結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年10月05日(水曜日)

イオン上期決算とミドルマネジメント研修の「自分への厳しさ」

恥ずかしさとは、
表現の稚拙さではなく、

これが小説だと
思いこんでいる世界の
狭さ、せこさに
感じるものかもしれません。

昨日の朝日新聞『折々のことば』
小説家・角田光代も49歳。
座談会「小説家になるということ」の発言。

恥ずかしさは、
世界の狭さ、
せこさ。

自分に厳しい。

角田は20歳頃に書いた小説を再読。
たぶん、1987年の処女作だろう。
「さかあがりができなくなる頃」
これは第11回すばる文学賞候補となった。

角田は言う。
「小さい枠で小説を捉えていて、
書いたものはさらに小さかった」

編著者の鷲田清一さん。
「人生も同じ」と述懐。

「枠を広げるには、
すぐには理解できない本を読み、
世界を見る別の目を、
さらには世界に添えるべき
複数の補助線を、
もつことが必要だ」

「複数の補助線」
ピーター・ドラッカーの言葉を使ったか。

自分への厳しさが、
成長を促す。

さてイオンの上期決算。
営業収益は4兆1118億3700万円、
前年同期比0.9%増、
営業利益723億6700万円、同0.1%増、
経常利益731億5600万円、同0.4%増。
営業利益率は1.76%、
経常利益率は1.78%。

ここまでは一応の、
微増収微増益。

ただし、純利益は赤字。
マイナス53億7200万円。

総合スーパー事業は、
イオンリテールと、
イオン北海道、イオン九州の3社。
その3社の総計は、
営業収益1兆5019億5200万円、
これは9.6%増。

ダイエーから3社へ、
総合スーパー店舗を移管して、
その分が増収要因となった。

ただし営業損失が183億1800万円。
前期から96億500万円減益となった。

SM・DS事業は、
スーパーマーケットとディスカウントストア。
営業収益1兆4484億8800万円で、
こちらは7.0%の減収。

ただしこれはダイエーの、
総合ス―パー店舗移管の影響で、
それを除けば増収。

営業利益は、135億1500万円で、
121.4%の増加。

小型店事業は好調。
まいばすけっと・アコレ。
営業収益 1906億0700万円、
対前年同期比7.0%増、
営業利益22億9500万円、同6.1%増。

さらにドラッグ・ファーマシー事業は、
営業収益3114億6300万円、5.8%増、
営業利益107億4600万円、30.9%増。

ドラッグストアも好調。

イオン銀行の総合金融事業は、
営業収益1838億6100万円、4.9%増、
営業利益317億8500万円、16.5%増。
これも好調。

ディベロッパー事業は、
営業収益1554億5000万円、17.2%増、
営業利益208億でマイナス0.4%。

サービス・専門店事業は、
営業収益3923億2100万円、4.7%増、
営業利益158億4800万円、マイナス3.4%。

これらは増収減益。

最後に国際事業は、
営業収益2053億0100万円で、5.4%減、
営業損失35億3000万円と、
前期から25億6100万円の減益。

総合的にみると、
①ダイエーからの店舗移管で、
売上げは増えたが利益は減った。

その結果、
②総合スーパー事業が、
さらに利益の悪化を招いた。

③小型店、ドラッグストアと、
イオン銀行は好調である。

そして④純利益は赤字。

新店やリニューアル店舗には、
いいものがみられるが、
既存店はまだまだ。

これだけの図体の会社となると、
その既存店群を一挙に、
大改装するわけにはいかない。

こういった決算は続くだろう。

イオンの総合性は、
総合スーパーの総合性だけでなく、
業態の総合性を意味する。

それがイオンの強みだろうが、
営業収益的に核となっているのが、
総合スーパー、とりわけイオンリテールだ。

この改革がイオンの根本問題である。

さて、私は湯河原で、
第10回商人舎ミドルマネジメント研修会、
その2日目。

2日目の朝は、
恒例の理解度判定テスト。
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8時には全員が臨戦態勢。

そして15分後にスタート。
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10回目の今回は、
テスト形式を大きく変えた。
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記述式のテストであることは変わらない。
しかし今回は、講義で理解できたことを、
自分の言葉で書いてもらう。
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皆の鉛筆の音、
消しゴムの音、
そしてため息。
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30分間の格闘。
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皆、よく頑張った。

そして今日の第1講義は、
結城義晴の出番。
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はじめにテストの振り返り。

