結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年08月18日(木曜日)

高原豪久「心を支える3つの軸」と結城義晴「三つの力」

8月も18日。木曜日。DSCN8129-6

稲は出穂時期を迎える。DSCN8131-6
次は稲の開花。

稲の成長は、稲自身が、
自らの「力」を生み出すということだ。

植物にも心がある。

お盆休みが終わって、
商人舎magazineは、
Daily商人舎にニュース2本。

Japan Newsは、
セブン-イレブン、世界店舗数6万店を突破

ファーストリテイリング柳井正さんの言葉。
「セブン&アイはセブン-イレブンに特化して、
世界戦略を志向すべきだ」
この発言が妙にリアリティを持つ。

World Newsは、
ホーム・デポ&ロウズ2016年上半期「増収増益」

2007年のサブプライムローン危機以降、
アメリカのホームセンター業界は、
全体に低迷を強いられた。

それが回復している。

業界がシュリンクして、
複占は進み、
業界が復活して、
2強は急成長する。

さて、リオデジャネイロの五輪。
様々な競技とそれに打ち込むアスリートたち。
日頃はサッカー、野球、ゴルフにテニス。
つまり画一化されたスポーツを楽しむ我々が、
多様な種目の最高レベルの技に触れ、
それを堪能する。

オリンピックは、まことに21世紀的だ。

『ほぼ日』の糸井重里さんも述懐する。
肌の色のちがい、
しゃべることばのちがい、
住んでいる地域のちがい、
育ってきた文化のちがい、
からだの大きさのちがい、
からだのかたちのちがい、
信仰しているもののちがい、
国の体制のちがい、
たくさんのちがいが、
ほんとうはこの場に集まっている。

同感だ。

馬術の紳士と、
サッカーのアニキと、
陸上の青年と、
砲丸投げのおにいさんと、
体操のかわいこちゃんと、
見た目だけだって、
ほんとにいろいろだ。

ふだん使っていることばの壁も超えて、
同じルールでその力や技術、
そしてこころを競っている。

こんなに「国際」を表現してくれる場面が、
他にどこにあるだろうかと思う。

現代オリンピックが、
人類にとって最高のイベントであることの、
これが真の意味である。

そして糸井、最後のつぶやき。

何度も生まれ変われるのなら
一度くらいは五輪に出場したい。

これにも同感。

ただし昨日の福原愛。
「今までで一番苦しい4年間で、
一番苦しいオリンピックでした」

糸井さんも私も、生まれ変わったら、
この苦しさを克服しなければならない。

日経オンラインの「経営者ブログ」
ユニ・チャーム社長の高原豪久さんも、
リオ五輪に感じたことを語る。

タイトルは、
心を支える「3つの軸」

「リオ五輪も残すところ数日となりました。
時差の兼ね合いで夜更かしや、
早起きして生中継を見てしまうと、
どうしても睡眠不足に陥ってしまいますが、
皆さんはいかがでしょうか」

おんなじです。

高原さんは、
重圧の中で競技する選手たちの、
「心を支える『軸』」について、
3つの考えを語る。

第1は「自分だけの世界」という軸。
「哲学でも宗教でも趣味でも、
何でもよいのですが、
自己完結する『自分だけの世界』です」

仕事一本槍では、だめだということ。
自己完結できるものに、
真剣に打ち込んでいること。

そうしなければ、
「自分だけの世界」は生まれない。

第2は「親しい人たちとの関係」という軸。
「家族や親せき、友人、
そして会社の仲間にも
我々は支えられています」

人は一人かもしれないが、
人間は一人ではない。

しかし、この家族や友人、会社の仲間から、
心底、信頼されていなければならない。

そして第3が、
「目標に対する達成意欲」という軸。
「仕事でも地位でも収入でも趣味でも、
自分でここまでと決めてしまっているような
『枠』からはみ出すような、
挑戦的な目標を設定し、
これを達成することも
人間の心を支える重要な軸となります」

だからピーター・ドラッカーは、
「目標管理」を提唱した。
目標管理は、
達成意欲を導き出してくれるシステムだ。

「この3つの軸を、
バランスよく充実させておけば、
どれか一つが揺らいでも、
それ以外の軸が支えてくれます」

オリンピック選手には、
この3つの軸があると、
高原さんは見る。

高原豪久さんは、
1961年7月生まれの55歳。
創業者の父・慶一朗氏から、
39歳のときに社長の座をバトンタッチされ、
グローバル化を牽引。
ユニ・チャームをP&G、花王などと、
互角以上の闘いをする企業へと導いた。

だからその発言は常に、
挑戦的だ。

高原さんは現代を、こう捉える。
第1に、変化が常態となった
「New Normal時代」

第2に、
「生きる目標を一人ひとりが
自分で見つけていく時代」

そして第3に、
強い「心」がなくては
生きていけない時代。

その強い心は、
「3つの軸」に支えられている。

私は㈱商業界の編集長時代から、
「商人の三つの力」を唱えてきた。
『お客様のためにいちばん大切なこと』にも書いた。
心の力、頭の力、技の力。

心の力を支えるのが理念武装、
頭の力は理論武装、
そして技の力は技術武装。

オリンピック選手にも、
この3つの力は必須だ。

しかしそれでも、
勝負には時の運がある。

これが私のオリンピックの見方だが、
理念武装をバックアップする、
個人の心の力には、
高原さんの三つの軸が必要となるだろう。

〈結城義晴〉

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