結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年04月25日(火曜日)

帰国間際のChicago観光と「自ら変われ」「自らの陳腐化」

昨夕、帰国しました。

今回はなぜか、疲れた。
ビールやワインを飲むと、
すぐに眠りこけてしまう。

眠ればすぐに、疲れは回復するが、
しかしまた、すぐに疲れる。

下向きてメール上向きて花疲  
〈朝日俳壇より 昭島市・宮下龍巳〉

「花疲」は花見に出掛けたあとの疲れ。
「はなづかれ」と読む。

さて、一昨日の夜は、
お別れパーティ。
シーフードとステーキの店。
「McCormick & Schmick’s」
テキサス州ヒューストンに本社がある。DSCN8292.JPG-7

ウェルカムカード。DSCN8295.JPG-7

シックなレストラン。DSCN8296.JPG-7

まずは地元ビールで乾杯。IMG_1107.JPG-7

淡々と食事し、ビールを飲んで、
まずは誕生者を祝う。IMG_1119.JPG-7

それから班ごとに、
代表一人ずつ決意表明。

まず1班は中川康さん。
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2班は 岸本貴夫さん。
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3班は班長の佐藤淳さん。
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4班は葛田達哉さん。
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5班は丸川真也さん。
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そして6班は中嶌申生さん。
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みんな真摯な決意を表明してくれた。

そして副団長の伊藤勉さん。
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団長の平塚 善道さん。
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私も最後に総括の話。
平和堂のDNAを語った。
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そして中締めは、
4班班長の石井史人さん。IMG_1200.JPG-7
みんな、決意にあふれていた。

その後は、シカゴのジャズバーへ。
私は疲れて眠りそうなので、
ホテルに戻って、やはり眠りこけた。

明けて、帰国の日は快晴。

フライトが正午くらいなので、
朝の観光。

まずはアドラー天文台。DSCN8309.JPG-7

そしてミシガン湖畔の眺望を背景に、
全員写真。
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それから フィールド自然史博物館。
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ミュージアム・キャンパスと呼ばれる、
ミシガン湖岸Lake Shore Drive沿いにある。
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そしてミレニアムパーク。
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美しい噴水。
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「クラウド・ゲート」。
インド人彫刻家アニッシュ・カプーア作。
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愛称は「ザ・ビーン(The Bean)」
豆の形をしている。
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みんなで写真。
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伊藤さんに、私の写真も撮ってもらった。
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そんな観光をちょっと楽しんで、
最後の車中講義をしながら、
シカゴ・オヘア国際空港へ。
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あっという間に飛び立って、
Chicago上空。
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ミシガン湖は雄大な海のようだ。
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フライト中は、
映画も見ずに原稿手直し。

12時間後には、
水田が美しい千葉県成田上空。
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そして成田空港第2ターミナルで、
解団式。
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「自ら、変わろう!」と、
呼びかけた。

さて、日経電子版の経営者ブログ。
IIJ会長の鈴木幸一さん。

「濃淡はあるけれど、
日本の新聞やテレビの
ニュースに触れていると、
国際的な報道はいつも
片隅のような気がする。
欧米に出張すると、米国でも欧州でも、
国際的な報道に大きなスペースが
さかれている」

同感。

「いつの時代も、危機とか、転換期
といった言葉はあふれているのだが、
欧州連合、米国、中国、ロシア、
中東の情勢の片々を知るだけでも、
現在は転換が
雪崩をうつように

生じている時代なのだと
今さらながら感じる」

雪崩を打つような転換。

「その転換の本質を論じるほどの能力は、
私にはないのだが、日本にいると、
そんな状況を見て見ぬふりしている
のではないかと不安になるのである」

だから海外に出るのは有益だ。

「私の専門分野であるITの世界でも
似たようなズレをいつも感じ続けている」

「セキュリティーからクラウド、
IoT、フィンテックなど、
さまざまなキーワードはすぐに流布し、
技術的には、ある程度、
キャッチアップをするものの、
その利用となると、
現実の動きはいつも
遅ればせなのである」

私の専門の流通でも、
それは当てはまる。

「ミーティングの合間に
ニューヨークの五番街を歩いた」

「今や、五番街はユニクロやZARA、
H&M、GAP、BANANA Republic等々、
超高級ブランドに代わって、
すっかり安価なブランドが並ぶ
通りになってしまったようだ」

安価だけでは、
ここではやっていけない。
品質が伴った低価である。

鈴木さんの友人の話。
「それほど高級ブランドでもない
POLOですら
五番街の店は閉じてしまい、
七番街に残るだけ」

その通り。

「ネットが
物販の主流となっている時代だから、
五番街が安売りブランド街になっても
驚くことないよ」

「昔ながらの高級ブランドが
競うように並んで
採算をとっていける時代は、
過去のものだね」

そう、過去のもの。

鈴木さんは欧米の民主主義の危機を語る。
そして結論。
「民主主義の危機とは
次元が違う話かもしれないが、
あらゆることが
変わり続けている時代である」

今日のWeekly商人舎で、
イオン社長の岡田元也さんが語る。
「組織の官僚化と現場の弱体化」

私は「エントロピーの法則」を思った。
もちろんピーター・ドラッカー。
「自らの製品、サービス、プロセスを、
自ら陳腐化させることが、
誰かに陳腐化させられることを防ぐ
唯一の方法である」