回答は自分の言葉でいい。
これまで実務で学んでいること、
経験してきたことをベースに、
自分らしさを出して回答すること。
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それが大事。
それを商人舎は評価する。
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理解度テストの内容から入って、
業種、業態、フォーマットの戦略論を語った。
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第2・3・4講座は、白部和孝講師。
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シラベ・リテイル・システム研究所代表。
川崎進一先生、藪下雅治先生の系譜をついで、
いまや日本の流通業界トップの係数の先生。

ミドルマネジメントにとって、
必須のフィナンシャルマネジメントを、
現場の数値を中心に、
丁寧に指導してくれる。
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計数の問題を出し、
1人ずつマイクで答えさせる。
緊張感のある講義だ。
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昼食をはさんでの3時間、
ありがとうございました。
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コーヒーブレイクは、
安らぎのひと時だ。
O

受講生たちは各自、情報交換。
O

あちらでも。
O

こちらでも。
O

自社同士で。
O

講義を聞き、テストを受ける。
経験の共有で、
一体感が生まれる。
O
それが2泊3日の缶詰研修の良さだ。

そして午後3時から8時までは、
私の担当。
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ミドルマネジメントの方法を、
マネジメント理論の変遷から説き起こして、
最新の理論と技術までを説明。
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レガシーなチェーンストア理論の、
その弊害を指摘しつつ、
ドラッカーのマネジメントを解説。
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4時間話し続けても伝えきれない。
そんな思いがわいてくる。
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のども枯れはてた。
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最後はケン・ブランチャードの、
リーダーシップ論とチームマネジメント。
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長時間のご清聴に、感謝。

枯れたのどと、
疲れた体には、
1杯のビールと、おいしい食事がなにより。

受講生たちも、
夕食時間は楽しみだろう。
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今夜は牛肉、刺身、
あわび、マツタケのごちそう。
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食欲も進む。
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派遣してくれた企業の皆さん、
受講生たちは元気いっぱいですよ!
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食事が終わると昨夜同様、
皆が自習のために集まってくる。
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学び合うグループ。
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粛々と自習する人たち。
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こうして2日目の夜もふけていく。

自分への厳しさ、
それが成長を促す。

〈結城義晴〉

2016年10月04日(火曜日)

大隅良典ノーベル賞受賞と第10回ミドルマネジメント研修会

顕微鏡
少年の夢らんらんと

奈良県橿原市・北野年子〉

大隅良典さん。
ノーベル医学生理学賞受賞。

おめでとうございます。

東京工業大栄誉教授。
1945年、福岡市生まれ。

朝日新聞『天声人語』は、
文学的。

「出発点はすべて顕微鏡観察だった」

モットーは、
「現象そのものを
大切にする。

自分の目で確かめる」

「生物学の王道だからです」

いや、仕事の王道。

小売流通業でも、
現場を大切にする。

自分の目で見、
自分の耳で聞く。

「顕微鏡を愛し、
顕微鏡に愛された研究生活」

「オートファジー」の仕組みを、
基礎研究として解明。

植物や動物など生物が、細胞内で、
不要なたんぱく質を分解して、
再利用するメカニズム。

日本人受賞者は、
3年連続で25人目。
生理学・医学賞は、
昨年の大村智さんに続いて、
2年連続で4人目。
大村さんは、
北里大学特別栄誉教授で、
日経新聞『私の履歴書』に登場した。

大村先生も大隅先生も、
すばらしい。

日本人として誇りに思う
うれしいニュースだ。

ただしノーベル経済学賞は、
いまだ日本人は受賞していない。

こちらは、さみしい限りだ。

さて、今日から、
第10回ミドルマネジメント研修会。
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3日間、ニューウェルシティ湯河原。

朝、9時過ぎのこだまで、
新横浜から熱海へ向かう。

しばらく走ると、富士の姿。
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神奈川から望む富士も、
すばらしい。
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30分ほどで熱海駅。
O

駅舎は建替え工事が進められてきた。
いよいよ最終段階。
O

熱海駅の開業は1925年(大正14年)。
90年が経過している。

ビルの耐震化と、
観光地の玄関口にふさわしい駅へと、
2014年秋から改修工事を実施。
O
2年をかけて、
明るく開放感のある、
駅と駅ビルに生まれ変わる。
老朽化した駅も、
それなりに趣があって、
思い出深いけれど。

