結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年11月18日(水曜日)

日経社説「小売業の業態を超える再編時代」に小言爺物申す

COVID-19新規感染は過去最多。
全国で初の2000人を超えて、
2201人。

東京都も493人で過去最多。
小池百合子東京都知事。
「実は過去最多がもう一つあります。
検査数です。8600くらいいっております」

言い訳か。

神奈川県はこれまで147人が最多だったが、
一気に200人を超えて226人。

黒岩祐治神奈川県知事は、
「マスク会食」を主張する。
マスクを着用しながらの食事。
あまりに熱を入れて話すから、
これさえすればいい、とさえ聞こえるし、
これしかないのか、とも思えてくる。

埼玉県126人、静岡県75人、長野県30人も、
いずれも過去最多。

私もこのところ、
関西と関東を行ったり来たり。
移動はしているが、
今のところ感染はしていない。

新幹線の駅までは車、
駅からはタクシー。
新幹線内はグリーン車、
比較的空いている。

会食の時には、
ソーシャルディスタンシング。

それでもかなり不安だ。
マスクは完全防備。
ショルダーバッグの中には、
替えマスクが3枚くらい入っている。

一番危険なのは、
やはり会食の時だろう。

今日は朝から東京・浜松町。
京浜東北線も混んではいない。

芝大神宮。
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もう半年ぶりくらいだろうか。IMG_99770

㈱True Dataの取締役会。IMG_99780
もちろんオンラインとの併用で、
今日は玉生弘昌さんもリアルのご参加。
㈱プラネット代表取締役会長で、
私と同様にTrue Dataの非常勤取締役。

役員と社員の皆さんの健闘によって、
お陰様で好調な業績だ。

True Dataは最近、
新しいアドバイザリーボードをつくった。
その3人の皆さんがオンラインで紹介された。
㈱インター・ビュー代表取締役の黒木潤子さん。
㈱ウィメンズアイ社長の石本めぐみさん。
そして㈱産業革新機構で活躍した中野伸之さん。

実力と熱意のある人たちだ。

いつかこのブログでも紹介したい。

ソーシャルディスタンシングの会議と、
これまた三密を避けたランチが終わって、
久しぶりに東京タワー。
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さて、日経新聞の社説。
今日のタイトルは、
「業態を超える再編時代に入った小売り」

小売業や流通業を取り上げてくれたら、
私はいつも感謝する。

冒頭のことば。
「小売業界の再編の形が変わってきた」
その通り。

これまでは――
「同じ業種内での経営統合や提携が中心」
これからは――
「異業種の再編が動き出した」

ここは「業種」ではなくて、
「業態」という用語を使うべきだろう。

社説が言う再編の原因は、
「新型コロナウイルスの感染拡大で、
消費行動が変化」したから。

ここはちょっと説明が欲しい。
論理が飛躍する。

せっかくの社説、
もっと正確に書いてほしいところだ。

まあいい。
時を戻そう。

社説が指摘するのは、
第1にデジタル再編だ。
これに関しては西友の案件を示す。

商人舎流通SuperNewsでも取り上げた。
西友News|
楽天とKKRがウォルマートから西友株式85%を取得

「消費のデジタル化は進んでいたが、
新型コロナで加速した」

これは私の持論。
「コロナは時間を早める」

社説。
「ヒトの接触をできるだけ増やさない一方で、
デジタル化による新たな顧客への接近が
欠かせない」

「ネットと実店舗が
本格的に融合する再編劇と言える」

ネットとリアルの融合は、
コロナ禍が推進する最大の現象だが、
この西友の株式売却の案件は、
ウォルマートの日本からの、
フェードアウトが真相だと思う。

社説は世界でもこの現象が進むとして、
2つの企業を紹介する。
アマゾン・コムとウォルマート。

社説のアマゾンに関する表現。
「高級スーパーの
ホールフーズ・マーケットを買収し、
実店舗とネットを組み合わせた
戦略を進めている」

ホールフーズを「高級スーパー」とは、
言ってほしくないなあ。

アメリカの単なる高級スーパーは、
例外なくポジショニングを喪失して、
成長力を欠いたし、衰亡した。

ホールフーズは、
オーガニックスーパーマーケットだ。

それにアマゾンによるホールフーズ買収は、
2017年8月末のことだ。
もう4年以上経過する。

コロナ禍よりずっと以前の話だ。

もう一つの米国ウォルマートは、
「ネット企業を買収し、
宅配事業を強化している」

ウォルマートのネット企業買収の歴史。
月刊商人舎2017年3月号から。

2010年2月、Vudu(ストリーミング・ビデオ配信サービス)
2011年4月、Set Direction(モバイルコマースのアプリ開発)
同5月、Kosmix(ソーシャルメディア技術、プラットフォーム開発)
同9月、OneRiot(ビッグデータ、機械学習)
同11月、Grabble(POS、電子レシート技術)
同12月、Small Society(iOSモバイルアプリ開発)  
2012年3月、Social Calendar(フェイスブック用カレンダーアプリ)
2013年5月、TastyLabs(アプリ開発)   
同5月、OneOps(クラウド・コンピューティング)
同6月、Inkiru(ECサイトのビッグデータ解析・予測)
同7月、Torbit(ウェブサイトパフォーマンス最適化技術)
2014年2月、Yumprint(料理レシピ、献立づくり支援サービス)
同5月、Adchemy(ECの商品検索・カテゴリー分類技術)
同6月、Stylr(購入したい服が在庫してある近隣店舗を検索するアプリ)
同7月、Luvocracy(ソーシャル・ショッピング・サイト)
2016年8月、Jet.com (オンライン・ショッピング・サイト)

2018年12月、Art.com(世界最大の壁装飾品オンライン小売業)

ウォルマートはこの10年間、
徹底的に買収によるIT強化を続けている。
今年に入ってからは提携が多くなっている。

西友と楽天のスケールをはるかに超えている。

この流れで、
ライフコーポレーションが、
アマゾン「Prime Now」に出店した話も出てくる。
しかしこれは「デジタル再編」ではない。

社説が示す第2の再編は、
ニトリホールディングスの島忠買収。

しかしニトリは、
もとはと言えば家具屋だし、
島忠も同じ家具屋出身だ。
同業種の統合ということになる。

だから第2の再編事例は、
社説子が自ら最初に設定した前提と、
異なってしまう。

それに社説には書かれていないが、
アークスによるオータニの子会社化も、
最新の企業統合の事例だ。
これは従来型再編だ。

そのうえで社説の結論。
「業態や業種の垣根を越えた
再編は進みそうで、
過去の成功パターンは通じない」

ニトリと島忠は垣根の内側の事例だし、
「進みそう」で「通じない」は、
何を言っているかわからない。
言葉足らずだ。

最後に、
「生き残りにはデジタルを駆使し、
価格競争力と収益性を高める
経営体質の改革が急務だ」

まとめたつもりだろうが、
経営体質の改革と、
企業統合や再編とは、
別の次元のマネジメント課題である。

小売流通業を取り上げてくれたのは、
本当にありがたい。
しかし残念ながら、
社説としては論理矛盾している。

またしても小言爺(じじい)になってしまった。
申し訳ない。

しかし、コロナは再編を早める。
そしてこれまでとは異なる、
多様な企業再編が展開される。

それは確かだ。
それを試みてもいいということだ。

〈結城義晴〉

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