結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年09月26日(土曜日)

円高89円突入時のセブン-イレブンのチルド弁当と598円ワイン

とうとう1ドル89円台に。  
7ヵ月半ぶり。
緩やかなドル安がしばらく続きそうだ。

実体経済の3倍もあった世界の金融経済が、
一挙にしぼみ、今、またまた動き出している。

金融経済の破綻が、実体経済の不振を呼び、
実体経済の回復が、金融経済の活性を促す。  

そして金融経済は、
実体経済にいびつな形で影響を与える。

例えば、原油価格から穀物価格へ。

日本の消費経済は、あいかわらず下落模様。
昨日の日本チェーンストア協会発表の3.4%減に続き、
日本フランチャイズチェーン協会のコンビニもマイナス。
8月の既存店前年同月対比5.5%マイナス。  
こちらも同様に9ヵ月連側の減少。

肝心の客数が1.7%マイナス。
客単価は3.8%マイナス。  

他の商売も、新しいことにチャレンジしなければならない。
このコンビニの数字は、それを意味している。

チェーンストア協会の数値は、総合スーパーの統計。
フランチャイズチェーン協会は、コンビニの統計。
これに食品スーパーマーケットの統計が加われば、
日本の食品消費の実体経済の全貌が明らかになる。

日本セルフ・サービス協会や日本スーパーマーケット協会、
そしてオール日本スーパーマーケット協会の協力態勢で、
来春から、それが発表されるはず。

誠に有意義なことだ。

さてセブン-イレブンが、
新タイプの弁当・惣菜を発売する。  

食品廃棄1割削減を目指して。
seven
店頭での販売期限を、従来の商品よりも長くし、
しかもおいしさ、安全性を確保するという趣向。

難しいことに挑戦する。

第1は、「チルド弁当」  
摂氏5度以下で冷蔵保管し、電子レンジで温めて食する。
従来の商品は20度前後で販売していた。
これは販売期限が製造時点から27~28時間以内。

チルド弁当は、61時間から85時間。

第2は、「スチームパック総菜」  
商品容器の中の空気圧を下げることで保存性を高める。
従来の2倍の保存性。

このほか「エコパック総菜」なども実験発売する。
まず、10月中旬から首都圏で、
来春には全国展開。

今月の商人舎標語。
「損得より善悪で動け」  

鳩山イニシアチブと同じ動き。
私は、評価したい。
もっともっと早く動き出せば、
良かったのにとも思う。

例のセブン-イレブン店舗における見切り安売り。
あまり見かけない。
いろいろなところでセブン-イレブンに入って確認するも、
なかなか見切りしている店舗に遭遇しない。

しかし、本部のこういった開発実験こそ、
チェーンストアのあるべき形だと思う。

そのセブン&アイ・ホールディングス、
プライベートブランドのワイン開発をした。
こちらは積極的で素早い動き。

価格598円が売り物のセブンプレミアム。  

米国カリフォルニアで製造したワイン白と赤。
11月から「セブンプレミアム」のネーミングで発売。
米国内のセブン-イレブンでは「7セレクト」のネーミングにして、同時発売。

アメリカではいくらで売るのだろう。
トレーダー・ジョーズの、
例の1ドル99セント[カリフォルニア以外では2ドル99セント]ワインがある。
「チャールズショー」  

おそらく世界最大の販売量。
米国では、チャールズ・ショーを超えなければ、
ナンバーワンにはならない。

しかし日本では、これは大ヒット間違いなし。

予告しておこう。

メルシャンが裏方の役割を演じたようだ。
国立公園のあるヨセミテで調達し、
専用コンテナで日本に運び、
メルシャンの工場で瓶詰めし、店舗搬送する。

さて昨日は、一日、会議。
そして夜は、早稲田の「フォレスタ・カフェ」で、
産業社会学研究・壽里茂ゼミ稲門会の幹事会。  
1
昭和40年代卒業の大先輩から、
平成卒業の若手女性まで、7人が参集。

10月25日[日曜日]に総会が開催される。
所は大隈ガーデンハウスで、有名な大隈庭園内にある。

私は現在、この壽里茂先生の教え子五百数十人のOB会の幹事長。
何もしないシャッポのような幹事長で、
すべては、写真右の内藤邦夫さんが、
事務局長として仕切ってくれる。
2
内藤さんは、ワインの輸入・販売の「カーブド・リラックス」社長。
ワイン業界にこの人あり、といわれる名物男。