民主主義も、
五番街のアパレルショップも、
そしてイオンも平和堂も、
「自ら、変わろう!」である。

つまり求められるのは、
「自らの陳腐化」
である。

〈結城義晴〉

2017年04月24日(月曜日)

世界最大Wal-Martから「商売の原点」のindependentまで

Everybody! Good Monday!
[2017vol17]

2017年第17週です。
4月に入って、もう第5週。

今週末からゴールデンウィーク。
その前に金曜日が、
プレミアムフライデー。

私は先週火曜日に日本を出発して、
テキサス州ダラスに2泊3日、
イリノイ州シカゴに3泊4日。

そして帰国しました。
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成田空港の解団式で私は、全員に、
これからのイノベーションを求めた。

お疲れ様。

ただしブログ上は、
まだシカゴの3日目。
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朝から最終講義。
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ダラスからシカゴまでの、
多くの店の位置づけを語りつつ、
ポジショニング戦略を総整理。DSCN8020.JPG-7

それからコモディティ化現象と、
アメリカ小売業の商品戦略。
そしてプライベートブランド戦略。
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講義の後は、まとめの視察。

まず、マイヤー。
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年商159億6300万ドル(1兆5963億円)。
チェーンストアランキング28位の企業。
店数は222店。

非上場で、詳細な実績は公開していない。

ウォルマートスーパーセンター、
スーパーターゲットに次ぐ規模の、
ハイパーマーケット企業。
もうスーパーKマートは抜き去った。
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フロアレイアウトはほぼ、
ウォルマートスーパーセンターと同じ。
朝からバナナが品切れ。
これは問題。
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加工肉、精肉、デリは対面売場が続く。
これはウォルマートとは異なる。DSCN8046.JPG-7

そして10個10ドル、1個おまけの販促。
昔の酒業界の「十一(といち)」
10本買ったら1本つける。
これもウォルマートのEDLPへの対抗策。DSCN8047.JPG-7

アパレルは湾曲した中通路をつくって、
これもウォルマートとの差異化戦略。DSCN8075.JPG-7

マザーズデーは入り口付近で展開。DSCN8079.JPG-7
ウォルマートとターゲットの間で、
ポジショニングを確立するのに必死。

それもいい。

マイヤーの目の前で展開するのが、
そのウォルマート。
もちろん世界最大の小売業にして、
世界最大の企業。
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ただしこちらはディスカウントストア。
食品はグロサリーとフローズンまで。

入り口には「Spring it on!」
春が来た!
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そして盛大なクリアランスセール。 DSCN8086.JPG-7

母の日向けのカード売場。DSCN8088.JPG-7

主通路のアクションアレーには、
ロールバックの飛び切りの目玉商品。DSCN8091.JPG-7

店舗右サイドが食品だが、
生鮮とデリは品揃えしない。DSCN8095.JPG-7
しかし実はこれがウォルマートにとって、
効率のいい営業方式でもある。

三番目はなんといっても、
ホールフーズマーケット。DSCN8049.JPG-7

この店はいい。
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なんといっても青果部門。DSCN8111.JPG-7

飛び切りの鮮度とオーガニック。DSCN8110.JPG-7

そして最近取り入れている関連販売。
青果部門の平ケースで精肉を売る。DSCN8102.JPG-7

「Cooking」と名付けられたバルク売場。DSCN8118.JPG-7

奥主通路沿いの壁面には、
ホールフーズと環境問題の歴史を掲示。DSCN8128

店舗左翼は圧巻のサービスデリ売場。DSCN8184.JPG-7

そして入口左サイドにカフェとバル。
バルには「TAPROOM」の命名。DSCN8179.JPG-7
ホールフーズはますます、
グロサラントになってきた。
Grocerであり、Restaurant。

主だった店にはその投資を怠らない。
それがホールフーズの強みだ。

最後はインディペンデント企業2社。

ヘイネンズ。
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クォリティ&サービスのローカルチェーン。
青果部門は美しい。DSCN8216.JPG-7

特徴はデリ部門の家庭の味。DSCN8199.JPG-7

この陳列も見事。
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インディペンデントの方が、
質感の高い店をつくる。

一方のナショナルチェーン、
ジュエルオスコーは雑な売場づくり。

雑だから大チェーンになる。
昔は一般的にそう言われたし、
事実、そうだった。

それを「ローコストオペレーション」と、
称したし、信じた。

現在は、クローガーを見ればわかるが、
巨大チェーンでも質感がある。
それでいてクローガーの経費率は、
なんと16.3%。

これこそが、
現代のローコストオペレーションだ。

しかし、巨大チェーンが、
レベルの高い低経費体制を実現させると、
支店経営やローカルチェーンは、
ひどく苦しくなる。

だからマリアーノスのラウンディーズが、
クローガーの傘下に入ったともいえる。

最後の最後は、
フレッシュ・ファーム。DSCN8231.JPG-7

たった4店舗だが、
圧倒的なボリュームと価格と、
鮮度を誇る青果部門。
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客数が多くて、単品量販できて、
商品回転がいいから、
規模が小さくてもそれができる。DSCN8266.JPG-7

いわば商売の原点の店。DSCN8252.JPG-7

鮮魚部門の鮮度も一番良かった。DSCN8246.JPG-7

最後の最後に商売の原点を学んで、
平和堂アメリカ研修第13団の中締め。DSCN8287.JPG-7
よく学び、よく考え、
よく話し合った。

そこからイノベーションが生まれる。

では、今週も、よろしく。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2017年04月23日(日曜日)