研修ホテル前で、
成功を期して恒例の記念撮影。
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そして午後1時、
研修会はスタート。
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はじめは結城義晴の講義。
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テーマは、
ミッション・マネジメント。
「私たちの小売り流通・サービス産業」
副題は商業現代化・基幹産業化と、
知識商人の役割。

マネジメントの体系図を、
ホワイトボードに書き込む。
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そのうえで、
中堅幹部として、
この研修会で、
何を学ぶのかを解説。
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商業近代化の歴史と、
現代化のための思想。

2時間半、声を張り上げて、講義。DSCN9928-1
私は3日間で7時間の講義を担当する。
初日から力が入った。

その後は、鈴木哲男先生が担当。
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㈱REA代表。
52週MDの大家。

月刊商人舎では、
長い長い論文を、
しかも実務に即した内容で執筆。
その内容はいつも秀逸。

午後4時から8時まで、
休憩をいれながらの3時間半、
語ってもらうのは3つのテーマ。
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マーチャンダイジング、プロモーション、
ストアコンパリゾンの基礎知識から、
実践52週MD、
競合店対策の実際まで。

鈴木先生は、
ホワイトボードを駆使して解説。
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受講生は、余さず書き写す。
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ミドルマネジメント研修の初日は
鈴木哲男さんと結城義晴のコンビ。
無事に終了。

明日は白部和孝先生と、
結城義晴の2人で講義する。

その白部さんが、
台風18号より一足先に、
福岡から登場。
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年に2回の3人のショット。

鈴木さんとは、
月刊商人舎次号の特集の話題で、
大いに盛り上がった。
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食事の後は、
研修会会場の楽屋で
月刊商人舎の原稿執筆。
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いい原稿内容になりました。
ご期待ください。

そのころ、
研修会会場では
今日の復習をする受講生たち。
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明朝、理解度判定テストがある。
そのための復習と自習。
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みんな頑張っている。
私も、これから深夜まで、
雑誌の最終編集作業。

お互いに頑張ろう。

現象そのものを大切にしよう。
自分の目で確かめよう。
自分の頭で考えよう。

それが脱グライダー商人だ。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2016年10月03日(月曜日)

資生堂、ライオン、ユニ・チャームの提携と「高い志」

Everyone! Good Monday!
[2016vol40]