先輩後輩入り混じって、
久しぶりに早稲田界隈の空気を吸った。

週末に向けて、私、元気です。

今日から、立教大学大学院の講義とゼミ。
来週は、大阪で講演の後、再びアメリカへ。

だからこそ、元気であらねばならないのです。

<結城義晴>  

2009年09月25日(金曜日)

伝説のコーネル・ジャパン第一期生同窓会の「客数主義と君子豹変」

シルバーウィークの最中、
アメリカから帰ってきて、
そのまま仕事に突入して、
生活サイクルは狂いっぱなし。

ブログ・アップの時間帯も、
アメリカ滞在時並みにずれてしまって、
申し訳ありません。

8月の営業結果も悪かった。
日本チェーンストア協会発表の8月の売上高。
既存店ベースの前年同月比マイナス3.4%。
9カ月連続で、前年同月比を割った。

食料品まで2.0%マイナス。

消費不振、天候不順。  

最近の業績悪化の言い訳は、
この二大共通テーマに尽きるといってよい。

しかしそれでも、
お客様に喜んでもらっている店はある。

いまは、売上高よりも、
客数を目安に仕事すること。

ひとりのお客様が、わざわざ店に来てくださって、
その上で、何かを買って、
レジを通過してくださる。

このことで、客数1がカウントされる。

客数主義。  

この事実の重さを、
商業・サービス業の仕事の喜びにしたい。

これを喜びに感じることのできる店が、
楽しく経営と営業を続けることができる。

ところで、朝日新聞は鳩山由紀夫首相の演説を大評価。
「唯一の被爆国として、非核三原則堅持」と誓った。
私も、とてもうれしく、この記事を読んだ。

一方、日本経済新聞は社説で訴えた。
「鳩山政権に君子豹変を求む」  
以前から、この新聞は民主党に対して、
「君子豹変」をアドバイスしていたが、
特に対米外交において、それをせよと言う。

君子豹変、小人革面。  

「君子が鮮やかに態度を変えるのに対して、
小人は表面は変えるが、実際は面子や自説にこだわる」  

民主党に鮮やかに態度を変えよ、と説く。

私は、こちらにも賛成。

マニフェストにこだわり過ぎてはいけない。
もちろん約束違反はいけない。

しかし、約束を長期で守るには、
豹変もなければならぬ。

さて昨日は、東京・八重洲の中華料理店「天山」。
コーネル大学リテイルマネジメント・プログラム・オブ・ジャパン同窓会。
1
伝説の第一期生が参集した。  

ただし第一回目の同窓会は、
アメリカ・イサカへの卒業旅行に行くことができず、
そこでもらえなかった第一期生に、
「修了証書を授与する会」  

食事が進んで、ビールから紹興酒に変わったころ、
いよいよ始まった。

まず、副級長の大久保恒夫さんへの授与。
アメリカでは学長のエドワード・マクラフリン教授から授与されたが、
日本では副学長の結城義晴から。
2
大久保さんは、この第一期生の優等生。

11月にはNHKの「プロフェッショナル」に主役ででる。
もう、業界のスター。
しかしご本人はいたって謙虚。
3
第二期では、講師として、2講座を担当してくれる。

㈱リブネット・取締役の竹内憲太郎さん。
本当にうれしそうだった。
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21 Lady㈱代表取締役社長の広野道子さん。
しっかり卒論を書いてくれました。
5

日清フーズ㈱営業本部主幹の井上雅之さん。
なぜか卒業旅行に参加できなくて、誠に残念。
6

最後は、岸弓乃さん。
キシショッピングセンター社長。
社長業も板についてきた。
7

そして、事務局、特別参加者とともに、
全員で写真。
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㈱京急ストア・取締役店舗運営部長の上野裕さん。
㈱京王ストア・取締役店舗運営部長の能州彰さん。
㈱ショッピングセンター丸正総本店・専務取締役・飯塚正彦さん。
㈱カスミ・商品統括部グロッサリー部マネージャー・塚田英明さん。
江崎グリコ㈱菓子営業部首都圏統括支店営業一課長・渡邊武さん。