[日曜漫歩]シャイソックスの「オールド・ボール・ゲーム」

閑話休題、日曜漫歩。

天地創造の物語。

主語を神にすると、
1日目に昼と夜をつくった。
2日目に天をつくった。
3日目に海と地をつくり、植物を生えさせた。
4日目には太陽と月と星をつくった。
5日目には魚と鳥をつくった。
6日目には動物をつくり、
自分に似せて男と女を創造した。

そして7日目に神は、休んだ。

こちらは土曜日だけれど、
日本では日曜日。

そこで、シカゴで、
ベースボールパークを日曜漫歩。
ギャランティード・レート・フィールド。
Guaranteed Rate Field。DSCN7945.JPG-7
通称は「シャイソックス (CHISOX)」
こちらの方がなんとなくいい。

メジャーリーグの名門、
シカゴ・ホワイトソックス。
そのホーム球場。
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1901年創立。
アメリカンリーグ創設当時から、
最古参として存在感を示す老舗球団。

ワールドシリーズ優勝は3回、
リーグ優勝は6回、
地区優勝は5回。

ただし、人気はいまいち。
シカゴではナショナルリーグのカブスが、
7対3で人気を誇る。

アメリカンリーグでは、
ニューヨークヤンキースが、
圧倒的な人気球団。

その陰に隠れてしまった感があるが、
それでもを3度のワールドシリーズ制覇。

初めは1906年、
次が1917年。
今から100年前。

その後、1919年に、
「ブラックソックス事件」が起こって、
90年間の長きにわたって低迷。

いわゆる「八百長事件」。

しかし、2005年、
「スモールベースボール」を標榜して、
つなぎ野球に徹した結果、
三度目のワールドチャンピオンとなった。

この時、日本人大リーガー井口資仁が、
実にいい働きをした。

メインスタンドの裏側のゲートから、
チケットのバーコードチェックを受けて、
胸躍らせて入場。
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プレゼントのソックスの袋が配られる。DSCN7949.JPG-7

グッズショップに寄ってから、
視界が広がるフィールドへ。DSCN7951.JPG-7
緑の天然芝が敷き詰められている。
天井なしで爽快な空気がある。
そしてソックスの専用球場。

それがいい。

ただし今夜は寒い。
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外野フェンスの外側に、
ブルペンがある。
ピッチャーの練習場。DSCN7952.JPG-7
投手はここから歩いて、
マウンドに向かう。

7時10分、プレイボール。

ソックスの先発投手は、
ホセ・キンタナ(Jose Quintana)。
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昨年はオールスターに選ばれ、
オールスターゲームに出場したエース。DSCN7961.JPG-7
コロンビア出身の28歳。

私たちは早速、
ビールとホットドック。DSCN7957.JPG-7

対戦相手は、
クリーブランドインディアンズ。DSCN7962.JPG-7
ホセが好投するも、
3点を先取され、
寒い試合が続く。

ビールでは寒さはしのげない。
そこで今度はワイン。DSCN7963.JPG-7
ホワイトソックスは、
得意の「スモールベースボール」で、
バントなど使って攻めるも、
点が取れない。

ゲームが7回になると、
酢板殿の観客が全員立ち上がって、
大合唱。
「私を野球に連れてって」

Take me out to the ball game.
私を野球に連れてって。
Take me out with the crowd.
観客席へ連れてって。
Buy me some peanuts and Cracker Jack.
ピーナッツとクラッカージャックを買って。
I don’t care if I never get back.
うちに帰れなくたってかまわない。

Let me root, root, root for Socks.
さあホワイトソックスを応援しよう。
If they don’t win, it’s a shame.
勝てないなんて許せない。
For it’s one, two, three strikes
ワン、ツー、スリーストライクで、
your’re out,
アウト!
at the old ball game.
昔からのゲームスタイルだけど。

ソックスの二番手投手は、
その7回からアンソニー・スウォーザック。DSCN7964.JPG-7

しかし、そのまま試合は、
淡々と進む。
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9時30分になって、
あまりの寒さに、
球場を後にした。

それでも鳴り物のないスタジアム。
ボールを打つと「カツッ」と音がして、
観客から「ワーッ」という声が上がる。

それが主役のオールド・ボール・ゲーム。

これがベースボール。

忙しいシカゴの日曜漫歩。
ありがとう。

〈結城義晴〉

2017年04月22日(土曜日)

シカゴのマリアーノス・トレーダージョー・イータリーに学んだ!

テキサス州ダラスから、
イリノイ州シカゴへ。

寒い。

ダラスが28度、シカゴは9度。

どういうわけか、
今回の旅は疲れがひどい。

毎日更新宣言ブログも、
現地時差で。

さて、シカゴに着いて、
一晩眠って、少し元気回復。

朝一番で、
ジュエル・オスコーへ。DSCN7821.JPG-7
このシカゴ地区のマーケットシェアは、
トップの23.6%で177店。

こんなに高い占拠率を持つのは、
この地の2社のローカルチェーンが、
経営統合したのが、
現在のジュエル・オスコーだから。

しかし伝統型スーパーマーケット。
「コンベンショナル・タイプ」という。DSCN7820.JPG-7

入り口に牛肉の冷蔵平ケース。
そして「Buy one Get one Free」
1パック買ったらもう1パックはタダ。DSCN7811.JPG-7
この手法はアルバートソンが得意とする。
そう、ジュエルオスコーは、
アルバートソンの傘下にある。

