結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年10月07日(土曜日)

FTガネシュ記者の「もしトランプが再選されたら???」

10月の三連休。
土日曜とハッピーマンデーのスポーツの日。

日経新聞掲載のFINANCIAL TIMESの記事。
「トランプ再選 米中緩和も」
コメンテーターのジャナン・ガネシュ記者が、
痛快にトランプ前大統領をこき下ろす。

イギリス生まれの政治ジャーナリスト。

「もし第2次トランプ政権が誕生したら」
そうならないことを願うものだが、
ガネシュの物言いは、面白い。
donald-trump-1269307_12809999

「前大統領は結局のところ利己的な人間だ」

「自分の都合で政策を振り回し、
“世界などどうにでもなれ”と外交を軽視し、
米国を内向きにさせるかと思えば、
“世界に我々の強さを思い知らせてやる”と
やたら強気の外交姿勢をとるような人物だ」

その通り。

「トランプ政権が再び誕生すれば、
ロシアに対する制裁の
規模縮小や緩和に動くだろう。
ウクライナへの物資の輸送ペースは
鈍る公算が大きい」

「これらは
“米国第一”主義を実行しているとして
正当化されるだろうが、
実際のところ逆の効果を生むことになる」

「1990年の第1次湾岸戦争以降、
ウクライナ支援ほど米国の存在感を
国際社会で高めたものはない」

それは確かだ。

「米国から武器の供給を受ければ、
世界3位の軍事費を誇るロシアの侵攻を
食い止め続けられると
世界に知らしめたからだ」

たとえばベトナムはこの9月、
「米国との外交関係を
中国と同格の最上位に引き上げた」

ウクライナ支援のリーダーとなることで、
アメリカは世界のリーダーの地位を取り戻した。
202309_ranking

しかし厄介なことに、
「ナショナリストは誰よりも
国益を見極めるのが下手だ」

「ナショナリスト」とはトランプらのこと。

「よってトランプ前大統領も
その取り巻き議員らも
ウクライナを見捨てるだろう」

これは避けたい。
つまりトランプ再選は困る。

「安全保障面では
北大西洋条約機構に加えて、
韓国や日本との2国間協定」が、
その矛先となるだろう」

これはアメリカの地位に、
致命的な影響を与える。

「経済面では当然、
世界貿易機関(WTO)が攻撃対象となる」

これも困った事態を招く。

そこでトランプ再選の場合、
「世界が驚くような展開は1つしかない。
ただ、その1つは最も重要な意味を持つ」

中国問題だ。

「中国に対する前大統領の不満は、
あくまで経済的なものに限られていた」

それは台湾問題に表れている。
「トランプ前大統領の関心が、
いかに狭いかといえば、
半導体生産の”ビジネスを我々から奪った”
というふうにしか台湾をみていない」

「哀れなほどに凡庸で、
お金でしかものごとを考えられない男について、
その支持者も敵対者も
様々な幅広い発想を常に持っている人物だ
などと思い込んでいる」

「また、彼はとにかく
集中力が持続しないため、
行政府内に存在する筋金入りの
対中強硬派に対するコントロールを
徹底させられない可能性もある」

こんな酷い前大統領だが、
第2次トランプ政権が誕生したら、
「驚くべき展開は
米中のデタント(緊張緩和)を
もたらすかもしれないという点だ」

ん~。
201901_coverpage-448x636
世界にとっては米中デタントよりも、
それ以外の打撃の方が悲劇的に大きすぎる。

賢明なアメリカ合衆国国民が、
世界全体のことを考えてくれることを、
プロテスタントの神に祈りたい。

ガネシュ記者は、
「エコノミスト」から「FT」に移籍して、
2018年6月にロンドンからワシントンに移った。
英国政治を厳しく評論し、
今度はアメリカの政治の論評をしている。
著書は『The Austerity Chancellor』など。

日本の政治ジャーナリストにも、
ガネシュレベルのユーモアと鋭さが欲しい。

流通ジャーナリストにも、
ユーモアと鋭さが望まれる。

私自身も例外ではない。

〈結城義晴〉

2023年10月06日(金曜日)

