結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年02月05日(土曜日)

サッポロがポッカを買収子会社化、札幌でスーパーアークス・ビッグハウスを訪問

サッポロホールディングスがポッカコーポレーションを買収。
日経新聞が一面で報道したが、
これは日経のスクープ。

1957年、レモン飲料の製造販売を目的としてニッカレモン㈱設立。
その後、ポッカレモン㈱を経て、1982年㈱ポッカコーポレーションに社名変更。

2008年には、明治製菓㈱、
2009年、サッポロホールディングスと、
連続的に資本業務提携していた。

現在、サッポロは約2割の出資だが、
300億円前後を投じて、子会社化する。

清涼飲料メーカーランキングでは、
サッポロが18位で年商307億円。
ポッカは約100億円。
合わせて407億円で、順位は16位に上がる。

昨日の新日鉄・住金につづいての報道だが、
クリティカル・マスの仮説は、
毎日のように実証されている。

昨4日は朝から札幌へ。
立春なれども、2月とは思えない暖かな朝。

この日、東京は3月の陽気で、
最高気温は13.6℃に達した。

機体が水平飛行に移ると、
遠くに白い点。
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春霞のかなたに、富士山がみえる。
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頂上までくっきりと姿を見せた富士。
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いつものことだが、景色を楽しむ間もなく、
シートベルト着用のサインが消えると、
ブログ執筆。

あっという間に、東北上空を抜け、北海道へ。20110205100006.jpg
札幌も最高気温7.4度。

最初に訪れたのは、スーパーアークス大曲店。20110205100014.jpg

店長の中村知幸さんの案内で、くまなく視察。
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青果部門と精肉部門が強い960坪の大型スーパーマーケット。20110205100034.jpg

次はスーパーアークス月寒東店。
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昨年10月末にオープンした新店。
600坪のオーソドックスなスーパーマーケット。

㈱ラルズ常務取締役の猫宮一久さんが、
待ちかねていたように、駆けつけてくれた。
猫宮さんは、伝説のコーネル・ジャパン第一期生。20110205100050.jpg

小池一義店長と猫宮さんと3人で写真。
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3店目はビッグハウス白石店。
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田中則之店長とふたり、
「本日の店長のおすすめ!」をお薦めしながら写真。20110205100114.jpg
この店は760坪で年間35億5000万円を売り上げる。
節分の一昨日には、
恵方巻を4600本も売った。
< ラルズの3店舗紹介は来週月曜日に掲載の予定。乞う、ご期待>

さて最後の視察は、JRが運営する生鮮市場。
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ヨークベニマル社長の大高善興さんが札幌を訪れると、
必ず訪れる店。
鮮魚、精肉はテナントだが、
鮮度抜群でしかも安価。

いわゆる生鮮繁盛店。

商売の原点がある。
だからいつも確認しておきたい。

夜は、北海道の幸を楽しむ。
㈱ラルズ社長の齋藤弘さんが駆け付けてくれて、
固い握手。
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夜の札幌は、春の訪れを予感させた。
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看板にはなぜか「北海道はサッポロ」。
クリティカル・マスのことを思い出した。
海の幸と楽しい会話を堪能したあと、
最後に写真。

総合商研㈱常務取締役本州統括兼東京支社長の菊池健司さん(左)、
この日の視察をコーディネートしてくださった。
同じく取締役営業第2部長の菊地弘人さん(右)。
そして猫宮さん。
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皆さんに心から感謝。

猫宮さんが、コーネル・ジャパンの米国卒業旅行で、
マクラフリン先生の「弁証法」を学びとっていたことは、
本当にうれしかった。

弁証法で、アークスの会議を進めている。
常務になった理由もわかる。

<結城義晴>

2011年02月04日(金曜日)

「新日鉄&住金2012年合併」にクリティカル・マスとグローバル範囲の経済の仮説を見る

立春。

春が立つ。

英語では、
Spring has come.
春が来た。

日本語では、
「春」は、
「来る」けれども、
「立ち」もする。

立春は、
冬至と春分のちょうど真ん中。

「寒さがあけて春に入る日」
春の初日。

昨日は、午後、東京・青山から、池袋へ。
立教大学のキャンパスも受験準備で、
校門のところに白テントが張られていた。
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春が立つとともに、受験シーズンがやってくる。

新聞各紙の一面トップは、いずれも、
「新日鉄と住金の合併話」

新日本製鉄と住友金属工業が、
2012年秋に合併するとの発表。

これで世界第2位の鉄鋼メーカーとなる。

現在の第1位は、アルセロール・ミタル。
ヨーロッパのルクセンブルクの企業。
2009年段階で粗鋼生産が7320万トンのシェア6.0%。

第2位から第4位までが中国の企業。
2位 河北鋼鉄集団4020万トン、
3位 宝鋼集団3887万トン、
4位 武漢鋼鉄3034万トン。

そして5位 ポスコが2953万トンで韓国企業。

日本のトップが、新日鉄で、
世界では第6位、2761万トン。

日本の二番手は、
川崎製鉄と日本鋼管の合併会社JFEスチールで、
世界第9位の2621万トン。

住友金属工業は日本三番手で1081万トン。

新日鉄+住金では3842万トンで、
2009年時点では第4位にしかならないが、
2010年には4800万トンで世界2位に躍り出、
さらに合併が実現する2012年には、
ミタルに迫る存在を目指す。

1970年、八幡製鉄と富士製鉄の合併によって、
新日本製鉄が誕生。

私は九州の生まれで、伯母が八幡に住んでいた。
八幡の人々は「鉄は国家なり」で、
高い誇りを持って仕事し、生きていた。

その八幡が富士と合併し、
圧倒的な国内トップの座を築いてきた。

しかし中国、韓国の躍進。
2002年のJFEの誕生や住金・神戸製鋼所の提携など、
状況は大きく変化。

その挙句の、今回の合併。

国際的な競争力という視点から見ると、
妥当な意思決定となる。

私は、クリティカル・マスと範囲の経済を言い続けている。
その上で、仮説を立てている。
「それが小売業という拠点産業にも当てはまるのではないか」。

製鉄プロセスの最初の工程は、
鉄鉱石から銑鉄を取り出すものだが、
この銑鉄をつくる炉を高炉という。

高炉をもつ製鉄所こそ、
本格的な鉄鋼会社といえるが、
現在、日本の高炉をもつ企業は6社に減った。
今回の合併とJFEホールディングスの発足もあって、
それが4社になる。

