利を優先する考えの対極にある。

小学校に入る前から、
親が勝手に子供の道を決めてつけてしまったり、
何らかの一貫教育を決定づけてしまうことも、
それは危険であろう。

ただし私は、
「中学・高校の一貫教育」は、
有効な考え方だと思っている。

羽生善治や森内俊之は、
小学生のときから、
自我を確立し、頭角を現した。

羽生は小学校1年生のとき、
同級生から駒の動かし方を教わった。
これは自然な成り行き。

2年生の夏、
将棋に熱中する我が子を、
母親が観察して、
将棋道場「八王子将棋クラブ」に通うようになった。
これも羽生少年の自我から発したものだった。

その後、驚異的な成長で、大人を負かせ続け、
6年生の春、小学生将棋名人戦で優勝。

同年、奨励会入会試験に合格し、
3年間で中学生プロ棋士となる。

周りの大人たちが、
羽生の「邪魔」をしなかった。

おまえはこれだと、
決めつけなかった。

それが本人らしい成長を促し、
ほんものの天才を生んだ。

天才でなくともよい。
本人らしく生きること。

親のエゴは何よりも、
退けられるべきものだ。

アメリカから帰ってきて、
将棋名人戦の報に触れ、
人間の成長を考えた。

私のアメリカ研修会、
一人ひとりの成長発展の、
「邪魔」をしなかっただろうか。
本人らしい成長の後押しになっただろうか。
十把一絡げ研修となっていなかっただろうか。

そんなことを思った。

みんな、自分らしく、
成長してほしい。


〈マネジメントとは、
人の強みを
発揮させることである〉

それを、こころから願うものだ。

〈結城義晴〉

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