さらに三浦正樹日本セルフ・サービス協会専務理事、
村尾芳久同営業本部長、
中間徳子FMIジャパン事務局長。

そしてコーネル・ジャパンの大恩人・本間謙吾さん、
ニッコーレン会長。

大高愛一郎事務局長が、
急遽、欠席となったのが、
何とも残念だった。

大高さんは現在、三井物産㈱食品事業本部マネジャーに転身。
大活躍中。

人それぞれに人生がある。

その人生の岐路で出会った人々。
コーネル・ジャパンは、間違いなく、
一生の同志をつくった。

まだ第一期生。
第二期生募集中。

客数主義と君子豹変。  
お客様のほうを向いていれば、
おおいに、よろし。

コーネル・ジャパンは、
この思想も教えます。

<結城義晴>  

2009年09月24日(木曜日)

小型スーパーマーケットを考察する【後編】マーケットサイドの巻

小型店は、ひどく難しい。
いや、「小型化」こそが難しい。 

だから、特別の事情がない限り、
挑戦しない方がよろしい。

昭和51年(1977年)、イトーヨーカ堂が、
千葉県勝田台で、食品スーパーマーケットに挑戦した。

1500坪以上の総合スーパーを展開していた同社が、
450坪の「ヨークマート」をオープンさせた。

イトーヨーカ堂の食品と雑貨の品ぞろえを、
綺麗に1フェースずつ積み上げた店で、
英知の結晶のような新フォーマットだった。

しかし、ここには品揃えの豊富さはあっても、
商品回転の概念が欠落していた。
残念ながら、スタートダッシュは、
かなわなかった。

しかしイトーヨーカ堂グループ。
しつこくしつこく改善・改良を重ねて、
今日のヨークマートを築き上げた。

しかしそれとても、売場面積450坪。

いま、テスコが米国で始めたフォーマットは、
1万平方フィート、280坪。

ウォルマートが実験するフォーマットは、
1万5000平方フィート、420坪。
3
ウォルマートは、現在、
7000坪のスーパーセンターを中核としている。

1998年に実験を始めたネイバーフッドマーケットは、
10年以上になるにもかかわらず150店と、鳴かず飛ばず。
これはフード&ドラッグのスーパーマーケット。

「小型店は難しい」を、
ウォルマート自身が証明してしまった。 

しかしスーパーセンターは、2612店で、
全米飽和が近い。

ウォルマートの歴史は、
1945年のベンフランクリンのフランチャイズチェーン時代から、
拡大化の一途だった。
最初の店は460㎡、140坪のバラエティストア。 
「ウォルトンズ・ファイブ&ダイム・ストア」といった。

第二のフォーマットは、1962年。
1480㎡、450坪のディスカウントストア。 

ここまでウォルマートは非食品の小売業だった。

第三は、1983年のメンバーシップ・ホールセールクラブ。 
「サムズ・クラブ」といった。
面積は、1万㎡、3000坪に近かったと思う。
ここから食品に挑戦、
マクレガーという食品卸売り業を買収した。

そして、第四は、1987年、
2万㎡、6000坪のハイパーマートUSA。  

フランスのカルフールをコピーしたハイパーマーケット。
壮大な1フロア衣食住のフルライン総合スーパー。

しかしこの店は、大失敗。
その意味では、大型化も簡単とはいえない。

翌1988年、すぐに、ハイパーマートUSAを、
半分にして、絞り込んだスーパーセンターを開発。
これが第五のフォーマット。  

ハイパーマートから見れば半分だが、
ひとつ前のサムズクラブから見ればほぼ同じ。

そしてこれが、やがて大成功し、
最強のフォーマットと称賛された。

この大成功をみて、10年後、
折り返す。

第六の実験店ネイバーフッドマーケット。  
3000㎡、1000坪のスーパーマーケット。
このフォーマットが10年たっても、
モノにならない。

そこで2008年、第七番目のチャレンジ。
ミニスーパーのマーケットサイド。
  
m2
ミニスーパーでは、フォーマットにならない。
成立の可能性が低い。

レギュラータイプのスーパーマーケットと直接競合したら、
ひとたまりもない。

「コーナーマーケット」と表示された青果部門。
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しかし生鮮食品の品ぞろえが薄すぎる。
商品構成は、スーパーマーケットと全く同じカテゴリー。
1万アイテム。
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かといって、通路を狭くして、
商品を山積みしているわけではない。