新日鉄・住金、JFE、神戸製鋼、そして日新製鋼。

これまで日本の製鉄会社は、
技術レベルの高さを世界に誇っていた。

しかし粗鋼の生産量では、第6位、第9位、第23位。

世界的にみると、
これらはニッチの存在となりかけていた。

シェア第1位のマーケット・リーダーはインド資本のヨーロッパ企業、
第2位、3位、4位の対抗馬としてのチャレンジャーは、中国勢。
日本はニッチャー。
必然的に鉄鋼の中の高級品、
すなわちノンコモディティを生産することになる。
しかし、高炉企業は一定レベルの生産量をもたねば、
炉を回す生産性が基準を満たさない。

粗鋼はまさにコモディティの典型で、
この産業に属する限り、
ニッチな存在でい続けることは難しい。

鉄鋼の原料は、鉄鉱石や石炭。
この分野は、資源メジャーの巨大資本によって支配されている。

一方、鋼材の販売先の自動車、造船業界には、
原料の高騰を鋼材価格に反映できない。

いわば板挟み。

こういった世界では、
コモディティ化が進み、寡占化が進行する。
企業は巨大化せざるを得ない。

世界首位のインド資本ミタルが、
2006年に当時第2位だったアルセロールを買収。
中国の鉄鋼メーカーは経済成長を背景に急伸。

範囲の経済の枠がグローバル化され、
その中でクリティカル・マスの追求が起こる。

それが新日鉄と住金の合併の本質だ。

これが小売業・サービス業にも当てはまるのか。
私の関心はそこにある。

さて、そのサービス業の代表は、
日本マクドナルドホールディングス。
2010年12月期の連結決算は、
営業利益が281億円。
前期比16.1%増で、過去最高。

売上高は3237億円で、こちらはマイナス10.6%。

営業利益率8.7%。

全店の1割を超える400店以上の小型不採算店を閉鎖。
結果、1店平均売上高が1億5500万円に伸びた。
8.4%の伸び率。

もちろん、「100円マック」などのコモディティ低価格商品と、
400円を超す米国ご当地ハンバーガーの、
プロダクト・ミックス効果も奏功。

さらにドライブスルー・タイプの郊外店を積極開発した。

コモディティとノンコモディティのミックスは、
鉄鋼産業もフードサービス産業も、
まったく同じ経営の原理であることを示した。

小売流通産業も、
「以って自戒とすべし」である。

<結城義晴>

2011年02月03日(木曜日)

UIゼンセン同盟「産業政策フォーラム」の「産業優位性」に「入れ入れ福の神」

今日は2月3日の節分。

しばらく前までは、
豆まき中心。

今は、それに加えて、
恵方巻。

童謡では、
鬼はそと、福はうち
パラッ パラッ パラッ パラッ 豆の音
鬼はこっそり逃げていく

細野晴臣作詞作曲の歌は、
入れ入れ門から 家のなかへ
入れ入れ門から 福の神
願ったりかなったり 鬼は外
これとばかり 福は内

明日が立春で、
節分は、季節を分ける節目。

この季節の変わり目には、
邪気が生じると考えられていた。

邪気を象徴するのが「鬼」。

だから、それを追い払うために、豆をまく。
豆まきは、「悪霊払い」の行事として行われた。

欧米では、「エクソシスト」の悪魔払い。
相撲の儀式も、いわば邪気払いであった。

その「大相撲の八百長」。
押収された力士の携帯メールで、
証拠が上がってしまった。

「八百長」の由来は、
明治時代の八百屋の「長兵衛」さんの通称にあるというから、
私たちにも縁がないわけではない。

八百長さんは、大相撲の伊勢ノ海親方とは碁仲間だった。
ただし親方が日ごろのお客だったために、
囲碁ではわざと負けたりしていた。
しかし八百長さん、時の本因坊秀元と互角の勝負をしてしまって、碁力が判明。

以来、「真剣に争っているように見せながら、
事前に打ち合わせた通りに勝負をつけること」が、
八百長といわれるようになった。

しかし、ウィキペディアなどには、
大相撲の八百長はもう公然と、
「当たり前」のごとく書かれている。

この世界は二分されている。
「注射派」の相撲取りと「ガチンコ派」の力士。
前者は八百長派、後者はアンチ八百長派。

二代目貴乃花や大ノ国は、
典型的なガチンコ派として有名。
千代の富士や朝青龍には、
「注射派」の疑念がかけられている。

テレビや新聞の記者は「先刻承知ノ介」。
だから何を騒いでいるのかと、私など見てしまう。
騒ぐなら八百長そのものでなく、
携帯メールで見つかったことだろう。
しかし、これだけははっきりと言っておこう。

私は「ガチンコ派」支持者だ。
だからガチンコ派が頑張っている限り、
大相撲全体が駄目になるとは思わない。

朝日新聞の名物記者・西村欣也のごとく、
正義感だけでものを断じたりはしない。

プロレスと大相撲、
プロ野球とプロサッカー。

マスコミは、
すべてを扱う。

しかし同じ土俵、同じリング、
同じグランド、同じフィールドに、
すべてを上げてはいけない。

それぞれに歴史があり、
世界観があり、
それぞれに役割がある。

存在するものすべてに意味がある。
これが私の考え方だ。

今朝の日経スポーツ欄『豊田泰光のチェンジアップ』
彼がこよなく愛する野球に、
サッカーと比べてグローバルな広がりがないこと、
そして「広める」努力を、
野球界が怠っていることを指摘している。