しかしこの会社、転売転売で、
所有者が変転している。

もともとはこの地のジュエルが、
オスコードラッグと合併した。
そして社名がジュエル・オスコーに。

この会社は、やがて、
アメリカンストアーズに買収される。
さらに1992年には、
アルバートソンに売却される。

そのアルバートソンは紆余曲折の末、
投資会社サーベラス資本の元に置かれ、
さらに最終的には2015年1月、
セーフウェイと統合させられてしまう。

このシカゴ地区ではもともと、
ドミニクスというローカルチェーンが、
ジュエルと競合していた。
それが1999年に、
セーウウェイに買収されていた。

この結果、この地のローカルチェーン、
ジュエルとドミニクスは、
親会社同士の統合で、
これらも互いに合併されることになり、
23.6%のトップシェアになってしまった。

青果部門は比較的に良い。
現在のアルバートソン本体、
そして多くのセーフウェイ本体よりも、
いいかもしれない。DSCN7819.JPG-7

それでも、ごく普通の鮮度、
品揃え、サービスレベル。DSCN7814.JPG-7

鮮魚、精肉、惣菜の対面売場。
これも普通のレベル。DSCN7809.JPG-7

奥壁面のコンコース。
ここも、どこといって特徴はない。DSCN7817.JPG-7

Oオーガニックのプライベートブランド。
これはセーフウェイの大ヒット商品。DSCN7818.JPG-7
つまりはアルバートソン・セーフウェイ、
折衷型の、普通の店となっている。

この地域の三番手のローカルチェーン、
ラウンディーズ。

そのラウンディーズの、
高級スーパーマーケットのバナーが、
マリアーノス。DSCN7834.JPG-7
名づけ親はロバート・マリアーノさん。
現在のラウンディーズのCEO。

多分、イタリア人かスペイン人、
どちらにしてもラテン系。

このマリアーノさんは、
かつてドミニクスの経営者でもあった。

マリアーノさんは、
ドミニクスをセーフウェイに売却し、
今度はラウンディーズを、
クローガーに売った。

だからいまマリアーノスは、
クローガー傘下。

複雑。

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しかしマリアーノス、
素晴らしい。

中2階にイートーンスペースがある。DSCN7832.JPG-8
フードサービス部門と、
グロサリーストア部門が分かれて、
基本的にはウェグマンズ方式。

しかしグロサリー部門は、
クローガーの強みを生かして、
エブリデーロープライスを採用。

「SimpleTruth」は大量に導入している。
クローガーの大ヒット商品の、
ライスフスタイルブランド。

1階の青果部門の前に、
寿司バーがあるが、
そこで昼食。
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手前は団長の平塚善道さん、
平和堂SM事業本部部長。
向こうは伊藤勉さん、
東海営業部東海第二グループマネージャー。

そして店長interview。DSCN7841.JPG-7

ストアディレクターのべスニックさんと、
クローガー本部取締役のアマンダさん。
アマンダさんはラウンディーズ担当の、
クローガー取締役。DSCN7851.JPG-7
べスニックさんはアルバニア共和国出身。
つまりは移民。
ヨーロッパのバルカン半島の国。

べスニックさんの生い立ちを聞き、
アメリカでの仕事のキャリアを聞き、
そして信条を聞いて、
一同、大いに感動。DSCN7843.JPG-7

質疑応答は44分22秒の長丁場となった。DSCN7850.JPG-7
通訳はウィルソン三和さん。

質問に対して、べスニック店長が、
スマホで調べていろいろ答えてくれた。
私も途中でその回答を解説した。DSCN7844.JPG-7
アマンダさんへの質問にも、
ていねいに答えてくれた。DSCN7852.JPG-7
終盤はべスニックさんから、
平和堂側に矢継ぎ早に質問攻め。

これにも大いに答えて、
盛り上がった。

しかし移民から店長にまで、
のし上がったべスニックさん。
そのガッツに学ばせてもらった。

最後に全員で写真。
ハトッピーポーズ。DSCN7856.JPG-7
アマンダさんが、
隣で私に聞いた。
「ハトッピー? なに?」

平和堂のゆるキャラです。
そのポーズです。

最後の最後はべスニックさんと握手。DSCN7857.JPG-7
移民ながら、ユーモアと知性と根性で、
マリアーノスの名物店長となった。

ドナルド・トランプに対して、
また腹が立ってきた。

次にトレーダー・ジョー。
アルディと共同で出店。DSCN7876.JPG-7
もちろんトレーダー・ジョーは、
ドイツのアルディ傘下。

アメリカのアルディと兄弟出店。DSCN7858.JPG-7

どこに行っても、レベルは高いし、
店や売場は標準化されている。DSCN7859.JPG-7

しかし現代の標準化は、
クッキーカッター型ではない。
それぞれの店の個性を生かしつつ、
全体で標準化されている。DSCN7860.JPG-7

壁面にリンカーンパークのイラスト。DSCN7861.JPG-7

デモンストレーションコーナーには、
ローテーションで必ず人が入っている。DSCN7874.JPG-7

ゴンドラが斜めに切ってあって、
エンド陳列も美しい。DSCN7864.JPG-7

これが2ドル99セントワイン。
「チャールズショー」
全米最大販売ボトル数。DSCN7872.JPG-7
米国アルディ&トレーダー・ジョーの、
2016年合計年商は、
227億8100万ドル、2兆2781億円。
伸び率は7.9%。
合計店舗数は1903店。