2016年第41週、
10月の初めの週です。

残暑が残るといいながら、
以外に短い残暑でした。

あっという間に、
もう秋の真ん中。

しかし台風18号。
非常に強い。

今日は沖縄の南海上を北上。
今夕から明日の明け方にかけて、
暴風域を伴って沖縄や奄美に接近。

猛烈な風が吹き、
海は猛烈なしけ。

その後、東シナ海を北寄りに進み、
明日の夜から明後日にかけて、
九州北部に近づく恐れがある。

明日は商人舎第10回目の、
ミドルマネジメント研修会。

開催します。

東海道新幹線の熱海駅。
そこから湯河原へ。

待ってますよ。

一番、危ない人が、
福岡在住の講師の先生。
白部和孝さん。

空の便は、
那覇発着便を中心に、
200便以上が欠航。

ああ、日本台風列島。
最悪を覚悟して、
最善を尽くせ。

よろしく。

満月と手を繋ぎをる動悸かな  
〈朝日俳壇より 養父市・足立威宏〉

狭い盆地で、満月は身近にいる。
だから満月と手を繋いでいる気分。

その向こうに台風来襲。

人類の存亡のとき鰯雲   
〈同 川越市・渡邉隆〉

いわし雲は、そんな感じをしている。
長き夜の日付変はらぬ目覚めかな
〈同 三鷹市・二瀬佐恵子〉

ひと眠りして覚める。
しかし日付が変わらない。
そんな秋の夜長。

今日は午前中、来客。
学習院マネジメントスクールの面々。O
左から林純子事務局長。
桜実会の塙啓介さんと大塚太郎さん。

塙さんは、アサヒプロマネジメント㈱、
業務システム部主任。

大塚さんは㈱プラネット、
サービス本部企画部。

毎年度の最後に、
記念講演を開催していた。

これまでもそうそうたる人々に、
登壇していただいた。

それを今年はちょっと、
趣向を変えようということになった。

その相談。

私は学習院マネジメントスクール顧問。
なんでも協力します。

私の意見を述べて、
一応、企画の骨子は出来上がった。
あとは先方にお願いして、
返事を待つばかり。

いい最終記念講義ができそうだ。

さて、10月の商人舎標語。
月刊商人舎10月号の
[Message of October]
実行せよ、実行せよ、
実行せよ。

仮説を立てる。
実行する。
検証する。
改善して実行する。

Plan⇒Do⇒Check⇒Act。
計画、実行、評価、改善。
エドワーズ・デミングらの提唱。
成果を上げる黄金のサイクル。

DATAを活用するときには、
このPDCAサイクルは必須だ。
Big DATAを活用するときには、
PDCAサイクルは高速回転する。

トヨタのカンバン方式も、
セブン-イレブンの単品管理も、
ユニクロのSPAも、
PDCAの実現度で群を抜いたものだ。

しかし、言葉は恐ろしい。
「仮説・検証」が独り歩きする。

仮説を立てる。
実行する。
検証する。
改善して実行する。

重要なのは、
二番目と四番目である。
実行する。
改善して実行する。

Practice comes first!
実行第一、実践躬行。
「仮説・検証」を言い続けた鈴木敏文は、
毎週の業革会議で実行の徹底を求めた。

言葉は恐ろしい。
「仮説・検証」だけが独り歩きした。

だから仮説せよ。
実行せよ、実行せよ。
検証せよ。
改善して実行せよ、実行せよ、実行せよ。
〈結城義晴〉

さて日経新聞一面記事。
「日用品3社が提携」
資生堂、ライオン、ユニ・チャーム。
共同出資会社を設立して、
販売分野で提携する。

ベースとなるのは、
㈱ジャパンリテールイノベーション。
資生堂の子会社で、
小売店頭支援の会社。

この会社に、
ライオンとユニ・チャームが、
2割ずつ出資する。

日用品市場は競争が激しい。
だから価格競争に陥りやすい。
そして商品はコモディティ化しやすい。

そこで3社は協力して、
消費者に価格以外の特徴を訴える。

つまり店頭マーケティングを展開する。

記事の最後に書いてあるが、
花王に対抗する狙いがある。
花王は3社のライバル関係にある。

そして店頭支援業務をする会社をもつ。
花王カスタマーマーケティング㈱。

これは日用品に限らない。

他の商品分野でも、
こういった協業は発生するだろう。

時代は大きく変わろうとしている。

優良企業が提携や協業をして、
寡占から三占、そして複占に至る。

時代が変わったといえば、
日本女子オープンゴルフ。

17歳のアマチュア畑岡奈紗が、
初のメジャートーナメント優勝。

アマ初のメジャー制覇、
メジャー最年少優勝、
アマのツアー優勝は史上5人目。

時代は変わろうとしている。

「目標は全米女子オープン優勝と
東京五輪金メダル」

高い目標、高い志が、
すごいことをやる高校3年生を、
登場させた。

これは痛快だ。

では、台風18号に負けずに、
今週も、高い志で、
実行、実行、実行。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2016年10月02日(日曜日)

【日曜版・猫の目博物誌 その20】萩

猫の目で見る博物誌――。
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猫の目は夜にも見える。
光のないところでも見える。
月明かりに映える花も見える。

そんな猫の目で見る博物誌――。

秋の七草は、
桔梗、ススキときて、
つぎは萩。
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マメ科ハギ属の落葉低木、
あるいは多年草。
学名はLespedeza。

萩の葉は「三出複葉」
葉は単葉と複葉に分けられる。

一枚の葉を「単葉」
複数の葉を「複葉」

三出複葉は、三枚の葉があるもの。

萩は秋に、
枝の先端から
多数の花枝を出し、
その先に、
花の房をつける。
花は豆のような蝶形花。
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山野の日当たりの良いところに、
自生する。
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一般に「ハギ」と称されるのは、
ヤマハギ(山萩)。

東京近辺で見られるのは、
ミヤギノハギ(宮城の萩)。
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このほかに、
シラハギ(白萩)、
キハギ(黄萩)などの種類がある。