紀文食品「保芦将人 お別れの会」と「余人をもって代えがたし」

東京の虎ノ門ヒルズタワーがオープン。
IMG_72803
地下鉄日比谷線の新駅「虎ノ門ヒルズ」は、
2020年6月6日に開業した。

神谷町と霞が関の中間点の駅で、
便利になった。

その駅の上に森ビルがタワーを建てた。

私は地下鉄駅から歩いて、
ホテルオークラ東京へ。IMG_72833

「保芦将人お別れの会」
IMG_72843
㈱紀文食品前代表取締役会長。
今年6月11日にご永眠。
IMG_72863
生前は私もたいへんお世話になった。

慶応ボーイのダンディな方で、
紀文の創業者・保芦邦人氏のご長男として生まれ、
厳しく育てられた。

創業者は本当に仕事に厳しい人だった。

慶応義塾大学法学部政治学科を卒業し、
㈱紀文に入社して取締役になると、
若いころからマーケティングを模索した。

紀文は日本の食品メーカーにおいて、
マーケティングに優れていると評価されている。

その紀文にマーケティングのDNAを植え付けのは、
保芦将人さんだった。

40歳で社長に就任し、
家業を企業に転換させた。

逝去される前に、
2020年に東証一部上場。

しかし私は保芦邦人創業者の情熱が、
紀文食品の強い原動力になっていると感じる。

将人社長、会長は、
その原動力にエクセレントな要素を加えた。

それが紀文食品の特長だ。

ゴルフの腕も一流だった。
アマチュア時代は日本のトップレベルで、
紀文レディースクラシックを主催した。

2018年、創業80周年記念式典のとき、
二つの夢を語った。

第1が海外市場への真の挑戦。
これは大いに可能性があると思う。

第2が「全社員が商品開発者になること」
これはとてもいい夢だ。

食べものの仕事は、
誰にも商品開発者の資格がある。
保芦さんはみんなが開発することを、
強く望んでいた。

素晴らしい。

心からご冥福を祈りたい。

お別れの会では多くの経営者に会った。
川野幸夫さんも、
大髙善興さんも。

井出武美さんにもお会いした。

田尻一さん、平野実さんとは、
一緒に献花した。

加藤勝正さん、三科雅嗣さんとも、
話をした。

暑い夏が終わったと思った。

私はその後、一度、
横浜商人舎オフィスに戻った。

3時から若者がやってきた。
事業を始める相談。

その心意気やよし。

しかし「自分の顧客」がなければ始まらない。
ピーター・ドラッカーも言っている。
「顧客から始めよ」

これは私自身の経験でもある。

「君の顧客は誰か」

そしてまず、
「顧客をつくれ」

その顧客を一人ずつ増やしていけ。

そのあと、自由が丘。
いつもの花屋。
モンソーフルール。IMG_72983

ハロウィンのプレゼンテーション。IMG_72973

朝日新聞「折々のことば」
第2872回。

自分は余人をもって
代えがたい人間だと思うな

/そう思わせてもいけない
(ドナルド・ラムズフェルド)

「自分が不慮の事故に遭っても
混乱なく次の人に交代できる組織、
要は自分がいなくてもやっていける組織を
作るのがリーダーの責任だ」
(『ラムズフェルドの人生訓』から)
61fBIEszZBL._SL1500_

米国元国防長官。

「それに自分がいなければ
仕事が回らないと思い込めば、
大切な人との個人的な関係も
つい犠牲になる」

「重要なのは”人”でなく
あくまで”職務”と心得るべし」

「自分は余人をもって
代えがたい人間だと
思わせてもいけない」

ここがいい。

〈結城義晴〉

2023年10月05日(木曜日)