このコラムの横に、
大相撲八百長の記事。

「相撲界の豊田泰光」が、
もっともっと発言しなければならない。

さて、日経新聞『大機小機』。
コラムニスト桃李氏が大上段で書いている。
タイトルは「日本国とリーダーの資質」

「小泉純一郎元首相が長期政権を維持できたのは、
明確な方向性を示す強いリーダーシップの故であった」

「国家百年の計に長期戦略を持って
果敢に取り組むリーダーの存在こそが国力である」

「将来を見越して今は理解者が少なくても実行すべき施策を実行し、
次世代になって初めて評価されるリーダーの存在が必要なのは、
国も企業も同じである」

「そのために不可欠な資質は無私の精神であり、
周りはそれを敏感に感じ取る」

「そのようなリーダーのいる国や企業は発展し、
そうでない場合には衰退する」

「無私の精神で理想を追求し、
評価を後世に委ねる多数のリーダー」

こんなリーダーの存在が、
日本の再勃興にも企業の再生にも、
運動体のダイナミズムにも、
不可欠である。

さて昨日は、朝から東京・市ヶ谷。
UIゼンセン同盟本部。

流通部会の「産業政策フォーラム」が開催された。
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全国から、労働組合の委員長クラスが146人も集まった。

まず、流通部会事務局長の上村敏朗さんの開会のごあいさつの後、
産業政策委員会委員長の新妻健治さんが、
開催の趣旨を丁寧に説明。
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新妻さんはイオングループ労連委員長でもある。

13年ぶりにつくられた「第5次流通産業政策」
そのスローガンは以下。
「人間が人間らしい生き方ができる社会の実現を、
人間そのものを資本に、それをさせる産業として・・・」

全114ページの本篇に41ページの資料編が添えられた優れもの。
それに加えて38ページのブックレットが配られた。
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黄色い表紙の小冊子には、タイトルがある。
「流通産業近代化のパラダイムから現代化を目指して」
昨年9月28日に、私が講演したものが、
見事な小冊子になって、添えられた。

これはうれしかった。

新妻さんの後で、産業政策委員会事務局長の佐々木啓真さんが、
新産業政策のコンテンツとダイジェスト版を、
これも丁寧に解説。
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そして私の講演。
テーマは「商業の現代化と新産業政策」
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この「新産業政策」を、
「まず、隅々まで読むこと」
読み飛ばしてしまってはいけない。

「次に、使うこと」
「使って使って使い切る」
運動の道具とすること。
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私は1989年1月に、㈱商業界の『食品商業』編集長となった。
その時から、『食品商業』を“使う雑誌”と呼び、
“使う雑誌“として作り続けた。

このUIゼンセン同盟流通部会の「新産業政策」は、
読まれた上に、使われねばならない。

それが産業の現代化を推進し、
労働運動の進化をもたらす。

私の話は、熱い志をもつ人々が聴いていると、
ますます熱くなる。
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今や、不思議なことに、
労働者の集まり、労働者のリーダーは、
経営者の集団以上に、
産業全体への視野をもつ。

まさに「鳥の目」「魚の目」をもつ。

「鳥の目」は、大局を見る力。
全体像を俯瞰しながら、「見渡す能力」。
これを支えるのが、情報量と知識。

「魚の目」は、流れを見る力。
時間の経過の中で、現在と未来を「見通す能力」。
これを支えるのは、経験と見識。

私は経営者も労働者も、
ともに「鳥の目」「魚の目」を、
もってもらいたいと思う。

ピーター・ドラッカー先生は、
知識社会には、「知識経営者と知識労働者」が活躍すると言った。
私は流通業・サービス業では、
両者が融合して「知識商人」となるに違いないと思う。

もちろん立場は違う。
しかしお客様に向かうとき、
ナレッジ・マネジメントもナレッジ・ワーカーも、
同じくナレッジ・マーチャントになれる。

それが「この産業の優位性」であるとさえ、考える。

講演終了後に、新妻さんと写真。
後ろは、流通部会副事務局長の木暮弘(ひろむ)さん。
小暮さんが、すべての段取りをしてくれた。
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よそよそしいので、
もう一枚。
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ありがとう。

「知識商人による流通産業の現代化」
を目指して、
「最初にすべきことから始めよ」
今月の商人舎標語。

「入れ入れ門から 福の神」

<結城義晴>

2011年02月02日(水曜日)

2月の商人舎標語「最初にすべきことから始めよ」と金子美登さんの「霜里農場」の有機野菜の美味しさ

2月2日。
ぞろ目だが、
なんでもない日。

ところが中国では、今日は大晦日。
明日の2月3日が春節で、
3、4、5日の3日間が国定祝日。
そして一般に1週間の春節休暇。
春節とは旧正月のことで、
古くは「元旦」と呼ばれていた。
そう、日本の1月1日のこと。

中国でも帰省ラッシュが起こるが、
この1週間ほどの期間に移動する人口が、
なんと延べ28億5000万人に上る。
昨年比で11.6%増

すごい大移動が隣の国で起こっている。

エジプトでは、首都のカイロで100万人のデモ。
ムバラク大統領の退陣を求める抗議行動。

30年間、政権を担い続けた「独裁者」のムバラク大統領、
エジプト国営テレビで、「再選を目指す考えはない」と表明。

このエジプト人を突き動かしたのも、
ツイッターやフェイスブックのインターネットをとおした「生の声」。
我々の用語でいえば、「現場の声」。

中国でも、インドでも、イスラム圏でも、
インターネットの「現場の声」がパワーを生む。

恐いのは、この現場の声が、
「衆愚世論」を形成してしまうこと。
それだけは避けなければならない。

さて日経新聞経済欄のコラム『大機小機』。
コラムニスト三角氏が、
「日中逆転下の企業提携」で問題提起。

2つの日中合弁が発表された。
第1は、「NEC―レノボ・グループ」提携。
これは日中のパソコン首位同士が「相互市場開放」を目指して組んだ事例。

「両社はまず日本に合弁会社を設立し、
レノボのパソコンを NECの国内生産拠点、流通網を使って拡販する」

「NECは逆にレノボが中国に持つ強大な顧客基盤を活用。
強みの企業向けIT(情報技術)システムで商機を探る」

ピーター・ドラッカー先生の主張「強みを活かせ」を、
両者は合弁によって、さらに強化しようとしている。

第2は、「キリンホールディングス―華潤創業」連合。
日中食品大手同士の提携が目指すのは、
「商品融合」と「文化融合」。

「こちらは中国に合弁会社を新設。
キリンが華潤の販売網を通じて自社の清涼飲料を拡販する一方、
華潤はキリンとの共同開発品も取り込んで商品ラインアップを抜本強化し、
巨大市場での地歩を固める」

