結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年01月08日(金曜日)

コーネル・ジャパンで成城石井・大久保恒夫とUSP當仲寛哲協演

2009年度第3四半期までの連結決算。
イオンは赤字。
セブン&アイ・ホールディングスは32%の減益。  

赤字と減益では、天地の差がある。

しかし売上高はイオンがマイナス4%、
セブン&アイがマイナス12%。
営業利益はイオンがマイナス15%、
セブン&アイがマイナス22%。

ただしどちらのグループでも、
総合スーパーは赤字。  
イトーヨーカ堂が営業赤字、
イオンの総合小売り事業も営業赤字。

その一方で、昨日、
「eビジネス推進連合会」発足が発表された。  
楽天とヤフー日本法人が中核となって、
マイクロソフト日本法人、ミクシィ、
さらにサイバーエージェントなどが参加し、
500社のネット系業界団体が立ち上がる。

時代の趨勢を、そのスピードを、
肌で感じ、読みとらねばならない。
そして、行動。

“Practice comes first!”  

さて、昨日は湯河原で、コーネル大学ジャパン2日目の講義。
三井物産人材開発センター。
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その2階研修室。
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前夜は、したたか飲んだ。
そして早朝、温泉で復活。

8時30分から、今日の第一講義。
講師は成城石井の大久保恒夫社長。 
テーマは「スーパーマーケットの経営数値と生産性」
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この講義、とてもよかった。
大久保さんは、強調する。
「まず、お客様が最初にある。
そのお客様の満足を実現する売り場をつくる。
そのために行動する。
その結果として数字が出る。

この考え方がいちばん大切です」

したがって、はじめに予算数値があって、
それを達成するために行動計画をつくるのは、
本末転倒ということになる。
しかし現実には、そのほうが圧倒的に多い。
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そのほか、大久保さんの講義は、
大切なことばかりだった。

第二期生には、ひとつ残らず、一言も漏らさず、
習得してほしいものだ。

ちなみに、3月9日(火曜日)に、
大久保さんと私とのセミナーが開催される。
商人舎3年目記念「二人のビッグセミナー」  
詳細は近日中に発表。
乞う、ご期待。

大久保さんの講義を聴講し終わって、
学習院の上田隆穂先生、荒井伸也先生、
中間徳子さんと写真。
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上田先生、ありがとうございました。
わざわざ湯河原まで来てくださって、
その上、1泊して交流会にまでご参加くださった。

第二講座・第三講座は、
USP研究所所長の當仲寛哲さんが講師。
當仲さんのテーマは、
「情報システムとデータ分析(基本と応用)」  
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この講座は、昨年も大好評だった。
これまでの情報システムやコンピュータ活用の考え方と、
まったく異なる。

しかし昨年、この講義を聞いた第一期生の大久保さんが、
すぐに成城石井にこの仕組みを導入して、
大きな成果を上げた。

アシスタントは、USP出版編集人の鹿野恵子さん。
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當仲さんが講義し、
鹿野さんがデモンストレーションする。

そのコンビネーションで、
受講生からもたびたびため息が漏れた。
第二期生もまた、「目から鱗」を何度も経験した。

當仲さんはLINUXを活用して、
小売業が自分でプログラムをつくることを推奨し、
その教育・訓練をし、指導している。

もちろん専門家に外注する機能と、
自社制作して内製化する機能の仕分けが必要。

しかし何から何まで外注化して、
膨大なコストをかけることには、
問題がある。
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最後に、特別公開で、
成城石井の情報システムの一端を、
デモンストレーションしてもらって、
講義を終了。
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人間が知恵を活かしてやっていた仕事を、
コンピュータに置き換える。
知恵が進化したら、またそれをコンピュータに置き換えて、
スピードアップする。

この繰り返し。
それがイノベーションである。

當仲システムは、それを可能にしている。

さて1月最後の講義は、
「食肉の生産と流通」  
講師は、昨年同様、
伊藤ハム・マーケティング研究所所長の大西徹男さん。
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伊藤ハムの全社的な情報網を駆使した最新数値が、
次々に公開された。
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90分はあっという間に終了。

その後、全員、急いでバスに乗り込んで、
熱海駅へ。

二日間のまとめは、
バスの中で。
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まるでアメリカ・セミナーのよう。
しかし、よく学び、よく睦みの二日間だった。

私たちは、そのまま新幹線で、東京へ向かった。
富士がきれいだった。
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もう暗くなってから着いたのが、
東京會館。

月刊『財界』が主催する「平成21年度 財界賞・経営者賞」授賞式。
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壇上に、ズラリ、選考委員が並んで、
受賞者が一人ひとり登壇。

財界賞は、茂木友三郎さん。  
キッコーマン会長兼CEO。
財界特別賞は柳井正さん。  
ファーストリテイリング会長兼社長。

かつては重厚長大産業のトップが並んだこの壇上。
現在は、食品産業と小売業の代表。

私はそれが、心の底から嬉しかった。
そして受賞者のスピーチが、また、
素晴らしかった。

明日に続く。

<結城義晴>  


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