結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年11月01日(火曜日)

イトーヨーカ堂販売冷凍商品「O157検出」とダブルギャランティ

今日から11月、霜月。
Novemberは、
ローマ暦で9番目の月。

2016年のうるう年も、
あと、2カ月で終了。

まだまだ、
ご苦労様だとか、
お疲れ様だとか、
そんな言葉をかける時期では、
まったくないけれど、
ああ、あとふた月か、
といった感慨はある。

朝日新聞『折々のことば565』
鷲田清一編著。

人生山あり、
海ありですよねえー
(都はるみ/長嶋茂雄)

「都はるみさんは
長嶋茂雄さんのラジオ番組に招かれ、
彼のこの発言に唸るように共振した」

実に愉快。

「『谷』に突き落とす重力ではなく、
体を押し上げる『海』の浮力に
うまく乗るお二人の、
つねに向日的な思考がまぶしい」

私たちも11月、12月を、
こんな「浮力」をもつ向日的思考で、
乗り切りたい。

さて、NHKの朝のニュースが報じた。

「冷凍メンチカツからO157検出」
平塚市の食肉販売会社「肉の石川」。
その冷凍食品のメンチカツを食べた17人が、
腹痛などの症状を訴えた。
このうち子ども2人が重症、
入院している。

保健所の調査では、
全員の体内と販売前の製品から、
O157が検出された。

販売したのは、
イトーヨーカ堂の26店舗。
店はいずれも神奈川県と千葉県にある。

この26店舗に、
2010個が納入され、
販売された。

イトーヨーカ堂では、
この製品の自主回収を進めている。

肉の石川の石川嘉男代表取締役。
「多大なるご心配をおかけしたことを
心からおわび申し上げます」

心配をかけたことを詫びる前に、
重症や腹痛を引き起こし、
顧客に迷惑をかけたことを、
まず謝罪せよ。

「販売しているメンチは
十分な加熱が必要な商品で、
規定の調理方法にのっとって
調理していていただければ
問題がありません」

「しかしながら具材が
生肉であることを明示することや、
調理方法をもっと
わかりやすく表示することを
もっと事前に行うことができれば、
このような事態が
防げた可能性があると思うと
悔やまれてなりません」

ん~。

お詫びになっていない。

O157は、腸管出血性大腸菌で、
O抗原が157番の大腸菌。
ベロ毒素を産生する病原性大腸菌で、
感染によって消化器系食中毒症状を起こす。
重篤な全身症状を引き起こすこともある。

十分な加熱で規定の調理方法に則れば、
問題ないとは言えない。

1996年の5月28日、
岡山県瀬戸内市邑久町の学校給食から、
O157食中毒事件が起こった。

私は㈱商業界『食品商業』編集長だった。
雑誌の表紙を急きょ、
カイワレ大根の缶詰でデザインして、
特集を組んで注意を促した。

「具材」や「調理方法」を、
「もっとわかりやすく明示」とするならば、
小売業の販売責任も問われよう。

イトーヨーカ堂のホームページには、
以下のように告知されている。

! 重要なお知らせ
「肉の石川 メンチカツ」を

ご購入されたお客さまへ

「イトーヨーカドーでは既に
当該商品を売場より撤去しておりますが、
保健所の指導に基づき、
お客さまのお手元に
当該商品がございましたら、
現品、または、お会計時のレシートを
ご購入いただいた店舗に
お持ちいただきますよう、
お願い申し上げます。
お品代をご返金させていただきます。
お客さまには
多大なご迷惑をおかけすることを
心よりお詫び申し上げます」

これもお詫びになっていない。

まず、謝罪。
そして補償。

お詫びの言葉や文面に、
ほんのちょっとでも、
官僚的な臭いが漂ってはならない。

誠心誠意、謝罪する。

イトーヨーカ堂のDNAには、
そんな誠心誠意の社風があるはずだ。

私はかねてから、
こういった場合には、
ダブルギャランティ以上のことを、
即座になすべきだと、
主張している。

さて昨日10月31日は、
ハロウィン。
東横線の車内。
IMG_1907-6
楽しそうだった。

ハロウィンが終わって、
今日は一日、
横浜商人舎オフィス。

ランチはカレーハウス。
「スパイス・ガーデン」
自慢の特大サイズのナン。
IMG_9817-6

私は温玉キーマカレー。
IMG_9821-6

そしてドリンクは、
マンゴーラッシー。
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満足して、
入稿業務に勤しむ。

最後に、11月のスケジュール。
今週は月刊商人舎11月号の入稿・責了。

土日曜は福岡で、
亡父の三回忌。

来週火曜日の8日からアメリカ出張。
19日の土曜日に帰国。

21日月曜日は、
大陳コンテスト審査委員会。

21・22日は伊豆で、
合宿コンサルティング。

23日が勤労感謝の日で、
その後はもう、
月刊商人舎12月号の入稿。

今月も、
『少しだけ無理をして生きる』
城山三郎著・新潮文庫。

城山はかつて、
一橋大学の先輩作家・伊藤整から、
言葉をかけられた。

「あなたはこれから先、
プロの作家としてやっていくのだから、
いつも自分を少しだけ
無理な状態の中に
置くようにしなさい」

城山は考える。
「自分を壊すほどの
激しい無理をするのではなく、
少しだけ無理をして生きることで、
やがては大きな実りをもたらしてくれる」

「知らず知らずのうちに、
元の自分では考えられないほど、
遠くまで行けるかもしれない。
自分の世界が思わぬ広がりと深みを
持てるかもしれない」

その通りだと思う。

11月も、これで行こう。
私は、そう決意する。

〈結城義晴〉


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