三月去る･四月静かに来たる。その8つの｢変わる暮らし｣
一月、往ぬる、
二月、逃げる。
三月、去って、
四月、静かに来たる。
土曜日の4月1日です。
俳人の池田澄子さんが、
日経新聞夕刊に書く。
｢エープリルフール｣
俳人・西東三鬼のこと。
｢生身の三鬼を見たことがない。
三鬼と言えば、歯科医でありながら
結局それも辞めて
俳人になってしまった人」
昭和37年(1962年)に亡くなった。
絶筆は3月8日。
春を病み松の根つ子も見あきたり
4月1日に昏睡のまま逝った。
｢四月馬鹿とかエープリルフールと
いわれる日に逝かれるとは、
シャイでお茶目な三鬼によく似合う」
正岡子規は明治34年(1901年)に、
次の句を詠んでいる。
逝く前年のこと。
五月雨や上野の山も見あきたり
三月三鬼、
四月子規、
やるだけのことをやりきった人。
ともに病苦と闘い、
流石にダメと思ったとき、
｢見あきたり」と書いて、逝った。
鳥帰るあーだこーだと私たち
〈池田澄子第六句集『思ってます』より〉
さて、4月は忙しい。
その4月の主な行催事。
第1に、新入学・新学期、
フレッシュマンの季節。
第2は花見シーズン。
西日本から東北南部まで、
4月上旬がメーン。
第3に、「みどりの月間｣
4月15日(土)から5月14日(日)まで。
第4に、4月16日(日)は、
イースター、復活祭。
イオンは今年、
イースター･ホームパーティを提案する。
第5に、4月23日(日)は、
｢サンジョルディの日｣
あんまり関係ないか。
第6に、4月23日から5月12日まで、
｢こどもの読書週間｣
そして黄金週間直前の4月28日(金)、
第7にプレミアムフライデー。
ここから29日(土)の昭和の日に入り、
第8に、ゴールデンウィーク商戦に突入。
とすると、4月のプレミアムフライデーは、
大きなインパクトをつくりそうだ。
私の4月も、あわただしい。
ウィークデーはもう14日(金)しか、
空いていない。
お陰様で。
4月18日から24日まで、
アメリカに滞在する。
今回はダラスとシカゴ。
朝日新聞に箇条書きで記載されている。
｢4月から暮らし、こう変わる」
①年金・医療
〈国民年金の保険料引き上げ〉
月額230円上がり、1万6490円に。
毎年の引き上げは今回で打ち止め。
〈公的年金支給額の引き下げ〉
国民年金は満額で67円減って、
月6万4941円。
厚生年金はモデルケースで、
227円減の月22万1277円．。
〈厚生年金の適用拡大〉
500人以下中小企業のパート従業員も、
労使で合意すれば加入対象に。
年収106万円以上など条件あり。
〈75歳以上の医療保険料引き上げ〉
年金のみで年収211万円の場合、
月4090円から5400円に。
②子育て
〈児童扶養手当0.1％引き下げ〉
所得に応じて、
子ども1人の場合、
月9980~4万2290円、
2人目には月5000~9990円。
3人目以降は1人につき、
月3000～5990円を加算。
〈低所得世帯の保育料を軽減〉
市区町村民税が非課税で、
複数の子どもがいる世帯は、
認可保育所などの保育料を、
2人目から無料に。
③障害者
〈特別児童扶養手当0.1％引き下げ〉
障害児向け給付が、
1級は50円減って月5万1450円、
2級は30円下がって月3万4270円.
④保険
〈雇用保険料の引き下げ〉
料率は0.8％から0.6％に引き下げ。
年収400万円の人で、
年4000円程度の負担減。
〈生命保険料の値上げ〉
終身や学資、個人年金など、
貯蓄性保険を値上げ。
➄自動車
〈自賠責保険料引き下げ〉
平均6.9％下げ。
2年契約の乗用車は、
2010円安い2万5830円に。
〈エコカー減税縮小〉
燃費基準を厳しくし、
対象車の割合を、
全体の9割から8割にしぼる。
⑥ガス
〈都市ガスの小売り全面自由化〉
家庭で都市ガスの購入先を、
自由に選べるようになる。
⑦食品
〈のり、平均15％値上げ〉
ニコニコのりは家庭用のり商品60品目を、
平均15％値上げ。
〈食用油値上げ〉
日清オイリオグループは、
オリーブオイルを約10％値上げし、
菜種・大豆油は1キロ20円以上値上げ。
⑧住宅
〈タワーマンション課税〉
新築タワーマンションの固定資産税は、
中央階から上が増税、下が減税に。
8つのジャンルで、
上げたり下げたり、
増えたり減ったり。
こうやって並べてみると、
国民や庶民は、政治や行政に、
上手く操られていることがわかる。
小売流通業は一貫して、
国民、庶民の見方でありたい。
では、四月もよろしく。
一月、往ぬる、
二月、逃げる。
三月、去って、
四月、静かに来たる。
〈結城義晴〉
