結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年02月04日(水曜日)

コンビニ・総合商社の複占とコーネル講義のPB論議

イオンとファミリーマートが、業務提携する。  
今日、4日、立春の日に発表される。

日本経済新聞一面の報道。

最近は、商業・流通業のスクープ記事は、
日経の独壇場。

「本日、発表される」という言い回しは、
事前に日経にだけは、情報が回っているということ。

それは別にして、イオンとファミリーマートの提携は、
電子マネー「ワオン」をファミリーマートが導入する目的。

イオンの株式の5%を三菱商事が持ち、
ファミリーマートの株式の31%ほどを伊藤忠が保有する。

その三菱商事は、コンビニのローソンの32%の第一株主。
もちろんイオンには、ミニストップというコンビニ業態がある。

だから二つのことが、浮き上がってくる。
一つは、ローソン、ファミリーマート、ミニストップの連携。
これで1万8000店弱の店数となる。

セブン-イレブンは1万2000店。
来期は、1000店の出店を発表している。

「寡占から複占へ」。  
私の持論。

「寡占」とは、一つのマーケットのほとんどを、
数社が、占有すること。 

「複占」は、二者が、占有すること。 

コンビニは、そんな方向へ進んできた。

ただし、鹿児島・出水の宮本商店のようなコンビニもある。
「ほとんど」を占有するが、「すべて」ではない。

コンビニ市場が7兆円とすると、
6兆円は、まずは3社・3グループが、
やがて2社・2グループが占有して、
規模の闘いをする。
コモディティを中心として。

1兆円は、宮本商店のような、
ユニークで、徹底した地域密着の多数の店が、担う。
ノンコモディティによって。
こちらを「ニッチ(Niche)」という。  

イオン・ファミリーマート提携のもう一つのことは、
三菱商事と伊藤忠の総合商社の関係。
その総合商社の3月期の決算予想。
第3位の住友商事以外、大幅減益の下方修正。

1位の三菱商事は10.8%の減益。
2位の三井物産は24.4%の減益。
4位の伊藤忠は17.2%の減益。
5位の丸紅が1.9%の減益。

3位の住友商事だけが1.7%の増益。

朝日新聞は日本産業の「駆け込み寺」と、総合商社を表現したが、
その「駆け込み寺を失う」という言い方。

金融業界の「三井住友」や「みずほ」が誕生したことを考えると、
最後の領域・総合商社に、複占への動きがあるのかどうか。

さて、コーネル大学RMPジャパン、
2月の2日目講義。  

早いもので、2月で第5回目。
コーネル大学ジャパンは10カ月、講義がある。
だからもう折り返し点。

今回は、2日続けて商品問題。

昨日は、「マーチャンダイジングの基本」と、
農産、水産の商品分野の講義。

やはり分野ごとの第一人者の講義には、
心底納得させられる。

今日は、食肉から。
㈱伊藤ハムマーケティング研究所社長・大西徹男講師。
90枚にも及ぶスライドの豊富なデータ・資料で、
世界の食肉事情を語りつくしてくれた。
林氏

第2時限は、林廣美先生。
林先生には「惣菜・日配・ベーカリーのマーチャンダイジング」をお願いした。

今回、マーチャンダイジング論は、
いわゆるコンサルタントの先生方ではなく、
実務家にお願いした。

そのなかで、この分野だけは林先生にお願いしたが、
惣菜の考え方が、スーパーマーケット全体に及ぶ、という論拠は見事。
「店全体が惣菜」といコンセプトに、全員納得。
大西氏

第3時限は、日本チェーンドラッグストア協会事務総長の宗像守先生。
宗像氏
「改正薬事法下におけるスーパーマーケット業態の可能性を考える」

このテーマも、宗像先生以外にいない。

コーネル大学リテール・マネジメント・オブ・ジャパンは、
その分野最高の人物に、講義してもらうことを旨としてきた。

当然ながらそれが、良かった。
宗像先生の講義は、薬事法改正の経緯、
そして今年6月、改正薬事法下で、
ドラッグ商財が、どこでどう売られるか。
セルフメディケーションはいかに進むか。
そのなかでスーパーマーケットは、どんな方向に進むのか。

見事に明らかになった。

最後の講座は、「パネルディスカション」。
「商品開発の理論と実践」。
パネラーは、日本セルフサービス協会シニアアドバイザーの井口征昭さん、
第1期生のデイモンワールドワイドの和田浩二さん。

まず井口さんから「討議資料」として、叩き台となる問題提起がなされた。
井口さんは、かつ西友で、商品開発に携わった。
その経験と、2009年時点のPBブームにける潮流の考察。

和田さんは、世界19カ国で92社のコンサルティングをするデイモンの考え方。

そしてイギリスのテスコ、アメリカのウェグマンズのケーススタディを報告してくれた。

そして私がコーディネーター。

私の考え方は、品揃えの優先順位は、
①ナショナルブランド
②ローカルブランド
③リテールブランド
これに尽きる。
そしてストアロイヤルティが商品ブランドロイヤルティに優先される。
少なくともスーパーマーケットにおいては、確実に。

受講生からも、積極的に質問が飛んだ。
受講生からも、発言をしてもらった。
「級長」の北辰商事副社長の太田順康さん。

成城の石井社長の大久保恒夫さんからも発言をもらった。

この議論、とてもよかった。

だから、商人舎ホームページで、差し支えない範囲で、
詳細に再録のつもり。

今日のPBの問題点が、網羅されていた。
ご期待いただきたい。

今回の講義も、素晴らしかった。

副学長として、満足と安堵。

皆さんに、心から感謝。

<結城義晴>  


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