ワインの品ぞろえは、コンパクトだが目立つところにある。

オープンキッチンの壁面では、
焼きたてピザやグリルアイテムを提供する。

ワインとピザ、デリ。
この店の核商品は、このあたりにある。

レジは、6基。

テスコのフレッシュ&イージーがすべてセルフレジであるのと、対照的。
つまり、フレンドリーも訴求している。

ジュリーさんが、丁寧にインタビューに答えてくれた。

カスタマーサービスとサービスデリ、そしてワインを重視している。

しかしオープン当初にあったものがない。
プリペアードフード。
2ドル均一のサイドディッシュ。
4ドル均一のサンドイッチやサラダ。
6ドル均一のアントレ。
8ドル均一のファミリーサイズのアントレ。

皆で取り囲んで、一生懸命に聞いた。

どうやらあくまでも実験店の位置付のようだ。

最初は、マーケティングリサーチし、
ターゲットカスタマーを設定し、
ポジショニングをつくって、新フォーマットにチャレンジした。

しかしそれは当然に、変わるもの。

ウォルマートは、10年前のネイバーフッドマーケットのときにも、
4店を一挙に出店させ、その後ずっとデータをとり続けた。
その方法論は、これまでと全く変わらない。

一方、競合店のセーフウェイやクローガー系のフライズとの価格比較を、
積極的に売り場表示している。

つまり小型店でありながら、
価格訴求もし始めた。

プライベートブランドのエンド陳列では、
ナショナルブランドと比較購買させる。
m3
ウォルマートの命とも言えるエブリデーロープライスは貫かれている。

マーケットサイドは、便利性と価格志向の両立を図る店である。

私は、はじめに見たときから、この店は、
「日本におけるコンビニ機能」だと感じた。  

アメリカにもコンビニはある。
しかしそれは日本のコンビニとは全く異なる。
社会的機能が。

ただの便利店。

しかし日本のコンビニは、
それを通り越して、
「朝昼晩のおかず屋」になった。

ウォルマートは、
日本のセブン-イレブンを、
アメリカの市場でコピーしようとしている。

私は、そう思う。

まだまだ、終わらないこの実験。

アメリカの小売マーケットには、
日本のコンビニ機能はない。

だから広大な市場が横たわっている。

ウォルマートは、巨大なマーケットしか狙わない。  
それも時間をかけて、最大の市場を獲得する。

「スーパーセンターに変わるものは、
日本のセブン-イレブンしかないじゃないか」
私は、一人、つぶやいた。

最初になかったのに今あるものがもうひとつ。
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「by walmart」の文字。

「Marketside」の下に、
小さくはあるが鮮明に表示されている。

これは、ウォルマートの本気さを象徴している。

「失敗だ」
「駄作だ」
さまざまな声が聞こえる。

しかし私は、もう少し、見ていきたい。
飽和するスーパーセンターに変わるモノを求めるウォルマートの姿を。

<結城義晴>  

2009年09月23日(水曜日)

「人それぞれ。それがいちばん、いい。」

シルバーウィーク5連休最後の日。
皆さんは、いかがお過ごしだろうか。

かつての『メッセージ』のような即興の詩を一篇。
rainbow
「人それぞれ」

店に出てお客様を楽しませる人。
家族と団欒を楽しむ人。

全国を飛び回って仕事する人。
パソコンに向かって仕事する人。

読書する人、映画を見る人。
ゴルフする人、野球する人。

散歩する人、食事をつくる人。
寝る人、ボーとする人。

   人は、人それぞれでいい。
   自分らしいことが、いちばんいい。

人から促されて動く人。
助言を助言として聞く人。

人の意見を一切、受け入れない人。
人に影響を与えることばかり考えている人。

そして、それらを超越した人。
たんたんとしている人。

   人は、人それぞれでいい。
   自分らしいことが、いちばんいい。
  
   <結城義晴>  

昨日、ふと考えた。

どんなに素晴らしい人生を送っている人がいたとしても、
私は、決してその人にはなりたくはない。
もちろんどんなに金持ちの人がいても、
どんなに博識の人がいても、
私はその人とすっかり入れ替わりたいとは思わない。