三角氏は言う。
「2010年の国内総生産(GDP)で中国が日本を抜き、
世界2位の座についたことが確実になった。
国内では3位転落を嘆く声も聞かれるが、
それは当たらない」

「日中合わせたGDPは推定約11兆4千億ドル(約930兆円)、
およそ世界の2割を占める」

日本の経済にとって、
「『再成長』へのまたとないチャンス」

三角氏はあくまで前向きだ。

「ギブ・アンド・テークの発展的関係が築ける可能性を
2つの合弁は示した」

NECとキリンの決断。
私も、是としよう。

「ワンアジアへの融合」のコンセプトは、
我々にとって、我々の子孫にとって、
必須のテーマだと思うからだ。

さて、2月の商人舎標語。
「最初にすべきことから始めよ」
First thing first!

いかにもドラッカー先生らしい言葉遣い。

これが、ジャック・ウェルチの「選択と集中」に、
大きく示唆を与えた。

何を選択し、何に集中するか。
「最初にやるべきこと」
「最も重要なこと」

1年の初め、2月。
「最も重要なことから始めよ」
つまりは「最初にすべきこと」
これが仕事を実行する際の鉄則。

2月末決算の企業も、
3月末決算の企業も、
この2月には準備が済んでいなければならない。

だから2月こそ、
「最初にすべきことから始めよ」

そして重要なのは、
「最初にすべきテーマ」が明確になったら、
次にその手順と優先順位を明示し、
「一時(いっとき)に一つのことだけ実行せよ」
Do one thing at a time!

さてさて、先週日曜日1月23日の午後、
「第1回USPシェフズテーブル」の食事会に参加した。
有機野菜を食する会。

ところは「ラ・ターブル・ド・コンマ」。
東急田園都市線駒沢公園駅近くのフレンチレストラン。
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USPシェフズテーブルは、
農家の方々とシェフとのコラボレーション企画で、
美味しい食材を美味しくたべようというもの。

USP研究所の有志が行っている「USPファームプロジェクト」のひとつ。
USP研究所は、ご存知、當仲寛哲さんが代表を務めるコンサルタント集団だが、
ここが農業体験と新規就農者支援活動を展開中。

「ラ・ターブル・ド・コンマ」は、
小峰敏宏シェフの野菜メニューが評判の店。
小峰さんはフランスの名門『タイユヴァン』で経験を積んだ。
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使われた素材は、金子美登(よしのり)さんが提供してくれた有機野菜と鴨肉。
金子さんは、埼玉県小川町で循環型農場「霜里農場」を経営し、
同時に、特定非営利活動法人全国有機農業推進協議会理事長、
そして小川町議会議員を歴任する。

この世界を牽引するリーダーであり、超有名人。
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金子さんの有機野菜、
小峰さんの調理・料理、
そして中庭の見えるダイニングでの食事。
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総勢20名ほどが集まって、会話を楽しみながら、
本格的なフレンチをいただくという趣向。
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前菜は、人参のムースとコンソメジュレ。
にんじんの香りと甘みがたって、美味しい。
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カブとトリュフのエチュヴェ、葱のグラタン仕立てに続いて、
ほうれん草のパテとムール貝が供される。
ほうれん草のソースもムースも、青臭さやえぐみがない。
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白菜のプレゼ、ミモレットと黒トリュフを添えての料理の後は、
本日のメイン、青首鴨胸肉のロースト 大根のキャラメリゼ。
鴨は、金子さんの農場で害虫駆除に精を出していたカモ。
ありがたくいただく。
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最後に
牛房と木の実のタルトレット味噌風味、牛房のシャーベット添え。
満足。
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この会には経済評論家の勝間和代さんも参加していた。
USP研究所所長の當仲さんと3人で写真。
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食後は、USPファームの紹介。
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活動報告は當仲恵子さん。
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最後に小峰シェフと金子さんを囲んで参加者全員で記念撮影。
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最後の最後に、この日の主役の金子ご夫妻と写真。
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私は金子さんの隣で、ずっと話していた。

アメリカのスーパーマーケットのオーガニック食品は、
それ自体、食べてみても味の違いはわかりにくい。

しかし、一定期間、食べ続けていると、
オーガニック以外の食材や農薬を使った食品が、
すぐにわかるようになる。

つまり、「否定的要素によって判明するオーガニック」である。

しかし金子さんの有機食品は、
香りが違うし、味が違う。

もちろん小峰シェフの力量が、
ここに大きく影響しているからだが。

私は、金子さんにそんなことを話し続けた。

有意義な出会いであり、有意義な時間だった。

心から感謝しつつ、
「最初にすべきこと」から始めたい。

<結城義晴>

2011年02月01日(火曜日)