合わせると米国チェーンストア18位。
シアーズホールディングスの上を行く。

どちらも1万平方フィート(281坪)。
どちらもプライベートブランド主体。
どちらもリミテッドアソートメントストア。

すごい会社です。

詳細は月刊商人舎2013年6月号。
Trader Joe’s
~人・品・店のすべて~

今日の最後は、
イータリー。
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世界に35店舗。
アメリカは4店舗。
このシカゴ店は2013年12月オープン。
2010年にオープンしたのが、
ニューヨークのフラットアイアン店で、
シカゴはアメリカ2号店。

真四角の店舗構造で2層。DSCN7898.JPG-7

青果部門はイタリアの市場スタイル。DSCN7900.JPG-7

ベーカリーはイタリアパンのほか、
ピザなどを焼き立てで提供する。DSCN7882.JPG-7

そしてレストランと小売業の融合。
顧客は「食べて、買って、学ぶ」DSCN7886.JPG-7

この店で初めて、
マイクロブルーワリーが設けられた。
その隣は当然ながらビールバー。DSCN7918.JPG-7

1階にはレジがあって、
スーパーマーケットスタイル。DSCN7926.JPG-7

その信条がいい。
「Life is too short not to drink well」
直訳は「うまい酒を飲まずにいるには、
人生は短すぎる」
意味は、「人生は短い、
だから美味い酒を飲もう」
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ん~。

詳細は月刊商人舎2月号特集。
地球イータリー化現象
Global EATALY Phenomenon

今日はいい店ばかりだった。
ジュエル・オスコーを除いて。

マリアーノスのCEOはラテン人で、
べスニック店長は、
バルカン半島のアルバニアから来た。

トレーダー・ジョーは、
ドイツのアルディの傘下に入った。

イータリーはもちろん、
イタリアから現象を起こしつつ、
アメリカにやって来た。

地元のジュエルは、
オスコードラッグと合併し、
その後、アメリカンストアーズから、
アルバートソンの資本へと移り、
セーフウェイ傘下ドミニクスと併合。
転売に次ぐ転売。

不思議なものを感じた。

商人舎2月号Message。
仕事の垣根を越えよう!

仕事の垣根を越えよう。
自分の仕事の枠組みを広げよう。
隣の仕事と結びつこう。

何のために?

顧客を喜ばせるために。
新しい価値を生み出すために。
他の追随を許さぬビジネス創造のために。

たとえばコストコホールセール。
小売業と卸売業の垣根を超えて、
圧倒的な低価格を実現させた。

たとえばユニクロ。
アパレルリテイラーが製造機能を獲得して
SPAの新しい世界を切り拓いた。

そしてイータリー。
食品小売業と外食業を融合させて、
「食べる・買う・学ぶ」店を生み出した。

業界の慣習を乗り越えよう。
自分の壁を壊して新しい船に乗り込もう。
隣の世界と結びつこう。

何のために?

シュンペーターは読み切った。
イノベーションは、
「ニュー・コンビネーション」である。

それが新しい価値を生み出す。
模倣困難なビジネスを創造する。
そしてこの現象は地球上に広がりつつある。
〈結城義晴〉

リテールの仕事は、
国の垣根を越えて、
世界化している。

アメリカと言えど、
国内にとどまって、
小さく生き延びようとすると逆に、
否応なく大資本の論理に巻き込まれ、
結局はその傘下におさまっていく。

それをシカゴの街で、
思い知らされた。
(続きます)

〈結城義晴〉

2017年04月21日(金曜日)

平和堂アメリカ研修第13団ダラス3日目の「冷め切ったスープ」

平和堂2017年上期アメリカ研修。
2011年から始まって、
今回で第13団。

続けることは力だ。

テキサス州ダラスにやって来て、
2日目の晩は恒例の調理大会。DSCN7562.JPG-7

昼間の店舗視察訪問のときに、
班ごとに買い物をして、
それをホテルの部屋に持って帰って、
80分の調理タイムに、
メニューを仕上げる。
DSCN7555.JPG-7

そしてそのメニューや作り方を、
みんなの前でプレゼンテーション。
そのあとで試食し、投票して、表彰する。DSCN7631.JPG-7

私も講評し、結城賞を贈った。DSCN7638.JPG-7
その模様は帰国してからのブログで紹介。

ダラス3日目の勉強は、
テキサスの雄HEB。
全米5位のスーパーマーケットは、
非上場のテキサス州のローカルチェーン。DSCN7672.JPG-7

その最強店舗が、
H-E-B plus!
DSCN7647.JPG-7

2500坪の広大な店舗。DSCN7653.JPG-7

エブリデーロープライスの力は、
ウォルマートと互角以上。DSCN7660.JPG-7

そのうえで生鮮食品とデリは、
ウォルマートを圧倒する。DSCN7658.JPG-7

もちろんグルテンフリーコーナーも、
ご覧の展開。
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牛乳の価格は、このエリアで一番安い。
1ガロン(3.8リットル)1ドル18セント。DSCN7648.JPG-7
ウォルマートもこの売価に合わせてくる。