自分が自分であって、
そのうえで、その人から学びたい。
自分のうえにその人の良いところを重ねたい。

自分をなくしたくは、ない。
自分らしさを失いたくは、ない。

アブラハム・マズローの「欲求5段階説」  
人間は、段階的に欲求を高めていく。

①生理的欲求
②安全の欲求
③社会的欲求
④自我の欲求
⑤自己実現の欲求  

生理的欲求とは、
衣食住、および肉体的な満足が満たされること。

安全の欲求は、
安全・安定、自己保存が実現すること。

社会的欲求は、
愛情・帰属、人間関係に関するもの。

自我の欲求は、
自尊心が満たされ、尊敬されること。

そして自己実現の欲求は、
自分の可能性が実現すること。

最後は、自我の欲求と自己実現の欲求となる。
自己実現の欲求をマズローは「成長欲求」と位置付けた。

考えてみると、この連休中も、
人は皆、マズローの整理した5つの欲求のどれかを、
それぞれの局面で追い求めていた。

それが実感出来れば、
人それぞれに、
いい連休だったのだろう。

鳩山由紀夫首相は、国連で、
「鳩山イニシアチブ」を発表した。

「2020年までに日本の温暖化ガス削減を、
1990年対比で25%削減する」  

その上で、発展途上国、新興国の支援をする。
日本の持つ省エネルギーの技術や資金を提供することによって。

鳩山演説を「希望の星」と表現したNGO職員もいた。

これも鳩山由紀夫の自己実現欲求。
それに国民が共感すれば、
日本国民の自己実現欲求となる。

人それぞれ。
基本は、ここにある。

麻生太郎のそれらしさ、
福田康夫のそれらしさ、
安倍晋三のそれらしさ、
小泉純一郎のそれらしさ、
バラク・オバマのそれらしさ。

ひとりの自己実現欲求に、
他の誰かが、同期し、共鳴する。
すると集団の自己実現欲求になる。

ただし、最初は、たった一人の、
自我と自己実現の欲求。

人それぞれ。
それがいちばん、いい。

たとえ、人に共感されなくとも、
自分らしさがあれば、
それがいちばん、いい。

<結城義晴>  

【追伸とお詫び】
今日も、[毎日更新宣言]に来ていただいて、
ありがとう。

昨日予告した「小型スーパーマーケット考察」は、
明日、掲載します。

2009年09月22日(火曜日)

小型スーパーマーケットを考察する【前編】フレッシュ&イージーの巻

シルバーウィーク5連休の4日目。
ひと段落の火曜日。

新聞は連日、各紙とも薄いし、
日本全体、民主党・鳩山人気を見守る「待ちの態勢」。

店舗現場も、ちょっと中だるみ気味だろうか。

私は、テキストづくりと原稿書きに忙しい。
来週、水曜日から商人舎USA小型スーパーマーケット視察研修会に出発する。
そのまま10月の半ばまで、アリゾナ・テキサスからニューヨークに居座る。
前半は、小型店の行方を占うセミナー。

そこで、小型店に関する見解を、
今日と明日に分けて、少々ご披露。  

もちろん、どんなサイズの店でも、
熱意と根性、誠意と努力、知恵とアイデアで、
お客さまの好評を博することはできる。
しかし、それをチェーン展開して、
100店、500店、1000店と拡大していくには、
「モデル」が必要となる。
10店舗であっても、フォーマットの基本は同じでなければ、
良い店と悪い店のばらつきが、大きく出てしまう。

「型」がなければ、知恵の共有化は難しい。  

さて、アメリカでは、
一昨年11月8日にロサンゼルスにオープンしたテスコの小型店。
フレッシュ&イージー・ネイバーフッドマーケットが火つけ役。
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その後、続々と、ナショナルチェーンがチャレンジした。
セーフウェイの「ザ・マーケット」
ウォルマートの「マーケット・サイド」

それに既存の超有力小型店フォーマットが絡む。
トレーダー・ジョーズとアルディ。
両社は兄弟会社。

私は、この二つのフォーマットが、
これまでもこれからも、小型店の中心となると思う。

そこに世界のウォルマートとテスコが、いかに迫るか。

大型化が行きついた末の、小型化へのチャレンジ。

ただし、小型店には絶対的な条件がある。

「小型の店は難しい」  
店舗の大型化よりも、
小型化のほうが、
はるかに難しい。  

難しい頭脳仕事が待っている。

このことを、はっきりと意識したうえで、
挑戦しなければならない。

かつて、日本のセブン-イレブンが挑戦した。
「セブン-イレブン・エクスプレス」  
標準パターンの30坪の半分の15坪のコンビニ。

いかにアイテムを絞り込むかに呻吟し、苦悩した。
雑貨部門を大幅に削減した。
さらにカテゴリーごとに、
アイテムのポジショニングに、熟慮に熟慮を重ね、
ぎりぎりまで考え抜いて絞り込んだ。

