Everybody! Good Monday!
[2017vol17]
2017年第17週です。
4月に入って、もう第5週。
今週末からゴールデンウィーク。
その前に金曜日が、
プレミアムフライデー。
私は先週火曜日に日本を出発して、
テキサス州ダラスに2泊3日、
イリノイ州シカゴに3泊4日。
そして帰国しました。
成田空港の解団式で私は、全員に、
これからのイノベーションを求めた。
お疲れ様。
ただしブログ上は、
まだシカゴの3日目。
朝から最終講義。
ダラスからシカゴまでの、
多くの店の位置づけを語りつつ、
ポジショニング戦略を総整理。
それからコモディティ化現象と、
アメリカ小売業の商品戦略。
そしてプライベートブランド戦略。
講義の後は、まとめの視察。
まず、マイヤー。
年商159億6300万ドル(1兆5963億円)。
チェーンストアランキング28位の企業。
店数は222店。
非上場で、詳細な実績は公開していない。
ウォルマートスーパーセンター、
スーパーターゲットに次ぐ規模の、
ハイパーマーケット企業。
もうスーパーKマートは抜き去った。
フロアレイアウトはほぼ、
ウォルマートスーパーセンターと同じ。
朝からバナナが品切れ。
これは問題。
加工肉、精肉、デリは対面売場が続く。
これはウォルマートとは異なる。
そして10個10ドル、1個おまけの販促。
昔の酒業界の「十一(といち)」
10本買ったら1本つける。
これもウォルマートのEDLPへの対抗策。
アパレルは湾曲した中通路をつくって、
これもウォルマートとの差異化戦略。
マザーズデーは入り口付近で展開。
ウォルマートとターゲットの間で、
ポジショニングを確立するのに必死。
それもいい。
マイヤーの目の前で展開するのが、
そのウォルマート。
もちろん世界最大の小売業にして、
世界最大の企業。
ただしこちらはディスカウントストア。
食品はグロサリーとフローズンまで。
入り口には｢Spring it on!｣
春が来た!
そして盛大なクリアランスセール。 
母の日向けのカード売場。
主通路のアクションアレーには、
ロールバックの飛び切りの目玉商品。
店舗右サイドが食品だが、
生鮮とデリは品揃えしない。
しかし実はこれがウォルマートにとって、
効率のいい営業方式でもある。
三番目はなんといっても、
ホールフーズマーケット。
この店はいい。
なんといっても青果部門。
飛び切りの鮮度とオーガニック。
そして最近取り入れている関連販売。
青果部門の平ケースで精肉を売る。
｢Cooking｣と名付けられたバルク売場。
奥主通路沿いの壁面には、
ホールフーズと環境問題の歴史を掲示。
店舗左翼は圧巻のサービスデリ売場。
そして入口左サイドにカフェとバル。
バルには｢TAPROOM｣の命名。
ホールフーズはますます、
グロサラントになってきた。
Grocerであり、Restaurant。
主だった店にはその投資を怠らない。
それがホールフーズの強みだ。
最後はインディペンデント企業2社。
ヘイネンズ。
クォリティ&サービスのローカルチェーン。
青果部門は美しい。
特徴はデリ部門の家庭の味。
この陳列も見事。
インディペンデントの方が、
質感の高い店をつくる。
一方のナショナルチェーン、
ジュエルオスコーは雑な売場づくり。
雑だから大チェーンになる。
昔は一般的にそう言われたし、
事実、そうだった。
それを｢ローコストオペレーション｣と、
称したし、信じた。
現在は、クローガーを見ればわかるが、
巨大チェーンでも質感がある。
それでいてクローガーの経費率は、
なんと16.3％。
これこそが、
現代のローコストオペレーションだ。
しかし、巨大チェーンが、
レベルの高い低経費体制を実現させると、
支店経営やローカルチェーンは、
ひどく苦しくなる。
だからマリアーノスのラウンディーズが、
クローガーの傘下に入ったともいえる。
最後の最後は、
フレッシュ･ファーム。
たった4店舗だが、
圧倒的なボリュームと価格と、
鮮度を誇る青果部門。
客数が多くて、単品量販できて、
商品回転がいいから、
規模が小さくてもそれができる。
いわば商売の原点の店。
鮮魚部門の鮮度も一番良かった。
最後の最後に商売の原点を学んで、
平和堂アメリカ研修第13団の中締め。
よく学び、よく考え、
よく話し合った。
そこからイノベーションが生まれる。
では、今週も、よろしく。
Good Monday!
〈結城義晴〉
