結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年04月09日(月曜日)

企業ガバナンス論のブレーキと経営の「アクセル&ハンドルさばき」

Everybody! Good Monday!
[2018vol15]

2018年第15週。
4月の第2週。

春真っただ中。
その春の中で、
初夏を思わせる陽気の日があると、
これは最高。

人生の喜びを感じられる。

人生最高の喜びと言えば、
ゴルフのマスターズ。

パトリック・リードが逃げ切り優勝。DSCN8749.JPG8
テキサス州サンアントニオ生まれ、
オーガスタ州立大学出身の27歳。

ジョージア州オーガスタナショナル。
18番ホールの名前は「ホーリー(Holly)」
パー4、465ヤード。
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リッキー・ファウラーに一打差で、
最後のショット。
DSCN8748.JPG8

そしてウィニングパット。DSCN8754.JPG8
アクセル全開のパワーゴルフで、
みごと優勝して、
義弟のキャディと抱き合った。
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マスターズ優勝者のグリーンジャケット。
前年優勝のセルヒオ・ガルシアから、
プレゼントされて、人生最高の喜び。
DSCN8767.JPG8

16番ホールは「レッドバッド」。
パー3、170ヤード。DSCN8728.JPG8

41歳のチャーリー・ホフマン。DSCN8729.JPG8

ホールインワン。
マスターズ史上20人目。ho-ruinnwn .png8

わが松山英樹は、
最終日チャージを見せて、
3アンダーの19位。
DSCN8737.JPG8
よくやった。

一方のカリフォルニア州アナハイム。
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メジャーリーガー大谷翔平。
ロサンゼルス・エンゼルス。

今度は先発投手として出場。00tani1 0.png8

7回1安打無失点で12奪三振。
みごとな勝利投手となった。ootani23.png8

バッティングだけでなく、
ピッチングフォームも、
実に優雅で美しい。
普通に投げて96mileの速さ。
154.5キロの直球をどんどん投げる。
ootani4.png8
最速163キロ。

ツーシームやスライダー、
チェンジアップを織り交ぜて、
空振りの三振を連続奪取。

三振を取るとガッツポーズ。ootani2 .png8
現地では「Sho Time」と呼ばれて大人気。
「翔平の時間」は我々にとっても、
至福のときです。

月曜日からスポーツネタばかりで恐縮。
しかしそれで元気になるのだから、
こんなにいいことはない。

商売にも活気が出る。

一方、サッカー日本代表の監督解任。
ハリルホジッチ。

もうカオスに迷い込んで、
普通のチーム運営すらできない現状。

こちらは早急に手を打たねばならない。
そんなところに来ている。
ロシアでのFIFAワールドカップは、
6月14日開幕。

もう2カ月しかない。

さて、日経電子版の経営者ブログ。
宮内義彦オリックスシニア・チェアマン。
3月30日のブログだがとてもいい。
〈オリックス(株)ホームページより〉
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「日本のガバナンス、
本質を問い直そう」

コーポレートガバナンス、
つまり企業統治の話。

「欧米の今のガバナンスが
完璧だと思うのは早計です」

実に宮内さんらしい指摘だ。

「できれば将来それを超えるものを
日本発でつくり上げることで、
企業社会の活性化に貢献したい」

そのとおり。

では、ガバナンスとは何か。

「それぞれの組織が
持っている目的や目標を、
最も効果的に達成するために
求められる組織のあり方」

「組織の目標が先にあり、
それを最も効果的な方法で
実現するための体制を
つくり上げていくこと」

だから二つの機能が必要。
第1は「目的に向かって、
全力で疾走する組織の執行部」
第2は「横から監督し過ちを犯さない、
運営体制を確保するチェック機能」

両者が相まって、
効率的な結果が生まれる。

「しかし現状の日本経済を見ると、
長い停滞、低成長に陥っています」

残念ながら多くの企業が、
サラリーマン社会となっている。

結果としてイノベーティブな動き、
チャレンジ、リスクテイクが、
いつの間にかないがしろになっていく。

これに反して欧米企業のトップの多くは、
ただ前を向いてひた走る。
「何もしない」という選択肢は彼らにはない。
己の信じる方に全力でアクセルを踏む。

だから欧米では、
執行部とは異なる立場の
社外取締役などを置いて、
全力で走っていることを確認する、
行き過ぎた場合には歯止めをかける。

また、間違った方向に行かないよう、
コンプライアンスに目を向ける。

それが欧米のガバナンス論。

それを金融庁と東京証券取引所が真似て、
ガバナンスコードなどで縛りをかける。

日本の現在のガバナンス論は、
「ブレーキの整備」に偏重しすぎている。
これが宮内さんの考え方。

同感だ。

チャレンジ精神のないCEOにとって、
ブレーキ型ガバナンス論は、
「何もしないことに安住できる盾」となる。

その結果として、
「イノベーティブな事象を起こそう」と、
走り回っているのは、
「オーナー社長くらいになってしまう」

トップの承継についても、
何か「新しいことをやってやる」という人を
引っ張り上げて据えるのではなく、
「この人なら今までの秩序を乱さず、
無茶をしない」という人が選ばれる。

アクセルを踏み込む人が少ないのに、
ブレーキの話が先行している現状。

だから社外取締役が逆に、
アクセルを踏む役割になったりする。

「ブレーキをかけないといけないような、
野心的な経営者を育てるべきです。
一心不乱に新しいものへチャレンジして、
前に向かっていく経営者が台頭し、
それに応じてガバナンスシステムを
作っていくのが本来あるべき流れです」

そのとおり。

「まずはチャレンジする素質のあるCEOを
どのようにして選び出せるか。
またチャレンジした成果を
どのように評価し、何で報いるか。
成果が上がらない、
あるいは不適切な行為があった場合、
どれだけ早期に歯止めをかけられるか」

これがガバナンスの本質論。

「ブレーキ強化論」よりも、
「アクセルやハンドルさばきの
見事な運転を見たいものです」

宮内さんのガバナンス論。
素晴らしい。

特に流通業でも上場企業など、
ブレーキ強化論が持ち出され、
その専門家などがとうとうと、
ブレーキについて語ったりするが、
アクセルとハンドルさばきこそ、
必須のものだ。

これは企業全体の話だけではない。
部門も店もアクセルとハンドルさばき。

それができる組織にだけ、
ブレーキが求められる。

ハリル・ジャパンも同じこと。
日本サッカー協会も同じこと。

アクセル全開のリードの勝利、
大谷翔平の「Sho Time」。

これがなければ、
ブレーキをかけても意味がない。

では、みなさん、
今週も、アクセル全開で、
Good Monday!

〈結城義晴〉


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