そのHEBのアップスケールタイプが、
セントラルマーケット。DSCN7802.JPG-7

店はワンウェイコントロール型。
先頭は野菜から入る青果売り場。DSCN7767.JPG-7

ペッパー売場は楽しい。DSCN7770.JPG-7

そして「氷の壁」の葉物売場と、
シャワー陳列のりんご売場。DSCN7773.JPG-7

トマト売場にはため息が出る。DSCN7781.JPG-7
素晴らしい。

HEBには学ぶところだらけ。

そしてテキサス州オースチンで、
1980年に創業。
WholeFoodsMarket。DSCN7674.JPG-7

こちらも青果部門は申し分ない。DSCN7715.JPG-7

ミート部門は「ブッチャーショップ」と、
名付けられている。DSCN7701.JPG-7

そして店内にバル。DSCN7675.JPG-7

ビールとワインを飲める。
食事もできる。
インストア・バル。DSCN7676.JPG-7
このところ業績はいまいちだが、
店は頑張っている。

そして最後に、
アルバートソン。
クローガーに次ぐ、
全米第2位のスーパーマーケット。
2015年にセーフウェイと経営統合。
ダラスではトムサムの店名。DSCN7725.JPG-7

入り口は楽しい。
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青果部門のオーガニック売場も、
デザインはいい。
DSCN7722.JPG-7

しかし顧客はいない。
ひんやりした店だ。

その少ない客に対して、
レジは1台しか開放されていない。
だから並んでいる。DSCN7723.JPG-7
マネジメントレベルは、最低。

昨日のブログに書いた。
「冷え切ったスープを、
温め直すには、
エネルギーがいる」

アルバートソンには今、
そのエネルギーがない。

ダラスの勉強を終えて、
ダラスフォートワース空港。

ここで藤森正博さんとお別れ。DSCN7803.JPG-7
今回もありがとう。

藤森さんはロサンゼルスへ、
私たちはシカゴへ。

3時間ほどでシカゴ。
フリーウェイを1時間も走って、
ダウンタウンのマリオットへ。DSCN7808.JPG-7

すぐに夕食。
ディナーは個別に。
私たちはシーフード。

ここでささやかに、
添乗の清水進さんの誕生祝い。
おめでとう。
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かくて、忙しい3日目が終わった。

ありがとう。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2017年04月20日(木曜日)

NHK「ニュースチェック11」出演とダラスの競争「続けること」

昨夜のNHK番組
「ニュースチェック11」

成田空港のサクララウンジで、
突然、電話インタビューされた件が、
番組で放送された。

流通業界に詳しい結城義晴さん。
「高品質のサービスはお金を払ってでも」
20170418_nhk
「少し上質なものには、
お金を払ってでも、という人が、
増えていくと見ている」

「結城さん」によると、
「日本ではまだ店舗で買う人が多いので、
ネットで注文できて、
しかも最短1時間で配達されるとなると、
さまざまな世代の人が、
利用するようになるかもしれない」

まあ、当たり前のことを言っている。

私は、
価値あるサービスは、
当然のことながら、
有料化する、と話した。

アマゾン・プライム・ナウが、
価値あるサービスならば、
高額化していく。

だから有店舗の側はこれまた、
わざわざ店に来てもらうような、
価値あるサービスを、
用意せねばならない。

テキサス州ダラスに着いて、
一晩が明けると、本当に気分爽快。

そこで朝から2時間の講義。DSCN7273.JPG-7
講義でも、冒頭で、このことを話した。

そのための方針、方向性。

テキサス・ダラスのマーケット情勢、
そして今日、訪れる企業群、
後半はフォーマット戦略と、
ポジショニング戦略。

平和堂のこの6年ほどの政策に絡めて、
ていねいに話した。

この13団は、7年目に入った。

平和堂はピカピカ実現運動と、
アメリカ研修を両輪として、
このところ成果を挙げてきた。

しかし、まだまだ。

これからです。

講義が終わると視察研修へ。

企業規模の大きい順に並べて紹介しよう。

到着初日の昨日はまず、
ウォルマートを訪れた。

今日はクローガーから。
このダラス・フォートワース地区でも、
マーケットシェアはウォルマートが31.0%。

クローガーは17.2%。

そのクローガーの大型フォーマット。
「マーケットプレイス」DSCN7468.JPG-7
非食品強化タイプのフォーマットで、
ウォルマートスーパーセンター対向型。

この1年ほど非食品を、
アパレルに切り替えて奮闘中。

クローガーの認識は、
「ホームファニシングよりも、
アパレルの方が、
フードとの親和性が高い」

しかし、まだまだうまくいってはいない。

クローガーの2017年1月期決算。
売上高は1153億3700万ドル。
円換算(100円)で11兆5337億円。
伸び率も5.0%。
純利益は19億7500万ドル、1975億円。
こちらはマイナス3.1%。
総店舗数3899。

既存店伸び率の更新記録が、
51四半期で止まったが、
店の状態はとてもいい。

続いてフレッシュフェア。DSCN7365.JPG-7
この店はいい。

都市型のやや小型店。
小型といっても1200坪はある。

生鮮食品、デリを強化して、
グロサリー、調剤薬局を上手に配置。

ここでは店長interview。DSCN7360.JPG-7

次々に質問が飛んで、
しかもグッドクェッションばかりで、
私も頼もしく感じた。DSCN7356.JPG-7

ジェシー店長は31歳。
16歳からクローガーで働き始めて、
その間大学を卒業しつつ、15年間。DSCN7347.JPG-7
三つのAの話をしてくれた。
大切にしているキーワード。