「商売が救うもの」と井上ひさしの「作文の秘訣」

月刊商人舎10月号、責了しました。IMG_7274

お疲れ様。
ありがとう。
IMG_7276
楽しみにしてください。
いい雑誌です。

だから出来立ての巻頭のMessageを、
公開してしまおう。

10月の商人舎標語でもある。

[Message of October]
商売が救うもの

商売は顧客を救う。
顧客の日々の生活を支え、
有事のときには命さえ救う。

商売は生産者を救い、
製造業と卸売業を救う。
小売業が販売することで収益は還元される。

商売は店を救い、会社を救う。
店が繁盛し利益を上げれば会社は発展する。
従業員もその家族もそれによって養われる。

商売は日本経済を救い、
日本の民主主義社会を救う。
資本主義社会も共産主義社会も商売が救う。

しかし商売が救うものは、
何よりも商売をしている人間である。
働く者であり、経営する者である。

ヨークベニマル創業者の大髙善雄は、
戦前の腕利き新聞記者を辞して、
野越え山越えの商売を始めた。

ニチイ創業者の西端行雄と春枝は、
小学校の熱血先生を辞めて、
戸板商売から再出発した。

ヤオコーの川野幸夫は、
弁護士になる夢を捨てて、
スーパーマーケットに身を投じた。

商売はそれを為す者を救う。
それに真剣に立ち向かう者を救う。
商売はそこに働く者を救う。

商売は顧客を救う。
商売は社会を救う。
そして商売は人間を救うのだ。
〈結城義晴〉
???????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????

井上ひさしさんの文章の書き方。
かつてこのブログで紹介した。
朝日新聞「折々のことば」
第1324回。

作文の秘訣を一言でいえば、
自分にしか書けないことを、
だれにでもわかる文章で書く
ということだけなんですね。
〈『井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室』より〉

「自分がいちばん大事に思っていること、
辛いこと、嬉しいことを書く。
一人ひとり少しずつ違う、
“その違うところ”を平明に書く。
いい文章はそのことで人の心を動かす」
51Y3G4G6Q1L
雑誌も単行本も、
私はいつもこの心構えで書く。

仕事のレポートでも、
手紙やメールでも、
それは同じこと。

POPやショーカードの文章も、
同じです。

むずかしいことをやさしく
やさしいことをふかく
ふかいことをおもしろく
おもしろいことをまじめに
まじめなことをゆかいに
そしてゆかいなことを
あくまでゆかいに

これも井上さんの座右の銘。
忘れてはいけない。

〈結城義晴〉

2023年10月04日(水曜日)

「アークスネットスーパー」のアマゾン・コムとの協業の今後

「セルコレポート」が届いた。IMG_7266 (002)3

私の連載は「艱難は商人を鍛える」
その第十八回。
「伽藍洞の産業 チェーンストア」IMG_7269 (002)3
近著『チェーンストア』のまえがき。

「経営を担う人たち、
現場で働く人たちは、ともすると
チェーンストアという仕事の
意義を見失っている。
現状に安住している。
このビジネスにさらに大きな夢を
描くことができないでいる」

