万代渋川店。
㈱万代本社に併設された旗艦店。
万代知識商人大学の講義の際には、
いつもランチを買う。
私が訪れるからと、
準備しているわけではない。
いつも素顔の渋川店。
昼時。
床はピカピカでWet Look(ウエット・ルック)。
まるで濡れているように見えるほどのフロア。
お買い得パンの売場。
「明日のパン」は万代名物。
普段の店の姿がその会社の実力だ。
今日も安心した。
さて糸井重里さんのエッセイ。
「やさしく、つよく、なかまおもい」
「大谷翔平をはじめとする、
ドジャースの日本人選手たちが、
アメリカの人たちの『こころ』に
波紋を起こしている。
ぼくには、そう思えてならない」

同感だ。
「大谷選手の、謙虚で礼儀ただしい態度は、
よくアメリカのメディアでもとりあげられてきた。
『じぶんの評価よりも、低い者としてふるまう。』」
「これが、たぶん謙虚というものだと思う」
(ただし、超人的な活躍もしてしまうので、
恥ずかしがって隠れているわけにもいかないから、
素直に「チームの一員」として大歓びもする)
「MLBという野球エリートたちの最高峰の舞台では、
戦闘意欲満々で、力を見せつけ合うような場面が、
好まれているものだとばかり思っていたが、
大谷選手の謙虚だったり温和だったりするような
『こころや姿勢』が好感情を持たれていたのだ」
「ぼくは、こういう現象が、
いま世界で注目されている
アニメやらキャラクターやらの
『日本のカルチャー』に勝るとも劣らない
『輸出コンテンツ』だと思っている」
これも大いに賛成。
「大谷翔平と、
いまドジャースにいる日本人投手たちが、
『そういう姿勢、その心意気、いいね!』
と思われている」
「日本で育った選手たちの『こころ』が
『日本の神秘』としてではなく、
率直に共感されている」
凄いことです。
私たちの誇りです。
「『こころ』は、金額には換算できないけれど、
大きな『いいもの』として価値を生み出している」
「謙虚で礼儀ただしい。
時に自己犠牲も厭わない」
これはたぶん、
世界のスポーツマンシップと共通するものだ。
ありがとう。
「やさしく、つよく、なかまおもい」
これです。
東京新聞の巻頭コラム「筆洗」
村上春樹を取り上げた。
「走ることを習慣にしている作家の村上春樹さんにも
『今日は身体が重いなあ。
なんとなく走りたくないな』
という日があるそうだ」
そういうとき、村上春樹は自分に言い聞かせる。
「自分は好きな時間に自宅で仕事ができる。
満員電車に乗ることや退屈な会議に出る必要もない。
それを思えば、1時間程度走るのは
なんでもないことではないか」
「「僕はもう一度自らの志気を鼓舞し、
(略)比較的すんなりと走り出すことができる」

この心のもち方もいい。
新潟日報の巻頭コラム「日報抄」
「戦っていれば、
負けないのです。
決して、勝てないのです。
人間は、決して、勝ちません。
ただ、負けないのだ」
負けずに生き抜くという宣言でもある。
将棋の王座戦。
王座の藤井聡太が挑戦者の伊藤匠に敗れた。
持ち時間を使い切り、一分将棋に入った最終盤。
その攻防は、凄い手の応酬。
タイトル全八冠制覇だった藤井から、
伊藤が二冠を奪い取った。
23歳の同学年。
二強時代か。
阪神タイガースが、
ソフトバンクホークスに負けた。
日本シリーズ。
1勝して4タテされた。
「戦っていれば、
負けないのです。
人間は、決して、勝ちません。
ただ、負けないのだ」
正しきによりて滅ぶ店あらば、
滅びても良し。断じて滅びず。
これも私たちの心の在り方だ。
〈結城義晴〉
















 
             
             
             
             
             
            








 
 
 