高知サンシャインチェーン・クラージュ店&ミサト店の「商品と人・技術と芸術の結晶」

今日から2011年2月。
㈱商人舎を設立して、
丸3年が経過し、
今日から4年目に入った。

「右、左、上、下、
どっちを向いても感謝」

故水口健二先生の最後のお言葉を思い出す。
まったく同じ心境。

「朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝」

そのまま、私の気持ち。

昨夜、事務所で仕事をしていると、
携帯電話の着信音が鳴った。

モニターをみると、
「西端春枝事務所」から。

そう、あの西端春枝先生がお電話下さったのだ。

「今日で3年経ちましたね。
よう、やってはるわ」

うれしいお言葉に、涙が出そうになった。
しかも、ちょうど3年経過する最後の日に、
暖かいお電話をくださる。

一昨年の商人舎標語は、
「無茶をせず、無理をする」
これは西端先生からかけていただいた言葉を、
ヒントにしたもの。

その通りにやってきた。
そして3年が経過し、
会社は一定の適正な利益を、
出すことができるようになった。

もちろん昨年度の私のスケジュールは、
多忙を極めた。

しかしそれは、
やりがいのある多忙、
充実した多忙だった。

今年度はさらに飛躍の年にしたいと考えている。
今年の標語は、
「知識商人を極める」

「商業・サービス業の現代化」にお役立ちする。
そのために「知識商人」の条件を見出し、
「知識商人」養成に向けた数々の事業や仕事をおこしていく。

ご支援、ご鞭撻のほど、
心よりお願いしたい。

さて、 2月の全体スケジュール。
今日2月1日から、新しい年度に入る世界がある。
例えばプロ野球がキャンプ・インする。
北海道日本ハム・ファイターズのルーキー斎藤佑樹選手に、
マスコミやファンが群がる。

日本社会全体が、明るい話題に飢えている。

一方、民主党元代表の小沢一郎代議士が、
検察審査会の起訴議決に基づいて、強制起訴された。
容疑は、資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反。
検察官役を務める指定弁護士が虚偽記入の罪で、
在宅のまま起訴。

これも2月という節目を目前にした出来事。

さて2月の販促に重要なポイントは2回ある。
最初は今週で、
3日木曜日が節分、
4日金曜日は立春。

日本海側や東北・北海道は、
雪、雪、寒波、雪、雪、寒波。

しかし、太平洋岸は、
「春が来た、春が来た、どこに来た♪
山に来た、里に来た、野にも来た♪」
こんな気分一色。

もうひとつは2月14日月曜日のバレンタインデー。
チョコレートに限らず、女性から男性へのプレゼントは、
ユニークさを求めてカテゴリーが広がる。

その前の金曜日、2月11日は建国記念の日。
だから金曜、土曜、日曜と3連休の後のバレンタイン。

「雪がつもればクリスマス、
思いがつのればバレンタイン♪」
<山崎眞幹作詞>

日本社会全体が、明るい話題に飢えている。
だからセント・バレンタインは、大切なテーマ資源。

バレンタインデーが終わると、
一気に春本番。

2月は受験シーズンで、
今日から私立中学の受験が始まるし、
高校受験、大学受験が連続する。

私まで、2月20日日曜日には、
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の口頭試問の試験官となる。

同時にこの時期、花粉症のシーズンが訪れる。
2月中旬から1カ月前後の期間。
日本人の場合、7割がスギ花粉によるもの。

だから暦とは半月遅れで、
「スギ花粉月間」が進行
していることになる。

変化の多い2月。
その変化を楽しむくらいでちょうどよい。

いざ、行かん。

さて、大好評のサンシャインチェーンの視察店リポートの続き。
今日はクラージュ店と最新のミサト店のフォトレポート。

本部に近い立地のクラージュ店は、
2008年オープン。
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店頭に掲げられているクラージュの由来。
「クラージュ」とはフランス語で「勇気・元気・根気」の意。
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新しいチャレンジと半歩先の提案、
元気で楽しい“買い場”の創造が、
この言葉に込められた。

店に入ると目に飛び込んでくるのは、
地元農家の産物を集めた「地場の郷 太陽市」。
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サンシャインチェーンの特長のひとつ。
モニターでは生産者からのメッセージが流れている。
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青果売場導入部におかれた大型のバケツ。
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氷が敷き詰められて売られていたのは、
雪国まいたけの「キノコ大好き 白菜MIX」。
69円のお試し価格で訴求されている。
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大久保恒夫さんの用語「優位置」に、
試食、お試し価格、声掛けで販売する。
これがセオリー。

青果売場の天井のデザインは、
どの店も違っていて、美しい。
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青果売場はフルーツが充実。
正面のオープンケースではイチゴを展開。
上段には白い大皿でミルク、フルーチェを関連販売している。
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主通路左の壁面は葉物から始まるベジタブルコーナー。
商品の「顔」をお客に向けて、
動線に向き合うように、斜めに陳列している。
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売れにくい日、売れにくい時間帯には、
陳列在庫量をコントロールしながら、
売場は充実して見える。

右側には、ギフトフルーツ、ギフト用ジュースなどが品揃えされている。
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サンシャインではゴンドラの上部に反射鏡を採用しているので、
ギフトフルーツのディスプレイもよく映える。
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ギフトフルーツの横には、
ギフト商材のジュースが並ぶ。
カラーリングが見事。
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「地産地消」「サンシャインこだわりの逸品」 の統一ショーカードでしっかり訴求。
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主通路で展開するバイヤーおすすめの箱売りギフト。
地元の生産者限定ぽんかん、トマトジュースをアピール。
お客の要望に応じたセット・サービスも行っている。
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ジュースの隣では、サラダ用ベビーリーフとドレッシングの販売。
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下段ではベビーリーフ・サラダのレシピを提案。
売れている。
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推奨商品はできるだけ試食をさせる。
試食台の前には必ず、マットが敷かれている。
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平台と大型のカゴで陳列された葉物類。
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青果売場から日配売場、突き当たり奥の鮮魚売場へと続く。
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日配売場の平ケースでは練り物、うどんなどを展開。
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地元のかまぼこコーナー。
地産地消の考え方が、あらゆる売場に展開されている。
ホールフーズマーケットの「ローカル」と同じ考え方。
アメリカでも現在は「地産地消」ブーム大隆盛だ。
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ガラス張りでバックヤードが見える鮮魚売場。
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鮮魚売場の平ケースでは1グラム1円の切り身を展開。
カルディア店ではピンクだったが、クラージュ店は青紫のPOPイメージ。
内装のカラーリングに合わせたPOPカラーを採用している。
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子持ちかれい切身、サーモンハラス(無塩・解凍)、
さらに弁当用銀鮭切身などを1グラム1円で販売。
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手前から寿司、刺身等の生食商材を品揃えする。
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寿司コーナーの一角には、地元の「幸寿し」コーナー。
高知卸売市場内の超鮮度な寿司屋として話題の店。
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この考え方は、とても重要。
東京のオオゼキの世田谷の店舗では、
梅が丘の超人気寿司店「みどり寿司」のパック商品が人気を博している。
まったく同じ考え方。