例えば、祝儀袋と不祝儀袋。
コンビニのコンセプトで、絶対に欠かせないのは、
不祝儀袋。

不祝儀は、突然、起こるからだ。

祝儀は、あらかじめ日程が決められている。
だから突然のニーズに対応すべきコンビニは、
不祝儀袋を品揃えする。

こんな風にして、アソートメントを絞っていった。

しかし、結果としてうまくはいかなかった。  

フォーマットやビジネスモデルには、
最適の収益構造がある。  

そのモデルが最適であればある程、
それを小型化するとどこかに矛盾が生じてしまう。

従って、小型化とは、
まったく新しいマーケティングによって、
新しいフォーマット、新しいビジネスモデルを、
創造することなのだ。  

しかし恐ろしいことに、
小型店は、一応、形は作りやすい。  
既存のフォーマットからエイヤッと、
カットすればよいからだ。

ここに、逆に、
落とし穴がある。  

日本でも、
イオンの「アコレ」や「まいばすけっと」がある。  

「アコレ」は、
2008年9月に実験店としてオープン。
売場面積約100坪、取扱商品約1200品目。
ドイツの「アルディ」をモデルとしている。
アメリカでもアルディは、すごい勢いで、躍進中。
ハード・ディスカウンター、
あるいはディープ・ディスカウンターと呼ばれ、
ドライグロサリーの安売り中心。

「まいばすけっと」は、
2005年12月オープンの第1号・新井町店以降、
2009年6月までに南東京・川崎・横浜に49店舗。
2012年2月期に、首都圏500店舗の本格出店の計画。
売場面積約50坪で、生鮮食品を充実させている。

イオンは、両サイドから小型店実験に入っていることになる。

さてフレッシュ&イージーは、
9月16日に、広範囲の広告キャンペーンをスタートさせた。

2年目にして、125店舗となった段階での、
初めての大規模広告。  

南カリフォルニア、アリゾナ、ネバダ。
しかしテレビや新聞、雑誌など、
高価な媒体を使った全面展開ではない。

広告媒体は、
①インターネットのバナー広告
②ラジオ
③フリーウェイのビルボードやバスストップのサイン広告など。

キャッチコピーは、
Sticker shock.
In a good way.  

驚愕値札。
良品保障。  

まあ、意味はこんなところか。

新たに1000アイテムの低価格商品を導入。

フレッシュ&イージーはこの2年間、
店舗周辺住民へのDMチラシやクーポンなどを宣伝媒体としてきた。
いわば口コミ・マーケティング

アリゾナで、そのフレッシュ&イージーを訪れた。
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チームリーダーのパティさんが、
丁寧にインタビューに答えてくれた。
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従業員は21名で、4人がフルタイマー、17人がパートタイマー。
1日の客数は500人から550人。
客数が多いのは、夕方7時前後。

しかし1万平方フィート(約280坪)の売場で、
この客数では、本当に苦しい。

生鮮食品と乳製品は、毎日配送。
品質保証期限前に、「フードバンク」に提供する。
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この店の良さは、
「簡単に入ってきて、すぐに買い物して出ていけるところ」
だから、「カスタマーサービスを最優先している」

さらに1000品目のニューアイテム。
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「New」のスポッターが各所に張り付けられている。
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3500品目の品揃えで、
そのうちの半分がプライべートブランド。
売上高の7割がそのプライベートブランド。

別の店の青果売り場も、似たり寄ったり。
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フレッシュ&イージーの広告作戦、
はたしてうまくいくかどうか。

アメリカでも、いまだ評価は分かれている。
しかし、マイナス評価のほうが勝っている。

コーネル大学名誉教授ジン・ジャーマン先生の見解。
「小型店は客数が少ない。
その少ない客数が、
生鮮食品の商品回転率を下げて、
鮮度を落とすリスクが生じる。
小型店には、この壁が、
常に大きく立ちはだかっている」  