「スケールは大きくなったけれど、
そして豊かな未来があるにもかかわらず、
みな、目の前の仕事に追われている。
厳しく言えば伽藍洞の産業に向かっている」

「伽藍洞の産業」とは、
図体はある程度大きくなったけれど、
中身はガランとして、
内実が伴わない産業」

そうなってはいけない。

それが私の『チェーンストア』執筆の動機だ。

今日は1日、原稿執筆。

書きあがると、
デザイナーの七海真理さんに送る。

すると、すぐに、
驚くようなデザインが上がってくる。

楽しみにしてください。

10月号は10日発刊です。

さて商人舎流通スーパーニュース。
アークスnews|
アマゾンプライム会員向けネットスーパー’23年冬スタート

アマゾンのプラットフォーム上に、
「アークスネットスーパー」が開設される。

今冬に札幌市・北広島市の一部地域からスタート。

対象はAmazonプライム会員。

アークスのサービス拠点店舗から、
約9000アイテムの商品を配送する。

最短2時間での配送。

アークスは、
北海道・東北地域を中心に拡大の予定。

アマゾンは2019年に、
ライフコーポレーションと協業を始めた。

2019年9月12日の報道。
ライフnews |
食品スーパー初のアマゾンPrime Nowサービス都内で開始

ライフが初めての協業相手だった。
コロナ禍まえの4年前。

このときは東京都内の新宿区、板橋区、
練馬区、北区、中野区、豊島区、杉並区の7区だった。

配送時間は12時~22時で、
当日または翌日の配送。
2時間単位で時間指定ができた。

その後、東京都全域から神奈川県にエリアが拡大された。

そして2021年6月30日。
アマゾンnews|
Amazon.co.jp上にバローのストアが6/30オープン

スタート時点のエリアは、
愛知県の名古屋市と清須市。
当日または翌日の12時~22時に、
2時間単位で時間を指定できた。

こちらも順次、東海地区に拡げられた。

さらに2022年3月2日。
成城石井news|
Amazonプライム会員向けサービス都内一部地域で開始

東京都の世田谷区、目黒区、杉並区、品川区、
そして大田区、渋谷区。

成城石井ならばライフとエリアが重なっても、
顧客にとって問題はない。

成城石井は現在、
東京都11区4市、神奈川県2市、愛知県3市で、
アマゾンネットスーパーを展開中だ。

そしてこの冬に北海道で、
アークスとの協業が始まる。

アマゾンが自分で展開するのが、
「Amazonフレッシュ」だが、
こちらは日本では2017年にスタートした。

アメリカではその10年前の2007年に始まった。

さて、このアマゾンとの協業。
どう考えるか。
どう広がるか。

アークスとバローと㈱リテールパートナーズ。
新日本スーパーマーケット同盟が、
2018年12月25日に資本業務提携して誕生。
??????????????????????????????????????????????

奇しくもアマゾンとの協業を、
バローとアークスが行った。

リテールパートナーズの動向が注目される。

まったくの憶測でしかないが、
リテールパートナーズの田中康男社長は、
利益が見込めない事業はやらないと思う。

本当に勝手に書いてしまって申し訳ないが、
リテールパートナーズが、
アマゾンに加わったら、
ネットスーパーは一気に過熱する。

面白いことになってきた。

顧客への利便性提供とともに、
利益が出せるか否か。

私も注目したい。

〈結城義晴〉

2023年10月03日(火曜日)

「産業革命・流通革命」と速水融教授の「勤勉革命」

横浜商人舎オフィスは、
蘭の花盛り。IMG_7257 (002)3
15周年を記念して、
お送りいただいた。

これは日本リテイリングセンターから。
IMG_7259 (002)3
ありがとうございました。

それから日本食糧新聞。
『チェーンストア――産業ビジョン』の、
いい書評を書いて、掲載してくれた。IMG_7254 (002)3
今野正義会長から新聞をお送りいただいた。
心から感謝します。

次々に注文が入っています。
商人舎スタッフは発送に追われています。
けれど、喜ばしいことです。
ありがとうございます。

商人舎へのお申し込みは、
6886b1f283874559f01ac2fc1c2c99ce-448x641

[目次]は、
第一章 「一粒の麦」のチェーンストア
第二章 1.0 と 2.0、そして3.0 と4.0
第三章 「産業革命」なしに「流通革命」は起こらない
第四章 日本の産業革命とチェーンストア1.0
第五章 「流通革命」とチェーンストア2.0
第六章 ダイエーのチェーンストア2.0
第七章 業態チェーンストア
第八章 チェーンストア3.0 の時代
第九章 マーケティングとチェーンストアの関係

最後の九章は、
チェーンストアとマーケティングとの関係を、
考察しました。

自分でも面白い視点だと思います。

栗原一博さんから、
メールでお便りをいただいた。

㈱ダスキンくりはら社長。
商業界同友会のチューター。
商人舎発足の会では、
発起人に名を連ねてくださった。

「正統な視座でのご活躍に敬意を表します」
ありがとうございます。

栗原さんが教えてくれたのは、
速水融という経済史学者のこと。
栗原さんの恩師。
〈日本学士院ホームページより〉
Hayami_Akira

その速水先生が提唱したのが、
「勤勉革命」。

流通革命は、
産業革命のあとに起こる。

私は『チェーンストア』の主題の一つにした。

その産業革命の前に勤勉革命があった。
そのあと産業革命が起こった。
そんな話を栗原さんは教えてくれた。

その通りだと、私も思った。

「速水先生は、
諏訪地方の宗門人別帳の実証的な研究から、
江戸時代の人々の生活を
くっきりと浮かび上がらせたのです」

「当時はマイナスの評価が多かっ た、
江戸時代こそが、
明治以降の離陸を可能ならしめたことを
証明したのです」

それを実証的な研究で明らかにした。
凄い研究者だ。

「産業革命は機械化ですが、
むしろ機械を捨てて、と言うか、
牛や馬を捨てて、
手作業で丁寧な農業を行うことで、
日本の耕作面積当たりの生産量が増え、
日本人の勤勉道徳も生まれた」

