結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年09月15日(木曜日)

故渥美清・俳号「風天」の「蓋あけたような天で九月かな」と大阪屋友の会での「店ドラ」講演

新聞の「社説」欄。
各紙の主張がストレートに出て、
比較すると面白い。

一昨日の野田佳彦新首相の所信表明演説を受けて、
昨日、各党の代表質問があり、
今朝の社説は、その与野党のやり取りへの注文が並んだ。

朝日新聞の社説のタイトルは、
「代表質問―谷垣さん、広い度量で」。
谷垣自民党総裁に対して、注文を付ける。
「批判の中身にはうなずける点もあるが、
激突ばかりで政治を停滞させてはならない。
自民党は与野党協議に応じるべきだ」

一方、日経新聞のタイトルは、
「各党は論争通じ責任果たせ」

日経は民主党に一番、注文を出す新聞。
「野党との政策連携に意欲を示したが、
どう接点を見いだしていくのかという戦略は伝わってこなかった」

最後に読売新聞。
社説のタイトルは、
「代表質問 与野党協調の国会へ転換せよ」
踏み込んで、「与野党協調⇒大連立」を主張する。
「与野党に求められているのは、
不毛な対立ではなく党派を超えた協力である」

私たちは、それぞれの新聞の主張は、
全く無視してよろしい。

誰かが言ってるな、程度でいい。

自分の目で見、耳で聞き、
自分で考え、判断する。

他は、あくまでもその材料。

私たちは政治に対しても、
「脱グライダー」でなければならない。

しかし自分のビジネスに関しては、
新聞における「社説」のようなものが必要だ。
小売業やサービス業の店にも、
「社説」があってよい。

かつて私は商業界の雑誌の巻頭言に書いた。
「沈黙は金、雄弁は銀」ではなく、
小売業やサービス業では、
「雄弁こそ金」
である。

だから日々、
「社説」のようなものがほしい。

社長の社説、
店長ならば「店説」。

できればそれが、
商品やサービスとして、
具現化されていてほしい。

読売新聞の一面コラムは『編集手帳』。
今朝は故渥美清の俳句を取り上げた。

渥美さんは、俳号を「風天(ふうてん)」と称した。
『男はつらいよ』の主人公“フーテンの寅”からとった「風天」。

その秋の秀句を紹介。
〈ゆうべの台風どこにいたちょうちょ〉
〈秋の野犬ぽつんと日暮れて〉
〈赤とんぼじっとしたまま明日(あした)どうする〉

すごく、いい。
風天の句は自由律で、
必ずしも五七五ではない。

俳人尾崎放哉は種田山頭火が好みだったらしい。
放哉の句。
「咳をしてもひとり」
「心をまとめる鉛筆とがらす」

これなど渥美の句に繋がる。

自由律、いい。

渥美さんの句集も出版されている。
『渥美清句集 赤とんぼ』(本阿弥書店)
『風天 渥美清のうた』(大空出版)

私は<ちょうちょ><赤とんぼ>が好きだが、
以下の句もとてもいい。
蓋あけたような天で九月かな
渥美47歳の句。1975年。

朝寝して寝返り打てば昼寝かな

これも47歳の作。

やわらかく浴衣着る女のび熱かな

1992年、64歳の句。
これ、渥美清らしくなくて、
しかし渥美清の本質の部分が出ていて、いい。

さて今日は、朝から大阪。
出版取次販売会社の大阪屋は、
西日本に強い書籍・雑誌の大手問屋。
業界第3位。

1995年から、東大阪市に、
「関西ブックシティ」という出版流通拠点を設けているが、
「大阪屋友の会」という書店のグループを組織している。

今回は大阪屋友の会の講演。
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副会長の高坂喜一さんが最初にご挨拶。
㈱コーサカと高坂書店の代表取締役社長。
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司会は、冨士原純一さん。
有限会社冨士原文信堂代表取締役。
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講師紹介や講演後のまとめなど、
丁寧に対応してくれた。

書店の経営者、店長の皆さん対象ということで、
『店ドラ』の内容をわかりやすく解説しようと思った。
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もちろん、アメリカのアマゾン・ドット・コムが、
店数0店ながら、毎年25%も伸びていて、
現在329億ドルの巨大企業となっていること、
対して書店第1位のバンーンズ&ノーブルは、
1343店ながら、売上げ57億1500万円で、
このところ赤字続きで、
売却の話題に事欠かないこと、
第2位のボーダーズは、
連邦破産法適用申請してしまったことなど、
「紙(カミ)と網(アミ)」についてもコメントした。
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そのうえで、
第1章の「お客様」から、
第2章の 「お店」、
第3章の 「マネジメント」、
第4章の 「組織づくり」まで、

丁寧に語った。

この中で、第2章の「事業〈店〉の三要素」
第一は、組織を取り巻く環境。
第二は、組織の使命すなわち目的。
第三は、使命を達成するために必要な強みについての前提。

環境と使命と強みの三要素によって、
事業や店舗は決まってくる。

強調したのは、
「マネジメントの三つの役割」。
第1は自らの組織に特有な使命を果たすこと。
第2は、仕事を通じて働く人たちを生かすこと。
そして第3は、自らが社会に与える影響を処理するとともに、
社会の問題について貢献すること。

さらに、第5章の 「マーケティング」と「イノベーション」。

付録は「時間管理」と「フィードバック分析」。
これはドラッカーの考え方を実践する方法。

あらためて『店ドラ』を語って、
私は気分爽快だった。

ご清聴を感謝する。
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ドラッカーは、読む者を、
気分爽快にしてくれる。
頭の中をすっきりさせてくれる。

語るだけで、爽快になる。
聞くだけで、すっきりする

蓋あけたような天で九月かな

風天の句を、
思い出していた。

<結城義晴>


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