商圏内の人気専門店に交渉して、
どんどん売場に展開すべきだ。

今日のおすすめ商品は、
「ぐれのたたき」「ぐれの刺身」1パック398円。
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鮮魚部門の惣菜は「魚屋のお惣菜」としてテーブルで提案。
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平ケースで展開する鍋コーナー。
海鮮鍋のへルシーさを提案する。
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ライブ販売も行う円形に突き出た対面コーナー。
切身、丸物のパック商品が並ぶ。
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金色をベースにしたデザインを存分に見てほしい。
デザインは西川隆さん。
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鮮魚から精肉へ続く主通路は木製什器を使ったプロモーションスペース。
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ゴンドラ側は調味料を大量陳列。
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精肉売場の手前にはクッキングコーナーがある。
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対面に設けられたクックキング提案コーナー。
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精肉売場の半分はガラス越しにバックヤードが見える。
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家計応援セールとして、
オーストラリア産牛肩ロース肉ステーキ用100g158円で販売。
豚肉並みの価格で食べられることをアピール。
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牛肉は力を入れている。
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精肉売場を反対から見たところ。
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精肉売から続く冷凍食品売場。
ちょうど、青果売場の反対側になる。
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惣菜売場も、ガラス張りのセミオープン。
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200円均一セールで各種巻き寿司を販売。
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木曜はコロッケの日。
昔ながらのコロッケ5個140円は安い。
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平台では「うわさの唐揚」ののぼりを立てて、
鶏のから揚げを販売。
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洋風惣菜は「今日はパスタの日」をアピール。
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サービスカウンター前では、
バレンタインデー・プロモーション。
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ホテルオークラのシャンパントリュフ735円。
いまどき、トリュフチョコは必需アイテム。
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レジ前エンドの和風ロールケーキの提案。
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レジの照明も独特。
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毎週・毎日の商品企画が何種類も用意され、店頭で告知されている。
お客は毎日、クラージュに来る目的と喜びを、
この掲示板から受け取ることになる。
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クラージュの店は、くすんだグリーンとベージュ、茶を基調色とする店。
対して昨2010年10月にオープンした最新小型のミサト店は、
白と黒が店のイメージ色。
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入口をはいってすぐにこの店でも「太陽市」。
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青果売場。白地に墨で書かれたのぼりが目立つ。
墨文字にそって白地を切り抜いてつくられている。
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でこぽんの「顔」がいっせいに来店客の方を向いている光景を見てほしい。
サンシャインでは商品の顔は、徹底して主導線のお客に向けて陳列している。
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リンゴもご覧のとおり、ヘタのある顔を向けて並ぶ。
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地元産の夜須のフルーツトマト1パック398円。
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もちろん試食をさせるが、これはおいしい。
視察したら、忘れてはいけない。
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「tomato de tomato」の赤の帯が映えるトマト売場。
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宝石のように美しく飾られている。
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青果売場の葉物。
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日配売場の主通路に置かれた平台。
試食台は小型店でも数多く置かれている。
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日配商品の上部のデコレーション。
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練り物コーナー。上段はフック陳列。
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鮮魚売場。黒と白のパネル。
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寿司コーナー。商品がお客に向けて斜めに並ぶ。
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マグロの冊パックも斜め陳列。
店員だけでなく、商品も、顧客に顔を向ける。
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ショーカードも黒が基調。
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旬のぶりを平台で販売。
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クラージュ店ではカット野菜を販売していた大型アルミバケツでは、
生するめいか150円、ごまさば298円をプロモーション。
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黒、白、赤がベースカラー。
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節分商品をまとめたコーナー。
POP類がやや過剰気味?
商品やディスプレーが目立たない。
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精肉売場の上段に、節句の飾り付け。
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精肉売場の平ケースでは、
価格訴求商品と精肉売場の惣菜が並ぶ。
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惣菜売場対面のデザート売場。
ここでも節分をプロモーション。
徹底している
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惣菜売場とその奥がパン売場。
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ショップ風のパン売場。
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加工食品ゴンドラのエンド。
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レジは6台で、ここでの応対がすこぶるよい。
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いい気分で勘定を払い、いい気分で店を出る。
それがいい気分で再来店する最大の条件。

さて、2日にわたって見ていただいたサンシャインチェーンのイノベーション店舗。
いかがだったろうか。

店の主役は商品と人。
それを店舗デザインやプレゼンテーション・ツールが支える。

店舗は小売技術の結晶である。
しかし現代の競争は、
テクノロジーに加えて、
アートを要求する。

技術と芸術。

これをコーネル大学フード・インダストリー・プログラムでは、
「ポジショニング」と呼ぶ。

まさにポジショング競争の時代を迎えているのが、
日米欧のスーパーマーケット業界。

その意味で、優れた店とは、
商品と人、技術と芸術の粋が集められた「作品」でなければならない。

<結城義晴>

2011年01月31日(月曜日)

高知サンシャインチェーンのイノベーションを象徴する「カルディア店」2011年頭の全貌

Everybody! Good Monday!
[2011vol5]