商売の世界では、
鈴木正三、石田梅岩から、
倉本長治に通じる「勤勉道徳」である。

私の商業の現代化は、
産業革命と流通革命による近代化と、
勤勉革命の理論を、
包含したものだと思った。

故C・W・ニコルさんから、
直接、ヒントをいただいた。

そして私は考えた。
「商業は森である」

森の大きな木は大企業、大きな店。
小さな木は小企業、小さな店。
森には雑草も生えていれば、
一輪の百合の花も咲いている。

すべてが森として必要な植物だ。

だから森には動物がいる。
様々な生物がいる。

その商業という森が、
荒らされているとしたら、
人の手によって再生されねばならない。
生きた森でなくてはならない。

商業を荒廃した森にしてはいけない。
伽藍洞の産業にしてはいけない。

㈱商業界は自己破産したが、
倉本長治の遺志を継いで、
人間の手によって、
荒廃した森を生き返らせる。

それが商業の現代化である。

栗原さん、ありがとうございました。

私は1日中、オフィス。
自分の原稿書きと入稿。

黙々と一字一句を、
一行一行を積み重ねる。

それが私の仕事だ。

物書きとは地味な仕事だ。
執筆は勤勉さなしには遂行されない。

それを続けていこう。

〈結城義晴〉

2023年10月02日(月曜日)

旧ジャニーズ事務所社長/東山紀之の男気が見たい。

Everybody! Good Monday!
[2023vol㊵]

2023年第40週。
昨日から10月が始まった。

彼岸花。別名、曼殊沙華。
IMG_72273
毒性がある。

そのそばに白い彼岸花。
シロバナマンジュシャゲ。IMG_E72303
九州には多いが、
横浜では珍しい。

赤い彼岸花よりも弱い。

毒々しいほうが、強いらしい。

銀杏の木はまだ黄変はしない。
IMG_72413

それにしても、
なぜ左の銀杏だけ枝を払ったのか。
これから右もやるのか。IMG_72403

今日は午後から、
ジャニーズ事務所の記者会見。
東山紀之社長らが語り、質問に答えた。
IMG_7236
この難局に際して社長に就任し、
タレントを辞めて経営に専念する。

男気のある人間だ。

私、ジャニーズは詳しくない。

あおい輝彦がいたジャニーズ。
あおいはのちに水戸黄門の助さんになった。

青山孝と北公次、江木俊夫、おりも正夫の、
フォーリーブス。

江木が同い年だった。

北公次のバク転はカッコよくて、
私もバク転ができたから親近感があった。

シブがき隊は、
ヤッくん、フッくん、モッくんと呼ばれた。
関心はなかったが知っている。

そのあとはたのきんトリオ。
「3年B組金八先生」から出てきた。

そして少年隊。
1982年のデビューで、
その東山が社長となった。

光GENJI、男闘呼組と続いて、
SMAPが出てくる。

TOKIO、V6、KinKi Kids、嵐。

このくらいまでかなぁ、
わかるのは。

嵐のデビューが1999年。
松本潤はいま、
「どうする家康」をやっている。

そのあとは亀梨和也くらいしか、
わからない。

それにしても長きにわたって、
日本の芸能界を席巻した。

故人となったジャニー喜多川の、
許しがたい性的犯罪が、
その根本にある。

大新聞、テレビ局、電博を含めて、
忖度し、知らん顔を決め込んだ。

この現象こそ日本にとって深刻なことだ。

反動的に、
この会社のタレントを外す企業にも、
感心しない。

日産自動車のコメント。
「事務所が行う改革や
再発防止の取り組みを確認した上で、
弊社のマーケティング活動の
方針について判断していく」

「再発防止」って、
喜多川のような人間が、
まだ残っているのか?