秋の十五夜には、
ススキ、団子とともに、
供えられた。

萩は古い枝には、
花をつけない。
春に新しく伸びた枝にだけ、
花をつける。

だから冬の間に、
枝を剪定しておくと、
翌春に古株から盛んに芽が出る。

このことから、万葉集では、
「萩」に「芽子」の字をあてた。

秋風は涼しくなりぬ 
馬並(な)めて
いざ野に行かな 

萩の花見に
『万葉集』作者不詳。

春の花見は桜。
秋の花見は萩。

万葉集で詠まれた花の歌。
桜は40首あまり、
梅が119首。

一番多いのが、
萩で142首。

古くから日本人が楽しんだ萩。
しかしそれは萩が、
象徴性豊かな花だったからだ。

萩の開花のころ、
稲・粟・稗などが収穫される。

咲きこぼれる萩の花は、
豊穣の秋のシンボルだった。

をとめらに
行き逢ひの
早稲を刈る時に
なりにけらしも
萩の花咲く

ちなみに萩の花は、
性的なものを象徴した。

もちろん万葉の時代のその象徴は、
豊かな生産力や生命力をイメージさせて、
生きるうえでも好ましいものだった。

俳句のほうでもっとも有名なのは、
やはり松尾芭蕉。
一家に遊女も寝たり萩と月

一家は「ひとつや」

はからずも一つ屋根の下に、
遊女と同宿した。
月明かりが庭の萩の花に、
降り注いでいる。

そんな意味。

遊女と萩が、いい。

月を、芭蕉自身と解釈するなど、
昔から多くの説がある。

寝ている遊女と、
月が光を注ぐ庭の萩との対比の、
シンプルな世界のほうが、
芭蕉らしい。

ここでも芭蕉は、
萩を遊女とからめて、
万葉以来のニュアンスを出している。

もう一句、芭蕉。
白露をこぼさぬ萩のうねりかな

萩の花が、
小さくあやうい露の玉を、
こぼすことなく、
うねり、揺らめいている。

ん~、なかなかのものだ。
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猫は思う。
萩の花は生命力を宿している。

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命あるものこそ、
猫のあこがれだ。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2016年10月01日(土曜日)

10月「心を亡くす」ときには「生まれることは屁と同じ」と考える

今日から10月。
英語、ラテン語などはOctober。
日本語では神無月。

Septemberが七番目で、
これは英語のSevenに似ているから、
わかりやすい。

そしてOctoberはoctoの八番目、
それが英語のEightになった。

Novemberは九番目で、
Nineになったし、
そしてDecemberは十番目で、
Tenになった。

旧ローマ帝国は、
自分たちの暦を3月から始めていた。
ローマの公用語がラテン語で、
だから3月から数えて8番目が、
10月のOctober。

おもしろい。

日本人が、
「10月」というとき、

ラテン語系の欧米人は、
「8月」と耳にしている。

昔は衣替えも10月からで、
制服など冬服を着た。

今日は土曜日だから、
学校も休校だろうが、
weekdayが衣替えの日で、
朝の朝礼の時など、
全校生の中にぽつぽつと、
夏服の者がいたりした。

なつかしい。

その今日の10月から、
保険や賃金の制度が変わる。

まず第1に、
社会保険の加入対象が、
年収106万円以上になる。

対象者は、
①週20時間以上
②月額賃金8.8万円以上(年収106万円以上)
③勤務期間1年以上見込み
④学生は適用除外
⑤従業員501人以上の企業

これまでは130万円以上だったから、
新たに約25万人のパートタイマーが、
保険料の負担を強いられる。

これまでと同じ労働時間では、
手取り収入は明らかに減る。
だから保険料を払わなくてすむ範囲まで、
働く時間の短縮を希望する人たちが出る。

これに関しては、
Weekly商人舎2016年05月27日版。
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日本チェーンストア協会清水信次会長。
ライフコーポレーション会長。
「あの法律は格差拡大になる。
製造業大企業はロボット化、
自動化して生産性を上げている。
しかしわれわれ流通サービス業は
人の手がかかる」

「とくに主婦パートさんは、
旦那さんと子供の世話をしながら、
生活の足しにしようと
短時間だけ働いている。
こうした主婦パートさんの働きを
年金や税金で苦しめるのは、
格差社会、弱肉強食の典型的な制度だ」

「厚生労働省も経済産業省も
まったくわかっていない。
とくにわからないのは政治家だ!」

井上淳協会専務理事。
「われわれは大反対した。
企業の負担もさることながら、
小売サービス業で働く人の多くは
主婦パートさんです。
厚生年金の適用が拡大されると、
主婦パートさんにとって
健康保険も含めてひと月、
1万数千円の負担になる。
企業にとっても家計にとっても
圧迫されて、いいことはない」