イギリスでは、テスコのロイヤルティは圧倒的に高い。
4つのフォーマットをもつ。

テスコ・エクストラ
 ⇒欧州型ハイパーマーケット、4600~9200㎡
テスコ・スーパーストア
 ⇒これが中心となるフォーマット、2800㎡
メトロ
 ⇒都心型の小型スーパーマーケット、1000㎡
テスコ・エクスプレス
 ⇒コンビニタイプ、200㎡(日本で実験したフォーマット)  

この4フォーマットを中心に、
イギリス国内シェア30%を超える「クリティカル・マス」を
構築している。

そしてイギリス人の全生活を支えている。
テスコカードは1000万枚も普及している。

イギリスでは、
テスコ・エクスプレスやテスコ・メトロの小型店モデルが成功を見ている。  

テスコはそれをそのまま持ってはこなかった。

なぜか。

イギリスでは小型店は、
全体の中での補完機能として十二分に価値を持つ。

しかしアメリカでは、テスコには何のロイヤルティもない。

初めての店には、
特別のインパクトがなければならない。

そこで、この店は、
トレーダー・ジョーズとアルディを、
足して2で割ったフォーマットにした。  

私は、そう考えている。

圧倒的な人気の二つのフォーマット。

joes
トレーダー・ジョーズは、
208年度年商72億ドル(7200億円)10.7%の伸び。
店舗数は326店で、前年度に比べて16店の増加。
aldi
米国アルディAldi[Box Store] は、
2008年度年商66億3300万ドル(6633億円)19.3%の伸び。
店舗数989 店、こちらは10.5%の伸長率。
店舗数の伸びの2倍近く、売上高が伸びている。

だが、アルディとトレーダー・ジョーズは、
「あちらを立てればこちらが立たず」の関係にある。
一方は、健康・安全・おいしさと人的楽しさを提供し、
一方は、徹底したローコストとウォルマート以上の安さを追求。

この二律背反を、アメリカのマーケットで、
実現させようという試みに、
テスコは果敢に挑戦した。

しかし頭で考え、形で入った。  
だから、いまだ中身が伴ってこない。

小型店の難しさを、そのまま体現してしまっている。

しかし私は、この試み自体は評価したい。
従来からアメリカのマーケットに、
あまた存在するフォーマットで進出しても、
社会的にはあまり意味がない。

テスコの頭脳と腕を見せてもらいたいものだ。
それこそナレッジ・マーチャントの「Brains&Hands」である。

本体のテスコは、
年商943億ドル(9兆4300億円)純利益37億5100万ドル(3751億円)。
フレッシュ&イージー125店舗くらいでは揺るぎもしない。

アメリカに、1000店のニューフォーマットを築き上げるくらいの心意気で、
臨んでいるに違いない。

むしろ、この英国人魂のほうが、
アメリカで試されているような気がする。

だから、まだまだ、監視を続けなければならない。
(明日につづきます)  

<結城義晴>

今日も[毎日更新宣言]にお越しいただいた上に、
最後まで、お付き合いいただいて、
心から感謝します。

2009年09月21日(月曜日)

鹿島茂「最悪の政治は倫理で、最良の政治は健全な欲得で動く」

Everybody! Good Monday!  

Good MornigやGood nightがあるのだから、
Good Mondayがあってもよろしい。

そういう趣旨で始めた月曜日だけの呼びかけ。
もう2年にもなります。

シルバーウィークの中の「敬老の日」

息子が父親を敬老する。
娘が母親を敬う。

これは、すんなりする。

しかし、当の老人。
敬老されて、納得するのは、
いくつくらいからだろう。

私も、今年に入ってから、
若者に電車の中で「優先席」を譲ってもらって、
不思議な気分になった。

60歳からか、65歳からか。
あるいは70歳からか。

いずれにしても赤の他人から譲られることは、
当の老人もよしとしない。

直接の行動は、
やはり身内にするべきだろう。

だから今日は、
父母に感謝する。
祖父祖母を敬う。  

まず、そこから。
誰にでもできる自分の父母、自分の祖父母への、
心からの感謝を。

さて、今日、敬老の日、
明日は国民の祝日、
そして明後日は秋分の日。

今週は、一般のサラリーマンにとって、
木曜・金曜だけが仕事の日。

今日、鳩山由紀夫首相が訪米し、
明日、ニューヨークで国連気候変動サミットに出席。
「2020年までに温室効果ガスを1990年比25%削減」の中期目標を表明する。
さらに、「鳩山イニシアチブ」も提唱。
これは途上国の温暖化防止対策を支援するもの。