第1のAは、
Acknowledge。
認めること。見つけること。
認識すること。

第2はAssist。
手伝うこと。

そして第3は、
Appreciate。
感謝すること。

いいねえ。

全員で写真。
DSCN7363.JPG-7

三番目の企業は、
ターゲット。
ウォルマートと同じ業態の二番手。DSCN7338.JPG-7
2017年1月期決算で、
売上高694億9500万ドル。
6兆9495億円。
伸び率はマイナス5.8%の減収。
それも大きい数値。

純利益は27億3700万ドル、2737億円。
こちらはマイナス18.6%で、減収減益。
総店舗数 1802店。

2015年に、インストア・ファーマシーと、
クリニック部門を、
19億ドルでCVSヘルスに売却。DSCN7325.JPG-7
だからターゲットの店内に、
CVSファーマシーがある。

苦しい2年間だったが、
この店を見るかぎり、
復調の兆しがある。

ターゲットにはぜひとも、
復活してほしいものだ。
そして日本の総合スーパー企業の、
モデルになってもらいたい。

ウォルマートはスケールが巨大過ぎて、
モデルにはならない。
そのうえウォルマートには西友がある。

ターゲットこそ、重要なモデル企業だ。

四番目は、
ホールフーズ。DSCN7315.JPG-7
ご存知、オーガニックスーパーマーケットの世界最高峰。

2016年9月期決算で、
売上高157億2400万ドル。
1兆5724億。
伸び率は2.2%。
ただし既存店伸び率はマイナス2.6%。
純利益は5億0700万ドル、507億円。
こちらはマイナス5.4%の減益。
期末店舗数 456。

この店もちょっと客数が減った。
そして店員も減った。DSCN7284.JPG-7
もちろん最高峰であることとと、
最高の売場レベルであること、
そして最新の改装が行われていることは、
さすがにホールフーズと評価できる。

五番目が、
トレーダー・ジョー。IMG_1058.JPG-7
決算は発表されていない。

しかし絶好調は変わらない。

メイトのセスさんにインタビュー。DSCN7370.JPG-7

何しろ誇りを持っている。
この店、この会社で働くことに。DSCN7377.JPG-7

途中から参加してくれたのは、
アーティストのアートさん。
店内装飾、パネル、POPなど、
すべて手描きでつくる。
DSCN7382.JPG-7
名前がArtさん。

彼もプライドを持っている。

一緒に写真。
DSCN7383.JPG-7
大満足。

そして六番目が、
スプラウツ・ファーマーズマーケット。DSCN7536.JPG-7
2016年12月決算で、
売上高40億4600万ドル、4046億円。
伸び率はなんと12.6%。既存店も2.7%増。
純利益は1億2400万ドル、124億円。
こちらはマイナス3.9%。
期末店舗数はもう 253店になった。

売場中央に青果部門を置くユニークな店。
ホールフーズの商品を「for less」で売る。
そのうえ、見事なポジショニング。

ディスカウントタイプの企業を2社。

まずアルディ。
DSCN7477.JPG-7
ドイツのアルブレヒトファミリーが、
アメリカで展開してもう1900店。

圧倒的な安さの1300アイテム。

安いから悪い、
安いから汚い、
安いから不愛想。

それがかつてのディスカウンターだった。

しかしアルディは、
安くて良い。
安くてきれい。
安くてスピーディ、
それなりにフレンドリー。

ウォルマートにとって、
目の上のたん瘤だ。

もう1社、
ウィンコフーズ。DSCN7505.JPG-7
2013年にテキサスに進出してきた。

非上場企業で2016年3月期の、
推定売上高は62億ドル、6200億円。

全株式を従業員約1万4000人が保有する。
つまり従業員持株制度を特徴とする。

だからモチベーションも高い。

店頭に掲げられているのが、
「非雇用者が保有する会社」DSCN7507.JPG-7
この会社は、
ウォルマートの100分の1の規模で、
ウォルマートより安い商品を、
大量に販売する。

驚異の企業だ。

そして最後は、
クィックトリップDSCN7521.JPG-7
テキサスのコンビニエンスストア。
もう1000店ほどになった。

Fortuneの働き甲斐のある企業100に、
必ず顔を見せる優良企業。

コンビニとは思えないほどの、
フレンドリーさで、
ホットドック・グリルを特徴とする。

アメリカのセブン-イレブン・インクも、
クィックトリップをモデルとするほど。

すばらしい企業を次々に訪れ、
そのユニークさを学んだ。

まさにレース型競争力と、
コンテスト型競争力を、
どちらも持ち合わせていなければ、
アメリカ小売業では、
生き残ってはいけない。

そして常に、
価値あるサービスを、
模索し続けねばならない。

立ち止まったとたん、
その企業は衰退への道を歩む。

朝日新聞「折々のことば」
鷲田清一さん編著の730回。

続けるという行為は、
得てして、
新しいことに
取り組むよりも

エネルギーのいること
なのかも知れない。
(山中隆太)
〈手記集「阪神・淡路大震災 わたしたちの20年目」〉

「災害に備える。体験を伝える。
世間や自分の中の『引き潮』に
抗(あらが)ってそれを続けるにも、
根気がいる。それに、
湯気の残るスープを
温め直すのは容易だが、
冷えたスープを加熱するには
何倍もの熱量が必要だ。
それを覚悟で被災者の一人は
手記を再開した」

一度立ち止まると、
そしてスープが冷えてしまうと、
温め直すには何倍もの熱量が必要。

平和堂アメリカ研修13団。

温め直す必要などまったくない。
熱いです。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2017年04月19日(水曜日)