今年第5週、今日が1月最後の日にして、
今週から2月に突入する。

その今週。
今日が1月最後の日で、
世界最大の企業ウォルマートも、
わが㈱商人舎も、
2010年の年度末。
今日で締める。

皆さんご苦労様でした。

明日の火曜日から新しい2月が始まる。

そして3日木曜日は、節分。
「節分」(せつぶん)とは、
字のごとく「季節を分ける」こと。
冬と春を分ける日だから節分。

従って、翌4日金曜日が立春。
春が始まる日。

今週は冬と春の境目の週ということになる。
だから「境目、変わり目、節目」を強調する。

節分に食べると縁起が良いとされる太巻き寿司を、
恵方巻(えほうまき)と呼んで、
もう全国的に普及した風習。

もともとは大阪を中心とした関西のもの。

日本人はこのあたり素晴らしく柔軟で、
一気に全国化した。

菅政権や民主党・自民党の国会議員の皆さんも、
恵方巻をたべて、その柔軟性を学びたい。

そして今週は、節分・立春ときて、
5日、6日の土日、
バレンタインデー・モードになだれ込む。

リズムの良い1週間だ。
このリズム感、店にあふれさせたい。

さて先週訪れた高知市。
ここを本拠とする㈱サンシャインチェーン本部は、
今年創業50周年を迎える。

高知主婦の店から昭和61年(1986年)に、商号を変更。
「究極の高質スーパー」 を目指し、直営店舗15店を核に、
高知県、徳島県、愛媛県に28店を展開する。

サンシャインチェーンのエポックメーキングとなったのが、
平成15年(2003年)10月10日に、
「サンシャイン南国店」をリニューアルしたカルディア店。
「高質スーパーマーケット」を掲げるサンシャインチェーンの、
その後のモデル店となった。

イノベーションが起こる企業には、
こういったエポックとなる店が、
必ずある。

かつての関西スーパーなら「広田店」、
そしてサミットの「五反野店」、
ヨークベニマルの「希望が丘店」、
最近になるとヨークベニマルの「柳生店」、
ヤオコーの「狭山店」。

サンシャインチェーンのそれは「カルディア店」。

周辺は激戦地。
サニーマートアクシス、マルナカ南国店、
ナンコクスーパー・パステ店といった有力な競合店がそろう。
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エントランスを入った正面には、季節の切り花が並ぶ花卉売場。
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地産地消を謳うサンシャインチェーンは、売場の一番手前に、
「太陽市」コーナーを設けている。
ここには地域の野菜、加工食品、飲料などが、
常時、生産者の手でを品揃えされている。
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農家の方大募集!と参画者をつのるPOP 。
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チョジャン、ヤンニョンジャン等韓国の手造り調味料も並ぶ。
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四方竹(塩抜き)200円。
消費期限、生産者の名前が印字されている。
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私の故郷・福岡県小笠木でもつくるが、
これは本当においしい。

地場の卵、加工品、乾物、飲料など、品揃えは豊富。
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節分用の「鬼除け商品」はカゴ盛り。
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青果部門への導入部。天井の装飾が美しい。
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青果部門は、はじめに季節のカットフルーツを展開。
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オレンジ、イチゴ、キーウィフルーツが入ったカップフルーツは298円。
カップには、「今、良く売れています」のおすすめコピー。
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オープンケースに並べられたカゴ盛りのフルーツとゼリー。
什器の上のディスプレイが楽しい。
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反対側の青果コーナー。
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タイムセールのトマトを担当スタッフがアナウンス。
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主通路では、試食台を置いて、かんきつ類を販促。
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この試食が的確で、衛生的で、
しかも何と言っても、おいしい。

果物担当がおすすめするナタデココヨーグルトゼリーは、
カゴに投げ入れ販売。
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根菜類の平台コーナー。
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木製什器にカゴを利用してジャガイモを販売。
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「青果コーナー曜日別イベント」のPOP。
木曜のこの日は「ハプニングセール」。
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「ハプニングセール」の展開では、
トップボードのバニーガールが眼をひく。
京ネギ1本55円、白菜1/4カット55円。
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「地産地消」をテーマに、地元のトマト、ネギを展開。
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夜須のフルーツトマト「土佐×竜馬」398円。
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円形の多段什器を使ってごぼう、にんにく、もやし、唐辛子などを販売。
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野菜売場の先には、鮮魚売場が見える。
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鮮魚売場を反対側から見たところ。
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鮮魚部門の寿司コーナー。
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円形の対面販売の「SEA COOKING」のコーナー。
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対面コーナーでは実演販売を行う。
これをサンシャインでは「ライブ販売」と称する。
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鮮魚売場主通路のオープンケースでは「1グラム1円セール」を展開。
朝焼かつおたたき、マグロの小切れ、子持ちカレイの切身、赤魚かたみなどを、
激安と銘打ちプロモーション。
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充実した地元産の干物コーナー。
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上段ではカゴ盛りで珍味を販売。
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沖うるめ干し5本で105円。
サンシャインチェーンがお勧めする「地産地消」は、
同じPOPで統一されている。
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塩干売場にある「超鮮度宣言」のPOP。
サンシャインチェーンでは新しい商品が入荷したら、
それ以前の商品を割引販売する。
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「BUTCHER SHOP」のサインが掲げられた精肉売場。
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牛肉に力を入れる。
カルディアの鮮度宣言と題し、
当日売り切り!翌日全品割引をアピール。
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牛肉を3つのランキングに分け、
☆マークのシールで表示販売する。
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5ツ星シールが張られた和牛肩焼肉A-4等級商品。
栃木県産大盛り一人前150グラム880円、
北海道産三人前300グラム1680円など。
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国内産牛とオーストラリア産牛のステーキの試食販売。
カルディア店ではいたる所で、試食販売を行っている。
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「本日はミンチの日!!」が目立つ。
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引き肉はパックの中身が見えるように、
「透明のトレイ」を使用している。
あくまで、顧客に正直な商売に徹する。

