結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2021年10月23日(土曜日)

日曜日に働く商人たちへ!「選挙に行こう! 投票しよう!!」

二十四節気の「霜降」

露が冷気によって、
霜となって降り始めるころ。

このブログを毎日、
書くようになってから14年。

季節の変化にひどく敏感になった。
そして同時に、
二十四節気を意識するようになった。

毎日書くことは、毎日考えることだ。

紀貫之の「土佐日記」が、
日本の文学史上最初の日記とされる。
土佐日記
「をとこもすなる
日記といふものを
をむなもしてみんとて
するなり」

男の貫之が女を装って、
男がするという日記を
書いてみようと始める。

土佐から京都への帰途の、
55日間の日記である。

「土佐日記」に続いて、
「蜻蛉日記」、「和泉式部日記」、
「紫式部日記」、「更級日記」と、
次々に名作が生まれる。

日記は日々の事柄を観察し、
それを描くからこそ、
季節とつながってくる。

だから日々の商売も同じように、
強く季節とつながっている。

しかしその季節はいつも、
寒くなったと思ったら、
また暖かくなる。

さて、
新型コロナウイルス感染。
新規陽性判明者は、
全国で285人。
2021-10-23全国感染

300人を切ってしまった。
大阪府46人、東京都32人。

わが神奈川県など9だ。
ピークは今年8月20日。
2878人だった。

この日本の激減ぶりを、
イギリスの「ガーディアン」紙は、
「ワクチンとマスク」と分析する。

明快な解説でありがたい。

そのワクチン接種の司令塔だったのが、
菅義偉前首相と河野太郎前ワクチン担当相。

もう政治の中心にはいない。

これに関して日経新聞のコラム。
「大機小機」
活躍する経営者、学者などが、
匿名で書く。

匿名だから、
かなり思い切った発言がある。

「日本は国家資本主義なのか」
コラムニストは吾妻橋さん。

かなり怒っている。

それが文面に表れていて、
難しいことが易しく書かれている。

「日本経済の基本的な問題は
長期停滞である」

国内総生産(GDP)が、
それを明らかにしている。
1995年はドルベースで5.5兆ドル。
それが2020年は5兆ドル。

25年間も横ばいだった。

「GDPが増えなければ
賃金が上がらないのは
当然である」

その通り。

そして断言する。
「長期停滞は
需要不足によるものでもない」

「タンス在庫」などと言う言葉もあるほど、
需要は飽和に近い。

コロナ禍直前の19年の失業率は2.4%。
これは完全雇用水準だ。

「ジニ係数でみた所得格差も、
2010年代には縮小している」

「ジニ計数」は、
統計学者コラド・ジニが考え出した。
イタリア人だ。

所得などの分布の均等度合を示す。
ジニ係数の値は0から1の間にあって、
係数が0に近づくほど所得格差が小さくなり、
1に近づくほど所得格差が拡大している。

ジニ係数が真ん中の0.5を超えると、
所得格差は高い状態と考えられる。

そのジニ係数が、
日本の2010年代には縮小した。
つまり所得格差が減った。

にもかかわらず需要は増えず、
長期経済低迷は続く。

コラムニストの結論。
「生産性の低迷など、
供給面の制約が真の要因」である。

需要ではなく、
供給が問題。

小売業、サービス業も、
その供給の一翼を担う。

長期経済低迷の克服には、
「大きな反発があっても
過去の制度改革が不可欠である」

コラムニストは安倍晋三政権を、
ちょっとだけ評価する。
「不十分ではあったが、
労働市場改革が試みられた」

そう、不十分だった。
それでも労働市場改革が、
お題目にはなった。

しかし岸田文雄新政権。
「分配優先で成長戦略を封じ込め、
賃上げ企業への減税で
更なる賃上げを期待する」

「小手先の対策のみである」
手厳しい。
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「減税に意味があるのは
法人税を負担する一部の企業にすぎない」

「財政による賃上げ促進という
官僚の発想では効果は期待できない」

その通りだと思う。

「中間層の所得を手厚くするには
経済成長を通じた賃上げしかない」
これこそ王道の政策だ。

経済成長は、
なにも輸出だけではない。
国内供給をもっと強化して、
新たな需要を生み出すことも含まれる。

「米国のような富裕層が少ない日本で
財政を通じ中間層に所得を分配すれば、
負担は同じ所得層が担う」

これも全く正論だ。

岸田政権の唯一の現実的な公約は、
「金融所得税制の見直し」だった。
しかし「僅かの批判で早くも撤回」。

「金融所得」は、
株式の譲渡益や配当金など、
金融取引によって得た利益のことだ。

延びているのは株価だけという現在、
「分配」の即効策の一つは、
この金融所得税制の見直しにある。

もちろんわずかな金融所得で余生を過ごす、
高齢者は例外として対応すべきだ。

安倍晋三政権も菅政権も、
この面では消極的だった。

しかし自民党総裁選では、
候補者たちがこぞって、
金融所得税制を問題にした。

岸田候補は「1億円の壁だ」と発言して、
年間所得1億円超の層は、
所得税負担率が低下することを指摘。
したがってこの層の金融税率を、
現在の一律20%から引き上げて、
中間層や低所得者への恩恵を、
厚くすべきだと主張した。

河野太郎候補も、
近著『日本を前に進める』に、
「検討すべきだ」と書いた。

高市早苗候補は「30%」の数字を示したし、
野田聖子候補も格差是正を訴えた。

にもかかわらず、
政権をとった途端、
「改革」の言葉は一掃された。

「企業の活力重視」と言いながら、
「民間人による規制改革会議」は、
「デジタル臨調に改組」される。

吾妻橋コラムニスト。
「改革を迫られている
多くの社会の構造問題から目を背け、
官僚の作成する
抵抗の少ない目先の対応策で
お茶を濁すのだろうか」

そう、お茶を濁そうとしている。

さらに、
「”新しい資本主義について考える”
という悠長な会議も設置された」

私もこの会議に対して、
10月8日のブログで、
「途方もなく大きくて重いテーマだ」
と書いた。

吾妻橋さん。
「資本主義の原動力は、
民間企業の競争を通じた、
アニマルスピリットにある」

「アニマルスピリット」は、
ジョン・メイナード・ケインズの言葉。
ケインズ
アニマル・スピリットは、
「企業家の野心的な意欲」と訳され、
長期低迷を脱するときの基本中の基本だ。

「岸田政権の目指すものは、
大胆な構造改革を避け、
官僚の意見をよく聴く
“財政に依存した資本主義”」

そして最後の痛烈な皮肉。
「それなら中国の”国家資本主義”が、
良いお手本になる」

衆議院総選挙まで、
あと1週間。

私たちの日本国は、
どっちに進むのか。
ジャンセン
決意をもって、
選挙に行こう!
投票しよう!!

日曜日に働く人たちが、
もっともっと投票し続ければ、
世の中は必ず良い方向に変わる。

私はそれを信じている。

〈結城義晴〉

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