「鳩山イニシアチブ」  
鳩山首相、このあたりは巧い。
「政権交代」のシンプルな標語で、
政権交代してしまった巧みさがまた、出た。

今日の日本経済新聞「インタビュー領空侵犯」
フランス文学者の鹿島茂さん。  
私は、鹿島さんの、ファン。

鹿島さんは言う。
「最悪の政治とは倫理観で動く政治です」  
ヒットラーのファシズムは、最初は倫理観から登場し、
最後はホロコーストに至った。

「次に危険なのが今のようにイメージや人気で動く政治」  
鳩山、小泉政治は、二番目に危険だという。

「一番良いのは欲得ずく、
それも先の先まで考えた健全な欲得で動く政治です」  

「健全な欲得」  
鹿島さんらしい表現の仕方で、
私、政治に対しては、同感。

しかし、政治における健全な欲得は、
無欲の倫理観に基づいていなければならない。
だから鹿島流の言い回しは、
循環していることになる。

今月の商人舎標語。
「損得の前に善悪で動け」  
これは、商人に向けた標語。

知識商人は、「損得の前に善悪で動く」
結果として、利益に結びつく。

鹿島さんは続ける。
「政治家はプロフェッショナルな職業。
そう認識して国家的に養成するシステムをつくれ」  

私は、職業人はプロフェッショナルでなければならないと考える。
とりわけ経営者は。
だから「養成のシステム」が不可欠。
コーネル大学リテイルマネジメント・プログラム・オブ・ジャパンは、
流通業・食品産業の経営者養成機関。

鹿島さんは、提案する。
「野球のメジャーリーグのように、
政治家を1部、2部、3部とリーグ制に分け、
段階的にキャリアを積ませる。
最初は市町村長を経験させる。
次は都道府県知事か政令指定都市の市長。
それから国会議員」

サラリーマンは、まさにこれ。
政治家もサラリーマンのように育成する。

小さな単位でのリーダーシップ。
中くらいの単位でのリーダーシップ。
しかし、最後の、たった一人のトップには、
また、特別の教育が必要だ。

鹿島さんは言う。
「フランスに国立行政学院という超エリート養成機関がある。
一流大学を出た人材が入る。
官僚として働いた人が経験を踏まえてもう一度、勉強する」

最後に、鹿島さん。
「市町村長から始めるのが一番いい」  

経営者を育てるのには、
小さな会社の社長から始めさせるのが、一番いい。

ファーストリテイリングの柳井正さんは、
小郡商事という小さな店の社長から始めた。
「何でも、自分で、した。それがよかった」  
こう述懐する。

鹿島茂の政治家養成システム。
私も大賛成。

ただし、すべての商人は、
「損得の前に善悪で動け」  

今週も、
Everybody! Good Monday!  

<結城義晴>  

2009年09月20日(日曜日)

ジジとおとうさんの帰国[日曜版]

ユウキヨシハルのおとうさん。
きのう、かえってきました。
アメリカから。
1

ボクは、おむかえしました。
2
1週間しかいってなかったのに、
ちょっと、はずかしかった。

ジェット機にのって、
フェニックスというところへいった。
3

スコッツデールでは、
むかしの街で、
ちょっとだけ、
のんびりした。
14

なにか、おみやげ、
ありますか。
4

ボクは、
めいわくかけずに、
まってました。
7

フェニックスから、
ダラスへ。
6

山も雲も、
きれいです。
5

バスで、フリーウェイを、
走った。
9

とてもいそがしかったけれど、
それはおとうさんのペース。
10
いつでも、
どこでも、
だれにでも、
いっしょうけんめい。

ニッポンのナリタ。
11
1週間前。

よく、みてください。
15
1週間後。
アメリカのダラス。
12
いっしょに行った人たちが、
変わった。

おとうさんは、
それがいちばん、
うれしい。

それがいちばんの、
モクテキ。

だから、かえってきたら、
カンパイ。
8

ニッポンは、「日本晴れ」
16
ヨコハマもいい天気。

ニッポンの秋を、
たのしんでください。
17
そうはいっても、
10日後には、
またアメリカです。

おとうさんは、
忙しいのが、
だいすきです。

ボクは、ちがいますが…。

ちがうっていうのが、
いいのだと、
おもいます。

<『ジジの気分』(未刊)より>  

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