主通路に設けられたメニュー提案コーナー。
専門スタッフが毎日、試食販売を行っている。
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この日はハンバーガーのレシピと食材提案。
バンズやイングリッシュマフィン、大玉トマト、手造りハンバーグが並ぶ。
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オーストラリア産牛肉を使った「お肉屋さんお手造り生ハンバーグ」は1個100円。
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ハム・ソー売場でも「超鮮度宣言」。
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精肉売場から続く惣菜売場。
「シェフ手造り和惣菜バイキング」は100グラム168円で展開。
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てんぷら・フライコーナー。
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今後の課題は、この惣菜コーナーだ。

価格訴求の本日のおすすめ品。
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出来立て商品を販売する「シェフの実演コーナー」。
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AM9:30 ビビンバ丼、10:00 オムライス、11:00 丼各種など、
黒板に手書きで告知している。
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この黒板のペインティングも、
例えば、シアトルの「メトロポリタン」のレベルまで、
引き上げたい。

昨年からトレーダージョーが、
この点のテクニカルレベルを全店で強化している。

鮮魚の寿司と惣菜売場の寿司は、
比較されることになるが、
顧客には店内競争は歓迎される。
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そして最新のHOT調理麺。
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セブン-イレブンやローソンが最重点にして開発しているデザート売場。
ピンクのデコレーションで華やかに演出。
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ここでは、おいしさと話題づくりがポイント。

デイリー売場ではTVでも話題の「B級グルメフェア」を展開。
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毎週木曜はパンの日。3割引きで販売する。
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冷凍食品は平オープンケースで販売。照明が特徴的。
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㈱プログレス・デザインの西川隆さんデザインの天井の絵も美しい。
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野菜ジュースコーナー。
「野菜高騰中 栄養を野菜ジュースで取りませんか!」とアピール。
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菓子売場の中通路柱回りに置かれたカラフルな子供用椅子。
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その正面にはテレビが置かれ、
子供番組が放映されている。
子供づれのお客にとって、
安心して買い物ができるよう設けられた。
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酒売場にはビール、清酒、焼酎に、
さらにサンシャイン開発ワインも並べられている。
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ワインの開発はサンシャインにとっても、
重要なテーマ資源だ。
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飲む果実!とスタッフの顔写真入りでリキュールを訴求。
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ゴンドラの横に置かれたリーチインケースでは、
ワイン、日本酒を冷蔵販売。
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レジの照明は冷凍食品コーナーと同じもの。
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レジのフレンドリーさは、サンシャインの特長。

店全体が息づいている。
それはすべての人々が、
嬉々として仕事しているからだ。

最後に一言。
サンシャインチェーンから広まった「コト販売」と「コトPOP」。
「モノからコトへ」とは、
サービス・マーケティングの基本。

マーケティングの権威フィリップ・コトラー先生いうところの、
「有形財」と「無形財」。
つまり形ある商品から形なき商品への転換。

コトラーは「企業が提供するもの」を4つに分ける。
(1)純粋な有形財
(2)サービスを伴った有形財
(3)付随的製品とサービスを伴う主要サービス
(4)純粋サービス

「コト販売」の「コト」とは、
ここでいう(2)サービスを伴った有形財のこと。
スーパーマーケットの品揃えに、
このサービスを伴った有形財が増えている。

いや、ヤオコーやクイーンズ伊勢丹や成城石井は、
サービスを伴った有形財のスーパーマーケットを目指している。
そしてサンシャインもこのカルディアで、
そんな店を創造しようとしたのだ。

ただし、こういった商品群は、
「技術的に高度で、複雑な製品ほど、
顧客サービスへの依存度が高まる」

これもコトラーの分析。

私はさらにこの方向は、
(3)の「付随的製品とサービスを伴う主要サービス」へと、
拡大されると考えている。

アメリカを見ていると、それがよく理解できる。
ホールフーズマーケットのオーガニックへの取り組み、
ウェグマンズのご当地グルメへの取り組みは、
まさにそれだ。

オーガニックやグルメとは、
商品を伴うサービス概念なのだ。

サミットも、ヨークベニマルも、ヤオコーも、
このトレンドを捉えている。

従って、「コトPOP」は、
そういった商品群にこそ必須のプレゼンテーション・ツールで、
それ以外の純粋な有形財には、むしろ無駄なものとなる。

このあたり「知識商人」独壇場の世界となる。

私は、まずサンシャイン社長の川崎博道さんが、
誰よりも知識商人なのだと思う。

そして川崎さんをはじめとする幹部・マネジャー諸君が、
知識商人への努力を怠らず、
さらにそれを全従業員に伝染させ続けているからこそ、
サンシャインの店づくりは、息づいているのだと思う。

素晴らしい店「サンシャイン・カルディア」に、
祝福と感謝の言葉を贈ろう。

では、今週も。
Everybody! Good Monday!


<結城義晴>

2011年01月30日(日曜日)

ジジとアジアカップ[2011日曜版vol5]

ジジです。
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そとは春に、
ちかづいています。
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それいがい、ニッポンには、
あまりいいことはなさそうなのに、
きのうの晩には、
すごいことがおこりました。

サッカーのアジアカップ。
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日本のチームが、
優勝。
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ユウキヨシハルのおとうさんも、
おおよろこびでした。
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試合がおわったとき、
フィールドいっぱいに、
喜びがひろがった。
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勝利をきめた瞬間のプレー。
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李選手のボレー・シュート。
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ボールが消えるくらい。
20110130125140.jpg

ゴールのなかに、
ボールがすいこまれていきます。
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その一瞬、
時間がとまったかと、
おもいました。
20110130125204.jpg

しずかでした。
20110130125217.jpg

ホンダ選手も、
まんぞくそう。
20110130125230.jpg

でも、主役はこの人でした。
20110130125243.jpg

ザッケローニ監督。
20110130125252.jpg

あまりよいことがなさそうだったのに、
すこしだけ、春がやってくるようです。
20110130125300.jpg
もうすぐ2月です。
ボクもほんとうの春を、
まっています。

<『ジジの気分』(未刊)より>

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