第2に、
厚生年金の保険料率が上がる。
現在より0.354%上がって、
報酬の18.182%になる。

会社員の場合、
給料から源泉徴収される。

10月支給の9月分の給料から、
これが適用される。

日経新聞記事には、
月収20万円の人の場合が出てくる。
年間約4000円の負担増。

あ~あ。

第3に、
最低賃金の全国平均が、

時給823円となる。

9月までより25円高い。
上げ幅は2002年度以降最大。

平均は823円だが、
全都道府県の時給は、
初めて700円を超えた。

安倍政権の中期目標は、
「最低賃金1000円」

Daily商人舎2016年01月27日版。
ウォルマートは今年は2月20日から、
最低賃金を時給10ドルにアップした。

昨年度は10億ドル(1200億円)をかけて、
時給9ドル(1080円)に引き上げ、
同時に教育訓練を強化。

安倍政権の中期目標を、
今年のウォルマートは実現させている。

さて、9月の終わりに、
セブン&アイ・ホールディングス。
2017年2月期の連結決算の予想。
「減損損失の計上及び業績予想の修正」

純利益は前期比50%減の800億円。
今期の見込みは7%増だった。
それが一転、5割減。
約600億円の減損損失が発生。

百貨店のそごう・西武は、
456億円の減損損失。
のれんで334億円、店舗などで122億円。
総合スーパーのイトーヨーカ堂も、
店舗の減損損失150億円を計上。

営業利益は前期並みの3530億円。

業態事業別の営業利益予想。
コンビニ営業収益▲9.7%、営業利益▲2.0%、
スーパーストア同▲2.6%、同▲54.5%、
百貨店▲4.9%、▲51.2%、
フードサービス▲5.1%、▲85.7%。

金融事業だけ、
売上高▲1.0%だが、

営業利益がプラス1.2%。

全体で営業収益▲6.0%、
営業利益▲6.9%。

国内コンビニ事業は、
既存店売上高49カ月連続前年同月比増収。
しかし売上高は約5%減の5兆7700億円、
従来予想から3670億円の減収。

「旧体制のうみを一気に出し切る」
幹部はこう語るが、
今度の木曜日10月6日に、
注目の中期経営計画が公表される。
セブン&アイグループの、
成長戦略と構造改革が明らかになる。

ポスト鈴木敏文時代のビジョン。
果たしてどんなものが出るか。

楽しみでもあるし、
それ以上に心配でもある。

さて、10月の私のスケジュール。
月初に、
月刊商人舎10月号を終わらせて、
4日・5日・6日が、
第10回ミドルマネジメント研修会。

その後、7日から20日まで、
アメリカ出張。

帰国したら、
22日、万代知識商人大学、
社外取締役の会社の役員会が、
20日と27日。

そのほか、コンサルティング、講演、
インタビューなど目白押し。

その間に、ゴルフは、
ドクターズ杯とトリマス会。

こうして、
8番目の10月が、
あっという間に過ぎていく。

心を亡くすのは、
絶対によろしくない。

しかし朝日新聞『折々のことば』
生まれることは屁と同じ
(深沢七郎の口癖)
『楢山節考』の著者でギタリスト。

編著者の鷲田清一さん。
「人生、屁のようだとは、
滓(かす)の滓ということなのか。
生きるというのは他人に
いやな臭いを振りまくことなのか。
はたまた、ちょっとした
迂闊もしくは遺漏として
笑ってすませるべきものなのか」

忙しい時には、
こんな感じも悪くはない。

では、今月もよろしく。

〈結城義晴〉

2016年09月30日(金曜日)

「なぜ生きているのか」と「55歳からが勝負だぞ」

9月も最後の日。

朝日新聞『折々のことば534』
生きている理由を……
問わずにいられないのは、
「問う自分」と
「問われる自分」の歩調が
どこか合ってないからだ。
(野矢茂樹編『子どもの難問』中央公論新社から)
神崎繁さんのことば。

神崎さんは専修大学教授の哲学者。
専門は古代ギリシア哲学。

このコラムの編著者の鷲田清一さんも、
『子どもの難問』に登場する。

「なぜ」という問いには
二つの型がある。
①「何が原因で」
②「どんな理由で」

「『なぜ生きているのか』
という問いは、自分の中に
ずれや乱れが生まれつつあるときに
立ってくる」

順風満帆のときには、
「なぜ、生きているのか」
なんて考えない。

忙しすぎるときには、
「なぜ、生きているのか」
なんて思う暇はない。

ずれや乱れが生まれるとき。

「そうだとすれば、
この問いは人生への疑いというより、
生きようとする自分への励ましと
考えたほうがいい」

いつも書くけれど、
マーク・トウェイン。
“The two most important days
in your life
are the day you are born
and the day you find out why.”