今度は世間に忖度している。

東山らは被害者への補償を貫徹し、
社名も「Smile Up」と変え、
補償が済んだら廃業する。

その代わりに、
新たな芸能エージェント会社をつくって、
日本にないマネジメントを模索する。

これから東山の男気を見せてもらおう。
IMG_7237
大きな会社にしようとか、
権力を握ろうとは考えないことだ。

今日は午前中、
自宅で商人舎10月号の原稿整理と見出し付け。
12ページ物を入稿した。

それから商人舎オフィス。

今週半ばまでこの編集作業が続く。
もちろん私の執筆原稿も仕上げねばならない。

頑張ります。

振り返ってみると、
私はこのブログで一度も、
ジャニー喜多川のことを書いたことがない。

幸いなのか。

私はかつて、
「九州男児の肝っ玉をご覧に入れよう」
などと書いていた。

その私が㈱商業界を放り出したように、
受け止められたり、書かれたりしている。
だがそれは間違いだ。

私はずっとあの会社を改革するつもりでいた。
改革プランまで出来上がっていた。

しかし突然、上のほうから、
弁護士を通じて、
「辞めてほしい」と言われた。

だから辞めた。
2007年の夏のことだ。

結果的にそれは、
私にとっては良かった。

けれど会社は2020年に自己破産した。

このことに関しては、
「不徳の致すところ」としか、
言いようがない。

東山紀之もバク転ができる。
男気を見せてほしいものだ。

では、みなさん、今週も、
人間らしく。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2023年10月01日(日曜日)

白洲正子と結城信行とニーバーの「祈り」

10月です。

2023年もあと3カ月。
ビジネスで言えば、
残すところ四半期。

米国のプロモーションは、
ハロウィン真っ盛り。

そして10月31日のハロウィンが終わると、
全米のすべての小売業が、
ホリデーシーズンに向けて、
プロモーションを展開する。

11月第4週木曜日の感謝祭。
その翌日のブラックフライデー。

その1カ月後のクリスマスイブ。

あと3カ月となると、
アメリカでは商売のスイッチが入る。

その10月の私のメインイベントは、
10月10日出発の米国スペシャル研修会。

今回はダラスとニューヨークに行きます。
3年ぶりとなります。

どう変化したか、楽しみです。

朝日新聞「折々のことば」
第2867回。

神に祈る姿は、
世の中で最も
美しいものの一つです。
(白洲正子)

『かそけきもの』から。
81Fwyyr1yuL._SL1500_
白洲正子は明治生まれの随筆家。
1910年生まれ、1998年没。
読売文学賞を二度受賞している。

夫は白洲次郎。
吉田茂の側近。

白洲正子エッセイ集〈祈り〉は、
2015年に再刊された。

「天にまします我等の父よ、
願わくは御名の崇められんことを。
御国の来らんことを。」
これはクリスチャンの祈り。

「南無阿弥陀仏」は、
仏教徒の祈り。

「ナマンダブ」は、
私の伯父・結城信行98歳の、
万能の祈り。
IMG_54322-448x562

白洲正子は書いている。
「祈りは、
ある慾や願いが元にあったにせよ
それさえ忘れ、
自分を遥(はる)かに超えるものに
身を委ねることだ」

とはいえこれほど難しいこともない。
「だから、自然の情景や絵を見て
思わず『ああ、いい』と
ため息を洩(も)らし
手を合わせたくなる、
その気持ちを大切にすればいい」

これが正子の言う祈りだ。

宗教との関係はなくとも、
「ああ、いい」とため息を漏らし、
手を合わせたくなる。

それが祈りの本質である。

「安心出来るという、
これ以上の強味は
人間としてない筈です」

日曜日には、
自分なりの祈りをささげたい。

それが週の終わりの習慣になればいい。
月のはじめの習慣でもいい。
2019120501
私の祈りはいつも、
ラインホールド・ニーバー。
「変わるものを
変えられる勇気を、
変わらぬものを
受け入れる心の静けさを、
それらを見分ける英知を、
お与えください」

〈結城義晴〉

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

国内研修会
ミドルマネジメント研修会
商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
2025年9月
« 8月  
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930 
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.