世界富豪ランキングとウォルマート「Pickup Discount*」の現場

米国ブルームバーグの調査。
「世界富豪ランキング」

トップは今回も、
マイクロソフト創業者ビル・ゲイツ。

資産額は864億ドル。
100円換算で8兆6400億円。

注目はジェフ・ベゾスの2位浮上。
アマゾン・ドット・コムの創業者兼CEO。

投資家ウォーレン・バフェットを抜いた。
「オマハの賢人」

アマゾンの株価がこの1年で4割超上昇。
それが2位への躍進の理由。
資産額は777億ドル(7兆7700億円)

バフェットは2016年末には2位だった。
足元の資産額では、
ZARA創業者アマンシオ・オルテガに次ぐ第4位。

第5位は、マーク・ザッカーバーグ。
フェイスブック創業者兼CEO。

IT、そして小売業が上位を占める。
フェイスブックはIT兼小売業。

日本人トップは柳井正さん。
ファーストリテイリング会長兼社長、
51位の資産額は168億ドル。

次がソフトバンクグループ孫正義さん。
89位、126億ドル。

中国アリババの馬雲(ジャック・マー)は、
15位に入って、これもIT兼小売業。

ITと小売業がリードする世界の産業界だ。

しかし影のトップ富豪がいる。
ウォルトンファミリーだ。
つまりウォルマートのサム・ウォルトンの家族。

そのウォルマート。
Daily商人舎で報じた。

ウォルマートニュース|
オンライン商品対象の「ピックアップ割引」を開始

eコマース部門CEOのマーク・ロア。
「オンライン注文され、顧客が店舗で、
ピックアップする商品の割り引きを、
4月19日からスタートする」

それが今日。
名称は「Pickup Discount*」

対象は1万アイテム。

6月末までに、人気商品を対象に、
品目数100万超にまで拡大される。

ウォルマートは昨年夏に、
新興企業のジェット・コムを買収。
33億ドルを投じた。

ジェットは「スマート・バスケッ ト」を特徴とする。
つまり異なる商品のまとめ買いで、
割引額を増やす独自手法。
ネットのバンドル販売だ。

ジェフ・ベゾスを、
ウォルトン一家が、
追撃する構図。

成田空港からそのアメリカに出発。
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アメリカン航空。

10時間半で、テキサス州ダラス。IMG_1039.JPG-7

平原のダラスにも、
湖があって、外は27度。IMG_1046.JPG-7

すぐにウォルマートを核とするパワーセンターへ。DSCN0552.JPG-7

そのサムズクラブ。DSCN0533.JPG-7

ウォルマートのホールセールクラブ。DSCN0527.JPG-7

店内レイアウトも品揃えも、
コストコホールセールそっくり。DSCN0528.JPG-67

コーポレートカラーが対照的。
コストコの赤、サムズの紫。DSCN0529.JPG-6

そっくり真似たら、業績は上がってきた。DSCN0530.JPG-7
真似るならば、
そっくりそのままでなければいけない。
中途半端に「いいとこどり」すると、
痛い目に会う。

もちろんそっくりそのままとは、
バックシステムを含めてのこと。

この業界第3位のBJ’sには売却の噂。
その買い手はジェフ・べゾスのアマゾン。

ああ。

私たちはスーパーセンターへ。DSCN0551.JPG-7

Save money, Live better.DSCN0549.JPG-7
左サイドが食品。
生鮮の鮮度が格段に上がってきた。

右サイドが非食品で、
そのトップエンドは「Summer」DSCN0548.JPG-7

衣料品売場のトップスペース。DSCN0536.JPG-7

サンダルも安くて豊富。
ホテルで使うスリッパなどは、
ここにしかない。
それだけ丁寧な品揃えをする。DSCN0539.JPG-7

そしてMother’s day。
ウォルマートの「早仕掛け」
DSCN0547.JPG-7
そして「早仕舞い・際の勝負」

全体にブルーの店内カラーの中で、
ひときわ目立つのがオレンジパネル。
オンラインで注文して、
店で無料で自由にピックアップ。DSCN0535.JPG-7

ピックアップはここです。DSCN0541.JPG-7

このカウンター。
明日から1万品目で、
「Pickup Discount*」DSCN0540.JPG-7

6月から100万品目となる。
「Find millions more items online」DSCN0543.JPG-7
ウォルマートはいつも動いている。

そしてディナー。
ステーキハウス「Saltgrass」DSCN0556.JPG-7

カントリー調の店内。DSCN0562.JPG-7

伊藤勉副団長の挨拶のあと、
地元のシャイナーボックで乾杯。DSCN0558.JPG-7
サラダ、ヒレステーキ、
アスパラの揚物。

美味かった。

締めは馬場剛平和堂米原店店長。IMG_1053.JPG-7
アメリカの躍動、スピード、
そして競争。

その中から、異次元の「売る力」
根本を学びたい。

そして「引き出し」を増やそう。
(つづきます)

〈結城義晴〉

【追伸】
今日の商人舎dailyニュースは5本。

ウエルシアニュース|
青森の丸大サクラヰ薬局を完全子会社化へ
セブン&アイニュース|
大規模商業施設「プライムツリー赤池」今秋オープン
ファミマニュース|
店舗支援のストアスタッフ教育「ファミマスクール」開講
イオンニュース|
「持続可能な調達方針・2020年目標」を策定
成城石井ニュース|
創業90周年に旗艦店「池尻大橋店」4月27日オープン

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