「人生で一番大事な日が
二日ある。

生まれた日と、
なぜ生まれたかが
わかった日である」

これも生きようとする自分への、
励ましの言葉である。

なるほど。

今日は月刊商人舎最終締め切り。
目いっぱい仕事して、
ランチはここ。
DSCN9846-6

オーガニックキッチンの、
ルーズ・カフェ。
DSCN9842-6

なんでもおいしいけれど、
今日はミートソースのパスタ。DSCN9843-6

編集部の鈴木綾子さんと写真。DSCN9845-6
さあ、午後も頑張ろう。
夜中まで、いや、夜明けまで?

さて、日経新聞『私の履歴書』
今月は安部修仁さんだった。
もちろん吉野家ホールディングス会長。
わが商人舎発足の会のとき、
発起人になっていただいた。

その最終回で人生を振り返る。

吉野家創業者の松田瑞穂さん。
安部さんは今も故人を「親父」と呼ぶ。

そのオヤジの訓話。
「55歳からが勝負だぞ。
そのために20代、30代、
40代なりの生き方がある」

「社会人として影響が小さいうちに
多くの挑戦と失敗を重ね、
能力と信頼を蓄積し、
55歳から花を咲かせればいい」

安部さんは20代で吉野家に入り、
30代で倒産を経験、
40代で社長就任。

55歳でBSE禍に遭遇し、
その逆境を乗り越えた。

それが描かれた1カ月だった。

偶然にも私も、
55歳で㈱商業界社長を辞し、
㈱商人舎を設立した。

「55歳から花を咲かせればいい」
これも励ましの言葉だ。

佐藤一斉の言葉が浮かぶ。
「少にして学べば、
すなわち壮にして為すあり。
壮にして学べば、
すなわち老いて衰えず。
老にして学べば、
すなわち死して朽ちず」

もうひとつ、松田瑞穂の言葉。
「あった方が良い程度のものならない方が良い」

厳しい言葉だ。

なくてはならないものをつくれ!

「変えることを考える前に
何を変えてはいけないかを考えろ」

安部さんはこれを、
「吉野家が吉野家たるゆえん」とする。

変えてはならないこと、
変えなくてはならないこと。

前者は例えば、
損得より先に善悪を考えよ。
Integrity。

後者はもちろん、
創意を尊びつつ良いことは真似ろ。
Innovation。

松田瑞穂。
今一度、
脚光を浴びるべき経営者だ。

そして名経営者は必ず、
人々に励ましの言葉を残している。

「君はなぜ、生きるのか」

〈結城義晴〉

2016年09月29日(木曜日)

ベッキーの「背中ヌード」とAJSチェッカーフェスの最優秀賞

今朝の日経新聞の束の真ん中、
22面23面。at09290004
ベッキー。

宝島社の企業広告ページ。
この「背中ヌード」写真が、
見開きいっぱいで掲載された。

髪をばっさり切って、
やせぎすの上半身。

魅力的だ。

コピーは、
「あたらしい服を、さがそう。」
アサツーディ・ケイ三井明子作。
ディレクションは、
三井とADKアーツ能丸裕幸。

スキャンダルで落ち込んだ、
女性タレント。

そんなときこそ、
神奈川県人の肝っ玉を見せろ。
ふたたびトップをめざせ。

それにしても、
昨夜のプロ野球パ・リーグ。
埼玉・西武プリンスドームで、
ファイターズの優勝が決まった。

大谷翔平の1安打完封。snapshot

最後の1球は、レフトフライ。2snapshot

チームもシーズン序盤は不振だった。
6月下旬、首位ソフトバンクに、
最大11.5ゲームの差。

それを7月中旬の15連勝などで、
猛追し、最終盤で逆転。

栗山英樹監督、55歳。
就任初年度の2012年以来、
4年ぶり2度目のペナントレース制覇。

大谷様様のレース展開ともいえるが、
その大谷の「二刀流」という異端は、
栗山によって後押しされ、
王、長嶋やイチローにもなかったし、
メジャーリーグにも見られない、
特異のポジショニングを築いた。

すばらしい。

本物のヒーローは、
こういった土壇場の晴れ舞台でこそ、
淡々と力を発揮するものだ。

さて商人舎magazine。
Daily商人舎は、
昨日、今日と充実。

昨日は国内ニュース。
ドン・キホーテ、
保育施設「ドンキッズ」開設
働き方改革を志向して、最近は、
「保育施設併設型店舗」が多い。

ドンキは何でも速い。
そしてこの会社、
ネーミングが、うまい。

そして今日のニュースはアメリカから。
全米小売業2016年
ハロウィン市場は84億$

ここで、クイズ。
アメリカ人が、
ハロウィン商品を購入するとき、

ダントツ47%がある業態。
さてその業態は何か?

