結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年08月03日(水曜日)

みなとみらいの花火と「第45回日本の卸売業調査」

昨夜の横浜みなとみらい。
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第31回神奈川新聞花火大会開催。
午後7時から8時まで。
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私は実家に戻って、
90歳になる母と一緒に、
花火を楽しんだ。
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今日の8月3日現在の順位。
このみなとみらいの花火大会は、
人気花火大会ランキング関東第1位、
行ってみたいランキング関東第1位、
行ってよかったランキング関東第1位。
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打ち上げ数約1万5000発。
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実家からは、
横浜高島屋や横浜そごうの向こうに、
花火が上がるのが見えた。
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夏の夜の花火。
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よくぞ、日本に生まれけり。
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シンプルなものがいい。
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これも美しい。
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これも、またいい。
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日本煙火芸術協会会員の作品(尺玉)と、
音楽に合わせて打ち上げられる花火が、
横浜みなとみらいの目玉。

フィナーレは、
スカイシンフォニーinYOKOHAMA。
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7時35分から、8時まで。
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次々に打ち上げられる。
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この夜の空には雲がかかっていた。
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その巨大な雲をも花火色に染めて、
最後の輝き。
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堪能した。

ちょっとだけ、
親孝行もできた気がした。

さて、「第45回日本の卸売業調査」
日本経済新聞社が毎年、実施している。
958社を対象に実施し、
583社から回答を得た。

前年度との比較可能な
全業種の卸売業530社。
その総売上高は前年比4.6%増、
営業利益も28.2%増。

前年は減収減益だったが、
一転して2年ぶりの増収増益。

卸の増収増益は、うれしい現象だ。
製造業と小売業の板挟みにあって、
割を食うのが卸売業だからだ。

その卸が業績がいいというのは、
全体に調子がいいということ。

実情は、前年が消費増税直後だったから、
その反動増という理由。

それから食品を中心とした値上げが寄与。

医薬品卸は、
大型新薬の取り扱いで業績が伸びた。

業種別にみると、
食品卸が4.5%増。
医薬品卸は8.7%増。

卸売業は全13業種がある。
そのうち前年は9業種がダウンしたが、
今年はそのダウンが5業種に減った。

詳細は日経MJに掲載されているが、
その特集を見ていると、
感慨深い。

昨年12月の月刊商人舎の特集は、
「流通革命論の軛を断つ」
林周二著『流通革命』は1962年の発刊。
その「まえがき」は名文。

「流通機構には、近い将来
かならず大きな変革がくる。
いやこの変革はすでにはじまっている。
この変革が完成した暁には、
流通機構そのものの
国民経済的意義が変革され、
販売の社会的意義が
まるで変ったものになるであろう。
そしてこの変革の意義を自覚した者は栄え、
自覚しない者は滅び去るときが
近い将来にやってくるであろう」

この本の中で
「問屋滅亡論」が語られる。

「現在問屋を通過している
消費財中の相当部分は、
メーカーから巨大小売連合の倉庫などへの
直卸形態へ移行するようになるだろう」

「量産メーカーとスーパー・チェーンとの
直結が完成したとき、
この部分にあっては
問屋機構は大幅に排除され、
それに代って
運輸、倉庫、情報の三機能に徹した
合理的な中間機構が設置されるだろう」

「第45回卸売業調査」だから、
第1回は1971年。
『流通革命』発刊の9年後。

「ある種の商品領域に関しては、
『問屋を排除するどころか、
逆に能率のよい共同チャネラー的性格をもつ
共同集荷=倉庫=配給業者としての、
また強力な技術情報と宣伝センターとしての
超卸業者を作ること』が必要である」

今回調査の卸ランキングでは、
1兆円の売上高を超える企業が7社ある。

第1位 メディパルホールディングス
3兆0282億円

第2位 アルフレッサホールディングス
2兆5764億円

どちらも医薬品卸売業。

第3位 三菱食品 2兆3830億円
第4位 スズケン 2兆2283億円

ここまでが2兆円超。

第5位 日本アクセス 1兆8994億円
第6位 国分グループ本社 1兆6382億円
第7位 東邦ホールディングス 1兆3085億円

1兆円に達しない卸売業も、
第8位 加藤産業 9261億円
伸び率20.0%

第9位 三井食品 7929億円
第10位 あらた 6767億円
三井食品とあらたも、
それぞれ5.2%、5.9%の伸び率。

54年前に書かれた『流通革命』のとおり、
「超卸業者」は成長を続けている。

もちろんノンコモディティ領域では、
専門卸売業が立派に役割を果たす。

小売業も卸売業も日本では、
オーバー・カンパニー状態である。
それは林周二の指摘通りだ。

その淘汰は進みつつ、
時代の要請を受けて機能充実を図る卸売業は、
ますます発展を遂げる。

1985年から始まった、
みなとみらいの花火を眺めつつ、
1962年からの54年間に、
思いを馳せた夜だった。

〈結城義晴〉

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