まず、考えてほしい。

答は、Daily商人舎に。

さてさて今日は朝から、
東横線で多摩川を渡る。
この川が神奈川と東京を隔てている。IMG_9480-6

目黒線、三田線と乗り換えて、
御成門駅へ。

雨模様だが、
東京タワー&はとバス。IMG_9482-6

それを地蔵が見ていた。IMG_9484-6

芝大門センタービル4階。
IMG_9485
カスタマー・コミュニケーションズ㈱。

今日は臨時株主総会。
そのあと毎月の取締役会。

もう、この会社では、
私が一番古い取締役となった。

現在の社長・米倉裕之さんに、
私は全幅の信頼を寄せている。

もちろん、ときどきだが、
手厳しいことも言うけれど。

この会社の社会貢献度は、
弥益(いやま)すばかり。

その意味からも、
全役職員でミッションを共有して、
ビッグデータの活用に、
イノベーションを起こしていきたい。

今日はほんとうに、
そう思った。

ランチミーティングをしてから、
横浜商人舎オフィスに戻る。

月刊商人舎の原稿作成と、
入稿業務の真っ最中。

遅ればせながらそれに加わって、
あとはいつになることやら。

AJSネットワーク10月号が到着。

私の連載は第106回となった。
タイトルは「辛口時評」
「スーパーマーケット応援団長」の、
という注釈が前に入る。DSCN9840-6
今月の特集は、
第12回チェッカーフェスティバル。

表紙はこのイベントに出演した、
33社33人のチェーカーズの笑顔。

そのうち優秀賞は4人。

㈱とりせんの根岸美咲さん、
㈱田子重の青嶋美和さん、
㈱ヤマナカの大竹千晴さん、
そして㈱スーパーナショナル、
岩崎めぐみさん。

おめでとう。こころから。

このチェッカーフェススティバル、
毎年毎年、企画や運営に改革が図られ、
進化がみられる。

今回のコンセプトは、
「普段の自然な接客・応対」
とても、よい。

コンテスト用に、
非日常の接客技術を競っても、
実務上はあまり意味がない。

「自然さ」を実現させるために、
審査員をトレーナーの人たちに代え、
投票方式を採点方式に代えた。

二日目の講演会も、
グループディスカッションに代えて、
その成果発表会も実施した。

このスーパーマーケット協会らしい、
ロマンとリアリティが両立した、
チェッカーフェスティバルだ。

7月14日、15日。
私は大阪出張で、
出席できなかったが、
機関誌の誌面からも、
それがよくわかった。

ただし、一つだけ、
惜しいなぁと思うこと。

優秀賞4人はおめでたいが、
最優秀賞をやはり、
決めてあげてほしい。

モティベーションが違う。

かつては優勝、準優勝を選考していた。
しかし、賞をとることが目的化してくる。
レース型競争の弊害が、
目に余るほどに出てくる。

そこでチェッカーコンテストを、
チェッカーフェスティバルに改めて、
金・銀・銅を廃止した。

それはよくわかるし、
その時点では正しかったと思う。

この協会らしい論理性があった。

しかし、あらためて、
「自然な接客」をコンセプトにして、
それを競うのだから、
最優秀くらいは、
決めてあげるのがいいだろう。

論理性というよりも、
人間心理や感情の問題だ。

私なら、やはり、
最優秀を目指すほうが、
やりがいがある。

レース型競争から、
コンテスト型競争へ。
時代は変化する。

常々、私はそう言っている。

しかし、レース型競争は、
絶対になくならないし、
なくなってはいけない。

レース型競争一辺倒の状況に、
コンテスト型競争が加わって、
それが豊かさや多様性を生み出す。

ノンコモディティ商品の、
専門性・独自性も必要だが、
コモディティ商品の経済性、低価格性も、
生活者にとって必須のものだ。

ブルーオーシャン戦略を唱えた、
チャン・キムとレネ・モボリュニュも、
レッドオーシャンは必要な市場だと、
釘を刺している。

だからチェッカーズのやりがいを、
もっともっと高めるためにも、
最優秀賞を設けてあげてほしい。

まったくの個人的な見解だが、
あえてそう言っておこう。

トップをめざすから、
美しい。

〈結城義晴〉

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